Anker Soundcore Life Q35 レポート(第4版)
私は首掛け型イヤフォンであるAnker Soundcore Life NCをすでに愛機としていたが、ノイズキャンセリング機能搭載のBluetooth無線接続密閉型ヘッドフォンであるAnker Soundcore Life Q35も購入し、とりあえずガンガンエージングもかけたので、レボートしよう。
この機種はBluetoothコーデックでハイレゾ規格であるLDACに対応している。ソニー製品以外でLDAC対応はまだ数少ない機種である。
私ははっきりとハイレゾ対応をうたった機器を所有していない(修正:私のandroid、oppoのReno 5AはLDAC対応!! ハイレゾ聴ける!!)。PCへの4USB外付けBluetooth送信機がLDACコーデックに対応しているかどうかはわからなかった。
でも、ソニーのMusic Centerなど、ハイレゾ対応のアプリソフトは容易にインストールできるので、Bluetooth対応のPCでも試してみることはできる。
まず、ハイレゾ音声ファイルではない再生について。
最高でAppleのロスレス規格ということになるが、アコースティックなソースである場合にはSoundcore Life NCと似た音色とも感じるが、デジタル系の、録音がいい音源になると、1万円強という価格が全く信じられないほとの広帯域、高分解能、ハイスピートの、シャキッとした目も醒めるほどの音を出す。
一方、YouTubeのような音源でも、このヘッドフォンの素晴らしさは満喫できると思う。
ただし、その本来の性能の音を聴くためには、長時間の充電と長時間の使用(40時間持つとされる)をかなり繰り返す必要があることは注意しておきたい。
【第3版で追記】:Gogle Play ストアあるいはAppleストアで"soundcore"と打ち込むとアプリがインストール可能となり、ID登録を終えれば、製品別アプリがダウンロードできる。それを使えば、ファームウエアのアップデート、ノイズキャンセリングの切り替え、そして、周波数特性をいじれるイコライザーの操作が可能となる。実はこのアプリのインストールが前提での音作りのようだ。このアプリをインストールしないままだと、ひどく眠くて鈍い音にしか聴こえないので要注意。イコライザーは全くいじらず、標準のままでいいと思う。
なお、このアプリによる設定は、ヘッドフォン内部のファームウェアの方に記憶されていて、Bluetoothでペアリングする機器を、例えばパソコンに代えてもそのまま維持されます。
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私は生粋のハイレゾ機器は、店頭でしか視聴したことはないし、高いお金を払って専用機を買うつもりもない。ハイレゾ音源のダウンロードも単価が高いし。
そうした限られた経験からしか言えないのだが、ハイレゾは確かに高域の周波数特性が上に伸びているし、分解能もいいので、聴感上の上限が天井知らずになるように聴こえ、例えばハイパットのシンバルのような金属的な音の再現は実に素晴らしいと思う。
だが、このヘッドフォンは、ロスレス規格であっても、そうしたハイレゾに劣らない再生と私には感じられる。相川七瀬の音源など、ふさわしい例かもしれない。
このヘッドフォン、ステレオミニプラグ端子の有線接続にも対応している。Bluetooth無線接続よりこの有線接続のほうが音がいいと感じる人もあるかもしれない。これは好みでもあると思うので比較してみて欲しい。
パソコンからのBluetooth接続の場合は、パソコン側はコーデックがaptXであるから規格上上限は20kHzまでである。ところがこのヘッドフォンの周波数特性は、40kHzまで伸びているのであり、これはスマホとのペアリング接続、および、PCのRealtek High Definition Audioの設定をスタジオ音質にまでアップサンプリングして有線接続した場合に、ロスレスファイル止まりでも、ハイレゾ「的」な音質を擬似的に体験できることとなる。実際、これらの接続の場合の方が、音は天井知らずの空気感を持つ。
ただ、あまりに透明すぎると感じる人もあるかもしれない。透明さと繊細さが両立するのは、PCからのアップサンプリングで有線接続した場合に分がある気がする。ほんの少しだけアナログ風味があるからかもしれない。
【追記】:この製品については、新たのもうひとつレビューを書いているので、そちらも参照して欲しい。
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さて、今の所私のダウンロードしている.flac規格のハイレゾ音源は、シューマンの「楽園とペリ」と、ウマ娘の「うまぴょい伝説」のみである(^^;)
「うまぴょい伝説」をバカにしてはならない。何十人もの声優が横にガーッと並び、しかも非常にハイスピードなサウンドである。そもそもあのラップをあの高速で口づさめるのは声優さんの専売特許の技巧であろう。これをクリアーな分解能で聴き分けられるかは相当過酷な再生環境だと思う。
この「うまひょい伝説」で比較しただけだが、ハイレゾ音源ファイルのPCからのスタジオ録音設定での有線接続は、ほんとうのハイレゾ再生であり、透明なたけではなく、同時に細やかなようにも思う。
私もメロディーの部分だけなら、思わず本来のスピードより速く唄えるとことまで体内時計が馴致されたが・・・(年甲斐もないが、現在のハイスピード音楽の代表というべき「前前前世」や「うっせぇわ」ももうカラオケで唄えると思う。ひとりで延々と練習した)
この装置で聴いても、たっぷりとした音の広がリの中に、確かに20名以上は声優たちが並んでいるのが細やかに実に美しくかつシャープに聴こえて、これはなかなか壮観、じゃない、「壮聴」である。これはAKB/坂道系には全くない、正真正銘ごまかしなしの「大人数」グループ歌唱の録音である。ちなみにこの音源は4625bpsです。
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さて、ここからはオマケの話。
果たして、ハイレゾではないロスレスどまりの音楽ファイルで、一番過激なのは何か?
意外に思われるかもしれないが、HKT48のアルバムというのが、実は音の情報量がむやみと高い、ハードなソースであり、私の2万曲のコレクションの中で第1位は「メロンジュース」(1184bps)である。
あの、一見(一聴)単純に感じられる音楽が、実は物凄い音ソース。
下のYouTube動画の音では全然伝わりませんが。
2番目は何かというと、クリアーに鳴らすのが極めて困難ですが、欅坂46の「不協和音」(1164bps)です。これはもっともだと思う人が多いかな?
個人的には、このCDが、私の所有している、1000枚のCDの中で、聴感上最も高度な音源である。でも大抵の人は適切な装置で「本来の音」として体験したことがないと思う。
下のYouTube音源はそこそこ健闘していると思います。
椎名林檎も過酷なソースで、鳴らすのたいへんです。"Σ"が「不協和音」と同率2位の1164bps。
実際に私のiTunesの曲別bpsの上位の一覧を画像キャプチャしたお示しする。オーディオテスト用の音源以外の上位をご覧いただきたい。
【追記】:oppoでmoraから「うっせぇわ」.flacファイルを500円以上払ってダウンロードしてみましたが、通常のCD規格の場合よりはよいが、それほど劇的な差異はない。録音自体そんなに高品質ではないのだと思う。
「うまぴょい」.flacをPCで聴いた時の感動はないなあ。わざわざお金払って払うほどじゃない。
もうわざわざハイレゾ音源買わない。Apple Musicの聴き放題のロスレスを聴いている方がよほど面白い。
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