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2021年7月

2021年7月31日 (土)

今日は映像作品を観るのはお休み。

すでにとりあえずこの1ヶ月観てきた映像作品のリストを示しましたが、今日は新たな映像作品を観るのを休もうと思います。

さすがにノルマとして自分に課してきたのは少し疲れた気もしますし、ここのところ、音楽をあまり聴いていない。

いつも書くように、私は、決して高くはないけれども、できるかきりの工夫を重ねた、充実したオーディオ環境を整えていると自負しています。

今日は残りの仕事をしていない時間は、音楽を聴いて過ごそうと思います。

もちろん、オリンピックは観ません(^^;)

「ウマ娘」も、常勝状態になったので、今日はお休みでしょうか。

ちなみに、例えば本を読むとかの浮気心が出ない限り、次は、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の予定です。

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【ウマ娘】:キングヘイロー、URAファイナルズ挑戦。

キングヘイローは短距離差しウマです。URAファイナルズ初挑戦。どこまで行けるでしょうか。
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私が7月に観た映像作品21本、一挙紹介。

私はオリンピック反対派ということもありますが、この1ヶ月、実に21作品、映画やTVシリーズを観たことになるようです。

コロナのStay Homeのご時世でもありますし、皆様のご参考になれば幸いです。

一部を除き、私が気に入る作品となりました。

ほとんどわらしべ長者のようにして探っていっただけであり、別にどこかのサイトで推薦リストを見たわけではありません。

恐らく、今の若い人が好んで観る作品とは一線を画していると思います。

共通するのは、日常描写・心理描写におけるクオリティということで、私が映像作品を観る際の重要な指標となっています。

男女問わず、大人も楽しめる作品であるという自負はあります。

ほとんどの作品が、NetflixかAmazon Prime Video、aアニメストアで観れます。

*******

●「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」についての、カウンセラーの立場からの小考察(第2版)

●「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」Extra episodeと、劇場版第1作、「永遠と自動手記人形」観た

●やっと「天気の子」、観ました。

●「未来のミライ」-細田守監督のアイデンティティの確立-

●「響」: 原作を先に読んでいた私の、映画についての感想(追記の追記の追記つき)

●「君の膵臓をたべたい」実写映画版とアニメ映画版を一気に観た。

●聲の形

●どうにも面白くない映画、「氷菓」

●ささやかなミステリー -アニメ版「氷菓」-

●「竜とそばかすの姫」はこれまでの日本の劇場アニメの最高傑作である。

●「きまぐれ☆オレンジロード」のこと

●平行世界ものの良作 -「あした世界が終わるとしても」-

●「ペンギン・ハイウェイ」 って、単なるジュヴナイルではない。【ネタバレ注意】

●「夜は短し歩けよ乙女」 -アングラ演劇的世界を、アニメーションでしか表現不可能な豊潤な表現でタイトに描ききった傑作-

●泣きたい私は猫をかぶる

●「空の青さを知る人よ」 -31歳の人にこそ観てほしい傑作アニメ-

●「心が叫びたがってるんだ。」

●さよならの朝に約束の花をかざろう

●「リズと青い鳥」 -これほどパーフェクトなアニメ作品には滅多に出会えない-

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【ウマ娘】:エルコンドルパサー、URAファイナルズ初挑戦。

エルコンドルパサーは中距離先行ウマ娘です。初めてのファイナルズ挑戦でした。
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2021年7月30日 (金)

【ウマ娘】:エアグルーヴ、URAファイナルズ初挑戦。

エアグルーヴは中距離先行です。

URAファイナルズ初挑戦で、どこまで行けるか。

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【ウマ娘】:夏季限定マルゼンスキー

育成ウマ娘で引き当ててしまいました。

夏が終わったらどうなるのであろう?

水着のまま? 

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更におまけ。 夏季限定イベント、「ウマ娘 夏物語」第1話。

「リズと青い鳥」 -これほどパーフェクトなアニメ作品には滅多に出会えない-

「響け!ユーフォニアム」というTVシリーズが先行してあるらしいが、そちらを知らなくても十分に堪能できると思う。

私がすでに観た中では、「聲の形」の山田尚子監督作品。京都アニメーション制作。

*******

高校卒業を控えた最後のコンクールに臨む女子高校生たち(恋の噂もあるので、男子部と女子部が別なのだろうか?)。

主人公、オーボエのみぞれは、フルートの希美に熱い視線を送っていた。内気なのぞみは、活動的な希美の絶えず一歩後ろを歩いている。

自由曲は「リズの青い鳥」と題する曲。第3楽章にリズを象徴するオーボエと青い鳥を象徴するフルートのソロの重奏の部分がある。

二人のソロはあうようであわない。それをふたりは自覚している。

みぞれは、絵本(原作の文庫本もある)のリズが、どうして青い鳥を解放したのか、その心境がわからないでいる。

そのことについてOGの音楽指導者と対話するうちに、のぞみは気づく。

のぞみは覚醒。圧倒的なソロで、合わせる筈の希美を気後れさせるに至る。

希美は、みぞれの才能に比べたら、自分は平凡に感じていたことを打ち明ける。

ふたりは、並んで歩いて帰るようになる。

それでも、二人は別の道を歩き始めていた。

・・・・要約すれば、こんなものだ(肝心なシーンは省略したが)。

*****

ともかく、始まって5分で魅惑される画面。

みぞれの、少し乱れた、髪の毛一本一本が描きこまれた作画は繊細。

水色を基調とした、淡い画面づくり。

脚しか映さないシーンの多用。

隅々まで描きこまれた細やかなしぐさ。

並行して描かれる、絵本の中の世界との対比。

ひとりひとり描き分けられた、女子吹奏楽部員のビジュアルと個性。

完璧な映像世界と言ってよく、類似品は見当たらない。

二人が○○するシーンがクライマックスのようでいて、実はその前の、みぞれのオーボエの演奏そのものがすべてを悟らせてしまうくらいの見事な音楽表現。

正直、私が観てきたアニメの中でも、5本の指に入る作品だとすら思う。

是非、ご鑑賞あれ。

 

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【ウマ娘】:ゴールドシップ、URAファイナルズ挑戦。

ゴールドシップは長距離追い込みのウマ娘です。これまでなかなかURAファイナルズまで行きつけませんでした。少しコツは掴んだとは思いますが、果たしてどこまで行けるでしょうか。 楽天トラベル

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2021年7月29日 (木)

さよならの朝に約束の花をかざろう

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがってるんだ。」「空の青さを知る人よ」で脚本をつとめた岡田麿里氏がはじめて監督もつとめた劇場アニメとのことである。

上記3作品が現代日本を舞台とした日常描写に秀でた作品なのに対して、この映画は異世界を舞台とする。

****

10代半ばで外見の成長が止まる不老長寿の種族、イオルフは、ある塔の中に住んでいた。機(はた)を織ることを生業としている。

ある日、突然、この長寿の血を求めてメザーテ軍から奇襲を受ける。それによってイオルフの世界は実質的に崩壊する。

生き残ったのは、主人公マキアとその親友レイリアだけのようだ。レイリアはメザーテ軍によって連れ去られる。

マキアは、あてどもなくさまよう。そして、道端で、すでに死んだ母親の腕に抱かれた赤ん坊を見つけ、自分で育てることにする。名前をエリアルと名付ける。

数年後、少年のエリアルは、自分も機をおるようになり、マキアを喜ばせる。

どうも一つの土地に留まることは許されないようで、更に数年後、マキアはエリアルを連れて、鉄鉱山の鉱夫たちが集う大きな酒場の給仕として働いている。エリアルは鉱夫である。思春期になったエリアルとマキアの間には、いろいろな行き違いが生じるようにもなる。

二人は更に別の土地に移住し、エリアルは城の兵士となる。そしてエリアルは、幼馴染の少女、ディダと夫婦になる。

戦争が起こり、ディダが出征した最中、妊娠したディダは破水し、マキアの懸命の介助のもとで赤ん坊を産む。

一方、マキアの親友だったレイリアは、メザーテの王と結婚させられ、子供を設けていたが、子供には会わせてもらえないままの生活を送っていた。

マキアは飛ぶ竜、レナトにまたがり、レイリアに子供と再会する機会を与える。

時は更に過ぎ去り・・・

*******

ストーリーを要約すると、上記のようにシンプルであり、齢をとらないマキアと、どんどん成長していくエリアルの関係が物語の中心である。

そうやって、物語は途中で何度か数年いきなり飛ぶのだが、それについての説明は一切ない。エリアルがどんどん成長した姿で現れることでそれとわかる。

音楽は川井憲二による、オーケストラ演奏で、場面場面と非常に融合している。

・・・ただ、私はこの映画をさほど評価する気になれない。

背景は丁寧だが、キャラクターデザインは、昨今の流行に媚びないのはいいが、突き詰めた磨き上げになっているかどうかとなると疑問である。

脚本の意図するところはわかるし、ラストは、そうなるとはわかっていてもそれなりに衝撃的である。

ただ、脚本家が監督を兼ねていることの限界を、正直言って露呈しているのではないか。

静かな流れの作品というのはわかるが、何かメリハリがつかず、単調な時間が流れている気がする。

正直言って、眠気を覚え、何度か巻き戻した。

もう少し想像力あふれる画面と演出にできた気がしてならない。

この点、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」をはじめとする一連の京都アニメーションの作品をいくつか観たあとだと、要求水準があがってしまう。

古い作品だと、「ウインダリア」とかとも比較してしまうこととなる。

好みの人は好みとは思えるので、劇場ではなく、ネット配信で観るのはいいかもしれないが、2年前の作品ということもあるのだろうが、どのネット配信会社でも800円といささか値が張るのは気になる。

 

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「心が叫びたがってるんだ。」

すでに、「空の青さを知る人よ」のエントリーでも書いたが、監督:長井龍雪、脚本:岡田麿里、作画監督:田中将賀による、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(2011年)」に続く「秩父三部作」の真ん中の作品(2015年)。

 *****

順は、幼いころ「山の上にあるお城」にあこがれていた。そこでは王子様とお姫様が舞会で踊っている・・・ところが、その「お城」の門から、王子様のお父さんと知らない女の人のお姫様が走り出てきた。

家に帰った順は、母親に、興奮しながら見てきたままを話す。母親の顔は硬直し、「そのことは誰にも言っては駄目」と釘を刺す。

しばらくして、お父さんは「お姫様」のもとへ引っ越してしまう。順への「お前が話したのが悪いのだ」との言葉を残し。

順の前に卵の妖精が現れ、口にチャックを入れてしまう。

それ以来、順は言葉を話せなくなる。話そうとすると、お腹が痛くなる。

高校生になって、順と同じクラスに、もうひとりの主人公である、坂上拓実がいる。

拓実の両親もまた、教育方針の違いから離婚していた。

2人のいるクラスは、「地域ふれあい交流会」の催しの担当にされる。音楽教師は、順と拓実、そして野球部の田崎大樹、チアリーダー部の仁藤菜月を勝手に指名する。

ミュージカルを上演したらという話になるが、みんな気が乗らない。声の出せない順が担当することをいぶかしむ声も上がる。

しかし、順は歌う時だけは美しい声で歌えるのであった。

彼女は、携帯メールの画面を通してしかコミュニケーションをとることができない。拓実の携帯に、長文のメールで、ミュージカルの台本案を送りつける。それは、順のこれまでの苦しみと共に、順の夢を託したものだった。

上述の4人の関係を軸として推移していく、群像劇的学園物語である。

 *****

ほんとうによくできた脚本のストーリーだし、作画も丁寧だし、音楽もいいし、しゃべれない順のキャラデザも、動きもかわいいいし、声優の水瀬いのりも実にうまい。

音楽については、「のだめ」でも有名な、ベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」の第2楽章のメロディが、"Around the World"のメロディと対位法的に一致することなど、誰が気づいたのだろう?

テーマは、「ひとに本当に思っていることを言えるかどうか」である。主要登場人物の4人は、すべてこの点で葛藤を抱えている。

エンディングは乃木坂46。

年に1本あるかないかの、劇場用アニメの傑作であろう。

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」も是非観たくなったが、なにぶんTVシリーズである。少し時間をいただきたい。

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2021年7月28日 (水)

【ウマ娘】:サクラバクシンオー、URAファイナルズへの挑戦。

「学級委員長」ことサクラバクシンオーは短距離先行のウマ娘ですが、短距離ですからスタミナやパワーは度外視してスピード勝負でいい筈でしたが‥
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【ウマ娘】:ダイワスカーレット、URAファイナルズ挑戦の軌跡。

ダイワスカーレットは久しぶりの育成でした。「作戦」のいじり方がずいぶん身について来たように思います。
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【ウマ娘】:ハルウララ、URAファイナルズ、有終の美。

ハルウララを最後まで勝たせることは私の一つの目標でした。

本来ダートの「差し」ウマですが、「魔改造」を施しました(^^;)

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【ウマ娘】:トウカイテイオー、URAファイナルズ挑戦

トウカイテイオーは、中距離先行のウマ娘です。

何回チャレンジしたことでしょうか。

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【ウマ娘】:タイキシャトル、URAファイナルズへの挑戦

前のエントリーのようなシリアスなテーマからよくもまあウマ娘に飛べるなあとお思いの方もあるでしょうが、こうやって普通にゲームできるっていくことの幸せを受け止めていることも大事だと思う。

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2021年7月27日 (火)

障害者差別を克服することは、単に「差別はいけない」という倫理規範を広めることではない。

やまゆり園事件に関する。こちらのエントリーの続き。

障害者差別を解消するためには、「世話をすることの大変さ」を抱えた人たちが、その大変さを、互いに共有し、連帯し、横のネットワークを持つことにことに、まずは基礎づけられなばならないと思う。

そして、それ以外の人たちが、そういう世話をする人たちに、いたわりのこころを持ち、具体的に支えて行くことである。

差別を「いけないこと」とする「道徳」を広めることではないのだ。

一般の人たちは、そうやって障害者の世話をする人(家族、施設の職員)たちに、「任せて」いることを「恥じ入る」ことから始める必要があるだと思う。

それこそが、障害者問題を、社会が包摂し、各々が責任を持つことの基本なのだ。

誤解を恐れずにいえば、「障害者もひとつの人格を持つものとして公平に扱い、接する」などという道徳的で高尚な問題ではないんだよね。

だって、直接ケアする人たちは、たいへんなんだもの。

*****

【追記】:私は、すでに

●最重度障害者の現実

でも書いたように、半年とは言え、施設でのケアの経験を持っています。

ただ、テレビとかでも知的障害者が単なる天使とかではなくて、大幅な生活の介助が大変なことは伝えていると思います。

それはまさに、認知症老人の介護の大変さに「非常に」よく似ていると思います。

このへんに想像力を働かせれば、一般の人もそのたいへんさが共有可能と思います。

施設収容される必要がある知的障害者はかなりレヴェルが揃っているので、家族どうしの連帯は可能だと思います。

そして、知的障害も持つ人のcareの大変さがあるからこそ、施設職員の暴力的で手荒な扱いが誘発されるのだし、植松自身もその大変さを委ねらていた存在ということになります。

そういう、いつの間にか「暴力を振るう」人たちにすら、連帯し、共感することになります。

これでこそ生産的な、社会的包摂となると思います。

だから、私は「差別はいけない」と言うこと自体を敢えて「排除」したい。

だって、「たいへん」なんだもの。

敢えて、障害者の「人権」などという「高尚な」論理を排除したいんですよね。

敢えて言えば、そういう「大変な」人を捨ててしまう(この世から抹殺してしまう)のが許されるのか、という点のみが倫理的な問題だと思います。

いわゆる、障害者「差別」は、人種差別とか男女差別とは何か質が異なる事柄のように思います。

先程、障害者のcareは認知症老人のcareの大変さと実質同じと書きましたが、「老人差別」という概念はあるでしょうか?

「careするのがたいへんだ」・・・そこに回帰する問題と思います。

そういう、エゴイスティックな「本音」こそが、問題の核心を共有する基盤となると。

施設や専門家の手に委ねる時点で、その「たいへんさ」といエゴイズムゆえに、私達は障害者や認知症老人に対する「責任」を放棄しているともいえる。

そして、市民全体が、そうしたcareに対する「責任」を分有していることの自覚にもつながると思う。

行政の問題や法律の問題以前なのだ。

敢えて言えば、植松を生み出したのは、私たちひとりひとりの「責任」(というか、責任「回避」)なのだ。

その私達の責任「回避」の帰結として、私達の「代理」となって、植松は重度障害者を「殺した」のであり、殺された被害者に対して、私達ひとりひとりが責任を追っているということになるのだと思う。

あまりに素朴な古めかし過ぎる論理展開になるかもしれませんが、福祉とは、私達ひとりひとりでは「たいへん」過ぎてかかえきれない問題を、国民主権である政府に、税金を払って委託する、というシステムであるという視点も必要かと思います。

だからこそ、消費税がほんとうに福祉のために使われているかどうか監視する責任が、私達にはあるのだと思う。

2021年7月26日 (月)

相模原、津久井やまゆり園殺傷事件の原因・背景について、もっと具体的に検証する必要がある。-今も「植松」はたくさんいる- 

あの悲惨な事件から5周年です。

Twitter上には、植松死刑囚の障害者差別とヘイトクライム、優生思想を、あってはならないこととして振り返るツイートが溢れかえっています。

しかし、私はそれらが理念的一般論になっており、フィールドワークとして、植松死刑囚の施設内で利用者と、具体的にどのように関わっていたか、そしてそれが施設内でどう受け止められていたかの具体的再検証に踏み込んでいないものばかりのように思われてもいました。

その一方、やまゆり園の内部では、職員の利用者に対する暴力と虐待が日常化しており、そのことが問題視されるようにもなっていたという情報も、ネット上のどこからか目に入っていました。

「障害者差別」「優生思想」が良くない、と啓蒙するだけでは問題は何も解決しないと思う。まずは障害者を支えることの「たいへんさ」を分かち合うところからはじめねばならない。

本日、私のツイートラインのYahoo!ニュースに、次のような記事が流れて来ました。

 

 

この渡辺一史氏によるレポートは、やまゆり園の内部資料と、実際にやまゆり園に勤務したことがあるT氏の証言に基づいて、植松死刑囚が利用者にどのように接していたが、それは施設内でどのように受け止められていたか、やまゆり園という施設の職員の利用者に対する暴力と差別と支配の実態についても渾身のレポートとなっている。

それによれば、職員としての植松は、在職中に書いた「ヒヤリハット報告書」(実際に「ヒヤッとした」事件に対してどのように「ハット」気づき、具体的にどのように対処していったかについて、時系列を追って報告する書類)のいくつかの報告において、実は冷静で迅速な対応をしており、むしろ通常の職員より懇切丁寧で利用者思いですらあったことが伺われる。

しかしそうした植松の対処は、上司には認められず、ことなかれ主義の職場風土の中で、むしろ厄介者扱いされ、そうした中で植松が苦しんでいた様が描かれる。

そして、やまゆり園の施設の職員の間で、利用者に対して、差別と暴力と手荒な対処を行うことが常態化していたことが、元職員T氏の証言からも浮かび上がる。

植松がそうした中で無力感を深めていたことも間違いないようだ。

もとより、そこから、植松が、利用者をこれ以上生きていても仕方がない存在としてとらえ、無差別連続殺傷に至るまでの経緯についてはまだ飛躍がある。

しかし、植松自身が措置入院の処分を受け、「反省の弁がある」という理由で退院させられるといった経過の中で、植松のこころに一層の歪みと鬱積がたまり、植松自身の奇妙な使命感が誇大妄想的に広がり、確信犯となるに至る経緯があったように思われます。

もとより、植松の殺傷という行動化は、残酷な犯行そのものであり、許されるべきものではありません。

しかし、障害者差別や優生思想はあってはならないと理念的に糾弾するだけでは、施設におけるリアルな現実は浮かび上がっては来ず、今後似たような事件が起こらないための処方箋にはならないと思います。

今も、多くの日本の障害者施設の中で、職員の利用者に対する差別と暴力的処遇が繰り返されていて、「事件化」していないだけであろうことを、じっくりと見つめねばならないと思います。

植松まではいかないだけの人間は、今も施設職員の中にいっぱいいる。

******

なお、事件直後に私が書いたエントリーがあります。

私のこの種の施設での研修経歴の基づくものでもあります。

●最重度障害者の現実

なお、知り合いからネット上に次のような記事がすでにあることを紹介いただきました。

●「植松被告」に死刑判決でも事件が不可解な理由 裁判員制度による「核心司法の問題点」を露呈

この問題から私が思うに至った帰結はこちら。

●障害者差別を克服することは、単に「差別はいけない」という倫理規範を広めることではない。

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なお、Yahoo!ニュースはひとつの記事の保存期間が短い傾向がありますので、全文のコピーをwordファイルとして以下にアップしておきます。

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「空の青さを知る人よ」 -31歳の人にこそ観てほしい傑作アニメ-

私は、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(2011年)」という傑作TVアニメシリーズがあるらしいことは知っていた。

そのスタッフ、監督:長井龍雪、脚本:岡田麿里、作画監督:田中将賀による、2019年の長編劇場用アニメである。

ちょうど、新海誠監督の「天気の子」と同じ年だが、この「空の青さを知る人よ」は、優るとも劣らない、たいへんな傑作だと思う。

******

ストーリーは、現実的なようでいて、不思議な話でもある。

舞台は秩父市。

高校2年生の相生あおいは、13年前に両親を事故で亡くして、31歳になる姉のあかねと共に暮らしている。

13年前、あかねはあおいと同じ高校のバンドのマネージャーのようなことをしていた。あおいは当然幼かった。

ベースをしていた「しんの」こと金室慎之介にあおいは憧れ、自分もベースを弾きたいと言い出した。

「しんの」は高校卒業と共に、音楽で身を立てるために上京しようとするが、その際にあかねも一緒に東京に行くように求めるが拒まれていた。

13年後、あおいはベースを弾き、上京することを夢見ていた。

そのための練習場として借りた、寺のお堂のような建物の中で、あおいはひとりの青年と遭遇する。

それは、13年前の、高校生の姿のままの「しんの」とうり二つだった。

お堂の中の「しんの」は、どういうわけか外に出ることができない。

まるでかつての「しんの」が、時間が止まったまま、生霊となっているかのようだった

・・・といっても、飯も食うし、身体も触れる存在。

姉のあかねは、市役所の職員をしており、町興しのイベントの担当となった。

それは演歌歌手、新渡戸団吉を招聘するというものだったが、そのバックバンドで、31歳になった「しんの」=金室慎之介はギターを弾いていた。

バックバンドのベースが食べ物にあたって活動不能になり、代わりにあおいが代役を務めることとなる。

果たして31歳になった慎之介と、同じく31歳になったあかねは、どういう関係を求めていくのか?

その一方で、生霊の「しんの」とあおいは、練習に打ち込む。

・・・・まあ、このあたりまでで、ネタバレは止めよう。

******

まずは、あかねとあおい姉妹のキャラクターが非常に魅力的。

作画は極めて丁寧で、秩父の風景も繊細で美しい。

そして、音楽の演奏も、実に本格的である。

脚本は、どうしてこんなストーリーと展開が思いつくのかというくらいに独創的であり、しかも緻密な構成力を持っている。

クライマックスで、突如アニメにしか不可能な展開になるのも、ともかく凄い。

本編の物語の終わらせ方が、また潔いのです。

主題歌はあいみょん担当。

演歌歌手の声は、松平健が演じている。

恐らく、観客対象は、あおいと同じハイティーンから、あかねと同じ30代までを見込んでいると思われるが、幅広い層に楽しめる内容だと思う。

****

調べてみたら、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」にはじまり、「心が叫びたがってるんだ。」(アニメ版と実写版あり)を経てこの作品は、前述の3人を中心スタッフとする「秩父三部作」というべきものらしい。

できれば前の2作とも観てみたい気がする。

 

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2021年7月25日 (日)

泣きたい私は猫をかぶる

この劇場用アニメの共同監督をしている佐藤順一さんといえば、私にとっては「きんぎょ注意報!」「セーラームーン」のチーフディレクターである。

そして、「ユンカース・カム・ヒア」の監督さんでもある。

この「泣きたい私は猫をかぶる」という映画は、当初劇場公開の予定だったが、コロナのために上映できなくなり、Netflixが最初の配信となった。

原作のない、オリジナルアニメーションである。

******

主人公の中学生、笹木美代(無限大謎人間、略してムゲというあだ名がある)は、クラスメートの日之出賢人のことが好きだった。

美代は、一方的に賢人に話かけていたが、賢人はつれない。

ムゲ(美代)は、ある晩、大きなキジ猫から、猫の面をもらう。その猫の面をかぶれば、猫に変身できるのだ。

美代はネコの姿で賢人の家に繰り返し行くようになり、「太郎」と呼ばれるようになる。

「太郎」には愛着を持つ賢人に、美代は、切ない思いを感じる。

賢人は、陶芸家の祖父のあとを継ぎたいという気持ちをはっきり言えないでいるし、美代は、一見円満だが、実は複雑な家庭環境の中で、腫れ物に触るように扱われるのに嫌気がさしている。

美代は思い切って賢人へのラブレターを書くが、その手紙はクラスメートに晒しものにされてしまう。

その時の賢人の反応に、美代は傷つく。

お面屋のキジトラは、美代にネコのお面を貸し、ネコになれることの代償として、美代の人間としての面を取り上げて、ネコからもう戻れないようにしようと企んでいる。

この結果、美代は「太郎」でしかいられなくなり、美代の面は、他のネコに与えられてしまうのだが・・・

******

愛知県常滑市が舞台。

非常に丁寧に日常描写を積み上げたファンタジーであり、何も奇をてらうところがない。
子供でも楽しめると思う。

佐藤さんは私と同い年の監督さんであり、もはやベテランの域に入ると思うが、足が地についた、オープンな作家性を今も堅持していると思う。

良作である。

なお、この作品を制作した、スタジオコロリドという会社は、「ペンギン・ハイウェイ」の制作会社でもある。

 

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「夜は短し歩けよ乙女」 -アングラ演劇的世界を、アニメーションでしか表現不可能な豊潤な表現でタイトに描ききった傑作-

「ペンギン・ハイウェイ」つながりで、森見登美彦原作のアニメで、秀作アニメがあると知り、観てみたのですが。

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」にはまっている私にとっては、対極にある、極めて抽象的と言うか、極度に描線を切り詰めた画面。

「ペンギン・ハイウェイ」の、ジブリ的ジュヴナイル的日常描写に秀でた作品世界とも全く遠い世界で、とても同じ原作者の作品とも信じられないのですが、ともかくこのアニメ、観てみる価値、おおありですよ。

ストーリーを端的に説明するのは困難ですが、大学生の主人公、「先輩」は、同じ大学の「黒髪の乙女」に恋をしている。

でも、面と向かってコミュニケーションをすることはできず、遠くから眺めていた。

しかし、「ナカメ作戦」という、彼女の目にとまるように「外堀を埋めていく」やり方で徐々に迫っていく。

ただ、その遠回りは、実に多くの、怪人めいた人々との出会いと、騒動に巻き込まれる形でしか進んでいかない。

彼女の幼少期の愛読書で、彼女の手から離れていた、「ラ・タ・タ・タム」を取り戻し、彼女に進呈しようとしていくための作戦へと収束していくのだが、ともかく多難な障害にぶつかり続ける。

「黒髪の乙女」は彼女の方で、酒ばかり飲みながら、破天荒な形で、人との出会いを繰り返していく。

「先輩」は運命の糸をたぐり、果たして「黒髪の乙女」との出会いに導けるかどうか?

・・・・まあ、そんな話なのだが、個性あふれる群像劇が、ひたすらどんちゃん騒ぎの中に、凄まじいまでのアニメ的な豊潤な想像力の中でめくるめく展開していくのはたいへん刺激的であり、タイトな、退屈しない1時間半がまたたく間に過ぎる。

ここで描かれる大学生の世界は、昭和的なもので、何かひどく懐かしさを覚える。

非常にアングラ演劇的世界なのだが、アニメによってしか不可能な表現だろう。

劇中劇は、ミュージカル的表現をふんだんに用いている。

監督の湯浅政明という人は、非常にとんがった才能の持ち主と言わざるを得まい。

主役の「先輩」の声は、星野源が務めている。

******

・・・今、「アングラ演劇的世界」と書いたが、実際、この原作、このアニメ版と同じ脚本家のもとで、演劇としても上演されたらしい。

乃木坂46の久保史緒里が、「黒髪の乙女」役で、ハマり役として出演し、たいへん評価が高かったそうである。

●舞台『夜は短し歩けよ乙女』6月6日 開幕!恋は突然やってくる、不思議な縁の物語

 

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2021年7月24日 (土)

「ペンギン・ハイウェイ」 って、単なるジュヴナイルではない。【ネタバレ注意】

すでに前のエントリーでも書いたが、この劇場版アニメ、「未来のミライ」のレンタルブルーレイの冒頭の、おまけのレンタル開始予告編にたまたま収録されていて、何かしらんがペンギンがうようよ湧いて出る映像にインパクトがあったので、このペンギンの謎を、クラスメートや年上のおねーさんと読み解く、ぐらいのストーリーの、子供向けエンターティメントかと思っていた。

一応、いつか観てみる候補として、タイトルを紙にひかえておいた・・・ぐらいの作品であったに過ぎない。

昨日は、毎日1作レビューというノルマを自分に課してきて、そろそろこの札を切ってみるか・・・というくらいの軽い気持ちだった。

それがここまでいい意味で「裏切られる」とは思ってもいなかった。

******

確かに、この作品を、主人公と同じか少し年上ぐらいの小学校上学年層を観客として対象とした映画、としてとらえることも可能である。

良質のジュヴナイルアニメともとらえられる。

キャラクターデサインは、ジブリ的とも言えるし、緑の豊富な背景の作画の奥深さも、CG版トトロ的と言いたいいいたいところがある。

小学生の少年少女たちの描き方としてもすこぶるわかりやすく、奇をてらうところが全くない。

主人公と友人、クラスメートの少女、ガキ大将、見守る親たち、実に感情移入しやすい。

恐らく、この映画に抵抗を示すのは、18歳を超えてしまったあたりからではないのか。

「ペンギンの、おねーさんの正体は結局何だったんだ!! 納得いかない!!」

私は、この、どんどん不条理になって行く物語の謎をいちいち「解説」してくれないあたりにこそ、魅力を感じたのだが。

中途半端に頭で「理解」しようとはせず、説明できない部分は「何となく」流して受け入れれば、ラストのオチのしんみりした余韻にも浸れる・・・そういうタイプの作品なのではないか。

ある意味では、「計算づく」では作れない物語である。この点、先日レビューした「あした世界が終わるとしても」が、とことん計算されている物語構成のベースラインを守っているからもっと評価されていいというふうに思えるのとは対極である。

でも、勢いだけで生み出された、とっ散らかった、説明不足の作品だとは感じない。

むしろ、ありきたりなパターン化ができない、「創作の神様」が宿っている物語だと思う。

これは原作小説が相当クリエイティヴで、それを十分理解して消化し、映像化できるだけのアニメスタッフに恵まれているのであろうと直感した。

おかげで、原作の方も読んでみたくなって、Amazon Kindleであっさり検索できたので、ほんの3時間ぐらいで読破できた。

その後、原作の森見登美彦という作家についての情報を集める、という順序だったのだが、まさか、ただのジュヴナイル作家ではなく、直木賞候補に何回も選ばれる作家さんで、この原作自体が「日本SF大賞」受賞と知って唖然としました。

*******

もう少し物語について解説しましょう。

ある地方都市に、突如ペンギンが湧いて出るようになるという事件が起こる、という始まりなのは確かだ。

小学校4年生のアオヤマのいるクラスでもそのことが噂となる。探究心旺盛なアオヤマは、友人のウチダと共にこの謎の解明を始めるのだが、物語はそちらにストレートに進むわけではない。

このアオヤマは、まだ永久歯に生え変わる途中の段階にある。なのに歯磨きを怠っている。

おかげで、たびたび歯医者さんの厄介になるようだが、その歯科医院の歯科助手に、おねーさんがいるのだ(名前はこの作品の中で最後までわからない)。

アオヤマはそのおねーさんとチェスをする間柄なのだが、おねーさんのおっぱいのことが気になって仕方がない。つい目が行ってしまう。おねーさん(アオヤマのことを「おい、少年」としか呼ばない)もそのことに気づいてたしなめてくる。

アオヤマは、ガキ大将スズキからの「報復」を受け、自動販売機に縛り付けられていたのをきっかけに、なんとそのおねーさんが缶コーラを宙に投げると、ペンギンになってしまうのを目の当たりにする。

しかも、おねーさんは、そのことを、自分でもわけがわからんけど、自覚している。

こうして、ペンギンの謎はおねーさんの謎にもなる。

その一方、アオヤマのクラスでのチェス相手でもある同級生の女の子、ハヤモトもまた、不条理な謎の探求をしていた。

森の向こうに広がる草原に忽然と浮かぶ、巨大な水の玉の正体である。

ハヤモトは、アオヤマとウチダをこの水の玉の正体探求にも巻き込む。

結局、アオヤマは、おねーさんとペンギンの謎が、水の玉の謎とリンクしていることに気づいていく。

更にアオヤマは、おねーさんの弱さにも直面する。

これは、出没するようになった怪物、ジャバウォックの謎ともリンクしてくることにもなる。

ここからが物語の、怒涛のクライマックス展開ということになるのだが。

結局、ハヤモトが結論づけた、おねーさんの正体と運命は、おねーさん自身も思いもよらないものだった。

そして、おねーさんとの別れの時が来る。

******

アオヤマのセリフの中で、SF的な謎解きの理屈は語られているだけではなく、そのシーンより前の、アオヤマの父がしてみせたことの中にも、実は原作にすらない表現様式の、ハードSF的な示唆がある。これはアニメの中で直接せりふとしてブラックホール理論とかについてくどくどしく言わせると難解になることを、直感的に示唆するためのものだろう。

でも、SF的理解だけではすべてを説明できない謎が残る。

でも、「それでも残る謎と不条理」ということそのものがこの作品のテーマであるとも理解できまいか?

思春期にすら入らない少年にとっては、おねーさんは性欲の対象としてはっきり意識されているわけではない。

恋愛感情的対象ですならない。

お母さんのおっぱいは気にならないのに、おねーさんのおっぱいは気になる。

それはひとつの不条理な謎である。

おねーさんがペンギンを出せるということも、少年からみたおねーさん世代の女性に漠然と感じる様々な謎の象徴的表現であろう。

このメタファーは極めて多義的で、人によって、いかようにも解釈の可能性がある、ある意味で正答というものはない。それでいいのではないか。

でも、その不条理は、決して解消されないまま、少年としての日々は終わる。

まあ、これは少年の成長ドラマ、ジュヴナイルの枠組みでの理解であるが。

*****

ただ、ネタバレかもしれないが、すでに触れたように、おねーさん自身が、自分が「そのような」運命が待っている存在であるとは全然思ってはなかった、つまり自分の正体に気づいていなかったという点が興味深い。

この点では、このおねーさんは、決して「銀河鉄道999」の、星野鉄郎に対する使命を自覚したメーテルではないのである。

少年の立場ではなく、「おねーさんの立場にたって」この物語を読み解けば、結局最後に、おねーさんのアイデンディディが根底から覆されることとなる。

ここからおねーさん自体が、実は、世界の創造主が遣わした傀儡的存在、あるいは2001年的な意味での異星人の遣わした存在、などという飛躍した解釈の余地も残すであろう。

*****

原作を読んでみたが、若干枝葉を整理し、細かいエピソードの順序を入れ替えるなどのことはしているが、アニメ化が、想像以上に原作リスペクトしているもので、ひょっとしたらアニメ化にあたっての暴走かと思われていたクライマックスも、実はほぼ原作通りの筋書きであったことにはちょっと驚いた。

もとより、それは単なる原作のトレースではなく、小説を映像作品化する上で必要な想像力に十分恵まれたものであると思う。

原作だけでは、アニメ版の生活感あふれる地方都市とか、森の神秘も感じさせる緻密な背景美術、生き生きとした小学生らしさというものは想像できない次元であるとは思う。

日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞というのも頷ける。

ただ、原作の、死についてのアオヤマのウチダへの執拗な問いかけは、アニメの物語の流れに乗らないこともあろうが、原作からアニメになるにあたって汲み取られなかった、結構重要な部分かと思う。

*******

このようにとらえたところで、はじめて原作の森見登美彦氏について調べ、ジュヴナイル作家ところか直木賞候補作家で、しかもこれまでは大学生を主人公とした作品が多く、そうした作品のアニメ化(「四畳半神話大系」TVシリーズとか非常に評価が高いとのこと)、「夜は短し愛せよ乙女」の際には、全く異質な、シュールで青年誌的演出で描かれいるらしいと知って(Youtubeで確認した)、かなり衝撃を受けた。

こりゃ、一筋縄ではいかない作家さんのようである。

まさに、たまたまジュヴナイル的にも「受け取れる」作品を書いた、ということに過ぎないようなのである。

もう少し、森見登美彦氏原作の、他の映像作品も、観てみようかと思う。

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いずれにしても、「ペンギン・ハイウエイ」、「ひと夏の冒険譚」みたいな作品でもあるので、季節柄、Amazon Prime Video かNetflixでご覧になるのは非常にオススメである。

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2021年7月23日 (金)

次回は、ジュヴナイルSFの秀作、「ペンギン・ハイウェイ」

たまたま「未来のミライ」のレンタルブルーレイに予告編が収録されていたのをきっかけに観た劇場アニメだったが、これはジュヴナイルSFとして滅多にない秀作だと思う。

映像的想像力が凄い。絵解きせずに進む物語の展開もすばらしいと思う。子供も大人も楽しめる。

このくらいの域に到達していれば、劇場でみてもいいくらいの作品のように思う。

アニメ版について言えば、陳腐な言い方をすれば、ひと夏の年上の女性との関係の中で生じた、少年の成長物語といったところ。

これを森見登美彦氏の原作がどのように文字で表現していたかたいへん興味を持った。

幸いAmazon Kindleもあったので、そちらも読んでからレビューしたい。

 

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【ウマ娘】:ミホノブルボン、URAファイナルズ挑戦

ミホノブルボンは、確か5回めぐらいのURAファイナルズ挑戦ですが、壁が分厚かったです。

同じ「逃げ」なのに、マルゼンスキーやセイウンスカイのようにすんなりとはいきませんでした。

どういうわけか、ライバルが手強いのでした。
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2021年7月22日 (木)

平行世界ものの良作 -「あした世界が終わるとしても」-

さて、一日1作の映像作品レビューは今日も消化されるのであった。

「氷菓」TVシリーズ全話、13時間かけての視聴で懲りたので、今度は劇場版作品1本にしようと思っていた。

dアニメストアの中で適当に漁っていて、タイトルと、日常描写がしっかりしていそうな繊細な一枚絵だけで観るのを決めた。

まあ、アタリでしたね。

******

ストーリーは、主人公、高校生の狭間真が、幼馴染、泉琴莉その関係を半歩踏み出し、デートをすることになる物語からはじまる。

真は、子供の頃、母親を突然死でなくしており、父親はその母親の死の原因を究明する研究者として、琴莉の父の会社の研究室に籠もっている。

まず気づくのは、このアニメ映画、完全なCG制作であるということだ。セルアニメ時代の名残りとしてのあからさまな輪郭線はない。動きも実に滑らかというか、小刻みに動くのだが、全く均質。

ゲーム動画のような世界である。

冷たく、生身の登場人物が皆アンドロイドのようにも最初感じてしまうが、慣れてくると硬質の叙情と感じるようになるから不思議である。

この現代日本の丁寧な日常描写と並行して、異世界における女帝がある男を死刑にするシーンが描かれる。

すると、真の父親、突然死との連絡が、デート中の琴莉の携帯に入る。

・・・この段階で、この物語、パラレルワールド(平行世界)ものとわかるので、過剰な説明は不要なのだが、この物語は実に親切である。押井守なら、全然説明的セリフ(ましてや図解)は省くだろう。

それでも整理してしまうと、第二次世界大戦後、日本は2つの平行世界に分裂してしまう。一つは現在の日本社会、もうひとつの世界では「日本公国」という、独裁専制国家である。「日本公国」では民衆は完全に隷属させられ、貶められているか、文明はずっと高度である。

2つの並行世界においては、必ず1対1で対応する人物がいて、一方が死ねば他方も死ぬ。こうして突然死は起こる。

具体的には、狭間真に対応するのは、「日本公国」のレジスタンス、ハザマ・ジンであり、泉琴莉に対応するのが、女帝イズミ・コトコである。

ハザマ・ジンは、女帝コトコを亡き者にするために、現在日本の世界に侵入し、琴莉を殺そうとする。

一方、コトコは、現代日本世界の方に、フィクサーと呼ばれるアンドロイド、リコとミコを侵入させている。

結局、真とジンはかなりあっさりと和解し、琴莉の主導のもとにみんなオトモダチ状態になってしまい、これでジンが「日本公国」世界に戻って女帝コトコと和解すればめでたしめでたしのところだが・・・

ネタバレここまで。

*****

完全デジタルアニメの映像と対応するかのように、ストーリーも、さながらゲームシナリオのように精巧に組み立てられ、一切の破綻も、伏線の未回収もない。これはなかなかできないことだと思う。

自衛隊が全滅するシーンを描かないとか、ラストは・・・きちんと伏線は張っていて、期待通りの結末とはいえ、綺麗すぎるとか、いいたくはなるが、全部作劇上の計算づくなので、これでいいと思う。

それこそ、この素材をもとに、ゲームを作り、いろんなエンディングを作ればいいところであろう。

しかし、後で調べたら、別にゲーム企画とのタイアップとかではないようだ。

更に言えば、本作は、Huluオリジナルアニメ『ソウタイセカイ』をベースにしていて、登場人物も6人重なるそうだが、別にそちらの方を観ていなくても、独立した作品として十分に成立している。

いずれにしても、良作だと思うが、Amazonの評価は意外と伸びていないようである。

こういう作品が的確に評価されるようでないと、正統的な物語構成のベースラインをいうものが見失われる気がするのだが。

確かに、映画館に行ったり、ブルーレイを買うほどの作品ではない。しかし、ネット配信で1時間半気軽に楽しむつもりなら、男女問わず、幅広い層に見返りあると思いますが。

 

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【ウマ娘育成】:コツその 1 /まずは「逃げ」から育てよう:セイウンスカイ編

これまでの動画とは趣向を変え、私の育成過程を最初からお見せし、URAファイナルズで常勝できるウマ娘の育成の、私なりのコツを伝えられればと思います。

まだ文字の挿入能力はないので、言葉による説明のみとなりますが、繰り返して噛みくだいて言葉にしているつもりです。

私の声の音声、外部マイクを通していない、スマホだけの一発撮りですので、お聴き苦しいかと思いますが、どうかお許しください。

私はいわゆる「因子」には無頓着です。「おまかせ」選択で済ませています。「スキル」は早めに埋めて行く主義です。

育成でURAファイナルズ優勝をはじめて狙うのでしたら、主としてスピードをシンプルに上げて行けばいい、「逃げ」のウマ娘を選ぶのがいいかと思います。

この条件を備えていて、最初から☆3つの育成ウマ娘を獲得するまでは育成ウマ娘ガチャ(プリティーダービーガチャ)してください。

私がやった限りでは、セイウンスカイ(中・長距離)やマルゼンスキー(マイル)が一番無理がないと思います。

あと、サポートカードの方は、SSRは自前で5枚、フレンドから1枚、理想としてはすべて30Lv以上。「逃げ」育成である限りは、そのうち5枚がスピード、1枚がスタミナ/パワーのバランスでもいいと思います。これもサポートカードガチャを重ねるのが無難でしょう。

ちなみに、私の場合は無課金で通し、約4ヶ月、毎日ひとり(ひとウマ娘?)は育成しています。

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2021年7月21日 (水)

「きまぐれ☆オレンジロード」のこと

アニメ版、「きまぐれ☆オレンジロード」については、このブログでも何回か取り上げましたが、ここでもう一度詳しく整理して解説してみましょう。

幸いにして私が実際に交流できた、演出の望月智充さんという方は、リンクを張った、OP/EDを実際にご覧になればおわかりかと思いますが、当時としては非常に斬新な前衛的とも言える映像表現をする人でした。

ところが、この望月さんの強い意向もあったのでしょうか、アニメ版「きまオレ」は、少年マンガのラブコメではなくて、もっと上の層にふさわしい本格的恋愛もの路線となりました。

これに惹かれたアニメファンも多かったのですが、子供が「薄気味悪い」と感じるという親からの苦情の投書がTV局にたくさんあったそうです(これはアニメージュのインタビューにあります)。

この結果、TVシリーズは、小学生上学年位も見れる、ぬるい路線に転換しまして、私などは楽しめなくなりました。

しかし、今の、恐らく若い世代を含むアニメファンの間では、時代に古びない、新鮮なアニメ作品として評価され、つい先日、ブルーレイの新盤が発売予告されたようです。

このTVシリーズの「ぬるい路線」への転換が、いざ劇場版「完結編」、「あの日にかえりたい」が作られるとなった時に、いよいよ「監督」となった望月さんの中で物凄い反動を引き起こしました。

恭介とまどかとひかるの三角関係解消の物語が、徹底的なリアリズム、つまり男が2人の女性から、本命の一人を選ぶ際に生じるどろどろとした残酷な結末を描き出すかたちになってしまいました。まどかもひかるも恭介も全員悪者になってしまったのですね。

当時はまだ使われなかった言葉ですが、ひかるは恭介に対して完全に「ストーカー」化した。

演出も、先述のTVシリーズOP/EDとは全く異なり、一見地味な、実写映画的過ぎる画面づくりが徹底的になされることとなります。

これに対して原作者のまつもと泉氏は怒り狂ったそうです(この経過は、Wikipediaで読めます)。

私は、まつもと氏の激怒など知る前に、この望月劇場版の終わらせ方を断固支持する投稿を「アニメージュ」と「OUT」に、アングルを変えてそれぞれ送り、どちらも採用されました。

これは当時のこの「劇場版完結編」への感想としては、孤高のものした。

私は望月氏自身ならこの私の理解を受け入れてくれると確信し、当時は「アニメージュ」の別冊付録に公示されていたアニメ制作会社に直接手紙を書いたのです。

私はその際に、私の実写映画鑑賞のキャリアから推測して「画面のいくつかのシーンの構図と演出が、『危険な情事』と一致する」と指摘したのです。

すると、何と望月さんは、私に直接会いに来てくださったのです。

実際お会いできて確認したところ、前述の指摘は、あたっているらしかったです。

原作者の許可が降りなかったため、この「劇場版」は、確かVHSまでは出ましたが、DVD化はなされませんでした。

ところが、その後「幻の名作」扱いされるようになったのですね。Youtubeでは海外の人が、全編アップロードしていました(最近は削除されたかな?)。

往年のファンは年長者になり、下手な実写の安物恋愛ドラマより心に刺さると感じるようになったようです。

それが先ごろ解禁され、ブルーレイ全集に納められることとなったようです。

Twitterで「あの日にかえりたい」で検索をかければ、現在いくつもヒットしますよ。

結局、私にとっては、望月智充さんの最高傑作は、この劇場版「あの日にかえりたい」ですね。

*******

この後に、望月さんは、所属制作会社からの「出向」という形で、ジブリから「海がきこえる」の監督に抜擢されるのですが(ジブリの歴史上、唯一の例です)、氷室冴子さんの原作小説に先になじんだ人間からすると、まさに後半と結末においてぬるい・・・というか、逆に、ラブコメ的にわかりやすい形になっていた。

私は、原作の、関係が曖昧なままの機微が台無しと感じ、苦情を申し立てました。

女性作家の作品となると、さすがに望月さんの限界が出たと思いました。

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2021年7月20日 (火)

「竜とそばかすの姫」はこれまでの日本の劇場アニメの最高傑作である。

皆さん、オリンピック観てるぐらいなら、ぜひ映画館に行って、大画面とドルビーサラウンドで身を委ねましょう。

絶対に後悔はしません。

何か、とんでもないものを観せられた。

細田守監督の過去の作品との関連でこの作品を論じる人もあるようだが、そんなちゃちな次元でこの作品レビューするなど論外だ。

この、従来の細田作品を完全に「超えて」しまったスケール感。

これまでの「時をかける少女」「サマーウォーズ」「おおかみ子供の雨と雪」「バケモノの子」「未来のミライ」がお気に召さなかった人にも、是非観てほしい。

安易な比較論は慎みたいが、宮崎駿さんはもはや完全に過去の人となったと思う。

作風は異なれども、劇場アニメでこの作品と拮抗する評価を得られる作品があるとすれば、唯一、「この世界の片隅に」だけでしょう。「この世界の片隅に」の方が好きと言う人がいても、私は認める。

*********

主人公すずは、高知の田舎に住む地味な女子校生。母親を水難救助の際に亡くしていて、父親との二人暮らし。

母の生前から、少しずつスマホを使った音楽作りになじんでいく。

そして、インターネット上の仮想世界”U"の歌姫、「エル」として、またたく間に、世界中のファンを勝ちうるようになる。

まあ、このエルが最初に歌うシーンを観るだけで、圧倒され、泣いてしまう人もあるかもしれない。

おいおい、まだこの映画がはじまって30分も経ってないのだよ。

ところが、この仮想世界の格闘技王である、竜が突如現れ、歌うエルと、それを聴く、恐らく何億ものアバターのいる仮想空間は混乱し、正義を名乗る自警団、「ジャスティス」の追撃を受ける。

この竜は、”U"の秩序を乱す存在として糾弾され、おたずね者扱いをされている一方で、一部にはダークヒーローととしての熱狂的ファンも持つ。

すず=エルは、この竜の孤独と癒えぬ傷にひかれて、関わりを持ち始める。

さて、この竜の現実世界での正体は? ということに当然なってくるのだが、この物語の後半は、ネタばれしたくないんだよね。

・・・と、あらずじだけ書いてしまうと、「サマーウォーズ」っぽくなってしまって、この作品の真の凄みが全然伝わらないんだけど。

圧巻は、むしろ○○が歌い出すシーンにあるのだが・・・おっとっと。

後半には、現代のかかえる、深刻なテーマも描かれることになりますが、そこをネタバレする奴なんて大っ嫌ぇだ!!

******

そもそも、このエルのキャラクター、従来の細田作品的ではない・・・というより、日本的ではない。ディズニーの色あるよねと思っていたが、まさに「アナ雪」のキャラデザのジン・キムという人でした。

Belle

このキャラ、ネットの小さな映像やポスター観た人は、ちょっとバタ臭くで馴染めない人もあるかと思いますが、実際に大画面で動く絵として観て、あの歌声を聴くと、圧倒的なオーラを放つものと感じられるかと思います。

このエルの歌とすずの声の両方を演じているのが歌手の中村佳穂さん。

ともかくエルの歌う曲そのものが素晴らしすぎる。

中村さんは、マイナーレーヴェルですでに実績を積み上げたシンガーソングライターです。つまり曲の作詞・作曲が彼女自身のものと思われます。細田さんが彼女をどういう行きがかりで協力者になってもらったかについては以下を参照:

BGMを含めて、サントラは売れまくるでしょうし、エルの曲は「アナ雪」の"Let it Go"並みに流行り、紅白にも、「うまひょい伝説」と共に(瀑)、当選確実でしょうね。

細田作品には、これまでも狼やらバケモノやら、いろんな獣系の異型のキャラが出てきましたけど、どうも実際に動く絵になってしまうと、何かが急に貧困で物足りないものになってしまっていたと思います。それが今回はまるで感じられない。精悍・精細で、しかもよく動きます。

この作品、細田監督と交友を持つようになった、たくさんの国際的スタッフの協力によって、はじめてこの普遍的で完璧なスケール感になったのだと思います。細田監督の潜在的可能性を完全に実体化できたということ。

忘れてはならないのは、このきっかけとなったのは、日本では一般には少し不評だった「未来のミライ」が、国際的には評価されたことです。

全体として、細かいカット割りでテンポよく進むのもいいですね。

物語の構成は、これまでの細田作品を完全に突き抜けた、実に見事な完成度と周到さであり、これ以上を求めることは不可能である。勢いに任せた展開など微塵もない。

すずの住む高知の田舎の風景描写も極めてリキ入ってて素晴らしいのは、”U"の3Dデジタル的表現と絶妙のコントラストをなしています。・・・これ、「サマーウォーズ」の比じゃないですよ。

********

・・・ちょっと、さりげないことを最後に書いておきますね。

竜の住む城の壁に掲げられた女性の肖像画の顔の部分が中心として割れているのですが、これは、竜の「正体」が、母親を失っており、母親がいなくなったことを恨んですらいることの象徴的表現だと思います。

同じ母親を失った父子家庭であるとは言え、すずの家庭と、竜の「正体」の家庭は、全く対照的なものとして描かれており、そこに細田監督の家族観が強く反映しているのでしょう。

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2021年7月19日 (月)

ささやかなミステリー -アニメ版「氷菓」-

結局、全22話、13時間かけて通して観ました。

途中の時点で区切って感想を書こうとしなくてよかったと思います。

アニメでいう第5話までが実写映画版で描かれたのと同じ部分で、タイトルの「氷菓」の絵解きはそこで完結しています。

アニメ版をここまで観た時点で、私は、(読んでいませんが)原作の作品世界について、実写版を観た時点では誤解していて、ないものねだりをしていたことに気づきました。

この作品、分類すれば「ミステリー」でしょうが、誰かが死んだりしたことへの謎解きではないんですよね。

もっとささやかな、学生生活の日常の範囲内での世界を描いたものというべきでしょう。

だから、実写映画版のストーリーは、何ら問題はない。

この点、早合点するエントリーを書いてしまったことについては誤りがあったと思います。

でも、改めて前のエントリーは修正しないでおきたいと思います。

さて、そのアニメ第5話までの展開と、実写版を比較した場合。

セリフや展開は、ほぼ同じで、セリフも90%ぐらい同じのようですが、恐らく原作に忠実なのはアニメシリーズのほうでしょう。

そもそもこのストーリーは、劇場の大画面で、しかも実写で描かれる必要はなかったと思えます。

まさにTVアニメシリーズこそふさわしい媒体だったと思います。

ヒロインの、千反田 えるという名前なんて、完全にラノベかアニメ・コミックでしか通用しないものでしょうし、すでに前のエントリーで書いたように、そもそも実写映画版を演じた広瀬アリスにも全く魅力というものが感じられない。

この作品は、アニメでしか表現できない、キャラクター(デザインを含む)の描き分けと、アニメでしか演出できないデフォルメによってはじめて映像化の効果がでるもののように思えます。

しかもこのアニメ化は、おそらく京都アニメーション制作でないと不可能な域の演出力と高度なクオリティによって支えられています。

とにかく丁寧な作り、背景美術も最高です。声優さんもみんなうまい人ばかりですね。

アニメシリーズのほうが先に作られ、それからなんと5年後になって実写映画は撮られたみたいですが、敢えて実写映画を作る意味はなかったと思います。

*****

アニメシリーズは、第6話からますは2回連続で各話完結のエピソードになりますが、なんとも、いい意味で「些細な」話でして、「ミステリー」というには大げさ過ぎる内容でしょうが、私はこの2話をみた時点で、この作品の世界観にチューニングできた気がしました。

この2つのエピソードはきっと原作にもあるものだと思います。

それに続いて、5話分ほどの、別のクラスのミステリー自主映画制作の未完の部分についてどのように補作すべきかに、主人公たちがかり出されるストーリーが展開するのですが、この「劇中劇」の描き方自体が凝ってますね。

まさに素人撮影で、セリフも棒読み、ありきたりのミステリー、でも精一杯作った未熟な作品というあたりの描き方が巧妙です。

この「自主映画参画」ストーリーは、いくつもどんでん返しがあり、凝った展開だと思いました。

それに続く、これまた数回ぶんの「文化祭」ストーリーに至り、「あれ、作風が変わったな」と感じました。それまでの衒学的とも言えるセリフの内容が急にわかりやすくなり、ミステリー色はすっかり背景に沈み、まさに学園祭高校生活ものとしての描き方になったのです。

私の勘では、ここからは原作を離れたアニメのオリジナルストーリーなのではないか。

少し対象年齢を下げたのかなともこの時点ではおもいました。

ところがどっこい、最後から2つめの第21話のバレンタインの話には驚かされました。

どんでん返しはありますが、登場人物どうしの細やかな人間関係の機微にちょっとうるっとくる回ですね。この回、キャラクターの作画も特にリキ入ってるなとおもいました。この21話はめったに観られない傑作だと思います。

22話は、土地に根付いた物語と、主人公とヒロインの今後について期待をもたせつつも余韻ある形でまとめていると思います。

第2シリーズを期待する声も少なくないでしょうが、ここで終わるからいいのですよ。

全然生臭くないのがこの作品の持ち味でしょう。

*****

いずれにしても、私のような60歳のアニメ第1世代には想像もできない感性と世界観(といっても大げさなものではない)で描かれた作品と感じました。

新海誠作品や細田守作品ばかり追っていてはもったいないですね。

幅広い層にウケるとは思いませんが、一群の愛好家がいるのもむべなるかなという印象です。

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予告:今日のレビューは、アニメ版「氷菓」の予定。

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」でおなじみの、京都アニメーションの作品ですが、TVシリーズです。

全話一気に見終わる自信はありません。

ただ、全体でひとつのストーリーというわけではなく、各話でエピソード完結のスタイルらしいという情報があるので、切りのいいところで書いてしまうかもしれません。

観終えたあとのエントリーは、こちら

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私がYoutube発信者の側にも回ったことは、まだ気づいていない人が多いよね。

まあ、このブログのエントリーをずっと追っている方は、お気づきでしょうが。

そっちはGoogleアカウントのまま、実名でやっています。

 

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2021年7月18日 (日)

「友情」ってなんなんだろうね。

どうも、これまでのことに感謝を感じ、その情報収集力と学識には敬意を払うからこそ、「友情」からの、繰り返しの「ご注進」したことの意味を、正面から受け止めることができないでスルーする程度のキャパの人もいるようだ・・・まあ、あと少しは様子をみますが。

「友情」を信じるからこそ、単なる和気あいあいの関係を超えて、批判もしたくなり、苦言を呈したくなることもある。

こっちは「豪速球」を投げているのだ。

それに対して「冷笑」とスルーしか返せないようでは、その程度のキャパということだ。

とっくに「周回遅れ」なのにさ。

せっかく「チャンス」をあたえているのだ。それに報いてくれないようなら、こっちはその程度の人だったのかと見限り、新たな人間関係を探し求めるだけのことだ。

誰にでも得意な分野と不得意な分野がある。それを認める謙虚さも必要。

私は、いったん見限るとなったら、断固としてそうするよ。いつでもそうして来た。

私は、本当に感じていることを相手に伝えないような、お友達ごっこには興味がない。

私は心理屋だから、つい、数歩先まで読んだ、将棋のようなこともしてしまうんだけどね。 

狭い世界の王様でいたい人は、その程度ってことだね。

絶えず初心の気持ちを忘れず、新たな世界に身を投じる、チャレンジができない人はつまらない。

敢えて、愚直で、丸裸であれ。

「論争」の危険をおかせ。

自己愛が強いだけの人は、嫌いだ。

それだけ「防衛的」にならないと、傷つきやすい、ってことではあるんだろうけど。

私が相手を「振る」時は、いつもこんなパターンなんだけどね。

どうにも面白くない映画、「氷菓」

原作が角川で受賞し、アニメ版は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」のあの京都アニメーション制作でこれまた評価が高いらしい「氷菓」。

ホントなら京アニのアニメを観たいところだったが、全22話のTVシリーズみたいなので、代わりに角川映画の実写版をまずは観ることにした。

物語は、高校の古典部に気が進まないままで入部した主人公が、同じく入部してきた令嬢、千反田えるが、子供の頃に、今や行方不明の叔父から聞かされた告白の記憶を取り戻すために、他の古典部員と協力しながら謎を解き明かしていくというサスペンス。

それは叔父の高校時代の学生運動の時代に遡って行くのだが・・・・

・・・・・・・・・私は、これほどスケールが小さくて、スリルが微塵もない、退屈な映画を観たことがない。

ラストに何かどんでん返しでもあるかなと思ったら、それもない。

これが角川映画40周年記念作品というのははっきり言って詐欺である。

ヒロインの広瀬アリスにも全く魅力というものが感じられない。

物語がほとんど、古典部がある地学準備室の中でのみ進行していて、撮影場所は高校だから、ものすごい低予算で作れたものと思える。ギャラは図書館司書の斉藤由貴が高かっただけだろうし。

同じ高校を舞台とするいっても、「君の膵臓がたべたい」の垢を煎じて飲めといいたくなる。

それにもかかわらず、こうしてブログエントリーを書くのは、単に、Twitterで、「これから毎日一作品のレビューを書く」と宣言したからに過ぎない。

これで逆に、京アニのTVシリーズ版を観るのが楽しみになってしまった。

お金の無駄だと思うから、恒例のAmazonへのリンクは貼らないでおくが、Youtubeの予告編だけは義理で貼っておきます。

【追記】:今この実写映画版のAmazonレビュー読んできたけど、平均星4つと知って、あきれかえった。

ホント、今の若い人はホントに映画観てきた経験、あまりのもないのではないか?

そんなにしらみつぶしに観てきたわけではないか、角川の青春映画としても最低の水準だろうし、昔のNHKの少年ドラマシリーズがミステリーのベースにある人にとっては、ゴミ以外のなにものでもないと思う。

Youtebeのコメントの方は、「第2期を待ち望む」という、明らかに、「アニメ」シリーズの話題にすり替えるという皮肉ばかりなので、信頼できる。

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2021年7月17日 (土)

京都アニメーション放火殺傷事件から2年。思い込みの激しさでは私も同じだった。

彼は小説家志望でもあった。

京アニは原作小説を公募してコンクールをする会社でもあった。そこで受賞してアニメ化されたのが、あの空前の名作、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。確か彼はその公募に落選し続けていた。

私も結構思い込みの激しい人間で、若い頃は「アニメージュ」の常連投稿者、その誌面に掲載された投稿を作者が読んでいて、作品に反映させているのではないかとマジに信じ込み、その旨作者にファンレターを書いたりした。

その監督は、何と私に会いに来てくれて、私の作品論を面白がってくれ、新作の裏ばなしなども語ってくれるささやかなひとときを持てた。それから数年年賀状のやり取りをした。

優しい誠実なアニメ作家さんだったと思う。

私は恵まれていた。

当時のアニメを観ていた人にとっては、誰も名前を知らないものはない方です。

こういう書き方をすると、悲劇的な事件にかこつけて、自慢話をしているかのようにも見え、不謹慎でしょうが、犯人も孤独な、人との関わりを求める男だったのだと思う。

もちろん、ああいう形でしか「行動化」できなかったことは許しませんが。

私の場合など、関わりを求めての「正面突破」でしたから。

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【ウマ娘】:セイウンスカイ、JRAファイナルズへの挑戦

セイウンスカイは、私が最近になって育成ウマ娘として担当できるようになったばかりでした。

This video shows how Seiun-Sky, the girl I taught in the game "Horse girl," won the Grand Champion Race. 

私が一番カワイイと感じていたウマ娘。

土佐の海岸で育ち、鰹釣りで鍛えられていました。

ところが、ともかくモチベーションが低くて育成に苦労しそうだと思っていたのですが・・・

 

育成の結果やいかに。


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2021年7月16日 (金)

夢二題2

今回は、ちょっとグロい内容も含みますのでお許しください。

******

私は自分の家(といっても、現実には住んだことのない、アパートみたいな部屋)で、3匹の、随分大きくて、肥え太ったネズミを飼っているようです。

私は眠気と戦いながら、親族の接待をしています。

ふと気づくと、いつものように、ネズミ達を、台所のレンジの鍋に一匹ずつ入れて「入浴」させていたことを思い出します。

あわててレンジまで駆けつけると、ネズミたちは一層え肥太って、お湯にしなびたような状態になっています。

最初は少し目が開き、少し身体をまだ動かしていましたが、すぐに死に至ったようです。

私は罪悪感と後悔に打ちひしがれます。

******

夢フォーカシングに、「昨日のことは?」という質問があります。

ここから連想したのは、昨晩夜遅く、私はソーメンをゆでて食べようとしていました。

その際に、いつの間にか眠りこけていて、鍋で沸騰したお湯をわかしていたことをすっかり忘れていたのです。

そのことに気づき、あわてて駆けつけると、お湯は蒸発していましたが、幸い、レンジの安全装置によって、とっくの昔に火が消えており、鍋はすでに冷え切っていて、取っ手とかも溶けるとかなく、私はほっとしました。

そのことをまずは想起したのですが、「私の飼っていたネズミとは何だろう?」ということが当然気になります。

このネズミが私の「分身」だとしたら?

・・・何となく想起される事柄はありますが、それをこのブログで具体的に書くのは控えたい気分です。

このネズミに「なってみた」ら?

・・・そんなにこちらを恨むことはなく、むしろこれまでここまで、過剰でお節介にまでに「甘やかしてくれる」中で天寿を全うしたことについて、感謝すらしているようでした。

ところが、今これを書いているうちにハッとしたのは、十年前の父親が、まさに浴槽の中で、自動温度調節の高熱のお湯に浸かったまま意識不明で植物状態になって死に至ったということでした。

母親はそれに気づかすにいた自分、私に電話をかけようとしても電話番号を間違えてばかり、それどころか199番にすらうまくかけられなかったことを後悔し続けていました。

父は税理士で、引退したあとも、母と共に暮すマンションで、十数件の確定申告をさばいていました。

徹夜に近い状態が続き、やっと最後の1件を残すところまで来て、少し気の緩みもあったのではないか、それなのに冬の寒い晩にベランダに自転車漕ぎに出て、それから急に熱いお湯に浸かったのもよくなかったのではないかと母は推測していた・・・そのことを思い出したわけです。

******

もうひとつの夢。

父親と私は連れ立って、久留米から西鉄電車で南に数駅から更に徒歩でかなり離れたところにある、郊外店の、実に巨大な大きな電気屋にいます。

私達は、誰か(忘れました)に連絡を取る必要があることを急に思い出しますが、あいにく父も私も手元に携帯を持っていないことに気づきます。

店の中に公衆電話がとこかにないかどうか探し回るのですが、今のご時世ですが、どこにもないようです。

それで、一階の案内所に二人で向かい、受け付け嬢(2人いました)に、「電話を借りたい」と頼むのですが、

「この店には電話はありません、スマホも売ってはいませんし、店員も使用禁止になっています」

という答えしか返って来ませんでした。

「今の時代に、それでは店員も不便だろう」

と、夢の中の私は思います。

私と父は諦めて、徒歩で西鉄久留米駅まで戻ることにします。

その際私は、

「僕はこの電気屋は使っていない。北の方の宮の陣の近くにある電気屋に、自転車で足をのばすことが多いから」

と父に語ります。

でも、それは、南の方の店に父と共に向かうのが嫌ゆえの屁理屈のように自分でも感じています。

ところが、すでに述べたように、久留米から南に数駅、しかも郊外にある電気屋から、実際には、ものの数分で西鉄久留米駅までたどり着けるのでした。

****

ひとつ思い当たるのは、今日の早朝、レビューとして書いた、「君の膵臓をたべたい」で、携帯電話のメール(この物語設定ではスマホですらないみたい)が二人のコミュニケーションで重要な役割を果たしていたこでとです。

電話というのは「関係」の象徴だし、無意識へのアクセスの通路でもあります。

私は今、無意識へのアクセスは、こうして夢を見るたびに自分で夢解釈を試みるくらいですから、十分に維持していると思いますが、「外部の」他者とのコミュニケーションは?というと、狭い範囲に限られているかもしれません。

「君の膵臓をたべたい」で描かれたような、「関係の中で生かされている」という状態からは、少し実感は遠くなっている気もします。

あと、父の向かう店に共に行きたくない、反対の道を行きたいというのは、私が常々感じていた、父の言うとおりにしたらろくなことはない、という反抗心かと思います。

ところが、亡き父の方が一枚上手だったのかもしれません。

結局、父の行く道の方が、遠いようで近いということかと思います。

父の方が、よっぽどリアリストでしたしね。
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【ウマ娘】:ウォッカ、U R Aファイナルズ制覇(動画付き)

冒頭で音がかなり乱れることをお許しください。

ウォッカは典型的な差しウマですので、レース前半の展開では低順位のままのことが多く、最後に本当に差し切れるかどうか、スリルがあるウマ娘です。 

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「君の膵臓をたべたい」実写映画版とアニメ映画版を一気に観た。

ちょっと不思議なタイトルだなと以前から思っていた。

まずは今回観てみようと思ったのは、「響」映画版と同じ月川翔監督と知ったから。

アニメ版もあることは、Amazon Prime Videoで並んで表示されているから気づけた。

実写映画版はいろんな賞をはもらって評価が定まっているようだが、実は12年後の物語と並行して描くというのは、実写版オリジナルの脚色らしい。

おそらく原作に近いのはアニメ映画版の方だろう。

アニメ版は実写版の約1年後制作の作品のようだ。

映画版は、「響」と同じ、小栗旬と北川景子が出演しているので、おそらく「月川組」みたいなものが存在するのであろう。

物語は、これ以上ないくらいに淡々としている。

主人公は、病院で「共病文庫」というタイトルの文庫本を拾う。それは「僕」のクラスメイトである山内桜良(やまうち さくら)が綴っていた秘密の日記帳であり、彼女の余命が膵臓の病気により、もう長くはないことが記されていた。

「僕」はその本の中身を興味本位で覗いたことにより、身内以外で唯一桜良の病気を知る人物となる。

それをきっかけに、「僕」と咲良との間に、「友達くん」と呼ばれる独特の絆が形成されていく。

タイトルの意味については割愛するが、人が生きることの意味は、関係の中で生きることだというメッセージが込められた作品である。

非常に「淡い」作品であり、大きな事件が起こるという物語ではない。その意味では、「聲の形」の方が、かなりドラマを秘めた展開である。

しかし、こういう作品が、多くの人に愛されるというのは、何かいいことのように思う。

アニメ版の咲良の方が、元気で快活な描かれ方をしているように思われるが、繊細なカメラワークによって描かれる実写版の魅力も捨てがたい気がする。

2つの物語は、結末が違う演出のようでいて、行き着く先は同じ地点である。

原作は読んでいないが、2つの映画版共に、原作へのリスペクトが非常に高い作品であろうことは容易に想像がつく。

青春物語というより、もっと普遍的な物語であるように思う。

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2021年7月15日 (木)

聲の形

小学校に耳の聴こえない少女が転校してきたことによる波乱が、高校生になっての再会の中で更にどう波瀾を呼んでいくかについての物語です。

非常に繊細な心理描写の展開が見事です。人間関係の機微の描き方が半端じゃない。

耳の聴こえない少女の声優さんの演技が凄くて、実はそのことから生じる行き違い(聴き違い)が重要な展開を生むのですが、それは実際に映画を観てその機微にお触れになるのかいいかと思います。このへん、原作ではどう描かれていたのかまでは確認していません。

・・・これ以上、あまり具体的な内容の紹介とか評論はしたくないなあ。

「猛烈に」いい作品だと思いますけど。

観てよ・・・としか言えない。

ご覧になった方のためにひとことだけ感想を述べれば、私にとっては、植野の立ち位置が一番興味部深かった。

私なりの憶測で言えば、植野はずっと石田のことが好きだったんだろうな。

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」と同じ、京都アニメーションの映画。

 

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2021年7月14日 (水)

私のメインパソコン、マウスコンピューターのデスクトップ、修理されて帰還

発送から到着までに2日、工場の修理作業は土、日を含めて2日、返送は航空貨物で1日という早業でした。

マウスコンピューター側の対応は非常に良心的なものだったと思います。皆様がパソコンをご購入されるされる時のご参考までに。

結局、当初想定された、水冷式CPU冷却器のファンの故障ではなく、電源ユニットのファンが原因で交換となりましたが、OS、Windows10にも問題が見つかり、再インストールの状態で戻ってきました。

ですから、製品の再登録からはじめて、この数年分の更新を順次かけていく必要がありました。

特に、Windows10が、H2というバージョンにメジャーアップデートする際に、実質Windows10.5ぐらいになっており、私の家の高速光回線、パソコンのCPUとメモリの高速性能でも、再起動を繰り返しながら、実に2時間半ほどかかりました。

更にiTunesなどのソフトを再インストールしましたが、全体として、Windowsに実に多くの新機能が追加されており、それらの多くが、以前の状況では反映されていなかったということに気づき、得した気分です。

レジストリがかなり壊れていたのもクリーンになり、実に軽くて、高速に動作するようになったのは感激。

パスワードやブラウザのブックマークは、Google Cloudが基本的に覚えていてくれているので、どのサイトを訪問してもすでに表示されており、実質何もしなくよし。

USB接続の外部周辺機器のドライバの認識も、プリンタのみ手動で再インストールする必要があるだけで、非常に迅速に済みました。

文書や写真・動画ファイルはクラウドのOne Drive(何と今や1TBの容量で自動同期)とiCloudに全部保存されていますから、バックアップから復元とか不要で、何もしなくてもこれまでのものが使用可能です。

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2021年7月13日 (火)

「響」: 原作を先に読んでいた私の、映画についての感想(追記の追記の追記つき)

「響 〜小説家になる方法〜」の原作(柳本光晴)は、漫画大賞2017を受賞した直後に、その話題性もあり、興味を持って読んでいた。

私は、響が物語の中で、芥川賞・直木賞を受賞したあたり(コミックス第6巻)で、物語として一区切りかなと感じ、読み進めるのを止めてしまって、結局それっきりになっていた。

それが今日(深夜)になって、Amazon Prime Videoで、何か観てみたい作品がないかと漁っている時、偶然映画版にめぐりあって、早速観てみることにした。

(元)欅坂46の平手友梨奈(てち)が主役の響役を務めていることと、Youtubeだっと思うが、撮影風景の短い動画ぐらいしか予備知識はなかった。

******

私は、映画として非常によくできていると思った。

原作って、こんなにおもしろかったっけ?と思うぐらいに、構成に優れていて、スピード感もよく、なかなかいい、正統派の娯楽映画だと感じた。

てちこと平手友梨奈のヒロインの演技も、響というエキセントリックなキャラクターを見事に演じていて、非常に印象に残った。

天才とは「危ない橋」を渡るものである。

才能ある作家が、人間的にも、社交的にも秀でている必要あるというのは、勝手な期待だと思う。

文学に限らず、俳優・音楽の世界とかでも、私生活となるとエキセントリックな人物はたくさんいる。

それが犯罪の域に達すれば、処罰されるしかない。

しかし物語の中の響は、突発的に暴力的にはなるが、警察につかまる域ではない。

文学に対する探究心と純粋さは人一倍あるキャラクターとして描かれている。膨大な量の小説も読破した上で自分の作品を書いているのであり、決してひとりよがりではないことがわかる。

そして、響は、真に実力がある作家には、敬意を持って進んで握手を求める。

映画は、「彼女自身と彼女を才能ある作家として認める編集者」VS.「彼女の小説を読みもせずに、ただ話題性と、暴力のスキャンダル目当てのマスコミ」、という対立構図を、鮮明に映し出していると思えた。

調べてみたら、平手友梨奈は、第42回日本アカデミー賞「新人俳優賞」を受賞していたとのことである。

私はその年の日本映画を一本も観ていないが、この受賞が、てちという、欅坂46の中で大スターであるという話題性にのっただけのものとはとても思えない。おそらく審査員の目はそんなことでは曇っていなかったのではないか。

これは、物語の中で、響の新人賞受賞、引き続いては芥川・直木賞受賞が、才能を見極めた審査員によるもので、15歳の一介の高校生という「話題性」に乗じたものではないことと、はからずも「平行関係」にあることになるから、面白いものである。

ちなみに、この作品(原作も映画も)の中では、響以外を含めて、登場する作家の作品がどんな物語かは、具体的に一切描かれていない。これは作者の実に潔い決断だと思う。

そんな、天才作家の作品など、物語の中の物語として、創造できるわけがないではないか。

このへん、「バクマン。」と共通の潔さがあると思う。

*******

さて、私はここまで来て、もう一度原作のコミックスを読み返すことにした。

芥川賞・直木賞受賞までなら、結果的に私が読んでいた第6巻までと一致することなり、しかもコミックだから、2時間も要しないで読むことができた。

第一印象。

主人公の響って、こんなに不細工で魅力的ではないキャラクターデザインだったのか!!

そして、こんなにも、時々、エキセントリックではない、軟弱な普通のキャラになってしまうシーンがあったのか。

響が天真爛漫になるのは、(ネタバレになるが)あの「動物園」のシーンに絞り込んでいるからこそ、意味があるのだと思う。

もともとこの原作は、いわゆる「画力」で見せる作品ではない。ストーリーの魅力で魅せるタイプの作品だと改めて感じた。

映画の筋が完全に原作通りで、セリフも原作そのまま、ただ、登場人物(他の作家、文芸部の部員花代子)を若干絞り、ストーリーの枝葉を刈り込んだだけであることにも気づく。(この点については、このエントリーの末尾「追記の追記の追記」で、批判的にとらえてもいいことについても言及した)

むしろ原作を「濃縮」すればこうなる、という表現で、原作のある映像作品にありがちな、映像監督のひとりよがりは皆無である。

分かる人にはわかるネタバレになるが、原作では「飛び降りていない」のが、映画では「実際に飛び降りている」ぐらいの改変しかないのである。

響は、他の登場人物と何回か平手打ちの応酬をするのだが、この点では映画の方が徹底している。

*******

・・・ところが、更に調べたところ、この映画の興行成績は散々のものだったらしいと知った。

平手友梨奈主演でヒット原作という好条件、しかも、すでに述べたように、映画は原作に非常に忠実な部類に属するというのに、この結果はなんなのか、私には全く理解に苦しむのである。

これは、先日取り上げた、細田守監督のアニメ映画、「未来のミライ」が、外国を中心に高い栄誉を受けたのに対して、「オオカミこどもの雨と雪」の頃に比べれば、日本での興行収入がかなり振るわなかったのとも共通の現象にも思う。

「未来のミライ」の場合には、細田監督が、普通なら「横向き」にストーリーを進めるところを、いわば「縦向き」に進めるというスタイルに敢えて挑戦したことへの戸惑いが観客にあったかもしれないが、素直に観れば決して難解な映画ではない。

「未来のミライ」、セリフによって過剰なまでに「説明」してくれていて、「そこまで解説はいらんわい」というレヴェルであり、この作品を素直に楽しめなかった人たちが少なくないという現象は、誠に理解に苦しむように思っている。細田作品で、これほど何度となくウフフと(だだし、大爆笑ではなく、まざにウフフである)観れるものはなかったと私は感じているくらいではある。「サマーウォーズ」も笑えるのだが、笑いの質が異なっている。

ましてや、映画版の「響」に至っては、てちの醸し出す雰囲気と演技は、原作を忠実に膨らませたものであり、ストーリーとしても微塵の難解さもなく、すでに述べたように、原作の魅力を最大限に抽出して、純化していると思え、原作ファンの期待を裏切らない出来だったと思うのだが。

小難しい作家の名前が出てこないことなど、潔いくらいである。何の予備知識を要求せず、私の印象では、原作をまるで知らない、平手友梨奈にまるで興味のない幅広い観客にも楽しめるように思えてならないのだが。

何か、今の観客って、おかしいんじゃない?素直に観ればいいのに、という気にすらなってくる。

決して「芸術的な」映画ではない。しかし見事な娯楽映画だと思う。

*****

【追記】:今はじめて原作のAmazonのレビュー読みに行ったけど、ここまで散々の評価とは思わなかった。

響はちゃんと言っているのだ。

「つまらないって言うのはかまわない。でもちゃんと読んでから判断しないのは卑怯よ」と。

ちゃんと暴力的になる時にははっきり動機がある。

むしろ行動がキャンダラスだというだけで貶めようとしたり、賞をとったからという理由だけですり寄ってくるような「表面的な評価」に左右される連中に対する社会風刺的な作品なのだと思う。

この作品そのものが「文学的」である必要はさらさらない。

確かに、原作は作画的には稚拙というのに近いから、「映画は好きだが原作はいただけない」という人がいても理解できる。

てちの魅力が原作の絵の拙さを補っていると思う。

むしろ原作の純度を濃縮すればこうなる、という映画。

ついでにいえば、主人公を「サイコパス」やら発達障害扱いする人など片腹痛い。

サイコパスや発達障害とはこんなものではないのだよ。

この映画を嫌いな人は、原作も嫌い、そういう単純なことかと思います。

原作の尊重という点では、もうこれ以上あり得ない域だから。

******

【追記の追記】:映画の方のAmazonレビューを見てきました。

そっちは高評価が多いみたいで、安心。

てち信者の盲目的なレビューなんてほとんどみられません。

【追記の追記の追記】: 

Amazonレビューを詳しく読んでいくと、原作ファンの中にも、「原作をなぞっているだけで物足りない」という趣旨の批判意見が幾つかあることに気づきました。

2時間の尺の中で省略する登場人物が出てくるのは止むをえないと思いますが、私なりに残念だと思う削除された登場人物は、文芸部の部員花代子かもしれません。

彼女は、「普通の感性の」文芸部員としての語り部であった気がします。

風体が異型の作家、吉野桔梗の不在ももったいないと言えるかと思います。

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2021年7月12日 (月)

クラウド化が進んだことは、パソコン初期化が必要な時の救世主となる

現在、私のメインパソコンであるマウスコンピューターの製品の修理のため、送り出していて、Chromebook で代用していることはすでに何度か書いたと思います。

私なりに、CPU水冷却装置のファンが原因と思っていましたが、査定の結果、電源ユニットのファンの方が原因とわかりました。

ところが、そちらの部品交換以外に、OSのWindows10の現状に問題があることが見いだされ、OSの初期化、システムドライブC:への再インストールの上での返却という提案を受けました。

予期していたより面倒なことになりましたが、それを受諾することにしました。

こうした際に幸いだったのは、私がBunbackupというソフトで、データをSSDのシステムドライブC:からHDDのD:へと同期させていたばかりではなく、クラウド化している、Google Drive、One Drive、iCloudという3重のバックアップ体制に恵まれていることです。

Googleの同期は便利ですね。パスワードを全部保存してくれているばかりか、Chromeブラウザのブックマークまで自動的に再現できるわけですから。

加えて、メールについても、NIfty mail,Gmailというクラウドシステムに全面的に依存しており、ソフトを再インストールして利用するために必要なシリアルナンバーなどの情報もそちらに保存されており、もう一度それらのソフトを買い直す必要がない。

この、クラウドを基盤に据えたデータ蓄積スタイルは、以前には考えられなかった進歩であり、パソコン本体のSSDやHDDへのデータ蓄積を回避してくれるばかりか、こういう初期化が必要のなった際のデータ復旧に大活躍してくれるわけです。

ありがたい時代になったものです。

******

ついでに申し上げれば、Chromebookの特徴として、データをパソコン本体にため込むことは皆無で、最初からクラウドの内部にしかため込まないというのがあります。

これがこのパソコンの軽快さにもつながっているのは確かでしょう。

******

なお、このChromebook がサブパソコンとしてあり、私は光ケーブル(NTT西日本)と無線LAN(Softbank Air)の2つの回線を持っていますから、メインパソコンのWindows OSそれ自体の、何年分かの累積アップデートを頻繁な再起動をはさみながらやり直すのに必要な膨大な時間がかかるにしても、このブログの継続発信は並行して可能ということになります。

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2021年7月11日 (日)

ウマ娘夏祭り

早くコロナが終息し、夏祭りをエンジョイできる状態が回復するといいですね。

ちょうどシーズンですのでご紹介。

まずは私の常勝ウマ娘、マルゼンスキーちゃん。

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ビワハヤヒデ。

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続いてハルウララ。

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サクラバクシンオー。

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サイボークキャラ、ミホノブルボンは夏祭りには行かず、ゲーセンで理屈ばかりこねています。

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最近登場したばかりの新キャラ、セイウンスカイは、土佐出身のマグロ釣りが得意。

マイペースでモチベーションに欠けるので、トレーナーとしては苦労しています。

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次はおまけ。

今日までの期間限定イベントとして、ファンタジー世界で勇者として活躍する、「幻想世界ウマネスト」というストーリーがありました。

ヒシアマゾンとグラズワンダー。

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もっと多くのキャラ、見せたいのですが、今日はこれくらいで。

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ウラニアのエロイカ

べートーヴェン交響曲第3番「英雄」の、フルトヴェングラー/ウイーン・フィルによる1944年のこの演奏は、フルトヴェングラー自身によって発売許可されず、数奇な運命をたどって、現在いくつものレーベルによってリマスタリングされているが、フルトヴェングラーのベートーヴェン録音の中でも奇跡の名演奏と言われているものである。

私はいきなりこの録音のLPから「英雄」交響曲に入門したので、どうにも他の演奏を比較してしまい、あら捜しをしてしまうところがある。

いまやパブリックドメインと言っていいだろうから、YouTubeをはりつけておいても大丈夫だろう。

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いなくなった猫をめぐっての夢

今朝の夢はかなりしんどかった。

私どこかの大学の常勤教授をしているようだ(ちなみに、実際の私には、常勤チーフカウンセラーの経験はあり、いろんな大学の非常勤講師の経験はあるが、「教職」の経験はない。プロフィール参照)。

大学では、数日間にわたる学会のような催しが開かれており、私はそれに忙殺されている。

別れた妻も、大阪から上京してきている。

子供も、私が別れた時の姿のままで上京してきているらしいが、夢の中には直接現れない。

妻は、自分たちと一緒に過ごす時間がなかなか取れない私のことをなじってくる。

その際に妻との相手で生じている諍いは、現実の中でも生じていた独特のコミュニケーションギャップで、何故か夢の中でしか再現不可能なのは私の夢によく出てくるパターンである。

私の弱みを、結構図星でついてくるのだが。

妻子は、大阪から、子猫に近い、茶色い毛の猫をつれて来ているようで、妻は、私がその子猫の世話をしているのかどうかとなじってくる。

私は、大学に通じる道路の側溝に、子猫を遊ばせておいたようだ。

本当は妻子と会う時間をもっと作れそうなのだか、私は、妻とコミュニケーションするのがわずらわしくて、忙しくて余裕がないと言い訳する。

気づいてみると、側溝の中には、子猫はいないようで、私は焦りはじめる。

*****

実はかなり長大な夢だったようだが、先程述べた、元妻との諍いのシーンが延々と続き、それをここでは再現不能だ。

ともかくしんどい夢だった。

起き上がった時点で、どうもこれは、昨日、「未来のミライ」を観た影響がまずは大きいなと思った。

映画の中には、猫が欲しいとねだる幼い頃の母親が出てくる。

(ついでに言えば、「天気の子」の方にも、猫がマスコットとして出てくるのだが)

「未来のミライ」には、愛犬も登場し、この愛犬は、物語の中で、非常に重要な役割を果たす。

このブログでは書かなかったが、実は、私は「天気の子」ではなくて、「未来のミライ」の方で、年甲斐もなく、涙をボロボロこぼしていた。

*****

妻子の登場は何を意味するのか。

以前も書いたと思うが、長男は今年で22歳、次男は成人のはずである。

でも、実際には4歳の時に別れたまま会ったことはないから、夢の中ではいつも4歳という設定でしか現れない。

自分から興信所を使って探したことはあるが、興信所は探り出したものの、妻の親権を理由に教えられない、でも成功報酬はいただくと言い出したので、私はキレて電話を切り、それ以来報酬は払っていないし、請求されてもいないことは以前書いたかと思う。

ユング的に言えば、私は夢の中で、自分の分身として妻子を置き去りにしていることになる。

「夢フォーカシング」の手順に沿って、妻子に「なってみる」・・・やはり私とホントは仲良くコミュニケーションを取りたいばかりか、一緒に暮らしたがっているようにも感じられた。

側溝の猫は?

私と妻子を結ぶ、絆のようなものという気もする。

私の「分身」としてとらえ、猫に「なってみる」と・・・以外にも、

「心配しないで欲しい。ボクは自由にやっていくから」

と訴えているようだ。

これには安心した。

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2021年7月10日 (土)

Blutooth接続専用スピーカー DENONのDSB-250BT レビュー

ChromebookがBluetooth無線接続対応であったこともあるし、JBLBebbleが、ひょっとしたらUSB給電式であることからくる、音質的限界が逆にある可能性も感じていました。

それに加えて、仮に学会等でChromebook を連れ出しても、イヤフォン出力だけではなくて、スピーカー接続もある方が、発表の際とかに有益ではないかという思いも生じ、JBLBebblesの3倍弱の値段がするのを承知で、DENONのDSB-250BTを購入したわけです。

手で持ってみて感じたのは、想像していたより小型なのに、ずっしりと重いということです。

スピーカーの表面は、この種の商品ではよくある金網ではなく布張りで、ストラップも取り付けられます。

なお、本体側USB−Cタイプの接続で、丈夫なケーブルが付属していますが、電源とのコネクターは付属していないので、別途購入するか、パソコン等のUSB端子で充電するしかないでしょう。後者のほうが充電には時間がかかるでしょうが、前者の充電の場合で3時間かかり、13時間は持つと説明書には書かれています。

ケーブルの短さからして、USB挿しっぱなしの再生は考えていないようです。

肝心の音質ですが、まだエージング(鳴らし込み)が進んでいないので仮の評価ですが、まず、ドンシャリからは縁遠いです。

低音は結構出ていますが、高域は、いかにも日本のスピーカーらしい品の良さがあります。

これを迫力不足と感じる人もあるでしょうが、音量を目一杯上げると、力強さが出て、結構イケるじゃん! ということになるかと。

音の広がりは、中央に向かい合えば、結構あるなという感じ。

恐らく、鳴らし込みによって、音の帯域は広く感じるようになると思います。

ちなみに、Bluetooth接続の際によく問題にされる音切れや音の遅延は特に見られません。

なお、10分ぐらい音楽を鳴らさないと、スイッチは自動的にOFFになります。内蔵充電池の消耗を防いでいるのですね。

上質の携帯スピーカーだと思いますが。

なお、これだけ重たいスピーカーであるにも関わらず、設置場所がヤワだと、このスピーカの特に低音のエネルギーの反作用によって、スピーカーがズルズルと移動をはじめることがありますのでご用心。

私の設置法の写真。丈夫で分厚い木の板の上に設置しています:

Img0568

【追記】:使い込んで行くと、非常に美しい「クリーム色の」響きになります。クラシックだけではなく、J-POPも最高ですよ。

【更に追記】:使い込むにつれて、帯域はどんどん広がります。もう「クリーム色」を通り越してしまいました。こういう充電式のスピーカーやイヤフォンは、過充電を続けてはじめて必要な音になりますので、買ったばかりの音で性急に判断しない方がいいですよ。

 

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「未来のミライ」−細田守監督のアイデンティティの確立−

正直心配していたんですよ。細田守監督の「未来」を。

こちらでも書きましたが、細田さんって、作れば作るほど、だんだん完成度の低い作品になってきている気がしていました。

細田さんの「時をかける少女」は、私が数年ぶりに観たアニメでした。

それで、「今のアニメはここまで技術力上がってるのね」という新鮮さもあったのだと思います。

エンディングの、奥華子さんの「ガーネット」があまりにも素晴らしい曲で、余韻に浸らせてくれたのも大きいと思います。

 (このエンディングをTV放映時にカットしていた時もあると伝え聞きましたが、アホか!! と思いました)

続く「サマーウォーズ」は、当時の恋人とのデートの時に、映画館で一緒に観た作品ですが、恋愛要素こそ「時かけ」より後退しましたが、娯楽作品としての完成度は非常に目覚ましいものがあったと思います。「感動した」、というより「面白かった」。

あの「花札決戦」なんて凄いアイディアと思いましたし。私はとんと花札のことはわからないけど、それでも楽しめた。

「サマーウォーズ」については、すでにこのブロクに詳しいエントリーを公開当時書いているので、こちらをご覧ください。これでも精一杯深読みしたつもりです。 

*****

ところが、「おおかみこどもの雨と雪」に至って、「あれれれ・・・」と思い出した。言いたいことはそれなりにわかるけど、新海誠作品と比較すると顕著な人物作画の平面性が気になって気になってしかたなくなった。

親子関係の物語としてもまだまた描けるぞいう感じ。宮崎駿さんを意識し過ぎかなとも思った。

次の「バケモノの子」に至ってはどうにも迷走。ファンタジーの想像力としても、画面の力がなさ過ぎ。

*****

そういう不安の中で観た「未来のミライ」。

しかも私の贔屓の新海誠監督の「天気の子」と同じ日に観て比較するという過酷なコンディション。

・・・結論から言おう。

「えっ、もう終わるの? くんちゃんのミライももっと共にしたいのに。・・・でも、そこまで描かないのが、いい余韻かもな・・・」

私も、離婚したが、子供には二人恵まれた。

しかも長男はくんちゃんと同じ4歳まで一緒だった。

下の子は弟で、未来ちゃんのような女の子ではなかったけどね。

長男は、くんちゃんと同じで、「プラレール至上主義者」で、ともかく列車の形式に詳しかった。

・・・まあ、それは、些細な思い入れに過ぎないのだよ。

******

この作品、これでも、セリフによる説明、そこまで絵解きしてくれなくってもいいよという感じ。セリフなしても、くんちゃんの心の動きや、この家族に代々継承されたアイデンティティのことは、クスクス笑いながら読み解けると思うよ。

観客の楽しみを奪わないように。親切過剰。

登場人物の変容した姿が誰かなんて、うふふと笑いながら、見え透いてるじゃないの。

くんちゃん、4歳児にして自分のアイデンティティ自覚出来すぎ。

細田さん、やっとこの作品と共に、新海監督とは全く異なる表現様式に到達できたんじゃないかな。

*****

エンディングの山下達郎さん、ここまでこの作品のテーマ、「解説」してくれなくていいって:

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豪雨災害の原因

豪雨災害で被害を被った皆様に、お見舞い申しあげますと共に、亡くなられた皆様に、謹んで哀悼の意を捧げます。

なぜ豪雨が続くのかといいますと、「晴れ女」こと天野 陽菜さんを労らないからだと思います。

・・・どうか不謹慎をお許しください。

****

こういう、言ったらオシマイのことをことを敢えて書くのは、私を含めた多くの人にとって、災害報道など、対岸の火事で「消費」している点では、フィクションも現実も境い目がないからです。 #天気の子 #豪雨災害

やっと「天気の子」、観ました。

実は私、「君の名は。」は、舌足らずな映画だとおもっていたんです。

メジャーな公開の機会を与えられて、新海監督、幅広い層に受け入れられる娯楽作品にしなければならないという立ち位置になり、本来の持ち味である作家性との板挟みになってしまっていたと。

その結果、「セカイ系」的考証、夢と現実の接点の描き方において、何かどっちつかずになっていた気がします。

これなら「言の葉の庭」のコンパクトな、等身大の日常性の濃さにはかなわない。

「セカイ系」的考証は、「雲の向こう、約束の場所」の焼き直しに過ぎない。

キャラクターの作画上の、ちょっと未完成なところから醸し出される、風景描写の緻密さに負けてしまうからこそ可能な、はかなげな風情がなく、中途半端になっている。

なお、私の新海誠作品初体験の時の小論は以下のエントリーにあります:

●透徹した映像文学 −新海誠作品−

私にとっては、「言の葉の庭」がベスト作品でした。

*****

正直言って、「君の名は。」の空前のヒットのプレッシャーに対して、次回作、「天気の子」はいよいよ迷いを深めないかと心配していました。

しかし、私が実際に観た感想を言うと、そうした心配は不要だったと思います。

新海監督、メジャーになっても、新たな己れの世界を貫く境地に達してるじゃん!という感じ。

雨の描写だけなら「言の葉の庭」にはかなわない。

キャラ設定も、明快な大衆受けする描線になっている。

でも、舌足らずなところがどこにもない。物語が語り尽くされている。

その分、すべてをセリフで説明仕切っている、深読みの余地がないとも言えるが、物語の構成が実によくできている。

ヒロインが、なぜ晴れ女なのかとかいう理屈は、ちゃんとお坊さんのセリフで語り尽くされているではないか。

この仕上がりにどこに文句があるというのだ。

素直に観なよ。

個人的には、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を観てしまった今、その繊細なキャラクター描線と背景の美しさ、世界観、テーマ性、物語構成の天衣無縫さにもはや惚れ込んでいて、私の観てきたアニメの最高峰!という評価は揺るぎない。

でも、新海誠監督の今後にも、何も心配はいらないと思う。

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om/nikki/2021/07/post-811b2c.html

「入門フォーカシング」、贈呈者からの声

さて、拙書、「入門フォーカシング」(鳥影社)無料贈呈に対する、贈呈させていただいた方からの、感謝のメールが、ぼちぼちですが、届き始めていますので、いくつかご紹介いたします:

===============

久留米フォーカシングカンセリングルーム ○○○○○○様  

 暑い日が続きますが、先生におかれましては、お元気でお過ごしでしょう か。
 さて、先日連絡をしておりました、「入門フォーカシング」(2冊)が、本日、自宅に届きました。ありがとうございました。
 今日も、中学生を相手にクリアリング・ア・スペースを行ったのですが、彼女にも この本を手渡し、○○○先生の本を教材にして、何度かフォーカシングを行っていきたいと思っています。
 本来なら購入しなければいけないものを郵送代も支払っていただき、本当に感謝し ております。
 まだまだ、厳しい暑さが続きますが、お体に気をつけてお過ごしください。

K.N.

============== 

○○○○○○様

 本日、入門フォーカシング、届きました。 素敵な本ですね。何よりも高齢者の私には、字が大きい! 嬉しいです。ゆっくり拝読させていただきます。
  札幌は、今日は清々しい天気となりました。本州では大雨のための災害が生じています が、そちらの地域はいかがですか。
 どうかご自愛ください。 ありがとうございました。

A.K.

===============

○○○様、 本日、届きました。
  大切に読み味わってみたいと思います。
  何から何まで、ほんとうにありがとうございました。

A.Y.

===============

○○○さま、 お世話になります。
 本日帰宅したら本が届いておりました。 さっそく読ませていただいておりますが、とても読みやすいです。
  友人にもお渡しし、フォーカシングの輪をひろめたいと思います。 どうぞよろしくお願いします。

C.N.

===============

○○○ 様、 お世話になっております。 ご本ありがとうございました。
  勉強させていただきます。
  初心者の友人の分もありがとうございました。
  フォーカシングの輪を広げていきたいと思います。
 また、どこかでお会いできましたら、ご指導のほど よろしくお願いします。

C.Y.

===============

○○○○○○様

名古屋のM.K.です。
お世話になっております。

「入門フォーカシング」、届きました。
ありがとうございました。

拝読させていただきます。
今後ともご指導のほど、
よろしくお願い申し上げます。

M.K.

********

 ○○○ 様

お世話になっております。
高知のDです。

書籍が無事に到着いたしました。

素敵なデザインの表紙ですね!
読むのが楽しみです。

高知のフォーカシング仲間にも
配らせていただきますね。

お忙しい中、
ありがとうございました。

T.D.

========================

 ○○○○○○さま
 「入門フォーカシング」早速お送りくださいましてありがとう
ございます。楽しみに読ませていただきます。
 このところ、九州やその他日本中で、大雨のニュースが聞かれ
ますが、そちらはいかがですか? どうぞご自愛ください。

F.C.

===============

 

なお、無料贈呈は、今後も継続してまいります。

kurumefocusing@mbr.nifty.com

まで、郵便番号、住所、お名前、希望冊数を明記して、ふるってご応募ください。

●久留米フォーカシング・カウンセリングルーム

2021年7月 9日 (金)

浜崎あゆみのアルバム、”(miss)understood"

個人的には、浜崎あゆみの最高傑作アルバムだと思っているが、私は引っ越しの際に紛失していた。

Amazonの中古で1円で投げ売りされていたので再購入した。

タイトルの、”(miss)understood"というのは、「理解された・・・いや誤解されている女」という意味であろう。

ともかく一曲も捨て曲がない、たいへんな密度のアルバムである。

まずは冒頭の、不協和音の激しいコーラスに始まる"Bold&Delicious"。直訳すれば「太くておいしい」だから挑発的で、歌詞全体も挑発そものである。

興味深いのは、基本はコーラスが主旋律を歌い、ayuはアドリブで後に続いている形の構成を取っている点だろう。これはゴスペルの様式だと思う。

そして、実はライブ・コンサートで、「みんなで一緒にもっと盛り上がろうぜ!!」という意図があり、歌詞の"Bold&Delicious"の箇所は、聴衆が拳を振り上げて唱和することを期待しているな、と予測した。

実際、このアルバム発売後のライヴに2回行ったのだが、コンサート本編の最後(アンコール前)で、大合唱となった。

2曲めの"Step You"は、軽快で少女のようなちょっと誘惑チックな曲。

3曲めの”Lady’s Night”は、失恋した友達を慰めるために、女友達集まって、さあ、一緒に繰り出そうぜ!という曲。発想が、松任谷由実のアルバム、”Voyager"の冒頭曲、「ガールフレンズ」に通じるところがあると思う。

4曲目の"Is This Love?'は、一見叙情的な曲だが、ライヴでは一転して、物凄いドラマチックな歌い方をします。男友達が別の女に視線を送っていること、自分の前では冴えない顔をしていることで、自分の中に嫉妬心が生じてきたことから「私はやっぱりそんなに深く恋してるんだ」と、切なさを歌い上げた曲。

そして表題曲、”(miss)understood"は、自分に好意的に寄ってくる人たちへの不信感を歌ったミディアム・テンポでじっくり聴かせるロック調のシャウトのある曲。

6曲めは"alterna"。ライヴでは宙吊りのかごの中に入って舞台の真ん中まで進み、身を乗り出して歌うという、危ないパフォーマンスをする曲だが、「変化を恐れるなら離れたところで見ててよ」と歌う、これも人間不信感と開き直りのある曲。

7曲目の"In The Corner"は、むしろ嘘をついてしまう自分への自己嫌悪を歌っている。

8番目のバンドだけのTaskingをはさんで、9曲目の"Crimial"は、繊細で弱い人にどのように近づこうかという無力感と許しを求めつつ、戦え!と促し、希望を込めて見守ろうとする曲。

10曲目の"Pride"は、空虚を共に抱えつつも、少女(観衆)とそれでも共に行こうと歌い上げる曲。

11曲めの"Will"は非常に儚げな曲だが、歌謡曲調。確かPVは花柳界の女性を描いた内容だったと思う。

この曲までは、このアルバム、数曲連続で鬱展開なのだが、曲想の変化はよくできている。

12曲めは、ayuのスローバラードの中でも「ネ申曲」と言いていい”HEAVEN'。この曲はツアーではアンコールとしてアコースティックバージョンで歌われる。

この曲、PVを観ると、福知山線脱線事故の犠牲者に捧げられられた曲だとわかる。

その次にまたTaskingを挟んで、一転してayuの恒例の夏向けソング、軽快なテンポで進む"fairyland"。

この曲、冒頭が少し神秘的で、徐々に明るくなるんだけど、確か宇宙を舞台としたSFアニメのテーマソングではなかったか?すごく人なつっこい曲である。

15曲めの"Beautiful Day"は完全に明るい曲。コンサートの、アンコール後のお開き向きの曲。

 

ところが、アルバムはここで終わらないのだ。

16曲目に、"rainy day"という、淡々とした静かな曲が付いている。

恋人との静かな雨の中での再会という感じの曲だが、ライヴでは、ステージに実際に雨の膜のようなものがさながらカーテンのように降り出し、そのカーテンで隔てられていた男性ダンサーとayuが最後に抱き合う。

ayuのライヴは男性ダンサーとの舞台上の絡みが少なくないが、こうやって激しく抱き合うのはこのライヴだけではないかな?ちょっと衝撃的である。

****

私は”(miss)understood Tour"に、長野と東京の代々木の楽日の2回参戦したが(2006年だからもう15年も前になるのか・・・)、長野公演に比して、楽日の、いろいろ推敲した上での完成度には非常に感心した。

アルバムとブルーレイで出ているライヴ、どちらもそろえて損はないと思います。

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2021年7月 8日 (木)

少しはユングの分析心理学のことでも書こう。

エス(Self)をユング的な意味で使うとどうなるか。

ドイツ語では、”Selbst”も、”Unbewusstsein”ともなります。でも、後者は、「無意識」という、「意識」の否定形になるので、個人的には”Self"の方が好きです。

エス(Es)はドイツ語で「それ」という指示代名詞ですが、フロイトの場合には、単なる意識から抑圧された記憶や欲動の奔流に過ぎないわけですが、ユングはそこに人格的なものを見出した。

それは自己の中に秘められた様々な可能性としての人格ということになります。結構肯定的なんですね。

これが個人の中だけで良ければまだしも、「個人的無意識」ではなく、「集合的無意識」のレヴェルとなると、「元型」という、個人を超えた普遍性のある表象の形に行きつくととらえた。

ここからが厄介で、このレヴェルに「憑依」されると、精神病水準の状態に落ちる場合があるとユングは考えたわけですね。

他の人格、特に演劇のような普遍的表象性が高いものに身を委ねることの怖さがこのへんにあるということになります。

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中学時代に「男女交際」した女の子に関する夢

どうも、自宅をカウンセリングルームにして、しかもSkypeを通した面接がほとんどで、食べ物は生協の宅配なので、私は普段、面接の時を除いては、自宅でのネットサーフィンか、ブログ書きか、NetflixかTSUTAYAディスカスの宅配使ってアニメ・実写映画見てるか、ゲーム「ウマ娘」やってるか、音楽聴いてるか、Apple Watchの催促で少し運動するか、寝てばかりの単調な生活である(読書によるインプットが少ないのは問題だ)。

友人は、コロナでなくとも、ネットを通しての関係が多いし。

これではまるでニートのような生活である(Skypeの前ではキチンとした身なりをしているが)。

その中で、新しい、私の「リアルな」経験についてのこのブログでの新たなエントリーは、意外にも、夢の内容と解釈である。夢はウソをつかないからね。

****

私は中学生。学校に向かって、川沿いの堤防のようなところを生徒たちの群れと一緒に歩いている・・・いや、少し空も飛んでいるかな。

その中に、私が「男女交際」した女の子も混じっている。

しかし少し離れたところを先に進んでいるようだ。

****

先取りすれば、現実世界では、その女子生徒は、一見地味だがすごい優等生で、同じバトミントン部に、テニス部から移籍してきた。バトミントン部には中体連の大会はないので、その時間は随分話し込んでいた。

私は実はいつも彼女とくっついている、すごい美人の彼女の親友の方が実は好きだったのだが、この二人がいる場面でふざけてばかりだった。

そして、その女子生徒・・・私が一応「男女交際」するに至った相手のほうね・・・は、「私たちは、今、青春時代を迎えようとしています」と文集に長文を掲載されるような、ちょっとマセたところがあったのだと思う。

よりによって彼女が選んだのが、私だったのだ。

夏休みに、暑中見舞いとして、長文の手紙をもらったりした。

「好きです」とかはっきり告白されたことはなかったが、実は別のクラスで、本来は禁止されている筈の、昼食時に自分のクラスの方に来て食べるように呼び込んだりして、結構噂になったものだ。

実は、彼女の方にお熱がある積極性に、私は当惑していたが、好かれて嫌なわけがない。

「交換日記しない?」と誘われ、それには、短期間だが、応じた。

あとは、彼女はピアノをたしなんでいたので、クラシックのカセットテープを貸してあげたりした。

学校外でデートしたことはなかったが、少しは「身体接触」はあった(キスまではしていない)。

ところが、私が家族と北海道に行って、ちょうど当時流行っていた、「愛の国」から「幸福」への切符を渡したあたりから、なんとなく疎遠になりはじめた。

それからしばらくして、彼女は、所属するブラスバンド部の、別の男子生徒に心を移して、片思いしているようだと、なんとなく察した。

それからは、学校がなぜか定期的に練習させるフォークダンスで、彼女との番が来ると、お互いの手に汗をかいているのを感じる、緊張した無言の関係になった。

彼女がバトミントンの試合で、ちょっと体調を崩した時も、私は遠くから見ているだけで、「大丈夫?」と声をかける勇気もなかった。

後で思えば、その時声をかけていれば、その後の展開は違ったものになったかもしれない。

私は1年生の頃は、模擬試験で2番になることもある優等生で、後に生徒会でも活躍するが、次第に勉強することの意味を見失い、成績は落ちていった。

3年生の夏休みなど、自由研究以外の宿題を全然しなくて、全科目の問題集白紙で提出し、担任には怒られるというより、心配され、他の優秀な生徒の宿題の山を無言で見せられるだけだった。

スイスの宗教家、カール・ヒルティの「幸福論」「眠られぬ夜のために」を愛読し、トルストイを全部文庫本で読むなど、中学生としては随分マセた読書に耽った。

宮沢賢治もよく読み、特に「銀河鉄道の夜」に登場する「かおる子」・・・タイタニック号で沈没した客のひとり・・・スブ濡れで、お付きの青年と弟とともに、ジョバンニとカルパネルラの乗った車内に忽然と現れる、と言ったら思い出される皆様もいるだろう・・・と彼女を重ね合わせて感傷に浸った。

そのせいか、国語の成績だけはむやみと高くて、何も勉強しなくても学年一のこともあった。担任に「どうして君は国語だけはデキるんだ!!」と怒られる始末。

私はいわゆる「教育大付属中学校」という、そこそこ地域でエリート校に通っていて、卒業生は、地域一の大学進学校(はっきり書いていいと思うが、明善高校です)に合格していたが、数少ない不合格者となり、福岡市の滑り止め高校(西南学院高校)に入り、楽々成績上位者になったが、もちろん彼女は進学校の方に合格した。

それから1年後、同窓会があった。彼女は体育館の大きな円陣の反対側に座っていたが、もちろん何も言葉を交わさなかったが、彼女の私服姿を見た唯一の機会である。

この時点では、彼女の風体は他の参加した女の子たちと変わりがなかったように思う。

その後更に一年近くたち、その進学校に合格した、友人だった男子と久々にたまたま電話する機会があった。

彼に、「○○さん、どうしてる?」と聴いてみると、彼は口ごもり、「彼女、よくない噂が多いみたい」とだけ答えてきた。

その後、高校からの帰り、西鉄久留米駅で偶然彼女と遭遇した。

驚いたのは、長い髪にウエーブをかけ、それじゃ校則違反では? というような別人だったことだ。

私はその風体に恐れをなしたことと、自分の入れた高校への劣等感もあり、ただ、深く会釈しただけで立ち去った。

その後5年ぐらいして、再び同窓会が開かれた。

バブルの盛り上がりつつある頃で、社会人なりたての大学生になった女子たちの化粧のケバさには辟易したが、彼女は出席していなかった。

でも不参加者のメッセージは寄せられており、彼女なんとスペイン留学していて「今も自分探しをしてます」みたいなことが書いてあった。

彼女の消息はそれっきりである。

****

思わず、夢の話から、現実の自分史の話題にかかわってしまったが、このブログでここまで書いたのははじめてだろう。

彼女も私も、恋に恋する年頃だったのかもしれない。

それ以来、私の、オタクらしからぬ恋愛体質は抜けていない。

****

・・・さて、夢の続きだが、実はそんなに内容はないのである。

夢の中では中学3年生の私は、彼女が、今私のことをどう思っているのか気になる。

でも彼女はフォークダンスの中で、さながら幻想の中を舞っているようだ。

私は、その日が8月25日であることを気にしはじめていた。

 

「全然夏休みの宿題やってない」

 

*****

・・・以上。

夢自体は、読んでいて拍子抜けしそうなコンテンツであるが、すでに書いたように、自分史の中のわたしと同様に、「宿題を全然やらないまま」なのは同じである。

私は、気持ちと身体の機能(瀑)は30代と感じる一方で、自分に残された時間があまりないのではないかと感じることもある。

少なくとも、施設に入っている99歳の母親がいつ死ぬのだろう、そうなったら私はどう生きるのか? ということに焦りを覚えている。

 

なのに、「宿題」はまだ果たされていないようだ。

 

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2021年7月 7日 (水)

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」Extra episodeと、劇場版第1作、「永遠と自動手記人形」観た

TVシリーズ第1シーズンに続き、上記の2本をNetflixで一気に観た。

どうも劇場版には更に新作劇場版が一作あるらしいが、それはまだNetflixに上がっていないようである(間違っていれば申し訳ない)。

Extra episodeの方は、TVシリーズと同じ長さの、文字通り番外編。

ヴァイオレットはあるオベラ歌手の依頼で愛の歌を作るというストーリー。

ああ、TVシリーズが終わったら、いくらでもこういうエピソード作れちゃうなあ、ほどほどにしておいてほしいなあという印象で、TVシリーズ第一シーズンの緻密な構成の緊張感からすれば、少し肩の力が抜けた作品かと思う。作画水準はTVシリーズに劣らないが。

(どうも、TVシリーズ4話と5話の間に置かれるエピソードらしいです。確認していませんが、アニメ化にあたって、ラノベの原作から省略された箇所かもしれません)

これに対して「劇場版:外伝」の方は、いかにも映画スクリーン向けの凝った内容である。

画面の明暗や、じっくりした間合い。

ストーリーは、もうおなかいっぱいものである。前半だけで、もう終わっていいじゃないのというストーリーだが、後半があのように展開するとはねえ。

この劇場版の主人公は実はヴァイオレットではない。あくまでも助演女優賞という感じ。

主役は、今は名門お嬢様学校に通うイザベラ(以前の名はエイミー)と、その「妹」の方だろう。

ヴァイオレットは、自動手記人形としてはなく、イザベラの家庭教師役として派遣される。これはズルい設定だなあ。

しかしこの女学校の中でのヴァイオレットは、もう、完璧すぎる。

ヴァイオレットよ、ずっと軍隊生活してたはずなのに、どこでここまで貴族的なマナー覚えたの?・・・というのは言いっこナシね。

とにかく、ヴァイオレットというキャラクター見たら、貴族的な物語とか、お嬢様学校モノ観たくなるよね・・・というファン心理も見事に掴んでいると思う。

(ちなみに、ヴァイオレットは、見かけとあまりに整った言動から20歳ぐらいにも受け取られかねないところですが、TVシリーズはじまりの時点で、孤児ですから推定でしょうが、14歳。それから1,2年後のエピソードがこの劇場版の内容ですから、ヴァイオレットが女学校に入りこんでも全然おかしくないのですね)

映画後半は「妹」を軸としたストーリーとなるのだが、これ以上ネタばれはしないでおこう。

基本的に、TVシリーズを観ているという前提で作られた内容だが、これほどのクオリティのアニメって、そうは観たことないよと言う域だと思う。

もっといろいろ書こうかとメモを取りながら観ていたのだが、やはりネタバレになるのでやめておこう。

ともかく、TVシリーズしか観てない人は、是非ご覧になるべきである・・・なんて言わなくても、ファンは観ているよね?

劇場版第2作の方はどういう内容になっていたのだろう?

やはりヴァイオレット自身の「愛」の物語を観たいところだが・・・

一応Youtube貼ってしまう:

・・・ああ。このPV観てしまいたくなかった。

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Chromebookの言語設定についての注意点。

私の常用のマウスコンピューターのデスクトップパソコンには、ここ一年ほど、次のような症状が現れていました。電源ONの起動時や、起動後もある時突然にガタガタとすごい振動をはじめるという症状です。

これは冬の記事に顕著で、気温が上がるとかなり収まります。それでも電源をONにした時には突如はじまることがあり、幸いそれが生じなくても、水冷式のクセに、絶えず小さなカタカタぐらいの音がしている。

この症状の原因であることが確実の、水冷式CPU冷却器の交換のために、これから一週間ほど、修理に出します。

すでに4年間使っていましたから、どこかガタが来るのはやもうえないところでしょう。

この冷却器さえ取り替えれば、CPUの性能は高いし、メモリもたっぷり積んでいるから、来たるべきWindows11時代にも、あと4年は持つはずです。

その間、Chromebookを使いますが、実用上は「一応は」問題はないです。2万円なのに、むやみと動作は軽いです。

ブラウザのブックマーク、パスワード等もgoogle経由で同期できますし、USBも自動で認識します(つまり、マウス、パソコン外付けスピーカー、JBL Pebbleも認識。

ただ、意外な何かの不都合が生じ、ブロクの更新に影響するような事態が、これからしばらくないとは限りませんので、一応皆様にもお伝えしておきます。

*****

Chromebook のキーボードは完全に英語配列(ASCII配列)で、日本語配列(JIS配列)ではありません(ひょっとしたら、たまたま安価なLenovoの製品だけ?)。キーに全然ひらがながない、ローマ字だけです。

これが単にひらがなが刻印されていないだけなら、私はとうの昔からローマ字入力派ですから、一向構わないのですが、実はキーの機能自体が、日本語配列(JIS配列)と全く異なってしまうのですね。

この点については、例えば、

●ツクモゲーム部 キーボード。日本語配列と英語配列

で詳しい解説がありますが、キーボード自体がJIS配列とASCII配列ではかなり違います。

更に、初期設定のままだと、IMEの切り替えが、ちょっと入り込んだ場所での変換をいちいちしないとならないことなっていました。これは私がこれまでは体験したことがない切り替えの面倒くささでした。

具体的に言えば、基本を「日本語(ローマ字入力)」に設定しても、「ひらがな」を打つためには改めて別の場所で「設定」しないとそもそもひらがなにならず、そうした時にはひらがなになり、漢字変換されますが、決してカタカナは打てない。再び設定画面のようなものに入ってカタカナを指定しカタカナを打ち出すとカタカナのみにしかなりません。ローマ字を打ちたくなったらまたもや設定を変える必要があり、そうやって半角英字をを打ち出すとすべての日本語すらローマ字のまま・・・という、実に面倒で不便な状態にありました。

しかし、設定を少しディープな層に降りて行き、うまくいじれば、一転してしまうのです。

むやみと予測変換能力が高くなり、ひらがなとカタカナが実に見事に変換でき自由自在になる(当然漢字変換もできる)どころか、よほど普段使わない英単語でない限り、和製英語で打ち込んでも英語のスペリングで半角英字変換されることが多いようになったんですね。これで実に楽になりました。

例えば、今や「komyunike-shon」と打って”communication”が第2候補です。「asuki-」と打てば何もIMEをいじらなくともASCIIに自動的になります。さすがに「saikoroji-」と打ち込んでも”psychology”とはならず、これはもはや特殊用語扱いのようです。

ところが、製品の箱の中には、ペラペラの紙一枚の、ハード面での使い方についての簡単な説明しか載ってなくて、こういう少し込み入った言語設定についてはなく、ネットでも、私が検索した範囲では、この問題についての解決策を解説したサイトは見つかりませんでした。

私はこの点に最初困惑し、色いろいじっているうちに、たまたまですが、特に何の操作もしなくても、半角英字と全角日本字、かな・カナが自動変換される状態に行き着きました。これ、心理学で言うスキナーの実験箱のネスミのような試行錯誤で、まぐれあたりで設定できたので、その設定を確実に手早く行うやり方はわかりません(^^;)

いったんそれがわかってしまえば、ChromebookのIMEは、Windows版のGoogle日本語入力よりも随分賢こいようです。

*****

以上、Chromebook をメインパソコンの代わりに、仮に常用する形になった現時点で気づいたことを皆様にお伝えしておきます。

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2021年7月 6日 (火)

接点復活剤について

私のブログは、やたらとオーディオ関係のエントリーが多くて、もはやカウンセラーサイトではないように見えかねないくらいだが、最後に、実は古くからのオーディオマニアによく知られた、「必殺技」をもう一つ公開しておこう。

コンセントの電源プラグもソケットも、実は長年の使用や、抜き差しすることによって、錆びたり、汚れがたまっていたりする。

接触面積そのものが狭くなっていると言える。

これは、実は電気の伝導率と純化に、大きな影響を与えている。

これを解消するのには、コンセントの、プラグとソケットの穴を磨き上げる必要がある。

紙製の軸の綿棒を二つ折りにして、綿の方でプラグを、軸の方をソケットに突っ込んで、何度も抜き差ししてみて欲しい。

綿や紙製の軸が、それこそ真っ黒になるであろう。

この際に、「接点復活剤」と呼ばれる、特殊な油を、綿棒の綿と軸に塗布すると良い。

このことを、できればパソコンや音響機器の電源に至るすべての接点に(延長コードについても)やってみる。

何なら、USBケーブルの接点についてもやってみていいかもしれない。

この際に、例の「極性」の問題についてのセッテイングも、きちんとしておくことが好ましい。

これをやると、それこそ「劇的に」音が変わる。

このことに気づかない人は、「絶対に」いない。「極性」の変化より明白に感じられるであろう。

この「接点復活剤」は、オーディオ用の、実に高価で、少量の瓶の製品が、いろいろな種類発売されているが、実は、何のことはない、電気工事の人が使う、500円前後の、殺虫剤くらいのサイズがあるスプレーでも、効果は全く同じである。

ただし、この接点復活剤については、使用にあたり、絶対守れねばならないことがある。

接点復活剤には、プラスティックを軟化させる副作用もあるのである。

ごく少量使うこと。

せいぜい、年1回の「掃除」に留めること。

これは是非守って欲しい。

サイバーリンクパソコン工房

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2021年7月 4日 (日)

「おおかみこどもの雨と雪」に対する優れた評論について(第3版)

先日地上波テレビで放映されたばかりだが、その翌日、河野真太郎氏による、長文の評論がネット上に掲載された。

この批評そのものの要約的な紹介は、私の手に余るのでしないでおく。

すでに上のTwitter埋め込みで述べたように、「評論」とは、仮にひとつの「解釈」であり、「誤読」であったとしても、このような水準であるべきだと思う。

まず、この河野氏のレビューには、この作品を、守備一貫した思想性と構成を持つものとして読解させ、ひとつの完成された作品として理解「可能」であることを示してくれた点で、注目に値するものだった。

おそらく監督の細田守氏自身には、こうした意図を持って自覚的に作品を創造したわけではないであろうにしても。

ここでは私なりに論点を絞って、河野氏のレビューへの感想を述べたいと思う。

*****

河野氏は、おおかみ人間というのは、「差別」の対象であるということの象徴だと解釈する。

控えめに言って、主人公の花と、その彼氏で、二人の子供を設けることになるオオカミ男本人には、「本性を隠して生きないと、オオカミ人間は差別される」という意識が強くあったとは思える。

彼氏とその先達に、てっきりオオカミ人間であることを晒した時点で、ひどい目にあった経験があるのかもしれない。

私は、「差別」とは、本来同じ人格を有しているという点では全く対等な人間どうしが、民族・国家や肌の色、宗教、被差別部落のどの出自、経済的格差、政治的な立場、身体の構造や精神的障害、肉体的な力、があるかどうか、学力・学歴、性別、顔の容貌やファッションセンスなどによってものとされることであると考える。

「差別」とは、自分の許容できない「異物」に遭遇した時の、自分の方がフツーである、(あるいは「優秀]である)という認識の中から生じるものだと思う。

なるほど、「オオカミ人間」というのは、伝承やフィクションの世界の中で、人間に危害を加えてくる、恐ろしい存在であるという潜在的認識が人々の中に存在する。

ましてや、人間とオオカミが交わって生を受けたオオカミ人間など、「血的な純粋性」の点からしても、「けがわしい存在」ということになる。

一方、歴史上には、動物と交わって生まれた存在が、むしろひとつに「超人」的存在とした、崇めたて奉られることもある。チンギス・ハーンにおける、祖先はオオカミと交わって生まれた存在であるという伝承など典型であろう。しかし、人より能力のあるものも、差別の対象となり得る。

この物語の中で、実母に捨てられ、雪の両親と同様の「無縁社会」に放り出された転校生の草平が、雪を当初「獣臭い」と言い放つ。彼だけが見抜けたのだ。それが彼自身が疎外感と孤立の中に生きてきた存在であることから可能な「嗅覚」であろう。

(私は、この「獣臭い」という指摘は、思春期に入ろうとする女の子への、生理を始めとする事柄への、男の子の「嗅覚」であると解釈することも可能であろうと思う。)

雪は自分がおおかみ人間であることを最後にはカミングアウトすることによって、人間社会の中で生きていこうという決意を抱くことができた。

雨は、むしろ、人間共同体から疎外される、人間からみれば「影」の世界である、森と動物たちの世界で生きることを選ぶ。

このどちらかの「選択」を迫られるということは、ある意味で「残酷」ですらあある。

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私個人は、当初、この作品を見た時に、何か釈然としない思いをいだき、ラストシーンでも、さほど感動しなかった。

しかし、この河野氏の「解釈」によってやっと一本筋の通った理解ができるようになったと思う。

私は、これまでは、前作「サマーウォーズ」のほうが、ある意味で深みのない娯楽作品であるが、完成度は高いと考えていた。

「サマーウォーズ」は、ある意味で「深読み」をしなくとも、作品の自律性と完成度は高い。

興味深かったのは、他の登場人物の大半が、デジタルネット社会に順応して人との絆を結ぶ存在になっていたのに対して、一家を支えるおばあさんが、ネットを介してではなく、唯一、手紙とアナログ電話を通してコネを頼りに事態を打開しようとしている点への驚きであった。

「解釈」をしなくていい自立した完成度と言う点では、近年私が観たアニメーションの中で究極なのは、おととい紹介して手短な感想を述べた、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」くらいであろうか。

この「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品は、私が観てきたアニメの中で、一番秀逸なものであるという評価すら与えたいと思っている。

新海誠監督の最大のヒット作、「君の名は。」ですら、少し難解なところがあり、解釈によって「補完」させなばならない気がする。

その意味では、個人的には、「言の葉の庭」の方が、すべてを映像と物語が描き出せていて、無条件に好きな作品である。

でも、「解釈」の多様性の余地のある作品というのも、すばらしいと思う。

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なお、近日中に、新海誠監督の「天気の子」、細田守監督の「未来のミライ」についての感想も書く予定なので、お楽しみに。

 

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ショスタコーヴィッチ 弦楽四重奏曲 第2番

旧ソ連の作曲家、ショスタコーヴィッチは、著名な、交響曲第5番を書き上げた後、はじめて弦楽四重奏曲を書くようになった。

一番有名なのは第8番だが、私は第2次世界大戦のさ中、1944年に書かれたこの作品の、殊に第4楽章の、「悲歌」と呼ぶべき変奏曲を愛している。

 

演奏としては、↓ のフリッツウィリアム四重奏団の凄い推進力がある演奏が好きですが。

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2021年7月 3日 (土)

オーディオ装置の音比較実験 : 解答編(第2版)

さて、幾つか前のエントリーで皆様にお出しした、オーディオ装置の音質比較実験の「解答編」です。

もちろん、これは皆さんの装置や音の美学に左右されるものであり、絶対の正解はないのですが、私の経験値と、実際にこの実験に乗ってくれた、ひとりの方の感想を参考に述べてみましょう。

A:原音

B:A:を、JVC/ケンウッド コンパクトコンポーネントシステム ブラック EX-S5-Bで再生し、その音を、安価ですが、ステレオマイクで収録したもの。

 

C:A:を、 私のパソコンモバイル環境(外部スピーカーとしてJBL Pebbles使用)で再生したものを、前述のステレオマイクで収録したもの。

 

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まず、原音であるA:が一番良く聴こえるべきなのは「当然」でなければなりません!!(注:この点、「第2版」で見解を大修正)

使っているステレオマイクも、本来会議用で、音楽のことなど念頭に置いてない1500円のシロモノで、何しろステレオ感があまり出ないですね。

この点、B:やC:の方がよく聴こえるとしたら、そういう方の装置は、いい意味でも悪い意味でも「偏った」音の出し方をしています。

これは、特に高音域から中音域の特性に優れているイヤホン、Anker Soundcore LifeをBlotoothを通して使い、スマホからこの記事にたどり着き、音を確認した際、A:とB:C:の間には決定的な落差があることでわかりました。

「偏った」音というのは、とらえにくい表現でしょうが、実は逆説的なことであり、本来の音を「美化」させる能力に卓越しているということです。

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ただ、A:とB:だったら、B:の方が低音が出てると感じる人もいることでしょう。

バイオリンは随分硬い音に聴こえるかもしれませんが、チェロやコントラバスの響きは良く出ていて、声部が聴き取りやすくなっていると感じるひともいるかと思います。

この装置の、「音源を実際よりよく響かせてしまう」というマジックです。実際、低音の量感は小型スピーカーとしては信じられない域です。

この装置、木製振動板のことばかりが喧伝されていますが、実はバスレフダクト(スピーカー後方に設けられた穴)の設計が実に周到で巧妙なのです。ただの穴ではなくて、長大な「筒」なんですね。これ自体、いわば木管楽器のような、「共鳴」する通路です。

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さて、安価なミニコンポとはいえピュアオーディオのB:と、モバイルオーディオのC:の比較はどうでしょうか?

ただでさえ、パソコン環境でパソコン環境の音を聴くのですから、C:のほうが好きな人も多いと予測していましたが。

C:のJBLも、私がオススメする、非常に優秀なスピーカーです。

B:とC:を比べると、B:の方がこもった感じという人が少なくないのではないかと思います。

C:のほうが開放的な音がすると思います。響がよく聴こえると思います。その点はJBLというアメリカのスピーカーらしい、楽天的なところです。

B:という日本のスピーカーは、その点やはり湿っぽいです。

B:の方が「こもって聴こえる」というのは、マイクロフォンのオーディオテクニカの製品が、あまりに安物で、JVCのコンポシステム独特の、高域の繊細さを拾い切れていないものあると思います。

もうひとつには、スピーカの間の距離がB:よりC:の方が幅広いことが影響していると思います。

でも、多くの人の投票にかけたりしたら、B:よりC:が好きだいう人が多いはずと私は最初から予想していましたが、いかかでしょうか?

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2021年7月 2日 (金)

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」についての、カウンセラーの立場からの小考察(第2版)

この作品は、すでに観ている人が多いであろうし、その評価も定まっている。

ここであらすじについて今更紹介する必要もないであろう。

現在も、Neiflixに加入しさえすれば、いつでも観ることができる。


 

まず思ったのは、今、介護施設にいて、コロナ対策のため、完全面解禁止で、玄関で洗濯物の交換だけを棚でしている99歳の母親に宛てて、母親がこの世を去る前に、手紙を書きたいということだ。

でも、下手に書いてしまうと、母親が早死しそうで、ちょっと怖いのだが。

そんなに私の日常って変化はないし、繰り返して手紙を書こうとしても、書くネタはない。


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「愛している」という言葉は、特に日本人は軽々しく使う言葉ではないだろう。

この言葉の安売りは、逆にウソっぽく、安易に口にすべきではないし、他人からきかされても、警戒すべきことのように思う。

ましてや、母親にこの言葉で現段階で表現するのは非常にウソっぽい。

「感謝している」とかいう言い方でもまだウソくさいかな。

内観療法で、年代ごとに、「していただいたこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」という3つのお題がある。

先日、「フォーカサーの集い」で、フォーカシングに内観療法を取り入れた分科会に参加した。

短時間であったが、「小学校3年生までに、自分にとって重要な人物について内観する」ことを課題として出されたが、不思議なもので、私の場合、父母など、身内ではなく、私をいじめからかばってくれ、「親友」と呼んでくれたクラスメートのことが想起された。それは意外だった。

私は現在でも亡き父と生きている母に「甘えて」いて、ひとりの他者として対象化できていないのかもしれない。


******


この物語で登場する、自動手記人形=ドールという仕事は、ある意味で、カウンセラーとも少し似たところがあると感じた。

クライエントさんの気持ちを聴くにあたって、ただ額面どおりに鸚鵡返しにしているのでは駄目で、ある意味では、この物語でいう、「言葉の表と裏」を汲み取れねばならない。

かといって、「察した」気持ちを、そのままクライエントさんに返してしまうのも「侵入的」過ぎる。

このあたりの塩梅が難しいと思う。

自分の「気持ち」に気づくのは、クライエントさん自身が物語るなかで自然発生的になされるように寄り添う必要がある。

しかもそれが、クライエントさん自身のための「自閉的な」コトバではなく、他者(この物語で言えば、手紙の宛先の、『大事な』特定の誰か)に通じるコトバになる必要がある。

ある意味では非常に禁欲的な仕事である。自分の経験・物語を勝手にダブらせてはならないし。

でも、恐らく、カウンセラーが自分の気持ちに気づいてる程度に応じてしか、相手の気持ちを汲み取れるようにはならないと思う。

この物語で、ヴァイオレットは、自分を育ててくれた少佐の最後の言葉、「愛している」とは何なのかを知りたくて、自動手記人形の職を選ぶ。

それは、彼女自身の気持ちに気づいていくための旅路でもあるが、このTVシリーズでのエンディングの時点では、非常に控えめなものである。

しかし、それが自然な気がする。

********

・・・などと、上から目線でスミマセン。

********

最後に、不幸な事件によって、亡くなった皆様に、哀悼の意を捧げます。

そして、傷を負われた皆様と、その皆様を支えている方々の、こころ(と、ひょっとしたら身体にも?)に永遠に残る傷についても、その痛みを少しでも汲みとれればと思います。

********

【第2版で追記】: この作品を見終わったのは昨晩の10時頃。すぐにこのエントリーを書いた。

今(翌日5時)、悪夢にうなされて「これはいかん、目を覚ますしかない」と感じて目覚めた。

それはどうも、この作品を観たことがひとつの刺激になっているからだろう、と、ベッドから離れて立ち上がった瞬間に思った。

私は生涯に渡り背負わねばならない「十字架」がひとつある。

それが暴露されたら、スキャンダルになりかねないものである。

この点については、私はこのブロク上でも、一貫して、現実を隠し、私が被害者であるかのような書き方をしている。

それを私が知らせた時、亡き父は、電話の向こうで、私が生涯一度しか経験してことがないのだが、号泣した。

そのことでは、父に「迷惑をかけた」こと以外での何者ではもない。

このことについては、父に受け止めてもらえたことに「感謝」する次第である。

私はやはり、この物語でいう「火傷」を追っており、むしろそのことによって「燃えている」のだと思う。

それが私のこころを「燃えさせて」おり、永遠の「贖罪」への旅を、うながしているようにも思える。

引き続き、

●「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」Extra episodeと、劇場版第1作、「永遠と自動手記人形」観た
のエントリーもあります。

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ロシア民謡集

今、ロシア民謡集のCDを聴きながら書いている。

ロシア民謡集は、父が満州育ちのため、子供の頃から実家にあった。

幾つか、Youtubeを張っておく:

これはオマケです。「ガールズ&パンツァー」でおなじみ。

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手短な夢二題

私は、以前にも書いたように、仕事が午後から深夜なので、普段は、相当な昼夜逆転気味の生活を送っている。午前3時ぐらいまで起きているのはザラで、今日も12時過ぎまで寝てきた。

そうした中での夢二題(というか、連続した夢なのだが)。

*******

私は高校生(こればっか)。

私は自分のクラスの生徒達全員に、例の拙書「入門フォーカシング」を無料で配ることを許される。

結構評判がいいみたい。

すると、「他のクラスにも配るのでないと不平等だ」という意見がどこからか出る。

クラスは3クラス、各クラス40名(これは私の現実の中学時代と同じ)なので、一気に120冊ハケることとなる。

(これでは在庫が少なくなり過ぎるな・・・)

と、内心では思い始めている。

********

ここからは、ここまでと連続した、夢の後半。

*******

放課後になっって、窓から外をみると、雲行きが怪しい。

雨も少し降り始め、風も強くなり始めている。

台風が接近中だと感じる。

(これはまずいことになった)

と私は思う。

なぜなら、私の、ちょっとガラの悪いクラスメートからの紹介で、女性と都心で会うことになっていたから。そこまで行くには、私鉄で数駅、JRで更に数駅かかる。

実はその女性に会うことに私はそんなに気が乗ってはいない。

私は、その紹介をしてきたクラスメートに連絡を取ろうと思うが、あいにく携帯の番号を知らない。

私は駅に向かって歩き始める。

駅に着いたあたりで、やっとそのクラスメートと遭遇する。

「今後のこともあるから、電話番号教えてくれる?」

彼は何度もありあわせの紙に電話番号を書いてくれるのだか、悪筆でうまく読めないか、桁数がどうにも多すぎるのしか書かれていない。

私は「これでは読めない」と繰り返し書き直しを求める。

彼は、「もういい加減にしてくれないかな」と言い出す。

ここで少し場面は飛ぶ。

展開が何故か少し前の段階に戻る。駅には2つの改札口が、線路をはさんで、ある。

私が以前使っていたのは、踏切を渡っていく、遠い方の改札口。

しかし、それでは遠回りなとかなり以前に気づき、それ以降は、踏切を渡らなくていい、手前の改札口を利用していた。

ところが、今回はそれを忘れてしまい、勢いで、踏切を渡った側の改札口に向かう。

しかし、自動券売機にJR連絡の自動販売機がない。

私は焦る。

そこに一人の小さな少女もいて、私と同様に、「どうしてこっちにJRまで行ける券売機はないの!」、とイライラしている。

しかも、2つの改札口を直結する、地下の連絡通路はない。

私はもう一度改札口を出て、踏切を渡り、もうひとつの改札口まで回り込むのを面倒くさく感じていたが、少女にも、

「仕方ないよ。向こうの改札口まで行くしかない」

と、共に向かうことを呼びかける。

********

・・・夢はここで終わる。

「入門フォーカシング」をたくさん配れて、むしろそのことで在庫減少に不安を感じているというのは現実と逆。

Zoomによる「フォーカサーの集い」でアピールの場を与えてもらえたことにより、すでに十数名の方からメールで配送希望が届いていて、しかも3冊とか5冊とかを求めて来る人が多いので、すでに30冊ぐらいはハケることが決まっている。

実は、この程度のペースではないかと、厳しめに予想はしていたものの、もっと多くの人に注文して欲しいとは思っている。

なにしろ今度手渡しで配る機会は来年9月に沖縄で開かれるフォーカサーの集いまでないのだ。

施設に入所している母が、その頃まで、私が遠出もしても大丈夫なくらいに元気かどうかとなると、不安でもある。

夢の中の、そんなに気が乗らないけど、クラスメートが勝手に段取りをつけた女性というのは何を差すのかはわかりにくい。クラスメートが柄が悪いとはいえ、その女性もガラが悪いという印象では、なぜかなかったから。

自分の分身だとすると、どういう段階のアニマなのか。

あるいは、私が望まないような女性とも、今後実際に会えそうにないということなのか。夢の中に突如現れ、向かう側の改札口まで周りなおすのを面倒がっている少女というのは、私の分身だろう。

私が、「たとえ面倒でも、ここしばらく使っていた、従来の『路線』に戻ろうとしている・・・というのはなんとなくわかる。

焦っても、面倒そうでも、それは仕方がない。「連絡切符」は、そっちの方でしか発売していないようだし。

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2021年7月 1日 (木)

指揮者フランツ・コンヴィチュニーについて

直前のエントリーで、ベートーヴェン交響曲第5番「運命」第1楽章を活用したので、少し、旧東ドイツの指揮者だった、フランツ・コンヴィチュニーについて書いておこう。

彼は、1901年8月14日、チェコのフルネクで生まれた。

1923年から1925年までライプツィヒ音楽院に在学した。この時代、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー時代のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団でヴィオラ奏者として活動を開始した。

その後1930年から急死する1962年まで同楽団の主席指揮者を務めた。

有名なレパートリーは、ベートーヴェン、シューマン、ブルックナーなど、ドイツ音楽の本流であるが、東ドイツ圏の古い指揮者ということもあり、CDの時代になって、数々のレーベルを渡り歩き、今のクラシック・ファンにとってもマイナーな存在になっているかと思う。

私のコンヴィチュニーとの出会いは、中学時代、シューマンの交響曲に興味を持ち、当時フィリップスから出ていた、2枚組の全集のLPを買った時である。

私の目当ては、サヴァリッシュ/N響で聴いた、交響曲第1番「春」であったが、実際に全集を聴いて一番惹きつけられたのは、第4番であった。

暗い序奏からはじまり、発止とした短調第一主題になだれ込む。そもそもシューマンの交響曲で主調が短調なのは、この第4番だけなのだが、第1主題が一度終始した後、チェロが下の方から突き上げてくる動機のところで身震いがしたものである。

ちょうどこのCDと同じ演奏がYoutubeにあったので、貼り付けておくことにする:

その後第2番や第3番「ライン」にも興味を持ったが、結局今日に至るまで、私の「無人島への2曲」は、マーラーの交響曲第6番「悲劇的」と共に、このシューマンの交響曲第4番であり、しかもこのコンヴィチュニー/ライプチヒ・ゲヴァントハウスの演奏である。

彼はベートーヴェンの権威としても知られ、全集のCDを私も持っていたが、その熱心な聴きてではないうちに紛失してしまった。

今回全集を買い直そうと思ったが、間違えてライヴも含む、「ミサ・ソレムニス」も含むモノラルの「選集」を最初買ってしまった。

だから、この間違って買ってしまった、モノラルの「選集」について詳しくレビューしよう。

1955年前後の演奏だが、リマスタリングされているようで、このCDはモノラルとしてはかなり上質のものである。

特に音質がいいのは、第3番、「英雄」で、これは非常にみずみずしい音だ。スタジオ録音ではなく、大ホールでの演奏のように思う。残響も十分収録されている。

演奏はゆっくりめの堂々としたもので、これでもっと緩急や情熱的に燃え上がる展開があれば、コンヴィチュニーが私叙していたという、フルトヴェングラーの様式に近いかもしれない。

ちなみにこの時同時収録されたと思われる「大フーガ」も余白に付いているが、これもいい演奏だと思う。

下は、後のステレオ録音のものだが、一応貼り付けておきたい。

第6番「田園」も、ライブだが、比較的音質がいいもので、ゆっくりめの演奏である。特に第2楽章が、他の演奏家なら失速しそうなくらいに遅い。ここまで遅いと私の嗜好にあわない気がする。

第5番「運命」は、これはライヴではないし、音質は落ちるが、後年のステレオのスタジオ録音に比べると、びっくりするほど情熱的な演奏である。

第4番はライヴではない。音質は第5番よりいい。これは全く正統派の演奏。

第7番はライヴだが、これも正統派の演奏。音質は第5番よりいい。

第9番「合唱付き」は、ライヴではないようで、この選集の中では第3番の次にいい音かもしれないが、第3番よりはこれでもかなり音質は落ちる。ただし第4楽章の4人のソロは、いやに生々しい音質である。演奏は正統派。

さて、「ミサ・ソレムニス」なんだが、私はこの曲の熱心な聴き手ではない。ヘルマン・シェルヘンのCDを一枚持っているだけだけだった。

このコンヴィチュニーの演奏で、やっとじっくり聴いたぐらいなのでレビューは避けたい。この演奏は、全体としてはかなり録音はいい方だが、ソロ・パートは「合唱付き」ほど生々しくはない。

コンヴィチュニーは、後年、この「ミサ・ソレムニス」のリハーサル中に、心臓発作で 60歳で急死している。                                                                       

ともかく酒好きで、演奏会の前に身体からアルコールの匂いがプンプンしていたそうである。                                         
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トロントだより

  • 050601_0957
     The Focusing Instituteの第17回国際大会(2005/5/25-31)の開かれた、カナダ、トロントの北の郊外(といっても100キロはなれてます)、Simcoe湖畔のBarrieという街に隣接するKempenfelt Conference Centreと、帰りに立ち寄ったトロント市内の様子を撮影したものです。

神有月の出雲路2006

  • 20061122150014_1
     11月の勤労感謝の日の連休に、日本フォーカシング協会の「フォーカサーの集い」のために島根県の松江に旅した時の旅行記です。https://focusing.jp/  
    ご存じの方は多いでしょうが、出雲の国には日本全国の神様が11月に全員集合することになってまして、「神無月」と呼ばれるわけですが、島根でだけは、「神有月」ということになります。(後日記:「神無月」は10月でしたよね(^^;A ........旧暦なら11/23前後は10月でせう....ということでお許しを.....)  
    ちょうど紅葉の時期と見事に重なり、車窓も徒歩もひたすら紅葉の山づくしでした。このページの写真は、島根の足立美術館の紅葉の最盛期です。

淡路島縦断の旅

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     「フォーカシング国際会議」が、2009年5月12日(火)から5月16日(土)にかけて、5日間、日本で開催されます。
     このフォトアルバムは、その開催候補地の淡路島を、公式に「お忍び視察」した時の旅行記(だったの)です(^^)。
     フォーカシングの関係者の紹介で、会場予定地の淡路島Westinという外資系の超豪華ホテルに格安で泊まる機会が与えられました。しかし根が鉄ちゃんの私は、徳島側から北淡に向かうという、事情をご存知の方なら自家用車なしには絶対やらない過酷なルートをわざわざ選択したのであります。
     大地震でできた野島断層(天然記念物になっています)の震災記念公園(係りの人に敢えてお尋ねしたら、ここは写真撮影自由です)にも謹んで訪問させていただきました。
     震災記念公園からタクシーでわずか10分のところにある「淡路夢舞台」に、県立国際会議場と一体になった施設として、とても日本とは思えない、超ゴージャスな淡路島Westinはあります。

水戸漫遊記

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     友人と会うために水戸市を訪問しましたが、例によって鉄ちゃんの私は「スーパーひたち」と「フレッシュひたち」に乗れることそのものを楽しみにしてしまいました(^^;)。
     仕事中の友人と落ち合うまでに時間があったので、水戸市民の憩いの場所、周囲3キロの千破湖(せんばこ)を半周し、黄門様の銅像を仰ぎ見て見て偕楽園、常盤神社に向かい、最後の徳川将軍となる慶喜に至る水戸徳川家の歴史、そして水戸天狗党の反乱に至る歴史を展示した博物館も拝見しました。
     最後は、水戸駅前の「助さん、格さん付」の黄門様です。
     実は御印籠も買ってしまいました。

北海道への旅2005

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     日本フォーカシング協会の年に一度の「集い」のために小樽に向かい、戻ってくる過程で、他の参加者が想像だに及ばないルートで旅した時の写真のみです。かなり私の鉄ちゃん根性むき出しです。  表紙写真は、私が気に入った、弘前での夕暮れの岩木山にしました。