そんなにセックスってつまらないか?(第2版)
このことは下手にTwitter上で書くと炎上しそうなのでブログの方で敢えて書いておこうと思う。
最近、男にせよ女にせよセックスを以前ほどしないというような情報が入ってくる。
念のために言うが、今思わず男と女という言い方をしたが、LGBTQの人たちのことを忘れているつもりはない。
確かに「草食系」とかいう言葉もあるし、昔よりもいろいろな娯楽や趣味が持て、ネット上の対人関係ってのもあるから、そちらの方で満たされるというのもあるのかもしれない。
中には虐待に近い形で男性に犯された女性もいるかもしれない。幼児時代から性的な目で見られ続けていた女性もいるかもしれない。そういう女性が男性嫌悪、ましてやセックス嫌悪なるのは理解できる。
逆に、セックスでを「飽きる」までやって、もういいやという境地の人もいるかもしれない。
例えば、マドンナのアルバム、"Amarican Life"は、たまたま9.11と重なったために反戦的なものととらえられがちだが、全体としては非常に精神主義的な愛への希求を現したものである。
浜崎あゆみの歌もまた、そこでいう「君」とか「あなた」というのは男性という意味ではなく、性的なニュアンスを越えた次元のものであるからこそ興味深い。いくら小説”M”で松浦勝人との関係が暴露されてもそう思うな。
"Memorial Address"なんて、知らない人が聴いたら、恋人の死を表現した歌だととらえられそうだが、長年別れ別れになっていた父の死を悼んでの曲だと、ある程度以上のayuファンなら皆知っている。
それに対して、宇多田ヒカルは、最初から性的ニュアンスの濃い歌を(恐らく実体験以上に)作る人だったと思う。フェミニストの人はここでいう「君」を女性とも受け取れると解釈するかもしれないが、「指輪を触る」とか「そばにいるだけで身体が熱くなってくる」をどうとらえるか?
私はその点で"Traveling"なんて一番好きなんだけどね。この歌、「僕」という言葉があるから実は主人公は男性の可能性もあるようにも取れそうだが、「胸をよせて」があるからやはり女性だろう。「もっと揺らせ」「飛ばせ」「君を乗せて」なんていう歌詞に別の意味を読み込んでしまう。もちろん行く先はディスコとかかもしれない説も出そうだが、「君」と一人称だし、やはり異性と会うためであることにはかわりないんじゃないかな。
****
・・・・話がそれたが、現在恋愛しない層が増えたと言われるのは、これから生きにくい未来の社会が待っていることへの不安も関係するかもしれない、子供ができた時の未来はどうなるかとか。
もちろん子作りとセックスは切り離していいと思う。
しかしこのままでは、およそ「家庭」というものをもたないままで暮らす人たちが増えていくのではないか。
ただ、私は、いわゆる「少子化対策」ということには少し疑問はある。「子作り」が前提にあるからね。
従来の家庭という単位で「養わなければならない」という道徳観は時代遅れだと思う。むしろ、親子関係にしばられない、離れた世代間、あるいは同世代間(まだ元気な老人がもう衰えた老人を支えるとか)の支えあいの新しい様式が必要だと思っている。
60歳そこらで定年になったらもう働かないという時代でもないと思う。
それでもあえて言いたい。
生身のセックス以上に繊細なアート的コミュニケーションがあるだろうか! と。
念の為に言うと、セックス=狭義の「性欲」を満たし合う行為、ではないと思う。心身を総動員した「コミニケーション」だと思う。
私は「倦怠期」というのもようわからんのだよね。結局夫も妻も無精になっているだけではないかと。
こんなことだから出会い系に走る人妻が多いのだろう。
これが60歳の、いまだに「元気な」オジサンの言いたいことである。
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コメント
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自己レスです。細かいところに手を入れて、誤解が生じないようにしました。
投稿: chitose | 2021年5月16日 (日) 05時38分