NHK 100分 de 名著 ブルデュー『ディスタンクシオン』からの「知ったかぶり」を承知のほとんど勝手な自由連想
実は原典の方は読んでいないのですが、「100分で名著」を30分で読んで、「知ったかぶり」させていただきます(^^;)
これはブルデューの著作の中でも、もっぱら「趣味」についての本のようです。
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階級的に上位にある人々、特に「よい大学」を出た人々は、その成果を自分の才能や努力のおかげだと信じ切って、その地位を享受することを当然だと思いがちです。
しかし、ブルデューは、今回紹介する『ディスタンクシオン』などの多数の著作のなかで私たちが自然だと思っていること、当然だと思っていることが、いかに階級などの社会構造に規定され、条件付けられているかを明らかにしました。
たとえば、聴く音楽、毎日の食事、好んでおこなうスポーツ。あるいはもっと微細な身のこなしや態度、歩き方や喋り方まで、こうした日常的な行為や認識が、いかに社会によって決定(と言うと言い過ぎですが)されているかを、執拗なまでに説き続けたのです。
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ブルデューという人は、単なる思弁の人ではなく、膨大な社会調査も駆使した実証的スタンスも併せ持った人のようですね。あと、「ハビトゥス」というのが鍵概念であることはわかりました。
私は、音楽への関心という点ではかなりハビトゥスから自由な人間な気はします。クラシックはグレゴリオ聖歌、バロック、ロマン派、バルトークやシェーンベルク、メシアン、ショスタコヴィッチぐらいまでならオールマイティです(いわゆる現代音楽は苦手ですが)。
クラシックファンにはカラヤン嫌いも多いですが、カラヤンも好きですし、グレン・グールドも好きです。
クラシックのライブは、昔は日本指折りと言われ、来日著名音楽家も演奏した久留米石橋文化ホールでの体験が基礎になっています。
ポップス・ロックは、それなりにメジャーな、贔屓のミュージシャンがいます。
(といってもジャズは私の関心のごく一部ですし、レゲエやヒップホップとかは、一応持ってはいますが聴きません)。
美術の分野では、以前書いたようにムンクもクリムトも好きですし、シュールレアリズム、印象派、ルネサンス、更に昔の画家のものも好きです。
現代美術も好きで、ジャコメッティの彫刻とかも好きで、ウォルホールとかも馴染んでいますし、ともかく東京時代はいろんな美術展に通いました。
名画の非常に多くを現物で観てきたとおもいます。油絵とかは、画集とかではなく、実物は絵の具の盛り上がりが立体的に観れると印象が深まりますね。
久留米は青木繁や古賀春江など、随分傾向の違う画家の出身地でもあり、石橋美術館で子供の頃から鑑賞していました。日本画も嫌いではありません。
今、久留米市美術館(旧石橋美術館)で萩尾望都展をやっているのですが、来週ぐらいにブログに鑑賞記をあげるつもりです。
一方、小説というジャンルは基本的に苦手ですね。歴史好きの私ですが、意外にも「歴史小説」は読んだことがない。司馬遼太郎も山岡荘八も一冊も読んだことがない。
大衆小説は読まない。
純文学では夏目漱石駄目、谷崎潤一郎も駄目、川端康成は「伊豆の踊り子」しか読んだことはない。太宰治は「人間失格」のみ、三島由紀夫は「金閣寺」のみ。芥川龍之介と宮沢賢治ぐらいかな? ほとんど読んでるのは。
アニメ・コミックなら好み万能であることは言うまでもありません。少女漫画もOKです。すでに触れた萩尾望都は全集持ってますし。もっとも趣味は古めで、つげ義春であろうが手塚治虫であろうがOKですが、アニメには「まどか☆マギカ」以降にはブランクがあります。
新海誠作品と「この世界の片隅に」ぐらいでしょうか。YoutubeやNeifixやAmazon Primeに上がっているのの幾つかは観ています。最近のなら「進撃の巨人」とかまで。大ブームになっている「鬼滅の刃」は原作もアニメも見たことないです。
ラノベとは無縁でしたが、「転生したらスライムだった件」や「ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー」はやすやす楽しめたことは前のエントリーで書いたとおりです。
「銀河英雄伝説」は大好きですが、これってライトノベルではなくて「スペースオペラ」ですよね? この作品は旧アニメ版もNeue Theseも観ています。
もっとも、ゲームはほとんど「卒業」「誕生」「ウマ娘」ですべて(全部育成シミュレーションではないか)。
一方、私は歴史の本なら、それこそ心理の本以上にといっていいくらいに滑らかに一気に読み進めますが、社会学、ましてや経済学の本となるとそうはいきません。非常に努力しても理解できないことが多い。これもハビトゥスと関係あることかもしれませんね。
私の父は中卒で、税理士の仕事一筋、野球中継ばかりみて、ろくに小説とかも読まない人でした。音楽といえば軍歌と島倉千代子かな。
母は・・・日本舞踊の師範ではありました。
ところが、家に10枚組ぐらいのクラシック全集が忽然とあるのに私が中学2年の時に突如興味を持った時、父はいきなりオーディオ装置を買い与えてくれたんですね。これが大きかったです。
もっとも、幼稚園児時代にヤマハの音楽教室に通わせてもらえていたという素地もあるのですが。
収入の割には、随分私に投資し続けてくれたと思います。その結果、こちらで示したように、最高学府まで行かせてもらえたわけですが。
自分の「階級」は何なのか、よくわかんないです。一時期私は父の収入すら上回っていたのですが、基本的には庶民根性が抜けていないと思います。
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