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2021年9月14日 (火)

ZARDのベストアルバムをはじめて通して聴いた

2つ前の相川七瀬のエントリーで、「六本木心中」のYouTube動画で、坂井泉水、相川七瀬、アン・ルイスがワン・コーラスずつ歌ったものがあることを紹介した。

これは、坂井泉水がオーディションの時に歌った録音を、動画製作者が編集したものとの解説がある。

そのことがきっかけで、今日は、2週間に一度の福岡市への出張時の帰路から、実は15年も前に購入していた"Golden Best 〜15th Anniversary〜"をiTuneロスレスとしてとっくに取り込んでいたものを、スマホのApple MUSICを通して聴いていた(未だに、パソコン側でiTunesに取り込んでさえいれば、スマホ側でも自動的に再生できてしまうメカニズムはよくわからない)。

その後も25周年のベストなども出たにもかかわらず、現役盤のようである。

実は、正直に言って、ZARDについては、ご多分にもれず、アニメ「スラムダンク」の「マイ フレンド」で知った組であり、このベストを買った直後に、タイトルだけは知っていた「負けないで」を聴いてみて、あとは放り出していた。

ともかく、15年前の私は、CDを思いつくままに買い漁って身を持ち崩して(?)いたのであり、これはジャンル関係なく生じていたことで、クラシックでも、全く聴いていなかったもの、あるいは少し聴いて放り出していたものは山程ある。

そうしたCDを、久留米に帰って、決して高価ではないが、CD再生にとっては至極合理的な、フルデジタル環境を整備するに連れて聴き直して、「あれ、こんないいの聴いてなかったとはもったいなかったな」という思いにとらわれたケースは実に多い。

今晩はほんとうは、昨晩読んで非常に面白かった、セバスチャン・ハフナーの「ヒトラーとは何か」について書こうと思っていたのだが、この本のレビューを書こうと思えば、丁寧に再読しながらメモを取り、要点を抽出しないとその面白みをレビューできず、それをするには、外出の疲れもあり無理だと感じたことと、実際にベスト・アルバムを聴き通す中でかなり癒やされてしまったので、順序を入れ替えることにした。

ZARDの熱心なファンの方にはたいへん申し訳ないが、その程度の動機づけで書いていて、相川七瀬のエントリーのように、細かい訂正と増補改訂を重ねて突き詰めたエントリーではないことをお許しいただきたい。

******

坂井泉水の悲劇的な死については当時の報道で知っていたし、実は彼女の出身が私の故郷、かつ現住所である福岡県久留米であるという説とか、「蒲池氏」つながりで、松田聖子のいとこであるとかいう説があり、私はそれを信じていて、てっきり「久留米市出身の有名人」と思っていた。

だが、念のためWikipediaを見たら、神奈川県平塚市と書かれていて、あれーと思い、少し検索したが、昔のWikipediaでは久留米市出身と書かれていたこと、本人もそう発言していた時があるらしいこと、このことを吹聴したのが、実際に久留米市出身である宮崎哲弥であることがとりあえずわかった程度である。

なぜこのグループ(というか、早い段階で固定メンバーは坂井泉水のみになっていたらしいが)に非常に熱心なファンがついたのかとなると、同時代体験の外にいた私にはまだつかみかねるところがある。

今回聴き通してまずは感じたのは、実に平凡な言い方だが、「永遠の青春の歌」だなということ。

ファンの方には彼女の変化が実感できるのかもしれないが、とりあえず聴いてみた私のような人間からすれば、ある意味で坂井自身による歌詞のメッセージには一貫したものがある気がする。

曲想も、ペスト盤に収録されている曲だけを聴いていく限り、ある意味では驚くほど変化していない。

私はポップスの音楽用語となるとまるで素人なので、一応YouTube動画の音楽の基礎みたいなのを調べてみたが「8ビート」にあたるのかな?ともかく「タタタタ、タタタタ」というゆっくりとした控えめなギターの刻みの上に旋律が載せられていることが多いと感じた。ある意味では「安心のZARD様式」ということにもなるのだろうか。

それはデビュー曲、"Good-bye My Loneliness"から綿々と受け継がれていた様式のようですね。

むしろ「マイ フレンド」はやや例外的なやや速めなテンポということになるであろうか?

・・・と思っていたら、「スラムダンク」で聴いていた時は、もっと速いテンポと感じていて、こうして比較してみると、それほど差がないのに驚いているのだが。

試しに「スラムダンク」のエンディングの実際の動画を見てみたが・・・
やはりこのテンポであったか。当時は多くの人がこういう体内時計であり、今の曲がむやみに速くなっているということか?

オーディオ的にみて、相川七瀬のように特異的な面はないが、基本的には、安定の、抵抗ない、多くの人には柔らかいと感じられる音色であろう。

でも、そういうことを気にして彼女のアルバムを聴く人はいないであろう。

*****

何か、こういう書き方をしていると、ファンの方には冒涜と受け取られなけれまいかという懸念もあるが、「入門者」としてご容赦いただきたい。

*****

相川七瀬、ZARDと聴いてきて、結びめとして、プロデューサー、作曲家の織田哲郎という人の、驚くべき数のアーティストとのネットワークがあることを知った。

そうした関係性のあるアーティストのCDは、いくらでも手元にある。

そのあたりを少し体系的に聴いていって、新たなエントリーを書いてみたいとも思う。

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2021年9月12日 (日)

「レッドクリフ」Part 2【ネタバレ全開】

Part 1の続き。

Part 2でいよいよ赤壁の戦いとなるわけだが、そこに至るまでがまだ少しかかる。

Part 2はPart 1以上に「演義」という原作から離れている展開が多い。

孫尚香(そもそも演義では赤壁の戦いではまだ出てきてはいないとすでに述べた)は独断で単身対岸の曹操の陣に一兵士に変装して潜入する。

そして伝書鳩を使って周瑜に敵陣の情報を伝え始める。

そうした中で、蹴鞠大会(ほとんどサッカーやん)で優勝して千人隊長に抜擢されたばかりの男と知り合い、互いに意識しあう関係となる。

南方の気候に不慣れな曹操軍では疫病が流行し、患者や死者が増えるが、曹操はそれらをみな無人の船に乗せて対岸の連合軍の陣に流してしまう。

それを回収した連合軍の陣にも患者が蔓延する。

劉備軍はそれを理由に夏口まで撤退するが、孔明のみが残る。

曹操の軍は蔡瑁、張允の進言で、船同士を鎖でつないでしまう。

孫尚香は千人隊長の肩車を借りて、船団の陣形を書き取る。

劉備軍は撤退の際に4000本の矢を持ち帰ってしまったので(これは演義にはなかったと思う)、呉軍の陣には6000本の矢しかない。

周瑜は孔明にその責任を取って3日後までに10万本の矢を調達するように求める。

この解決方法は、「演義」通りのおなじみの作戦である。

蔡瑁、張允は連合軍に内通していたが、周瑜側はそのことを曹操に意図的にバラしてしまい、2人は処刑される(「演義」では確か二人は実際には内通していなかったと記憶する)。

孫尚香は帰還、胴巻きに曹操軍の詳細な地図を書いてきていた。

曹操も呉軍側は火攻めで来ると予想していたが、風向きが逆風なので大丈夫とたかをくくっている。

曹操は夜の酒宴で高らかに自作の詩を吟じる(これは史実で、曹操は文人の才もあり、漢詩で非常に有名なものの一つである)。

だが、孔明は、雲の動きから、風向きが変わることを予見し、周瑜に伝える。

今度は小喬が曹操のもとに密航する。

曹操を茶でもてなす。

だが、その最中に風向きは変わる。

呉軍の艦隊は曹操軍に迫る。

ここからの水上戦は、双方が莫大な死者を出しながらの火攻めの応酬となる。

*****

・・・このへんで詳しいネタバレは止めるが、Part 1と異なり、戦いでの双方の犠牲が悲劇的なものとして描かれている。

最後に、孫権、周瑜、劉備、関羽、張飛らが戦いに直接参加、曹操と対決してしまうが、こういうのは大河ドラマ的で、現実にはあり得ないよなあ。

「最後の役割」は、「演義」的には関羽の独断なんだが、この映画では周瑜がやっている。

*****

船と船とのぶつかり合い、夜に燃える火の凄まじさは、CGではなく、莫大なものを灰にして撮影している筈である。

しかし、すでに述べたように、Part 1の最後の激闘シーンのようなカタルシス感より、戦いの悲惨さを訴えるものとなっている。

派手さという点では、Part 1の方があると思うし、最後の水上戦までの「溜め」が長いから、ひょっとしたら途中で一度寝てしまう人もあるかもしれないが、全2部通して5時間、豪華絢爛たる超大作であることには変わりがない。

基本的に、非常にハリウッド的な、国際的に通用する内容と映像であり、万人に楽しめると思う。

***** 

Google日本語入力はすごい。蔡瑁、張允まで変換してくれる。唯一変換してくれないのが曹操という不思議。

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2021年9月10日 (金)

鉄道系YouTuber、スーツさんの【中山道の旅】自転車で行く 東京→京都 12日間

スーツさんが、東海道編から時を置かずに、中山道編もやっていたとは気づかないでいた。

あとでじっくり観よう。

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2021年9月 9日 (木)

大学の一風変わった映画鑑賞実習?の夢

さっきまで、かなり変わってもいるし、凝ってもいる夢をみていた。

私は大学学部生なのだが、その大学で、一風変わった映画鑑賞実習が開かれることとなっていた。

非常に大きなホールのような部屋。横長で、敢えていえばボーリング場のような作りを想像してもらえばいいかもしれない。

スクリーンが8つほど並び、その前幅7列、縦には20列ほどの席がある。パーティーションはない。

そこでは別々の映画が上映されることになっていて、その映画を観てのレポートを提出することになっている。

どの映画を観るかは先着順。スクリーンにはサムネイルが表示されている。

学生各自が切符のようなID証明を持っている。

映画は、右から古いモノクロの映画が2つ、中あたりの5つは、どういうわけかリカちゃん人形の登場人物が出てくる、カラーだが劇場用アニメシリーズ。

その右側が現代のカラーのミステリーもの、一番左端が、「その他」となっている。

学生の多くはリカちゃん映画など観たくない。白黒の日本映画とミステリー、「その他」が狙い目である。でも、スクリーンの比率上、リカちゃんでもしかたないと多くの学生は妥協するつもりである。

学生たちはぞろぞろと席の確保をはじめる。

私は席の確保がかなり進んだ段階で会場に現れたため、残席は少なくなっている。

途中の経過は忘れたが、私は左から2番めのミステリーの席を確保する。

しかし、トイレの個室に自分の持ち物が入ったリュックを置き忘れたままにしているのを思い出す(この前のエントリーでもこのパターンありましたが)。

私はせっかく確保した席を失う不安を持つが、

「IDカード(すでに述べたように、切符のような大きさ)を席に置いておけば、確保していることを示し、その席は他の学生に取られない」

と、となりの女子学生がアドバイスしてくる。

私はホールを出て、廊下を歩き、エレベーターに乗るが、西(スクリーンの列からすれば、左側)の方向に歩き過ぎてしまい、トイレにはいきつかない、高層エレベーターに乗って上昇してしまう。

降り立ったところは、JRの中央線豊田駅(中央線でもかなり西寄り)と思われる駅で、そこから更に西、八王子駅に向かう電車に乗る。

豊田から八王子は一駅なのだが、途中に、廃止された駅がある場所を通過する(この豊田-八王子間の展開は、私の夢で頻繁に出てくるパターンである)。

私は大学の会場からとんでもな遠いところまで離れていくのに焦りを感じている。

*****

途中経過は一気に飛んで、私はリュックを確保した上で映画鑑賞実習の会場に戻る。

この時点で、

(ID切符を席に置いてきていても、それを他の学生がガメてしまえばその席は取られているではないか。アドバイスをくれた隣の学生が、そこはすでに私が確保済みと伝えてくれていることには期待薄だろう)

と気づく。

案の定、その、左から2列めの実写映画のセクションに確保していた私の席は、すでに誰かに奪われていた。

そこで一番左端の「その他」のセクションに移動してはみるが、私は「その他」については、自分がこの実習とは別に、勝手に観た映画についてレポートすればいいことになっているのを潔しとはせず、結局左から3列目のリカちゃん人形のアニメの残余席に移動する。

映画は各セクション一斉に上映開始となる。

目の前に、古めかしいカラーの、リカちゃんとその家族が駅から列車に乗ろうとしているシーンがはじまる。

私は、暗い中、その映画の内容を刻々とメモっている。

ところが、数分後に、それぞれの映画は一斉に中断される。

学生たちは、

「この数分間だけでレポートを書けというのか? 詐欺だ!」

と騒ぎ始める。

私は、

(手元に詳しいメモがあるから、レポートは書ける。でも他の学生は、記憶に頼らないとならないから、私ほど詳しくは書けないだろう)

と思う。

*****

ここで、リアルワールドで宅急便のチャイムが鳴り、夢は途切れる。

****

ユング心理学の影響が濃い、箱庭療法では、左側の方が無意識の世界とみなされることは、多くの臨床家にとっては周知だろう。

私にとっては、左側というのは「西」という方向性と密着しており、「豊田の隣の八王子」という時、私が15年以上数住んでいたのは八王子であることと、私の故郷、そして現在住んでいるのが、はるか西の、福岡県久留米市であることとも関連するかもしれない。

ちなみに、豊田の次の八王子の途中にある廃駅というのは、中央線の、神田と御茶ノ水の間にある、旧万世橋駅の風情にも少し似ているが、万世橋駅は、神田駅から曲線でぐーっと西側に曲がる途中で、中央線快速もゆっくり通過するのに対して、夢の中の旧西豊田駅は、高速で通過されてしまう。

しかし、この廃駅に、私の無意識の、打ち捨てられた何かが象徴されているのではないかという思いは常々ある。

映画鑑賞実習の真ん中のセクションの大半が、古いカラーのリカちゃん人形アニメであることは興味深く、何かインパクトがあるが、この映画は、昭和35年頃から40年頃の作風のようで、学生たちが生まれてもいない、無意識の古層への誘いを意味している気がする。これらの映画は、カラーだけどピンぼけである。

時代を変えれば、セーラームーンやプリキュアのような映画のようにも思う。これらの映画を、小さな子供向けのものとバカにしてはならないことは、私は繰り返し書いてきた。「セーラームーン」劇場版については、詳しい考察もし、学会発表までしている。

「座れる自分の席があるかどうか」というのは、まさに、自分の「社会的」居場所としての「椅子」が確保できているかどうかと結びつくだろう。

私が左端の、勝手に好きな映画の感想を書いていい「その他」を「ズルだ」と感じ、潔しとはしないというのも興味深い。恐らく私がひよりよがりな自分の居場所に安住することを望まず、現実のどこかの居場所を確保して、公平に人生の勝負をしたいと考えていること(現状はネット相談と年金ぐらしの「自宅警備員」同然なので「左端」なのだが)と関係すると思う。

私が速攻で同時進行的に詳しいメモをとるのは、私の習い性で、昔からカウンセリングや本を読む時や映像作品・TV番組を観る時、講演を聴く時、たいていやっている。

これは、速記録に近い文字でなされるため、ほとんどそれだけで逐語録が作成できるくらいのものである。

私が、これらについての記事をブログにエントリーする時、具体的で要を得ていることが多いのはそのおかげである。

いちいち詳しく読み返さなくても、頭の中に非常に整理された形でインプットされるのである。

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2021年8月23日 (月)

次のエントリーは、「パリ、テキサス」

私がホントはもっとも敬愛する映画。

「過去のホームムービーの持つインパクトという物語展開が重要な鍵になる」というパターンの元祖といえそうな、ジム・ヴェンダーズ監督、ディーン・スタントン、ナスターシャ・キンスキー主演の、ロードムービーの傑作。

心理学的にみても、非常に奥深い作品です。

こちらをどうぞ。

2021年8月22日 (日)

無実の罪をきせられ、大勢の検察官の前で延々尋問を受ける夢

新幹線出張の興奮も覚めやらず、完全に昼夜逆転モードにハマっていましたが、さっきまで見た夢は空前の悪夢。

私が若い頃所属していたT大心理教育相談室から、私は突然警察に連行される。

私は大きな法廷(?)で100人はいそうな検察官(?)の集中砲火を浴びる。

検察官たちが次々証拠立てる内容がぜんぜん事実とは異なることに対して、私は逐一論理的・具体的に堂々と反駁し続け、決して後に引かない。

目覚めた瞬間、夢で本当によかったと思ったが、むしろこれは、私がウソを何一つついていないこと、そして私の人生の全肯定を貫ける、いい夢だと思う。

 

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2021年8月20日 (金)

新幹線で無事帰宅

行きの新幹線さくらが、鹿児島での集中豪雨の影響で30分以上遅れが出そうとなり、約束の時間に間に合わせるために、久留米からつばめで博多でのぞみに乗り換えて向かうという形になりましたが、結局目的地には20分早くたどり着きました。

非常に有意義な一日だったと思います。

写真は帰りのみずほ号から撮ったもの。

帰りの新幹線のちょうと前の席の、40代半ばと思われる男性が、音声を消して、ウマ娘を延々といじっていました。腕は等級「A」ぐらいの腕というか、私と同程度かなと思いましたが。


20210820a

今日は日帰りの長距離旅なので恐らくブログは、久々のお休みです。

日付変わって、今日は、緊急事態宣言下ですが、重要な用事があって、新幹線で長距離の日帰りの旅に出ます。

2021年8月18日 (水)

「否定と肯定」 -ホロコースト否定論者との対決- 【完全ネタバレあり】

アメリカのホロコースト否定派の歴史家、デヴィット・アーヴィングが、「ホロコーストの真実」の著者、大学教授のデボラ・リップシュタット(名前から見てドイツ系ユダヤ人であろう)が自身の著作を論破したことをイギリスの法廷に訴えた裁判を、史実に即して描いた法廷劇である。

イギリスの裁判においては、被告のほうが原告の起訴が不当であることの立証ができねばならない。

リップシュタットは裁判を受けてたち、大人数の優秀な弁護団のもと、弁護士なしのアーヴィングに挑む。

弁護士は、アウシュヴィッツの生存者が証言台に立つ戦略をとらないことをデボラに告げる。

それは、裁判において、アーヴィングからの反対尋問によって、サバイバーたちが二次被害に遭うのを避けるためである。

セリフの英語を直訳すれば、「裁判はセラピーの場ではない」。

更にもうひとつ、弁護団からデボラは、裁判の際に一切発言しないことを要請される。アーヴィングにつけこまれるからである。

法廷弁護士はリチャード・ランプトンという人物。ドイツ語が全くわからない。

デボラと弁護団は、ポーランドのアウシュヴィッツ跡に向かう。リチャードは約束の時間に遅刻する。

焼却炉は1944年、更に戦争が終わる1945年5月に破壊されていて、その建物の構造はフランス人収容者による絵が残されているだけであった。

「シャワー室」は「チフスに感染させるシラミの除去」を目的とされていた。その際ガスが使われていたのだが、このガス室の青酸化合物の痕跡の濃度より、死体安置室の方がはるかに遥かの濃度が高いことを根拠に(アーヴィングの関係者が無断で壁の一部を削り取って持ち帰っていた)、アーヴィングは、「シャワー室」がガスによる殺傷の場所ではないと著作で書いていた。

デボラは言う:

「シラミの駆除のためには人間の殺傷の20倍の濃度が必要」

と。

弁護団は陪審員により審理ではなく、判事ひとりという審理を提案する。「あなたの長年の著作の内容が、短期間の裁判で一般の人にわかるように説明できるわけがない」と勧められて、アーヴィングもその条件を受け入れる。

裁判の第1日、アーヴィングは、

「リップシュタットの著作は『私の処刑』だった」

と切り出す。

これに対して、弁護士リチャードは、アーヴィングの著作の第1版と第2版では叙述が大幅に修正され、ホロコーストに関する記述が消えたことを指摘する。

更に「ロイヒター・レポート」という、後に捏造が発覚した文書の出版の序文を書いたことを問題にする。

後日の法廷。

デボラ側の弁護団は、ガス室の3Dシミュレーションを映写しながら論証しようとするが建物に4つの柱が立っていた、その中が空洞になり、網がめぐらされていて、上からガスが投入されたと主張したが、アーヴィングは、航空写真上の4つの「影」が、柱の経っていた「穴」であることを証明できるかと突っ込んでくる。

これに対して、リチャードは、この部屋には4つののぞき穴がドアにあった写真があるが、これは何の目的か、と問い質す。

アーヴィングは、「防空壕の敵機確認穴だ」とこたえるが、それにたいしてリチャードは、

「この建物が防空壕だとすると、将校の建物から4キロも離れていて、現実的ではない」と反駁する。

デボラは、この時、なぜリチャードがアウシュヴィッツでの待ち合わせに遅刻したのかを悟る。距離を測っていたのだということ。

また、アーヴィングは、すぐに焼却するのにその前に消毒するためにシアン化合物を使用したとしていたことの矛盾をつかれる。

更に後日。

匕ムラーの電信記録はすべて保存されていたが、「ベルリンからユダヤ人をアウシュヴィッツに移送のこと。ただし処刑はなし」となっていたのを、ヒトラーにアウスヴィッツ虐殺の意思なしとアーヴィングが書いていたのについて、弁護士リチャードは、できなかった筈のドイツ語を少しは勉強していて、ここでいう「ユダヤ人」が、複数形ではなく単数形であること、アーヴィングがそれを知りつつ著作の中で単数形に意図的に「改ざん」したのではないかと指摘。

これに対して、アーヴィングは、「うっかりミスは誰にでもある」と言いつつ狼狽する。

更に後日。

アーヴィングのホテルでの同調者パーディーのTV映像が法廷で放映され、そこでアーヴィングが男女差別主義者であることが露呈される。

そして、日記の中から、生まれて9ヶ月の娘に向かって、「混血でなくてよかった」という意味の子守唄聴を聴かせていたという記述を発掘し、アーヴィングが根っからの差別主義者であることの立証とされる。

更に後日、アーヴィングは、記述に25箇所の誤りがあることを指摘されると、「ミスは誰にでもある」と、これまた狼狽する。

これに対しリチャードは「おつりのミスが常にヒトラーに有利にはたらくはずがない」とこたえる。

ここで判事がはじめて介入し、「ある人が反ユダヤ主義的でありかつ急進主義的であった場合、心から反ユダヤ主義者になれるであろうか。人が見解を示すのは、それが自分の考えだからですよね? 彼の反ユダヤ主義は彼の信条ではなく、資料改ざんの行為とは関係ないのでは?」とリチャードに問う。

これに対してリチャードは、「いいえ、弁護側は2つの関連を証明しました。」と答え、それに対して判事は、「彼は信じ込んでいるだけでは?そこがとても重要な点です」と言う。

これに対してリチャードは、

「彼が反ユダヤ主義的であり、ホロコースト否定に正当性がなければ、2つをつなぐことは拡大解釈とは言えません」

と答弁する。

ここが一番急迫する場面なんだけど、訳の問題もあるのか、私の英語理解力の限界もあるのか、今ひとつピンとこなかった。

でも、デボラも「何があったの?」と振り向いていて、理解できない様子でしたが。

後にデボラがアメリカに戻って友人に語ることには、判事が、

「アーヴィング氏は、心から反ユダヤ主義を信奉している。信念に基づく発言なら、ウソと非難できない」

と述べたことになるという。

これで8週間におよぶ法廷は結審。

判決文は実に334ページに及ぶものであったが、結論だけが書かれていない。

判事の言葉:

「彼の著作は思想信条によって、事実と異なる形に『改ざん』されている」。

デボラは、記者会見で、やっと雄弁になることを許される。

「何でも述べる自由はあっても、ウソと説明責任の放棄だけは許されないのです」。

******

知的なアンドリュー・スコットは魅力的。

ただ、余計なサイドストーリーはなく、ましてや色恋沙汰は皆無、事実を忠実に追いかけることを何より心がけた映画。

映像美は十分あります。

Gyao!で8/26まで無料配信中。


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JAL 日本航空 国際線航空券

2021年8月15日 (日)

鉄道系YouTuber、スーツ氏、タクシーによる九州ド真ん中縦断シリーズ、完結。

この、鉄道系Youtuber、スーツ氏の新シリーズ、九州出身、在住者で、英彦山、阿蘇や霧島に何度も行ったこともある私として堪能し、完結を待っていた人間ですので、とりあえず「わが闘争」は置いといて、ご紹介しようと思います。

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トロントだより

  • 050601_0957
     The Focusing Instituteの第17回国際大会(2005/5/25-31)の開かれた、カナダ、トロントの北の郊外(といっても100キロはなれてます)、Simcoe湖畔のBarrieという街に隣接するKempenfelt Conference Centreと、帰りに立ち寄ったトロント市内の様子を撮影したものです。

神有月の出雲路2006

  • 20061122150014_1
     11月の勤労感謝の日の連休に、日本フォーカシング協会の「フォーカサーの集い」のために島根県の松江に旅した時の旅行記です。https://focusing.jp/  
    ご存じの方は多いでしょうが、出雲の国には日本全国の神様が11月に全員集合することになってまして、「神無月」と呼ばれるわけですが、島根でだけは、「神有月」ということになります。(後日記:「神無月」は10月でしたよね(^^;A ........旧暦なら11/23前後は10月でせう....ということでお許しを.....)  
    ちょうど紅葉の時期と見事に重なり、車窓も徒歩もひたすら紅葉の山づくしでした。このページの写真は、島根の足立美術館の紅葉の最盛期です。

淡路島縦断の旅

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     「フォーカシング国際会議」が、2009年5月12日(火)から5月16日(土)にかけて、5日間、日本で開催されます。
     このフォトアルバムは、その開催候補地の淡路島を、公式に「お忍び視察」した時の旅行記(だったの)です(^^)。
     フォーカシングの関係者の紹介で、会場予定地の淡路島Westinという外資系の超豪華ホテルに格安で泊まる機会が与えられました。しかし根が鉄ちゃんの私は、徳島側から北淡に向かうという、事情をご存知の方なら自家用車なしには絶対やらない過酷なルートをわざわざ選択したのであります。
     大地震でできた野島断層(天然記念物になっています)の震災記念公園(係りの人に敢えてお尋ねしたら、ここは写真撮影自由です)にも謹んで訪問させていただきました。
     震災記念公園からタクシーでわずか10分のところにある「淡路夢舞台」に、県立国際会議場と一体になった施設として、とても日本とは思えない、超ゴージャスな淡路島Westinはあります。

水戸漫遊記

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     友人と会うために水戸市を訪問しましたが、例によって鉄ちゃんの私は「スーパーひたち」と「フレッシュひたち」に乗れることそのものを楽しみにしてしまいました(^^;)。
     仕事中の友人と落ち合うまでに時間があったので、水戸市民の憩いの場所、周囲3キロの千破湖(せんばこ)を半周し、黄門様の銅像を仰ぎ見て見て偕楽園、常盤神社に向かい、最後の徳川将軍となる慶喜に至る水戸徳川家の歴史、そして水戸天狗党の反乱に至る歴史を展示した博物館も拝見しました。
     最後は、水戸駅前の「助さん、格さん付」の黄門様です。
     実は御印籠も買ってしまいました。

北海道への旅2005

  • 051012_1214
     日本フォーカシング協会の年に一度の「集い」のために小樽に向かい、戻ってくる過程で、他の参加者が想像だに及ばないルートで旅した時の写真のみです。かなり私の鉄ちゃん根性むき出しです。  表紙写真は、私が気に入った、弘前での夕暮れの岩木山にしました。