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2019年7月15日 (月)

対人援助職の人は、「使命感」から仕事に励んでいるのはよくない・・・という大逆説

これも「カウンセラーこういちろうの雑記帳」で少し触れたことなのですが、今の私なりの言葉で拡大敷衍しましょう。

 

・・・これは心理カウンセラーも同じことですね。

「使命感」で薄給に耐えて仕事してませんか?

親や配偶者の給料をあてにしないと生活できていないのではないですか?

自分の仕事に「専門職」としてもっと「プライド」を持ってもいいのではないですか?

中井久夫先生が、確か「軽症境界例について」という論考で述べています:

「なぜ精神科医をしているのかと患者に尋ねられたら、『ただ日々の糧を得るため』と答えられるべきである」

究極の大逆説です。

「使命感」から仕事をすると、クライエントさんを必要以上に「退行」させ、自分で自分なりに問題に取り組もうという意志をむしろ阻害してしまいます。

そうやって「期待」させておいて、救世主のように称えられ、依存させていると思っていたら、何かのはずみで「期待」に応えれなくて、今度は憎しみを生む。「陽性転移」から「陰性転移」への逆転なんてそんなものじゃないですか?

いわゆる「境界例人格障害」は、もちろん成育歴(親の隠れた虐待なども含みます)や、生まれ持った生理的・神経学的要因もあるでしょうが、歴代精神科医や歴代カウンセラーによって、いっそう「こじらせられた」状態かもしれないと思います。

*****

やりがいに「見合う」だけの報酬が得られるのなら、真のプライドが持てるはずです。

クライエントさんにしても、特にうつ病圏の人は、「使命感で」仕事をしようという呪縛にとらわれている気がします。

人に認められようするために仕事しようとするのは「不健全」です。

「自分のための」人生です。

仕事以外のパーソナルな世界のために「投資」できるくらいの余裕が持ててこその人生です。

・・・それができないのなら、それこそ選挙で、対人援助職の雇用の安定と賃金の増加に少しでも貢献してくれそうな候補に投票して、主権者としての権利を行使するとか、国会議員に請願するとかしたほうがいいかと思います。

これ、批判を覚悟で書いておきますね。

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トロントだより

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     The Focusing Instituteの第17回国際大会(2005/5/25-31)の開かれた、カナダ、トロントの北の郊外(といっても100キロはなれてます)、Simcoe湖畔のBarrieという街に隣接するKempenfelt Conference Centreと、帰りに立ち寄ったトロント市内の様子を撮影したものです。

神有月の出雲路2006

  • 20061122150014_1
     11月の勤労感謝の日の連休に、日本フォーカシング協会の「フォーカサーの集い」のために島根県の松江に旅した時の旅行記です。https://focusing.jp/  
    ご存じの方は多いでしょうが、出雲の国には日本全国の神様が11月に全員集合することになってまして、「神無月」と呼ばれるわけですが、島根でだけは、「神有月」ということになります。(後日記:「神無月」は10月でしたよね(^^;A ........旧暦なら11/23前後は10月でせう....ということでお許しを.....)  
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淡路島縦断の旅

  • 050708_2036
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     震災記念公園からタクシーでわずか10分のところにある「淡路夢舞台」に、県立国際会議場と一体になった施設として、とても日本とは思えない、超ゴージャスな淡路島Westinはあります。

水戸漫遊記

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     友人と会うために水戸市を訪問しましたが、例によって鉄ちゃんの私は「スーパーひたち」と「フレッシュひたち」に乗れることそのものを楽しみにしてしまいました(^^;)。
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  • 051012_1214
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