ジョゼと虎と魚たち(劇場アニメ)【途中までネタバレ】
久しぶりに映像作品のレビュー。
Twitterで流れてきた。
田辺聖子の20年前の短編が原作で、数年前に実写映画化され、劇場アニメは昨年(2020年)だそうだ。
大阪が舞台。
大学で海洋生物学を学ぶ鈴川恒夫。メキシコに留学するのが夢で、ダイバースショップでバイトをしている。
バイトの同僚に二ノ宮舞と松浦隼人がいて、一緒に海に潜っている。
ある日、坂の上から車椅子に乗った女性が暴走してくる。恒夫はそれを受け止める・・・というか、サンドバックになる。
彼女の祖母がすぐあとを追ってきて、夕飯を奢ってもらこととなる。
祖母は、散歩に連れ出す以外は、「外の世界は怖いぞ」と言って、彼女を外に出したがらないようだ。
彼女の名は山村クミコというが、自分のことを「ジョゼと呼んで」と言う。
祖母は、恒夫が金に困っていると知って、新たな「バイト」を提案する。
それは家でジョゼの相手(管理人)をするということ。外には連れ出さないという条件で。
その間、祖母はパチンコに行っている。
ジョゼは偏屈だったが、実は夢見がちな少女(といっても24歳)で、自室にこもって絵を書いている。
ある日、恒夫は、ジョゼの不在に気づく。追いつくと、ジョゼは「海が見たい」と。
二人は電車に乗って、海に向かう。
その後も二人は、祖母に内緒で、外出を続ける。遊園地、動物園(ジョゼは虎を外の世界の怖い存在の代表と思っていたようだ)、映画館、水族館、そして図書館。
図書館で、ジョゼという名前が、サガンの小説の主人公の名前であることがわかる。ジョゼは同じくサガン好きだった、司書の岸本花菜と意気投合する。
ジョゼは繰り返して図書館に通うが、ある日、子供たちのための絵本の読み聞かせ役がやめてしまっていて、子供にジョゼは読み聞かせをせがまれる。
絵本は「人魚姫」。しかし、子供たちは退屈してちりじりになってしまう。
しかし、子供のひとりにせがまれて、ジョゼはホワイトボードに人魚姫のお城の絵を書く。
その絵に感嘆した司書は、ジョゼに絵描きになるように勧める。
幸い、恒夫の留学先としてメキシコの教授は色よい返事をしてきて、卒業後留学して来いという。奨学金の目処も立つ。
しかし、ある日唐突に祖母は死んでしまう。
福祉の担当者から、今後はどうやって生きていくのか、働いたらと勧められるが、ジョゼは絵かきになりたいと。しかし現実を見ろと諭される。
ある日、ジョゼは自分から恒夫のバイト先に行ってみたいと言い出すが、楽しげに話す恒夫の様子に突如気が変わり、帰ってしまう。
「健常者に私の気持ちなどわからない」と。
ジョゼは「嫉妬」したのだ。
ジョゼは姿を消す。
それを探しに行った恒夫は、ジョゼが道の側溝に引っかかって動けないでいるのを発見する。
しかしそれは、恒夫にとって思ってもみない運命の幕開けであった・・・
******
いい話ではある。
原作や実写映画はどう描かれたのか、敢えて情報を集めなかったが、もっと泥臭かったのではなかろうか。
ストーリーが読めすぎてしまう(舞の描き方とか)。
そして、みんな、みんな、いい人なんだよwwww
私は原則としてこういう言い方はしたくないし、ピュアなお話も好きなのだが、これは「美しすぎる」。
困ったなあ。
第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞らしいのだが。
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