アニメ「ウマ娘」SEASON 2を全編一気に観直す。
Youtubeの違法アップロード以外で、Amazon Prime Videoの高画質で、全編通して一気に観たのははじめてである。
以前途中から観た時は、ゲーム「ウマ娘」をそこまでやり込んでいなったし、競馬の歴史もまだ乏しかったので、随分印象が異なって見えた。
・・・というか、我ながら、ゲームのキャラがあれだけアニメとして動くということ、そしてドラマを演じること、おなじみのBGMとかが使われるというだけで、涙腺が刺激されて、これには困った。
トウカイテイオーが主役で、メジロマックイーンとのライバル関係と友情が基軸にある、集団劇である。
競走馬に不可避な足の故障や骨折が物語の展開を生み出す。
トウカイテイオーの3度の骨折を経た奇蹟の復活劇など、実にこまかいところで史実の競馬史を敷衍している。これでJRA協賛ではないというのはホントにようやるよ。
殊に第12話、「ふたり」は傑作だと思う。
ライスシャワーが結構大きな扱いを受けているが、勝てばヒールになり、称賛が得られないというのは史実にも共通する。結局彼女はそれをアニメ版では称賛がなくてもいい顔をしている強い女性へと成長するのだが。
ライスシャワー、ゲームの物語進行ではそもそもメイクデビュー戦に出るまでの葛藤が凄く、ひたすら小心で、自己肯定感にこれでもかというくらいに欠けた存在だが、アニメではデビューしてそれなりのレースを経験してからの登場であり、結構コミカルな動きもすることに気がついた。
でもゲーム版のライスシャワーの、「お兄様」とよばれたくなる、守ってあげたい吸引力は、他の育成ウマ娘にはない、非常に際立った魅力であるのがやはり好きかな。
意外だったのは、ゲームでは完全にサイボーグキャラであるミホノブルボンが、アニメでは結構人情に厚くなっており、ライスシャワーとの友情関係がこれだけ描かれていたのかというのが新たな気付きである。
ビワハヤヒデは言動が完全にゲームとアニメで同じ。
作画的には、ゴールドシップについてはもう少しどうにかならなかったかとは思う。
それほど画質を追求するアニメではない(実は結構低予算で制作していると思う。大人数登場する声優さんのギャラは凄かったろうけどね)ので、特典を期待しなければB-rayまで買わなくてよく、Amazon Prime Videoで十分だと思うが、ゲームをやってこのアニメを観ないのは損だし、アニメを見ればゲームに手を出したくなる、一見の価値がある秀作であることには変わりがないだろう。
・・・と言いたいところだが、B-yay、近年にない驚異の予約数すでに達成だそうで。
なお、順序は逆になったが、SEASON 1 についてはこちらをどうぞ。
« NHK 100分 de 名著 ブルデュー『ディスタンクシオン』からの「知ったかぶり」を承知のほとんど勝手な自由連想 | トップページ | ファイブスター物語 »
「アニメ・コミック」カテゴリの記事
- 名曲・名作「緑山高校」(2022.01.17)
- 心理カウンセラーには、「打たれ強い」人が向いているのでは?(2022.01.01)
- miwaの「青空」(2021.12.09)
- 相手を「理解」しようとすることは、相手をレイプしようとすることである(2021.12.01)
「ゲーム」カテゴリの記事
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- キリストの受難(passion)を我が身で感じることとカウンセリングの「共感」的理解 -インタラクティヴ・フォーカシング-(2022.01.24)
- 名曲・名作「緑山高校」(2022.01.17)
- 心理カウンセラーには、「打たれ強い」人が向いているのでは?(2022.01.01)
- NHK土曜ドラマ「風の向こうへ駆け抜けろ」後編 短評(2021.12.26)
「趣味」カテゴリの記事
「競馬・ウマ娘」カテゴリの記事
« NHK 100分 de 名著 ブルデュー『ディスタンクシオン』からの「知ったかぶり」を承知のほとんど勝手な自由連想 | トップページ | ファイブスター物語 »
コメント