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2021年12月29日 (水)

美人であることのフェミニズム

ほんとうの「私」を認めて欲しい、理解して欲しいと感じて、周りの人にそれを求めるようになった時、今度は、周りの人に自分がどう思われるか、ということに自分の判断の基準をおいてしまうという逆説的罠が待ち受けている気もする。

「自分は自分」、人にどう思えるか気にしないほうが良いのかと。

「ほんとうの自分」というのを自分でもわからなくなってしまっていると感じている人も少なくないかと思う。でも、その結果、「今とは別の自分」を探す旅に出てしまうと、いよいよ「ほんとうの自分」を見失うという逆説もある気もする。

美人だとか、東大出だとかいうフィルターでしか自分を見てもらえないと感じて苦しんでいる人もいる。ネット上では、そういうことを隠してしまえばいいことだが、リアルワールドで人と親密になると、そうも行かなくなるだろう。それを「贅沢な悩み」と切って捨てられるといよいよ本人は辛いものだろう。

ありのままの自分に肯定的な人は、相手の「外面的」特徴を気にしないでいてくれる。そういう知り合いを、ひとりでも持てることは貴重だと思う。劣等感の裏返しで、人を外面的特徴でしか判断しない人も多いのではなかろうか。

自己愛的な人は、自分を「実際以上に」よく見せかけようとするものだ。その結果、自分より秀でていると感じた人と出会うと、相手をおとしめようとか、潰そうとか躍起になる。健全な自己愛というものがあり、そういう人は、他人の長所や実力に気づくと、率直に相手に敬意を払う。

自分がナルシスティックになっていないかに日頃からアンテナを張っておくことは大事なことだ。でも、ナルシスティックな自分に「自己嫌悪」したり、敢えて「謙虚」さをアピールしなくていい。自分のナルシスティックな面を、自覚的に「演じれ」ばいいのではなかろうか。

自分を殺して、「いい人」であろうと努めていると、今度は、天真爛漫にふるまえる人に何かと批判的になり、相手が「自己嫌悪」するように仕向けようとすらするようになる。そういう人を「ねたむ」のではなく、「うらやましい」と感じている自分をあっさり認める方が、結局は楽な生き方ではないか。

私が思うに、「ルサンチマン」の弊害とは、以上のようなことだ。相手を引きずりおろして、害したくすらなっているわけで、実はそういう人のほうが、傷つきやすい自己愛の持ち主ということになる。

「美人」と思われている人が謙虚であるということは、むしろ美人であることを「自覚」し、そうした自分に酔うことはなく、むしろ美人であることを「演じる」境地に達しているということではなかろうか。そういう人は、見てくれだけでなく、こころも「美人」なのだと思う。

「きれいだね」と言ってくれるからといって、相手が自分の外面だけしか見てくれていないと苦しむ必要はないと思う。結構、こころの「きれいさ」もみてくれている人もいることを信頼してもいいのではないだろうか。

アイドルやタレントやモデルをしていて、こころを病んだり、不祥事を起こしたりしない人は、恐らくこういう境地に達していると思う。

私は、こういうとらえかたこそ、真のフェミニズムだと思うのだけれども。

******

最後の1行を除き、今度刊行予定の著書の、書いたばかりの原稿の抜粋です。これだけでは何をいいたのかわかりにくいという人もあるでしょうが、それは、ある物語の登場人物の心の軌跡を追ったものだからでして、実際にその物語のあらすじと一緒に公開できる時がくれば、得心していただけるはずです。

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トロントだより

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     The Focusing Instituteの第17回国際大会(2005/5/25-31)の開かれた、カナダ、トロントの北の郊外(といっても100キロはなれてます)、Simcoe湖畔のBarrieという街に隣接するKempenfelt Conference Centreと、帰りに立ち寄ったトロント市内の様子を撮影したものです。

神有月の出雲路2006

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水戸漫遊記

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