現状での私のブログの人気記事(第2版)
11月に刊行される「カウンセラーこういちろうの雑記帳」のコンテンツの元になったエントリーは「紙の本」が売れなくなるので改めて紹介したりリンクを貼ったりしない」とこちらの方で書きました。
しかし、これを機会に、それ以外のエントリーの中から、その時その時に流されず、常時結構読まれているエントリーを幾つか紹介してみましょう。
●故郷を求めて -NHKスペシャル:「虐待カウンセリング 柳美里 500日の記録」-
このエントリーはトップページより読まれ続けていてダントツのランキング1位保持、当面その牙城は崩れないと思っています。恐らく検索サイトで上位が固定しているのだと思います。
このエントリーは、NHKで放送された、作家の柳美里さんの、家庭での息子への凄まじい暴力について、彼女への臨床心理士のカウンセリングの中で生じていくプロセスを克明に追ったドキュメントリーについてのものです。
ここでは具体的には書きませんが、彼女の内面での気づきの過程が生々しく追われています。そして、彼女は意を決して、父母の祖国である韓国を、臨床心理士を同伴して(!)訪問し、父親にこれまで聞けなかった問いを次々と問いかけるのですが、この返答がシビアです。しかし父親の心情の一角を理解する糸口ぐらいはなくもなく、まだ問題未解決ですが、将来に希望を残す終り方になっています。
虐待の世代間連鎖の問題についての秀逸なドキュメンタリーと言えますが、私はこのエントリーを書くにあたって、ビデオの録画から書き起こしたのではなく、メモを頼りに「再現」したのです。
数なくとも数年前の私の記憶力は半端ではなかったようですね。
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このエントリーは、田嶌誠一先生創案の「壺イメージ療法」について、その「原法」、つまり田嶌先生のオリジナルそのものを「正確に」、順を追って解説している、ネット唯一のリソースのようです。
このオリジナルは、田嶌先生のワークショップで、いろいろ質問しながら確認したものです。
私にとって、この技法はカウンセリングの現場での完全な「普段使い」です。
この技法と、フォーカシングのclearing a spaceが似ているようで実は違う・・・という詳細な比較論にもなっています。
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●周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)
このエントリーは、精神科医の内海健先生の著書、「うつ病新時代 -双極性II,型という病-」(ただし初版。現在は改訂版が出ています)についての詳細な紹介に、更に私がブランデンブルクの「自明性の喪失」、ミンコフスキーの「精神分裂病―分裂性性格者及び精神分裂病者の精神病理学」まで引っ張り出して解説したエントリーです。
初版では薬物療法については記載がありませんが、双極性II障害型障害においては、三環系、四環系、SSRIなどの「抗うつ薬」はむしろ症状を悪化させる可能性が高く、抗てんかん剤系の気分スタピライザー(例えばデパケンとラミクタールの飲み合わせ)が適切であることは付記しておいていいでしょう。
他の人気エントリーについては、このエントリー内で随時追加していくつもりです。
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それにしても、私の昔のエントリーは、長大で詳細なのが多いとつくづく思う。
今はこんなに長大なのはブログ上では書けなくなっている。
昔の私はここまでエネルギーがあって、執着的でたったのだと思います。
例えば、今回の3冊連投が成功して、「もっと別の、新しい本を書きませんか?」
という誘いが来て「カウンセラーこういちろうの雑記帳2」だとか、他の新しめのアニメについての論考を委嘱されても、現状では書く自信はない。
まあ、最近のアニメについて、経費で落としてくれるのなら、ブルーレイとかを丁寧に観てから、アンソロジー的にまとめるなどは、時間さえもらえればできるかもしれないが、例えば「新海誠論」なんて書く自信がない。「転るピングドラム」などの幾原邦彦作品なら、丁寧に観る時間さえもらえれは、書けそうな気もするが。あと、今更であるが、「まどマギ」論とかも、丁寧に見直せば、「セーラームーンの精神分析」の応用として、書けるかな。
実は一番書けそうなのは、僭越ながら、私の半生をつづった「自伝」です。
父親も結構ドラマチックな人生を歩んでいるし、私自身相当な登り下りのある、それなりに「スキャンダラス」な人生を歩んできたので、どこかからか「スキャンダル」を公表される前に、自分から明かしてしまおうかとか思っています。
この本は、「殉愛」とか出してる幻冬舎向きかな?
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