これからの音楽・映像産業はどこから利益を上げるのでしょう?
今日実に久しぶりに久留米市でも郊外にあるショッピングモール、Youmeタウン久留米までバスを乗り継いで行ってきた。
●宮崎哲弥氏、久留米に「たがみ書店」や「リズムレコード」がなくなったことを嘆く
↑こちらでも書いたが、久留米市中心部にはもはや大書店や大CDショップはない。
紀伊国屋書店とタワーレコードが目当てだったが、本気で買うのではなく、あくまでも久留米の現状についての「視察」目的である。
紀伊国屋の方はAmazon帝国で既存の本屋が成り立たなくなっている中、売り場面積もひろく、専門書もかなりあり、大健闘していると思った。
それに対してTower Recordの方はしょぼかった。どうしてあんなにK-popやジャニーズ系が多いのだ。まあ、みゆきお姉さまのコーナーもあったのはいいとして(新譜が出たようだ)。
クラシックにいたってはほんとうにスペースが狭かった。かなり厳選していて、密度は高いなとは思ったが。
それにしても、もはやCDという媒体は過去のものになりつつあると思う。ストリーミング配信のよる音楽があまりにも隆盛なのだ。
しかも、もはや一曲一曲購入する必要もなく、AppleのMusicやSponifyをはじめとして、月1,000円ぐらいで実質聴き放題なのである。
よほど高音質を求める層を除けば、ユーザーはこれで満足してしまうのだ。
ともかく気軽に980円の枠内でアバドのベートーヴェンの交響曲全集が聴けてしまう。今日外出中はiPhoneとこの前買ったノイズキャンセリングイヤホン、Anker Soundcore Life NCでこの全集を聴きっぱなしだった。この次にエントリーする萩尾望都展にも行った来たので、半日がかりで聴いたのだったが。
ベートーヴェンの交響曲全集のまだ聴いていない録音など、たとえ輸入盤2500円のディスカウントでも、CDに手を出す気に容易になるものか。
ちなみにみゆきお姉さまはApple Musicには対応していないようです。
これは音楽に限ったことではない。Amazon Prime Video でもNetflixでも、衛星CSなどとは比べものにならないくらいに安価な定額制がかなりの割合を占めている。
すでに高価なブルーレイ市場なども冷え込みはじめ、そうした中、アニメ「ウマ娘」SEASON 2のB-rayが異例の予約数を叩き出したというのは今や日本のウマ娘フィーバーが尋常ではないことの証左ではあるが。アニメ「ウマ娘」自体は、よい脚本で練り込まれているが、意外と「低予算」で済んでいると思う。
ウマ娘の最大の収入源は、本来無料で遊べるのに課金ガチャに溺れる人が少なくないからであるが、B-ray市場も席巻となるとCygmesは莫大な収入得ていることになる。予定を大幅に遅延してでも完成度を上げた、数年がかりの企画らしいが。
・・・話を元に戻すが、こうした非常に安価な定額の課金制の音楽・映像市場全盛になる中、素朴な疑問として生じるのは、「いったいどこから制作費が出ているのだろう?」ということだ。
すでにテレビや映画館で放映した「過去の遺産」の流用はともかく、「新規に」オリジナルの音楽や映画、ドラマを制作していく資金はどこから調達するのだろう?
ネット広告の収入なんてしれたものであろう。
ましてや、ちょっとした動画ならYoutuberが少し張り込めば量産でき、膨大な広告収入を得る時代である。
「うっせぇわ」などはYoutube動画があったからこそ流行したと思うが、そういう路線で行くのか?
再び大資本が音楽・映像産業に投資する時代が来るのか?
莫大な費用がかかるであろうオーケストラの録音などはどうなる?・・・あ、これはオーケストラのライブ公演の方が収入が多いかな。
もちろん、映画とかは、大スクリーンでないと味わえない作品に傾斜したり、B-ray化などを期待できないミニシアター映画などに活路を見出すかもしれない。
アニメなどは、「ウマ娘」などの例外を除き制作費をもっぱら高価なB-rayで回収するという循環モデルが再び崩れ、ラノベ・コミックス・ゲームなと、多様なメディアミックス展開を逆に広めて再生するかもしれない(すでに述べたように、この点で現在抜群に商売上手なのが、「ウマ娘」のCygamesである。アニメはいくら完成度が高くても、「広告媒体」に過ぎない。他にコミック版のサイドストリーもある)。
それとも、劇場版アニメ「この世界の片隅で」のようにクラウド・ファンディングという一般の人からの支えが大きくなっていくのか。
音楽が、CDよりもライヴ観客動員で収入を稼ぐ時代には、すでに浜崎あゆみの2000年前後には突入していた。
しかしコロナ禍の現在、「日本では」まだライブ公演どころではないのだ。
いずれにしても、これからの時代はどうなるのであろう。
皆さんのお知恵・情報も拝借したい。
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自己レスで追加します:
従来の著作権使用料の配分のシステム自体は変化ないと思います。
ただ、ダウンロード販売という、「曲ごとに」料金を払うシステムが崩壊し、どんな曲を何曲聴いたかお構いなしに、しかも月に一括950円とか980円とか凄い値崩れを起こしている「サブスリプション型ストリーミング配信」という媒体の方が一般化しはじめています。
Appleの場合、システムが現在2通りあり、ひとつは"iTunes Store"で「曲ごとに」料金を払うダウンロードのシステム。これだとポップス系だと一曲220円ぐらい、アルバム一括だと2000円ぐらいです。
これと並行して"Apple Music"というストリーミング配信の料金体系があり、これが誰を何曲聴こうが関係なく月額一括980円。新譜を含めて6000万曲以上という中から自由に選んで聴き放題です。
日本におけるAppleは現在この「ダウンロード」から「ストリーミング」への移行の過渡期ですが、ユーザーはどんどん後者のストリーミング配信のシステムに流れていくと思います。
後者の定額ストリーミング配信のシステムの場合も、恐らく実際にどの曲が聴かれたのかはわかる仕掛けにはなっていて、それ相応の頭割りで著作権料は払われると思うのですが、以前のシステムに比べると実入りが減少するかと思います。その分音楽を聴く人たち自体が増えて行き、市場が拡大すればもとはとれることになるでしょうが。
ちなみに、私が聴く限り、2つのシステムの間に音質のクオリティの差はないように聴こえます。
それどころか近日中にCD規格(ロスレス)の音質に順次アップグレードするそうで、これでCDを買う理由は完全に消滅します。
マイナーなレーヴェルはAppleと契約を結ばず、CDが生き残るとは思いますが。
高級ピュアオーディオの装置でもこのアップルのシステムに対応する機種が出てきていまして、要するにアイフォンを装置の上に「置く」だけで、高級アンプとスピーカから再生できるというわけです。
******
映像も同じことで、Amazon Prime Video やNetfixなどのストリーミング配信は月数百円で見放題(しかもどの作品を「今」見たいのかは気分次第でいつでも数万作の選択肢から選べる)【修正】:番組・ドラマによっては追加料金無料ではなく個別作品ごとの有料レンタルのものも数多く分はありました。それも多くは200円ぐらいです。
これは旧来の衛星CSがチャンネルごとに月2000円ぐらい(しかも一定の番組表に従って自分の観たい番組が回ってくるのを待機しないとならない・・・まあ、予約録画にすればいいのですが)というのに比べれば大暴落です。
まあ、衛星CSはプロ野球やJリーグなどの全試合生配信やコンサー・ライブの生中継なと、強いジャンルは残るでしょうが、映画やドラマ・アニメの媒体はNetflixやAmazon Prime Videoに食われていくでしょう。「ウマ娘」でわかったのですが、もはや新作のアニメもテレビと週遅れ程度で公開されます。
前者はこれまでパソコンやスマホのみを媒体としていましたが、ここ1,2年のブルーレイプレーヤーやテレビ本体の側でも、LANやWi-fiに繋げばNeifixに接続できるボタンを装備する製品が現れました。
こうなるとCS衛星放送は今後4K 8Kに活路をひらいて差別化を図るしかないでしょう。
このへんの「大革命」を業界はどう乗り越えるのだろうかと思うわけです。
投稿: chitose | 2021年6月 3日 (木) 18時29分
自己レスです。「ダウンロード」と「ストリーミング配信」の区別ができていなかったようなので、そのへんが明確になるように修正しました。
投稿: chitose | 2021年6月 4日 (金) 03時14分