ひとりの少女と共に見知らぬ街に旅立つ夢
また、さっきまでみていた夢のことを書きます。
日本フォーカシング協会主催の「フォーカサーの集い」1日目を終え、クレンペラー指揮によるマーラーの交響曲「大地の歌」を聴きながら、少し疲れて横になっていたら、みた夢です。
*********
高校生ぐらいの私服の少女がいます。
少女は、自分の住む田舎が嫌になって、飛び出して、あてもなく道をたどり、さまよい続けます。
(私は当初、それを映画の展開として観ているような感じでいたのですが、途中から、彼女の実際の同行者となっていたようです)
彼女がどんどん先に歩いていくのを、私はついて行くのがやっとです。
彼女はいろんな分かれ道を適当に選んで進んでいきますが、丘の上から、遠くに街の景色が見えてきます。
その街は、さながら砂漠の中のオアシスのようです。何か西部劇の中に出てくる街のようでもあります。
そこまでたどりつくには、かなり大回りして、坂を下って行かなければなりませんでした。
実際に街に行ってみると、そこには鉄道がありますが、「この線路はすでに廃線になっているようだ」とわかります。
その踏切を渡ってしばらく進むうちに、何か神社のような・・・いや、まるで「千と千尋の神隠し」の湯殿のような木造の建物のなかにいつの間にか入っています。
そこに、少女よりは少し歳上の、薄汚れた、白い着物を無造作に着て、兵隊帽を被っている少年がいて、何かあわただしく動き回って、木造の部屋の中のあちこちにある、いろんな装置(てこのようなものとか)をいじっています。
いろいろいじるのですが、彼が期待しているようには動かず、難渋しているようです。
今思えば、その少年は、宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」の中に出てくる科学者のようでもあります。彼は、何かの使命感に取り憑かれてたかように焦っている様子なのですが。
少女はそれに参加しているのか、ただ見つめているだけなのかとなると、ちょっと記憶が曖昧ですが。
ただ、少女は突然、
「これって、庵野秀明監督が作った、『式神』の展開に似ていないかしら?」
と言い出します。
私は「式神」を観ていないのですが、
「そうかもしれないね。どこか宗教的な儀式のようだし、ひとりよがりな展開で、ウケも悪かったしね」
と、自分の得ていた最低限の情報に基づき、「知ったかぶり」だなあと思いつつ、同意を示します。
- 【追記】:おっと、庵野さんの映画は「式日」でしたね。でも現実の私が勘違いしていたのですから、夢の中の少女も勘違いしていたということでいいのだと思います。
******
夢はここで終わり、目が醒めました。
・・・調べてみましたが、式神というのは「陰陽師が使役する鬼神のことで、人心から起こる悪行や善行を見定める役を務めるもの」(Wikipedia)とのことすね。
庵野さんの「式神」は、薄汚れた都会(庵野監督の生まれ故郷の山口県宇部市)の風景を映しながら、延々と男と少女の女の対話が続く、レビュアーによっては結構退屈な作品と感じたり、凄いと感じる人もあるらしい。
映画監督としての方向性を見失い、故郷に勝帰っての男女の出会いの話だとか。
少女は、複雑な家庭環境が嫌で、家出した少女とのこと(何か夢の展開と妙に一致する)。
私には、夢の後継が、私の敬愛する映画、ロードムービーの傑作である、ヴェンダース監督の代表作、「パリ、テキサス」にも似た雰囲気があるようにも思えてきた。延々と砂漠の中の道を車で突っ走るからね。
・・・恐らく、夢の中の少女も、少年も、私の分身であろう。
あてどもなく彷徨い、どこかにたどり着くのを求めている。
何とかしようと、何ともしれないものを、色々弄り回しながら、焦っている。
この夢の続きはどうなるのであろう?
少年と少女は交流を結ぶようになるのか?
・・・いや、少女は、少年の傍観者のままでいると思う。
これはマズいことのようにも思える。
・・・いや、むしろこのまま、私の中の少女の部分は、私の中の少年の、「傍観者」のままでいいのかな?
そんな気がする。
ちなみに、夢の中の私と同じように、私も、半可通の情報ををもとに背伸びする、「知ったかぶり」な面と、愚直なまでに自分の体験からしかものを言わない面が、両方あるように、思う。
あと、少年が「てこのようなものをあちこち探し回っている」という点からは、中島みゆきの夜会、「24時着00時発」も思い起こされまます。
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