日本における多剤処方の問題について
ファイザー2回接種済(在米)。わたしも、看護師の知り合いに、接種48時間前からスポドリやココナッツ水などの電解質の多い水分を沢山摂るよう勧められました。ちなみにワクチン接種後の副作用は、腕の鈍痛と数日の頭痛程度でした。
— i-yaco (@iyakooooh) April 27, 2021
>接種の前後に水分、
>とくに電解質の多い水分、を摂ると良い
私の母の場合は、施設内での接種ですから、そこまでやってもらえているかどうかわかりませんが、有効ではあれど「害のない」対策でしょうね。
私のTLに「今回のワクチンに対する副反応そのものを更に『薬で』抑え込もうというのはよくない。異物は排除しようとする生体の自然なメカニズムには逆らってはならないのではないか。安易に自宅療養に依存し、放置してしまうのは良くないが、まずは静養して様子をみるのが一番ではないか」という趣旨のものが幾つか流れてきましたが、もっともな面があると思います。
今回のワクチン接種に限らないことですが、日本は薬の副作用に対して更にそれを止める薬を出して、更にその副作用どめに薬を出す・・・という多剤処方の無限連鎖になっているケースが少なくないと思います。
これが老人たちにやたらと多剤処方する傾向を生み出しているのも確かかと思います。もちろんこの背景には、後期医療制度が1割負担でいいのに乗じた医者の側の儲け心というのもあると思いますが。
私の母も長年実に10種類近くの多剤処方を内科で受けていました。通院に連れていくことの大変さに私が無精したというのもありますが、2年ぐらい前に完全に行くのを辞めて、母は全く薬を飲まない状態になったのですが、99歳を迎え、施設に入所はしましたが、認知症にもならず、穏やかな日々を過ごしています。
この多剤処方の問題は日本の精神医療の世界でも実に深刻なテーマです。
例えば、双極性障害の治療のために、躁状態を防ぐ、本来は抗てんかん剤であるデパケンと、うつ状態を解消するために、同じく本来抗てんかん薬であるラミクタールを併用するところまでは今日世界標準の処方です(気分安定薬といいます)。
ところが、ここに更に本来統合失調症薬であるジフレキサを加え、躁状態を回避する手助けとしようとする・・・というあたりまで来るとだんだん怪しくなって来ます。
シフレキサは頭をどんよりさせ、体重増加を招き、平衡感覚を失わせる副作用があるのですね。そして過眠を誘い正常なレム睡眠の周期を奪い、夢を見るという、本来人間の精神において健全な均衡作用を阻害します。そもそも統合失調症ではない人間にジフレキサという強い薬を処方する時点でいろいろな副作用は生じておかしくないのですが。
気分安定薬は頭をピンと張り詰めた状態にして不眠を誘うので、睡眠導入剤の処方を併用するところまでは必要ですが、これで双極性障害に治療薬としてはたった3種類で済むということになります。
この例なんていい方です。日本の現実はひどいですよ。精神障害者に6種類とか8種類とか平気で処方していることなどありふれています。
これは欧米では全く観られないことです。
・・・話がコロナウイルスワクチンへの副作用の話題からどんどん飛躍しましたが。
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