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2022年10月13日 (木)

カウンセラー自身の「情報公開」について

肩書や経歴や著書や学術論文等の業績をWeb上で公開することは、その内容が事実である限り、「自己愛」と言われる言われはないと思います。

自己愛と言う人の「自己愛」が傷ついているだけ!!!

むしろ、そうした表示がhalo effectになったり、その逆転による失望や攻撃になる可能性があること、カウンセリングを受けたい人の「しりごみ」になる可能性があること、つまりクライエントさんの幅を狭める可能性があることをとこまで引き受けるかということをどうとらえるかということと思います。

私の考えでは、カウンセラーが何の先入観も与えない「透明な鏡」になることは、逆に自分が引き受けきれないようなモンスターのようなクライエントさんが登場する可能性を促進するものであり、そうした人を転移-逆転移の「徹底操作」とやらで治療できるといとらえること自体が専門家の「自己愛肥大」。わかりやすく言えば「思い上がり」。

自分以外のカウンセラーをクライエントさんはいくらでも「選ん」だり、「交代」させたりする権利はあるわけだから、去る者は追わず、悪い評判が立つならそれもやむを得ないと達観し、「自分にあった」クライエントさんを相手にするつもりぐらいの方が、等身大で無理のない形ではないかと思う次第です。

ですから、カウンセラーがネット上で公開する情報は、事実であるかぎり(そして簡を得ている限り)、むしろ具体的に公開するくらいの方が、カウンセラー、クライエントさん双方にとって有効で効果的なセラピーとなると信じる次第です。

そもそも、著書を商業出版するような先生方は、そのことにより偏見やバイアスがかかり、実際のカウンセリングにおいて負担や障害となる事態を招くことを十分「覚悟」しておられると思います。

私は、(もちろん相手によりますが)クライエントさんに自分の学歴とかを早い段階で伝えることをやぶさかとしないでやっているのですが、それがhalo effectになると感じたことはあまりないです。

それがいい意味での「礼節ある」関係を喚起し、「こんな先生でも自分に対等に接してくれる」と感じてもらい、不要な「退行」を呼びおこさず、ちょうどいい距離感を生み出し、言いたいことを何でも言ってくれる状況を生み出すとすら。

「セラピー」「セラピー」という前に、クライエントさんがすでに潜在力として持っている、社会性のある対人関係能力を顕在化させることも援助ではないかと。

以上、連投してみたことは、「人間味のあるカウンセラーであれ」などという曖昧模糊なことを言っているのではなく、むしろ非常に「ストイックな」、統制された「専門的」スタンスがないと不可能かと思います。

ロジャーズの言う「自己一致・純粋性」もそうした意味でも理解できるかと。

・・・以上、何かいつになく明晰かつ論理的かつ真剣かつ簡潔に、私の考える、臨床家の自分の情報の開示のあり方についての考えを書けたと思いますが、皆様のご意見があれば伺いたいと思います。

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トロントだより

  • 050601_0957
     The Focusing Instituteの第17回国際大会(2005/5/25-31)の開かれた、カナダ、トロントの北の郊外(といっても100キロはなれてます)、Simcoe湖畔のBarrieという街に隣接するKempenfelt Conference Centreと、帰りに立ち寄ったトロント市内の様子を撮影したものです。

神有月の出雲路2006

  • 20061122150014_1
     11月の勤労感謝の日の連休に、日本フォーカシング協会の「フォーカサーの集い」のために島根県の松江に旅した時の旅行記です。https://focusing.jp/  
    ご存じの方は多いでしょうが、出雲の国には日本全国の神様が11月に全員集合することになってまして、「神無月」と呼ばれるわけですが、島根でだけは、「神有月」ということになります。(後日記:「神無月」は10月でしたよね(^^;A ........旧暦なら11/23前後は10月でせう....ということでお許しを.....)  
    ちょうど紅葉の時期と見事に重なり、車窓も徒歩もひたすら紅葉の山づくしでした。このページの写真は、島根の足立美術館の紅葉の最盛期です。

淡路島縦断の旅

  • 050708_2036
     「フォーカシング国際会議」が、2009年5月12日(火)から5月16日(土)にかけて、5日間、日本で開催されます。
     このフォトアルバムは、その開催候補地の淡路島を、公式に「お忍び視察」した時の旅行記(だったの)です(^^)。
     フォーカシングの関係者の紹介で、会場予定地の淡路島Westinという外資系の超豪華ホテルに格安で泊まる機会が与えられました。しかし根が鉄ちゃんの私は、徳島側から北淡に向かうという、事情をご存知の方なら自家用車なしには絶対やらない過酷なルートをわざわざ選択したのであります。
     大地震でできた野島断層(天然記念物になっています)の震災記念公園(係りの人に敢えてお尋ねしたら、ここは写真撮影自由です)にも謹んで訪問させていただきました。
     震災記念公園からタクシーでわずか10分のところにある「淡路夢舞台」に、県立国際会議場と一体になった施設として、とても日本とは思えない、超ゴージャスな淡路島Westinはあります。

水戸漫遊記

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     友人と会うために水戸市を訪問しましたが、例によって鉄ちゃんの私は「スーパーひたち」と「フレッシュひたち」に乗れることそのものを楽しみにしてしまいました(^^;)。
     仕事中の友人と落ち合うまでに時間があったので、水戸市民の憩いの場所、周囲3キロの千破湖(せんばこ)を半周し、黄門様の銅像を仰ぎ見て見て偕楽園、常盤神社に向かい、最後の徳川将軍となる慶喜に至る水戸徳川家の歴史、そして水戸天狗党の反乱に至る歴史を展示した博物館も拝見しました。
     最後は、水戸駅前の「助さん、格さん付」の黄門様です。
     実は御印籠も買ってしまいました。

北海道への旅2005

  • 051012_1214
     日本フォーカシング協会の年に一度の「集い」のために小樽に向かい、戻ってくる過程で、他の参加者が想像だに及ばないルートで旅した時の写真のみです。かなり私の鉄ちゃん根性むき出しです。  表紙写真は、私が気に入った、弘前での夕暮れの岩木山にしました。