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2021年8月24日 (火)

今やオーディオはフルデジタル経路は高音質再生の大前提である

以前も書いたことだと思うが、昔のCD再生は、実は2chピンジャックを通して、それまでアナログレコードを再生していたのと同じアンプに「アナログで」音声信号を入力し、更には、「アナログ」スピーカーケーブルで音をスピーカーに伝達していた。

これでは本来のデジタル音楽の再生環境からはあまりにもかけ離れた、旧態依然としたあり方であり、どれだけお金をつぎ込んで高級装置にしようとあがいても限界があったと言える。

それが、次のステップとしては、まずはCDから読み取ったデジタル信号を、デジタル信号のままアンプに転送し、デジタル回路のアンプで処理し、最後にアナログでスピーカーまで音声信号を誘導する形をとった。

これにはCDプレーヤーとアンプの間を、以前と同じ金属ケーブルで結線するやり方と、光ケーブルでつなぐやり方があったが、前者はまだデジタルノイズが生じる問題があり、後者の光結線の方が断然全然ピュアーであったといえる。

これはピュアオーディオに先駆けて、AVシアターの領域で一般化したといえる。光結線のAVアンプは、非常に低価格でも実にいい音を出す。

続いてのより進んだ段階としては、意外にも、CDプレーヤーとアンプを一体化して、フルデジタルで処理することとなったわけである。

この成功例の一つが、実売5万円の、JVC/ケンウッドのEX-S5であることは何回も紹介してきた。

しかし、この段階では、電源の電流の質が、デジタル回線に与える影響を排除できない。

そしてアンプとスピーカーとの結線はアナログのままである。

さらに言えば、CDからダイレクトに音を読み取り、リアルタイムで発信することは、CDからの読み取りが回転系を使用していて、回転システム自体がノイズの源泉になるし、読み取り誤謬の補正回路も必要としていて、CDの情報そのものをデジタル信号としてピュアーに取り出せていなかったと言える。

すでにiPodの登場、特にnano以降に明らかになったことは、すべての回転系をなくし、今日で言えばSSDにあたる固定素子に信号を記録し、しかも家庭用電源から切り離された、充電池による作動となった時に、音質は格段に上昇するということであった(iPod Clessicはまだ回転系のハードディスクのようなものに依存していたといえる)。

この結果、驚くべきことに、一切のデジタル画面表示すらない、小さなiPod miniが一番音質がいいということは、私の10年以上前にブロクで比較実験をしたが、その記事は今やもうない。

このiPod革命については、すでにこの前のエントリーで述べた。

更に進んだ形は、今度はアンプとスピーカーの間の結線をアナログ金属ケーブルではなく、光ケーブルかBluetoothの無線接続にしてしまうことであったと言える。

AVスピーカーの製品によっては、Blue-rayプレーヤーからスピーカーへの結線を光ケーブル化し、スピーカー内部にDAC(デジタル→アナログ変換装置)とアンプを内蔵した製品もある。

ここまで至ると、原理的には完全にデジタルノイズの影響から逃れる。

ただし、Bluetooth無線接続の場合には、一定の規格で音を飛ばす関係上、音切れをおこさないための接続上の妥協点(僅かな遅延など)があるともいえる。

ところが、では光ケーブルのほうが、Bluetoothより絶対有利かというとそうは言えず、グラスファイバケーブルの純度、そしてどういうわけか皮膜によって音が変わるという現象があるようだ。トスリンクにも品質の違いがあるということだ。実際、光ケーブルにはかなりの価格差があり、アナログカートリッジの老舗、オルトフォンも高級品を販売している。

ただ、現実的に言って、特にハイレゾ規格にこだわらず、CD規格(Appleでいえばロスレス)の音源であっても、内蔵充電池による携帯機器(androidやiPhoneを含む)のBluetoothの、しかもaptx、LDACのような新しい規格による伝達が一番音がいいということにある。

もっとも、スマホの場合も、wi-fiや4G、5G等のデジタル回線とBluetoothが共存しているという点で、互いの干渉要素はあるし、Bluetooth機器が密集する群衆の中では、互いの干渉により、音切れが生じやすくなるという問題は残る。

だが、少なくとも、携帯端末において、ヘッドフォン、イヤフォンまでの音の接続が、旧来のアナログケーブルではなく、Bluetooth無線接続による方が、比較にならないほと音がいいということは、もっと認識されてもいいと思う。

現在のiPhoneでは、そもそもステレオミニプラグによるヘッドフォン、イヤフォンまでの有線接続がデフォルトでは廃止されている。もし有線イヤフォン、ヘッドフォンを用いようとすれば、サードパーディの、電源ケーブル端子からの変換ケーブルを買い足さねばならないことになる。

Bluetooth接続は、単に結線は邪魔にならない、機器から相当程度離れてもイヤフォン、ヘッドフォンに音が届くという便益でだけではないのである。

私がBluetooth接続の首掛け式イヤフォン、Anker Soundcore Life NC(aptX対応)を愛用していることはすでに以前のエントリーで書いたが、この音質は驚異的だと思う。従来の私のオーディオ体験で一番凄い音である(追記:Anker Soundcore Life Q35(LDAC対応)の方が遥かに凄いです)。

「凄い」というのは、聴感上の周波数特性が果てしなく広大で、空間の中に音が無限に広がるのが画期的なのである。

ただし、これを可能にするには、充電満タンから使い込んでは充電満タンを繰り返すという、相当なエージングの上でのことであり、買ったばかりの時の音で決して判断してはならない。

興味深いのは、1960年代始めなどという、実に相当古いアナログ録音のCDをロスレス変換してPCのiTunesに取り入れ、更にストリーミング再生で飛ばした音が一番音がよく聴こえ、これ、ホントに古い音源なの?といいたくなることがかなりあるということだ。

例えばアンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団の1960年代前半の録音など、滅茶無茶高音質に聴こえる(アンセルメの録音は、LP発売当時は、ハイクオリティで知られていた)。

 ↑ このYoutube音源よりも、遥かに透明感のある、汚れのない音になりますよ。

これが新しい録音になるほど、むしろ音質は低下し、デジタル録音に至っては、年代に関係なく、いいものはいいし、悪いものはとんでもなく悪い。

これは、デジタル録音時に、実際にはどれだけアナログ結線を用いていたか(理想では、全部充電池電源がいいことになるが、そうはいくまい)、あるいはハイビットオーバーサンプリングをかけていた、いないか(当然前者の方が有利)かにもよると思う。

極論すれば、音決めをする技師が、アナログ結線のヘッドフォンやスピーカに頼っていたとしたら、その時点でアウトであろう。

ただし、いわゆる「リマスタリング」によって音質が常に向上するかどうかには私は疑問を持つ。エンジニアが変わらなくとも、元録音のいい意味での尖ったところがむしろ刺激的だった点を弱める場合がある気がする。

*******

【追記】:このエントリーの続編がこちらにあります。

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