オーディオ装置の音比較実験 : 解答編(第2版)
さて、幾つか前のエントリーで皆様にお出しした、オーディオ装置の音質比較実験の「解答編」です。
もちろん、これは皆さんの装置や音の美学に左右されるものであり、絶対の正解はないのですが、私の経験値と、実際にこの実験に乗ってくれた、ひとりの方の感想を参考に述べてみましょう。
A:原音
B:A:を、JVC/ケンウッド コンパクトコンポーネントシステム ブラック EX-S5-Bで再生し、その音を、安価ですが、ステレオマイクで収録したもの。
C:A:を、 私のパソコンモバイル環境(外部スピーカーとしてJBL Pebbles使用)で再生したものを、前述のステレオマイクで収録したもの。
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まず、原音であるA:が一番良く聴こえるべきなのは「当然」でなければなりません!!(注:この点、「第2版」で見解を大修正)
使っているステレオマイクも、本来会議用で、音楽のことなど念頭に置いてない1500円のシロモノで、何しろステレオ感があまり出ないですね。
この点、B:やC:の方がよく聴こえるとしたら、そういう方の装置は、いい意味でも悪い意味でも「偏った」音の出し方をしています。
これは、特に高音域から中音域の特性に優れているイヤホン、Anker Soundcore LifeをBlotoothを通して使い、スマホからこの記事にたどり着き、音を確認した際、A:とB:C:の間には決定的な落差があることでわかりました。
「偏った」音というのは、とらえにくい表現でしょうが、実は逆説的なことであり、本来の音を「美化」させる能力に卓越しているということです。
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ただ、A:とB:だったら、B:の方が低音が出てると感じる人もいることでしょう。
バイオリンは随分硬い音に聴こえるかもしれませんが、チェロやコントラバスの響きは良く出ていて、声部が聴き取りやすくなっていると感じるひともいるかと思います。
この装置の、「音源を実際よりよく響かせてしまう」というマジックです。実際、低音の量感は小型スピーカーとしては信じられない域です。
この装置、木製振動板のことばかりが喧伝されていますが、実はバスレフダクト(スピーカー後方に設けられた穴)の設計が実に周到で巧妙なのです。ただの穴ではなくて、長大な「筒」なんですね。これ自体、いわば木管楽器のような、「共鳴」する通路です。
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さて、安価なミニコンポとはいえピュアオーディオのB:と、モバイルオーディオのC:の比較はどうでしょうか?
ただでさえ、パソコン環境でパソコン環境の音を聴くのですから、C:のほうが好きな人も多いと予測していましたが。
C:のJBLも、私がオススメする、非常に優秀なスピーカーです。
B:とC:を比べると、B:の方がこもった感じという人が少なくないのではないかと思います。
C:のほうが開放的な音がすると思います。響がよく聴こえると思います。その点はJBLというアメリカのスピーカーらしい、楽天的なところです。
B:という日本のスピーカーは、その点やはり湿っぽいです。
B:の方が「こもって聴こえる」というのは、マイクロフォンのオーディオテクニカの製品が、あまりに安物で、JVCのコンポシステム独特の、高域の繊細さを拾い切れていないものあると思います。
もうひとつには、スピーカの間の距離がB:よりC:の方が幅広いことが影響していると思います。
でも、多くの人の投票にかけたりしたら、B:よりC:が好きだいう人が多いはずと私は最初から予想していましたが、いかかでしょうか?
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