楽器

2010/11/11

「もしメンバーの一員になるなら、どのアニメがいい?」

ブログネタ: もしメンバーの一員になるなら、どのアニメがいい?参加数拍手

 日本ハムへの入団が決まった斉藤くんが「仲間」を連発するのは「ワンピース」の影響とのことですが、実は私、「ワンピース」は劇場版1本(「オマツリ男爵と秘密の島」を、今や私がポスト宮埼・押井の一番手と期待するに至った細田守監督とは知らずにテレビで偶然見ている。確かその直後にDVDでいきなり「時をかける少女」に接して細田さんの名前をidentifyしたという順序)とテレビシリーズ一話分しか見たことがありません(^^;)

 かと言って、我が因縁の「エヴァンゲリオン」に出たら、TV版の世界である限り、いつゲンドウに殺されるか、生き残れるかわからん!!

 「ゴーショーグン」のレミー島田なりたいと言い出したら、てめえ男だろ!ということになるし。

  やはり今の私だと、「のだめカンタービレ」でしょうね。・・・でも、私のバイオリンの腕は、「のだめ」の影響でここ1週間は毎日必ずのように取り出して調弦して、ブラームスの交響曲第1番の終楽章の第一主題だけは弾けるようになって勝手に悦にいっている水準ですから、いくら未来を見越しても(爆)、シュトレーゼマンにSオケに入れてもらえるとは思えず。

 私にとって年齢的にちょうどいいのは、裏軒の峰龍太郎のおやじか、(ドラマ版では出てきませんが)千秋のおじさんの三善竹彦か、音楽評論家の佐久間学(少し私じゃ歳いってる?)というあたりにしかなれないでしょうね(^^)

 まさか、Sオケの「マスコットおじさん」・・・というわけにもいかないでしょうし・・・(爆)

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2010/10/22

「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」評

すでに書いてきたように、「最終楽章 前編」も凄いと思いました。でも後編を見てしまうと、前編はもはや「前座」に過ぎなかった・・・・

●公式サイト

●予告編公式映像(Yahoo ID入力が必要です)

のだめカンタービレ 最終楽章 後編 スタンダード・エディション [DVD]

 音楽的成長という意味でも、のだめと千秋の男女関係の成熟という点から見ても、まさか、ここまで果てしない凄みと高みに向けて、これでもか、これでもかとばかりに、多段式ロケットのようにして物語を盛り上げ、そして、気がついてみると、TVシリーズと同じ光景、同じセリフが、全く違う次元で舞い戻る。

 人との出会いを真に育みあえる、永遠の別れと背中合わせの緊張のなかでの長いうねうねした道のり("The Long Winding Road"・・・なんつーて^^;) の厳しさと切なさと重さ。でも、だから人生は面白いんだ!

 ・・・千秋とのだめの深い内面的葛藤すらじっくり、鳥肌立つ域まで描きながら、飾らないユーモアと暖かさを織り交ぜつつ、すべて「包摂」できている、演出の圧倒的素晴らしさ。映像の美しさ。

 音楽の演奏それ自体の素晴らしさは、もはや言うまでもありません。後編はもはや、「世界のトップレヴェル」の演奏です。

 「のだめ」のTVシリーズから「in ヨーロッパ」を経て、この最終楽章前・後編に至る全体が、もはや日本が世界に誇るべき、奇跡のような「音楽映画」の超傑作シリーズのように思えてなりません。

*****

 なお、この「最終楽章 後編」で、たいへん重要な役割を果たしてる、ベートーヴェンの晩年の、ピアノソナタ第31番イ長調も、私が若い頃から溺愛してきた曲で、ケンプ盤、ゼルキン盤などへの愛着が高いのですが、「一枚もの」となると、アシュケナージの繊細で録音もいい演奏をセレクトしておきましょうか。

 ポリーニ盤よりはいいと思いますよ。さもなければ、ゼルキンの厳格さのある演奏を、お探しください。

 ・・・・うーん、今、聴き直したら、ゼルキン盤の優しさと孤独、厳しさのすべてを包括するスケール感の方が、映画でののだめの演奏に近いかも。

アシュケナージ/ベートーヴェン:ピアノソナタ第30-32番

ゼルキン./ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 他

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2010/10/14

「のだめ本」の決定版はこれだ!!

 Amazonレビューとかでしっかり予備調査した上で、実は楽天のアフィリエイト・ポイントの方で入手しました。

茂木大輔/読んで楽しむ のだめカンタービレの音楽会

 茂木(もぎ)さんという方は、NHK交響楽団の主席オーボエ奏者を続けた後、指揮者の道も志され、著作活動も豊富、特に有名なのは、「拍手のルール―秘伝クラシック鑑賞術」という本でしょうか。

 先述ののだめ本、原作者の推薦文つきで、原作と同じ講談社から出ていますので、原作の画面も公然と引用できています。

  私は茂木さんが著作活動を本格化される頃と行き違いで、「レコード芸術」読者とかからも離れたので、この「拍手のルール」しか実は存じあげていないのですが、非常ににわかりやすく、軽快な文体でクラシック音楽の世界についてお書きになる。私が若い頃にはおられなかったタイプの著者です。

   オーボエ奏者というのは、一日中リードをナイフで削っている「気難しい」人・・・という固定観念があったのですが(音程の調整が一番難しい楽器。だから、オケの調弦のAの音は通例オーボエが最初に音をだすのです)、茂木さんって、不思議なおおらかさとユーモアの飄々とした文体ですね。

*****

 この方が「のだめカンタービレ」の原作と出会うまでのきっかけ自体が、偶発的な「運命の出会い」!!そこからの茂木さんの「行動力」がまた凄いんですが、そのあたりは本書を読んでのお楽しみということで・・・

 結果的に、茂木さんは「のだめ」原作のパリ編あたりから以降の音楽アドバイザーのひとり(あくまでも、ひ・と・り・。それ以前に原作者の二ノ宮さんは、ある、とんでもない「音楽学の大御所」を監修者として味方につけておられたのです・・・)」

 そして「のだめオーケストラ」の創設者、更に、ドラマ版の音楽監修者の一人として「全面協力」するに至ります。

 そういう、ディープな当事者の茂木さんご本人が、出し惜しみせずに、ドラマ化の裏側すら書いて下さっているので、私がこちらの記事で書いた疑問や予想の95%までは氷解ました。

 前の記事、一部私の勝手な誤解や思い込みもありましたが、敢えてその部分は茂木さんの本に基づいて修正はしないでおきます(^^)・・・マジ、茂木さんが同じ事を同じように書いておられる部分があるだけで、私の方がぎょっとしました(・・・これじゃ、自慢ですね、すみません)

 劇場版公開に合わせて刊行された本ですので、劇場版の裏話はありません。「パリ・スペシャル」までは先取りで裏話がわかってしまいましたけど、もうここまでくれば、どの程度先にネタバレ読んでから観ても、ドラマにしても原作にしても新鮮な驚きと心からの満悦しか待っていそうにないですね、私にとっては。

 ただ、ドラマの裏話はあくまでも本書のウエイトの3分の1も占めてはいません。本書2分の1はのだめオーケストラの裏話です。それはそれで、確かに「読むだけで楽しめ」ます(^^) 例によって「原作が透けて見え」ます!!

 あと、ドラマでの、モーツァルトのオーボエ協奏曲の代演は、茂木さんではないけど、茂木さんの後に入団した、超一流の後輩N響奏者だった・・・ということまではネタバレしておきますね。

 これ以上は、読んでのお楽しみということで・・・

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2010/10/11

"Bravo!" -のだめカンタービレ 最終楽章 前編-

 ・・・・というわけで、さっきまで、日本映画専門チャンネルで、のだめ役の上野樹里さんへのロングインタビュ-付き(内容は、すごくよかったけど、内緒^^)という形で、劇場版の前編を観ていました(^^)

 ・・・・時計の針の進みに驚きました。

 結果的にエンディングの数分前ぐらいの時に映画の中のシーン、ではなくて(爆)、私の目の前のHDDプレーヤが指し示していた時間に。

 つまり、およそ2時間の映画を見て、ここまであっという間、え! ウソ??? まだ1時間ぐらいじゃないの? ・・・・という経験はこれまで皆無でした(^^)

 実はそれだけ「密度が濃い」けど、同時に「軽やかに」映画を見た体験はなかった!! ということなんですね(^^)

 前編は、ある意味で暗い結末であるにもかかわらず・・・です。

 私は、数日前書いたように、つい先日までサガテレビでなされたTVドラマ再放送しか観ておらず、途中に当たる、「ドラマ編パリスペシャル」前後編、まだ観ていないわけですが、特にそれで不自由した感じはありません。

 色々と、原作圧縮や曲の置き換えすらあるみたいですが、やはり、まだ読んでいない「原作の凄さが透けて見える」という感慨。

 「のだめ」を追いかけてきた世代の読者と一緒に、作品の物語が描き出す次元そのものが前進したというべきなのか? それとも、原作者にそうやって物語展開をディープにするという「見通しを立てて」構築する力まであったのか? ・・・きっと両方でしょう。

 ちょっと驚きました。怖いくらいの作品です。

 のだめと千秋くんの恋模様のことじゃなくて(「敢えて」そう書きます!!)、「音楽」と「音楽家」というものへの、「等身大」の敬意みたいなものが遥かに「成熟して」描かれている気がしてならない。

 それは、色々なセリフにも現れていますが、今回はネタバレ回避します(^^)

*****

 舞台はパリの筈なのに、実際にはチェコのブルノ国立フィルハーモニー管弦楽団(そこそこ著名ですよ!)中心らしいですが、ちゃんとバスーンはフランス系のもの(バッソン)を使ってるみたいですし、実は旧ボヘミア系のオケって、もともと、「純正ドイツのオケ」より重厚ではなく、音がまろやかに溶けて丸いんです。ウィーンの響きとも違う。そこに更に、「フランス風にやってくれ」という意図的な要請まであったのではないかと想像しますが、(ちょっと色彩的に、とか要請すればいい)、見事に「化けさせる」ことができてると思いますよ。

 「完成された時の演奏」は、千秋の弾き振りでの、オーセンティック(古楽器)演奏全盛の今時珍しい「ピアノでの」バッハの協奏曲を含めて、重厚過ぎない、むしろすっきり目の、実にいい演奏ですね。

 そして、確かに、玉木宏さん演じる千秋の指揮「演技」は、恐らく「役者が演じた」過去の全世界の映画の中で、一番「本物」です。

 ・・・・などと、敢えて「音楽面」中心という、少しいじわるな(?)、手短な感想にさせていただきます。

 個人的には、あの、興行収入日本記録を持つという「踊る大捜査線 2 レインボー・フリッジを封鎖せよ」の遥かに上を行く、「TVシリーズ」の余勢を勝って作られた「映画」かと。

 この映画をいきなり予備知識なしに観た人も、十分満ち足りた時を過ごせたであろうと思います(^^)

のだめカンタービレ 最終楽章 前編 スタンダード・エディション [DVD]

【追記 10/10/22】: ついに「最終楽章 後編」の感想もUPしました!!

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2010/10/05

何を今さら!? 遅れに遅れてハマった、「のだめカンタービレ(ドラマ版)」について。

 このブログに書き込みをするのはかなり久しぶりである。

 実はここしばらくネットというもの自体から相当に距離を取っていて、そもそもパソコンそのものを開かないでいる日の方が多かった。

*****

 それにも関わらず、久々に記事でも書いてみようかという気にさせたのは、私の住んでいる地域で、「のだめカンタービレ」の最初のTVシリーズ実写「ドラマ版」が再放送されたからである。

のだめカンタービレ DVD-BOX (6枚組)

 このように言うと、福岡県在住の読者の方でも「そんなのいつやっていた?」と思われるかもしれない。・・・そう、フジ系列のTNC(テレビ西日本)でやったのではないから。

 実際には同じフジテレビ系列でも、「サガテレビ(STS)で」9/17から10/1にかけて再放送したのだ。

 UHF地上波の発信場所が、福岡県と佐賀県の県境の背振山系の九千部山に共にあるため、福岡県と佐賀県にまたがる筑紫平野ほぼ全体のTV視聴者は、同じアンテナの向きで福岡と佐賀の地方局も見れてしまう。こういうスピルオーバー(おこぼれ)現象を公然と容認するしかないのが福岡県と佐賀県の放送事情である。

 チャンネルを自動設定すればNHK佐賀(総合と教育)とSTSが、私の住む久留米でも自然と共有される。逆に言うと、佐賀県のかなりの部分の地域で、福岡県の民放を見れてしまうことになるわけで、これは日本唯一、民放局がひとつしかない県に佐賀県を留め続ける大きな要因の一つと思う。

 これを聞くと、千秋君の「どーして佐賀県に入るんだ? 大川は福岡県だろ!!」を思い出されるのだめファンの方があるかもしれない(^^)

(以下、すでに数年以上前の原作およびドラマですから、相当ネタバレして書きます)

 ドラマの最後まで見る前の時点でwikipediaだけで情報的にわかってしまったのだが、のだめの出身地は、佐賀県と、筑後川を挟んで共に境を接する久留米市の南西隣、大川市であることを鑑みると、単に人気ドラマというだけではなくて、「ご当地ドラマ」でもある。

 のだめの家族役の役者さんの何人かを福岡県出身の人にするところまでこだわってくれているそうですね。

 それだけでも、この意外な時期に平然と再放送を打つひとつの理由なのかもしれない。「あの」ドラマ版最終回の「あの展開」を再放送で観たい!! という情熱が私の住む地域一体には「特異なまでに」渦巻いていて、エリアの視聴者からの要望も多かったのではなかろうか(勝手な妄想^^;)。

 もっとも、TVシリーズの最終回が「ああいう」展開とは全然知りませんでした。ドラマ最終回は先入観や予備知識無しで見ましたけど、「あの」感動シーンは、すでに「伝説的」名場面であり原作そのままらしいというのは、幸い観た後ででしたが、情報的につかんでしまった・・・

 (余談ですが、ちょっと前の時期には、そっちは新劇場版タイアップの「おかげ」といえますが、TNCとサガテレビで違う時期の「踊る大捜査線」を再放送で並行的に観れてしまい、このドラマがなぜ人気ドラマだったのかを短期間で学習させていただきました(^^)。実はその後で、以前の劇場版のTV放映も観れたけど、・・・あ、あそこまでいくと、TVシリーズの方が感情移入しやすくて、劇場版は少しいろいろと詰め込み過ぎかなあと思いましたが、私の調べた限り、「のだめ」の劇場版って、クチコミはスゴクいいみたいですね)

*****

 このような、2006年10月に本放送が放映されてからちょうど4年も立つというのに、数年間遅れて勝手に一人で盛り上がっているからわかるでしょうが、本放送から4年立つというのに、私はこのドラマを実際には観たことがなかった。原作も全く現物をまだ目にしていません。

 ただ、このドラマと「遭遇した」瞬間はとうの昔にあった(^^;)

 wikipediaに基づく再放送データから想定すると、正確には、3年前のTVでの「パリ・スペシャル」前後編放送直前の正月頃の集中再放送の時だと思うが、チャンネルを切り替えていて、何かの弾みに、上野樹里演じる、のだめの頭の上にピンク色のハートマークheart01がアニメチックに浮かび上がり、のだめの部屋の中が物凄いゴミ溜め状態なのに千秋が呆然とするというあたりまでは何かの弾みに観た。

 ほう・・・最近の実写ドラマはこういうマンガチックな表現も画面でさりげなく実現できているんだ、デジタル合成もこんな使い道があるんだ・・・ということは印象に残った。

 どうもそれが、かの噂に高い「のだめ」のドラマらしいとはすぐに気がついた。

 ただ、恐らくこの時は、数時間かけて全話一気に集中連続再放送というイベントらしいことに気がつき(画面のどこかにそういう表示が出ていたのだと思う)、億劫になってほんの数分で観るのを中断してしまった。あるいは、そういう気力に欠けていた時なのかもしれない。

 今回見てわかったけど、それは第1話の冒頭に近い、マンションでの、のだめと千秋の出会いのシーンだったわけで、もし「この時」集中放送をHDDプレーヤーに録画してあとで観る形としてでも、ともかく観ていたら、その後の私の4年間の人生は随分と別のものになったかもしれないと思う次第である(大袈裟 ^^;)。

 何しろこの私のブログで「のだめ」という単語を使ったのはこの記事が最初なわけで(追記:検索するとこんな記事さりげなく書いてました・・・^^;)。運命の針がひとつ違っていたら、とっくにこのブログのかなりのウエイトを「のだめ」関連が支配していたかもしれない???

***** 

 ともかく、つい先日(2010/09/17)、の劇場版「最終楽章 後編」の上映が終了して数ヶ月などという思いもよらない時に、しかもこれまた全くテレビの前に座ってチャンネルいじっていて偶然に、いきなり第1話千秋の幼年時代の回想の独白からはじまるシーン(「たまごっち」のあたり)が突然始まって、直感的に「これって、まさか、『のだめ』?」と気がついて、千秋君の、大学キャンパスの建物外でいろんな学生が楽器を練習している間を歩きながら「下手くそめ!」「こいつもだ!!」と独白しているあたりにやっと間に合う形で、大慌てでHDレコーダーを起動、チャンネル合わせて録画をはじめた。

 全11話であるから、一度録画予約設定を済ませてしませば、月曜から金曜までの同一時間枠の再放送は2週間と1日で疾風のように終了した。

 正直に言って、テレビの実写ドラマでここまで「はまった」ことがあるだろうかというくらいにはまった。

 どれだけ気に入ったドラマでも、留守録だとか途中でトイレや所要で席を外す場合を除いて、「録画」したものをて保存し思わず何回も「繰り返し」通して見てしまうことなど、私の人生にこれまで果たしてあったろうか?

 昔、アニメファンしていた時、気にいった作品をビデオ録画で繰り返し観るということをしていた時以来ということになる。

 私は「エヴァンゲリオン」でTVアニメからは足を洗った。

 TV作品でこういう事態になったのは、その時以来ということになる。

******

 私は、別に「のだめ」を大したことない作品と見くびっていたわけではないつもりだ。2006年にドラマ化された当時から、多角的に一大ムーブメントを呼び起こした作品であり、嫌が上でも、別に調べたりしなくても情報は目に飛び込んできていたし。

 コミック原作の、天真爛漫変態天才ピアノ少女と、指揮者をめざす、艶(つや)つけた兄ちゃん(千秋)を主人公とした、かなりぶっ飛んでコミカルだけど、同時に、下手なツッコミを跳ね除けかねないくらいに本格的にクラシック音楽の世界を描いたラブコメで、原作段階で、この作品によってクラシックに関心をもつコミックファン層の開拓し、一方「のだめオーケストラ」なるものまで編成されてライブも重ねられるという、凄いブームになったことまでは知っていて、「ベト7」など、当時のiTunes Storeには「のだめ関連」であることを明記した音楽が上位ランキングに随分入っていることにも気がついていた。

 「のだめワールド」というべき、一度はまると読者や視聴者を虜にしてしまう性質が極めて強いらしいことも。

 むしろ、心のどこかで、実際にドラマを通して見てしまったら「はまる」ことを「恐怖して」、遠ざけていたというのに近い心境と言えるかもしれない。

 自分自身が、業の深い(?)クラシック音楽ファンであり(このブログでは、クラシック関係の記事の比率は少ないですが、かつて「ロベルトの部屋」という、シューマン専門ウェブサイトをやっていたりもしました)、「音楽マンガ」というジャンルで、コミックの世界を飛び出して映像化された場合に本当に成功した作品が限られているばかりか、例えば洋画とかの世界まで広げても、クラシック音楽をテーマとしたフィクション作品での本当の手応えのある成功作は必ずしも多くない(そんなに何でもかんでも見たきたわけではないですが)中で、それをひっくり返した作品というものこの世に存在するとすれば???

 私には、およそ、ものごとについて、そこそこということを知らず、一度はまると没入しやすい嗜癖体質・・・というより、むしろ職人肌の父の血をもろに受け継いだ「執着気質」みたいなものが強いと思う。一見ナルちゃん、場の空気を読んでない言動の時もあるかと思われるかも知れませんが、実は場の空気を読みすぎて潰れる事の方が多い。そうでない時の「軽躁的」とも見える私の姿はちょっと特別な時です。それが現実的バランスを危うくしかねない(?)自分の問題点であるとも自覚している。

 (およそ、そこそこということを知らずものごとを勝手に抱え込み過ぎて、現実の自分に不全感や自責感を抱き過ぎて潰れてしまうこともあるし。実際のリアルワールドでの身の振り方に関しては、このあたりで体質改善しないとどうにもならないと思っているが・・・)

*****

 前述のように、これを書いている現段階では原作をめくってもいないのだが、実写ドラマ版がしか見なくても、このドラマ化が、(ある程度内容を原作から「圧縮」はしているだろうけれども)、どこまで原作の味わいを実写ドラマに出来るか、原作ファンを失望させないかという点で稀有な水準のものであることは、ビンビンと「透けて見える」ように伝わってくる気がした。

 フジテレビ系列の多くのドラマに共通するある種の「ケレン味」はあるといえばあるのかもしれず、原作の描線のタッチ(これはネットをあされば、画像が見つかりますから、サンプル確認済み・・・・)の持つある種の「淡白な描線」(私のそんなには幅広くはない、ここ数年は全く無知になっていたコミック歴からすると、一昔前の柴門ふみさんの「描線」をもっと淡白にしてみたあたりというと、,当たらずとも遠からず?・・・・原作ファンの人、こういう表現が軽率でしたらお許し下さい)をやはりどうしても好むという人もあるかとは想像しますけど。

 コンパでコンミスの三木清良が「(マーラーの)一千人の交響曲(やらない?)!!」と、酔った勢いとは言え叫びだすに至っては、クラシック・ファンにとってはドン引きのギャグになる(^^) これがきっと、原作で「書き文字」か何かなのをそのまんまセリフとしてドラマになっても省かないで活かしているとしか思えない。そういう「こだわり」がありそうだと容易に推測できたのだ。

 シュトレーゼマン(ミルヒー)を竹中直人が怪演しているらしいことは知っていまして、(原作では髪は長くないんですね)、このあたりが一番好みを分けるかなと想像していましたけど、私は一度見始めたらあっさり気にならなくなりました。

 つまり、言葉本来の意味での「コミック」=「喜劇」の「お約束」なんだと納得してしまえるということかと。カット割りとかが存在しないにしても演劇舞台における「誇張」と似たものなのだと思えてしまえばそれで受け止められちゃうのですね(^^)

 外国人俳優にしたら、どれだけ日本語が堪能な人でも、実は配役の基本の「重心」が保てなくなると判断されたのではないかと。なぜなら、さもないと、物語が本当に若い人ばかりがおもてに出てくる話しになってしまう。

 「裏軒」の峰龍太郎の親父役に伊武雅刀さんを持ってきたのも同じことで、竹中さんと伊武さんという個性派の年長俳優が「重し」になっていてちょうどいいバランスだというキャスティング上の判断とかもあったのかと思います・・・・そうそう、出番は少ないとはいえ、秋吉久美子さんの大学理事長役というのも、私の世代にとっては何か嬉しいです(^^)

 玉木くんによる千秋の独白を含むハイテンションな長ゼリフの連発も、上野さんによるのだめの、あの異様にはまったぽわーんと演技や揺れる声回しも、むしろそういう「演劇舞台的」感覚で味わっていくとむしろはまってしまうもののように思います。「アニメ感覚」というだけではない。「役作り」の凄みとしかほんとにいいようがない。

 カット割りやテンポ感も冴えに冴えている。演出の人も只者ではないのではいかと思います。

(追記:・・・・アニメ版第1話はフジテレビオンデマンドで無料配信を公式にやっているのを見つけて後で見ましたが、ここまで「ほとんど同じ」とは思わなくて・・・ホント、単なる「制約」ではなく、いい意味でも多少「刈り込んで」はいるのでしょうが、驚くべき原作尊重主義で実写ドラマを作っていた結果、ある側面ではコミックを超える、奥行と深み(???)を獲得できていると評する人もいそうな、類稀れな成功例なんでしょうねえ・・・)。

*****

 俳優さんたちへの「演奏演技」指導もテレビドラマの制作水準としては非常に画期的な水準だろう。

 玉木宏さん演じる千秋君の指揮姿の徹底性は、何しろ指揮シーンを集めた独立したDVDまで出てしまったそうであるが(^^;)、少なくとも私は「演技として」指揮者を俳優にやらせた映画やドラマの類で、国の内外問わず、ここまで「演じ切れた」ものは観たことがないという水準(追記:もっとも、劇場版の方がずっと指揮姿が凄いそうですね)。

のだめカンタービレ 千秋真一 コンプリート・エディション[DVD]

 ピアノ演奏シーンは、まだしも、鍵盤の反対側からのショットでの俳優の「演奏演技」と代役の鍵盤上の手元を写すシーンをカット割りで切り替えることがやりやすい部類と一般的には言える。

 それでものだめ=上野樹里さんに課せられた演技指導の水準はかなり凄い。ほぼ完全に嘘くさくないのではないか。

 楽器は、幼稚園時代のヤマハ音楽教室止まりの私ですが、特にこのドラマでのシューベルトのイ短調ソナタの練習段階の時かな? 「上野さん、顔も手も同時に映るシーンで、実際にきちんと指使いと鍵盤一致しているのでは?」って。・・・

 ・・・・と思ってwikipedia等で調べたら、上野樹里さんって、ピアノの弾き語りができて作曲もできて、「みんなのうた」で自作の曲、「えがおのはな」が放映された水準の人なんですね。お姉さんがシンガーソングライターというあたりからしても、ある種の音楽的素養がもともと相当高くもあると知って得心(^^)

 映画初主演だった、女子高校生ジャズもの映画「スウィングガールズ」(私は何かで予告編だけは観た記憶が・・・)での製作過程や反響も共通の性質のもののようで、「のだめ役=上野樹里」は、かなり早期に決定されていたのではないかと想像します。

(追記:それどころか、ドラマ化の企画が実際に出る前から、業界内部でも「のだめ役なら上野樹里」という風評すら存在したとか)

 「おなら体操」(いわゆる「リアルのだめ」さん作曲とは存じています)は、ホントに上野さん、「楽々弾き語りで」実際に音源化しているのかもしれない?

 これじゃ、ショパンやシューマンやラフマニノフやストラヴィンスキーの難曲でない限り、演技+演奏指導を受ければ、「吹き替えなしで、とりあえず音符通りに鳴らしてみる」ことができとしまえるところまで、マジで特訓受けてたどり着いていたのかも・・・・・。

 多くの演奏シーンで、姿勢とか、手の交差とか、この曲のそのあたりではそのへんの「腕使い」してるはずでは?・・・という水準まで。音と体全体の動きのシンクロ度が高い。限られているはずの収録時間や準備期間の中で、どうしてここまで・・・と、私なりに思っていたのです。

 【追記】:この「上野さん自身はどれくらい弾ける人なのか」という点は、このページのQ&Aでほぼ妥当なんでしょう、ほんとうに。「悲愴」の少なくとも第2楽章が弾けるなら、後述のシューベルトのイ短調ソナタ第1楽章冒頭も冒頭のあたりなら問題なく一応弾けるかと思います。特にこの曲の時、顔も鍵盤上の手も同時に映っているシーンが特に多い気がして。

****

 実は、「演奏演技」的に何より驚いたのは弦楽器合奏シーンなんですよね。これは、ピアノの吹き替えよりも更にハードルが凄く高い筈。「ギターなら少し弾いてました」が通用する次元ではないので。

 このドラマで実際セリフにも出て来ますが、オーケストラでは、弦楽器の「合奏」というものは、各人勝手にボウイングすることも許されない。コンマスなどの指示で、同じパートは全員旋律を同じ弦=指使いで引き、同じボウイングで統一されていないとならない。

  全くの初心者がバイオリンをきちっとした姿勢で抱えて、弓を弦に吸い付くように(弾まないで)絶えず動かすことができ、「取り敢えずボウイングして」ギコギコしない豊かな音が出せるまでですら通常大変なはずである。ましてや!!左手のヴィブラート(・・・私は結局できないままだ・・・)や「返し弓」がサマになって「見える」までですら。

 それを短期間に俳優さんたちに仕込んで、プロや公募した若い演奏者に混じって、オーケストラの旋律の中で、俳優さんが、そこではその音はG線で鳴らすよねという瞬間には確かにG線のあたりを右腕が一糸乱れず揃って、左手も同じ指使いでボウイングしているように見えてならないだけでも感動モノである。

 ほんと、弦楽器系の俳優さんのかなりの人、少なくともその部分の旋律「ともかく鳴らせる」域まで演奏指導特訓受けて来ているのでは? 指使い覚えちゃってるのでは?

 (画面に合計10人くらいしか映らないサイズのショットでの、同じパートの「演奏演技」吹き替えなしはザラに見られるので、それでボウイングや指使いが完璧に一致しているように見えるというのは・・・・)。

 バイオリン・ソロの場合も、瑛太さん演じる峰龍太郎や、水川あさみさん演じる三木清良の演奏演技、「左手の押さえまで」いい加減ではなさそうに私には見える。これはどういうこと?

*****

 そして、こうしたミュージシャンもののコミックや小説の最大の関門というべき「演奏それ自体」。これはプロの人達が大幅に関わってであり、オーディションして音大生学生奏者集め、短期間の練習でオケがここまで音を出せたら凄すぎる域すら、かなり含むかと思います・・・・

 かの有名なショパン・ピアノコンクールのドキュメンタリーを2回観たことがあります。でも、決勝に残る水準のピアニストですら、その中で2人か3人しか、魅力的な音を出していると感じる人はいません。緊張しているので当然といえばでしょうが。私はブーニンも好きではありませんし。ただし、2000年優勝のリ・ユンディさんは、確かにコンクール予選時から際立って才能あるピアニストぶりを発揮していましたが。

 ・・・・そういう物差しを当てて、「ドラマの演奏シーン」の「音楽それ」自体を、いつの間にか引き込まれるように大真面目に聴いてしまったのです・・・・

 この作品の場合、単に「名演・熱演であればいい」というわけでは「ない」というのが、収録上大変な筈なのである。

 オーケストラの練習段階シーンで「未熟なフリ」の演奏をして収録するのは、実はそんなに困難ではないだろう。それどころか、モーツァルトの「音楽の冗談」や、サン・サーンスの「動物の謝肉祭」の「ピアニスト」という曲、あるいは「ホフナング音楽祭」ライブのように、「敢えて下手に引く」、冗談音楽の伝統は列記として存在する。

 演奏演技ではなくて、演奏自体自体となると、ハードル高いのははむしろソロの方。すでに原作から曲を実際には聴かないままイメージを膨らませてきた読者ばかりか、もともとクラシックも実際よく聴いてきて、コミックを読みながら曲がたいてい即座に脳裏に浮かび、「(特に)のだめ流の演奏はこんなふうでは」?と妄想してきた読者たちの期待を裏切らないかという点が肝心だった筈。

 この「演奏自体の表現の調整」が、大健闘、どころか、尋常ではないのではないか。この点では、原作を現段階では知らないまま、先入観なく地上波デジタルの音で、一応デジタル出力してオンキョーのバスウーファー付き小型スピーカー通してのことなんですけど、クラシックの演奏会のライブ番組を試聴する場合と同じラインで(!)私の期待をほとんどの場合にまずは大きく超えてしまった。このあたりだけは私もこのドラマをなめていた。

 千秋君が「この演奏はああだこうだ」と解説している、まさにそのイメージと、そこれ流れている「のだめの」ピアノの音が、殆どの場合、すんなりとしっくりくるのである。

 私の聴いた印象では、のだめはのだめ専門の代役、千秋には千秋専門の代役、コンクールの他の演奏者ですら、更に別の代役が、ちゃんとおられるのでないかと思う(追記:のだめの代役は、三輪郁さんというピアニストが大半をお務め。ただし、更に別の演奏者という「例外」は「3曲」あります)。音の響きやタッチが役ごとに違うように思えてならない(!)のである。楽器や演奏場所を変えるだけでも音色は随分変わるものだが、その域ではない。

 そして、何より、

 「のだめ風、楽譜の指示に忠実ではないが、天真爛漫で、何か人を魅惑する演奏」

・・・・というのを、ちゃんと「現実の音」にできているように思う。もっと大げさにもオチャラケさせられるはずだけど、ある「品位」をギリギリのところで維持した、どこかチャーミングな「聴かせちゃう」演奏なのね、実際(^^)

そして、少なくとも、

 「のだめがまだ練習不足で、苦労しながら弾いている時の演奏」 

 「のだめが本調子ではなく、崩れた時の演奏」

 「のだめが、練習を重ねて完成度が上がった時の演奏」

というのがそれぞれちゃんと別テイクで録って、使い分けているのではないか?!

 第1話で最初の方の、のだめの演奏に千秋がそもそも耳を留めるきっかけとなったベートーヴェンの「悲愴」ソナタの第2楽章の段階で、私は千秋くんにに言われるまでもなく、確かに最初は「このテンポ、音の切り方、音の揺らしは何だ!!」だったけど、数秒後には「妙に魅力的なものを秘めた演奏ではないか!」。千秋君が「カプリチオーソ・カンタービレ!」とつぶやくのもわかる気がする・・・とマジに思ってしまった。

 私は私はピアノ曲といえばまずはベートーヴェン、シューマン(作曲されたぼぼ全曲制覇、聴き込んでる。ショパンの方が実は苦手)です。

 悲愴ソナタ自体が、比較的初期作品だけど、まずは一曲だけ気軽にベートーヴェンのピアノソナタ聴き直したいと望めば選ぶ、偏愛気味の曲です。

 もとより、第2楽章は、ビリー・ジョエルの"This Night"をはじめとして、CMまで含めて、皆様、結構知らず知らずに耳になじんだ曲かと思いますが、のドラマ編第1話はじめの方の、ドラマで「のだめの音」が初登場する時の演奏は、「若干ポピュラーチックに引き崩し」たら、こういう演奏もありだよな、という、まさにそういうラインなんですね。下手に面白おかしくしようとしようとし過ぎてもいない、さりげなーく演出した、絶妙な演奏ライン!!実は「悲惨」過ぎはしていない(^^;)

 峰龍太郎くんと、のだめのベートーヴェンのバイオリン・ソナタ「春」も、自己陶酔的でロックなつもりの演奏を「思い切って」やったら確かにこんな音になるでしょう(^^;)。ここまで来ると、クラシックファンの方が千秋くんに解説いただかなくても音を聞いた瞬間に音だけで爆笑ものなんだけど。

 そういう演奏を音にして演奏して頂いた演奏家と、「もうちょっとこんな感じでやって下さい」と、場合によっては原作持参で、その場所を演奏者に実際に読んでもらった上で、収録時にくり返し弾いて試してもらったであろう演出・監修のスタッフのこだわりには敬意を表するしかありません(^^)

 そして、千秋がピアノを弾いてのだめや龍太郎との伴奏や二重奏で、「今日は自由にやれ(俺は合わせて見せる!)」で弾き始めていくと、最初は自分勝手だったのだめや龍太郎の音が、徐々に、本当に徐々に美しく自然な方向に変化して、合奏としても音が溶け合っていく!!・・・・・代演の演奏者に、その水準まで実現してもらっているんですね(^^)

*****

 のだめがさわりだけでもベートーヴェンの第7交響曲のピアノ版を(これは美しいぞ!!)弾いてくれているのも嬉しかった。

 そして、特に、ラフマニノフの2番協奏曲の「のだめバージョン」(特に千秋くんがオケパートを弾いた2重奏版)というのは、よくもまあここまで常識破りの、でも何やら凄い演奏を「現実化」したものだと感心するしかなかった。

 そもそも、ピアノ協奏曲の練習のためにオケの伴奏部をピアノでやるという二重奏自体は、音大でコンサートピアニストを目指す域の学生さんの講習レヴェルでは日常の光景でしょうけど、それを、たとえ数分間の「さわり」だけにしても、この水準でこうして現実の音として「公表」してもらえただけでも、のだめファンのみならずクラシック・ファンには目の幅涙(TT)の人が少なからずいると思う。そういう「オケ伴奏をピアノで伴奏した二重奏での」CDなど、少なくとも私はクラシックのCDで観たことはありませんので。

 ・・・・そうそう、モーツァルトのオーボエ協奏曲・・・・オーボエ奏者、黒木の代演の人、でたらめにうまい!! ほんとに世界に通じる一流の人使ってるとしか・・・しかも、練習の時の「いぶし銀の武士」の響きと本番の「ピンク色」の響き、別バージョン録音ということを確かにやってると聞こえる。ただイコライジング操作したのではないと思う。

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 実は、この「のだめ」という作品、原作の曲のセレクトを可能な限りいじらないという、得てして一番妥協や変更がされやすい部分が非常に少ないのには感心した。演奏曲を「省略」しても、可能な限り「変更」してないんですね。

 wikipediaによれば、曲を「差し替えた」のは、Sオケの最初の曲がベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」から第7番に置き換えられていること(これはドラマ版のOPをはじめとして、このドラマの「テーマソング」がベト7ということで一貫させる上でむしろ潔い変更)、ティンパニの奥山真澄くんがいいとこみせようとしてしくじったのが、第9の第九の「第1楽章」ではなくて原作では「第2楽章」だったらしいことぐらいのようである(厳密にはもっと別のもあるのかも知れませんが)。

 この第9の第2楽章は、通常の調律とは別の、オクタープ調律の2つのティンパニが用意され、19世紀初めの初演の時、聴衆にその部分で思わず驚きの声を上げさせるくらいの、当時としてはラディカルな演奏効果を上げる部分が延々とあるので、そのリズミックさで「千秋様」の気を引こうとしたあまり「踊り出してしまう」というのは、ドラマ版より原作のほうが理にかなっている(^^;)。

 でも、ここまでぎりぎりまで切り詰めたテンポ感でテレビドラマを展開しようとすると、「曲全体の」演奏はじめの方ですぐにコケるという形でないと、自然で無駄の無い流れにならないので、いきなり第2楽章というわけにはいかず、やむを得ぬ、このTVシリーズドラマ版では例外的な差し替えかと思います。

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 これ以外、練習や演奏会やコンクールのシーンでも、第何次予選かとかは変わっても、曲の数だけ減らしただけ、曲そのものはドラマと原作共通という徹底性が貫かれているらしいことというのはwikipediaで確認済みです。

 そもそも、この作品、ピアノ曲の選曲というのは、必ずしも「いわゆるクラシック入門者向け」でもない。相当に「通好み」とも言えるし、むしろクラシック通だと、コンサート・プログラムの構成としては異例、あり得ない!とすら感じる超絶的な場合を含む興味深いラインの曲が含まれて並んでいる。

 結局はフランスに留学することになるお二人だが、日本編は、BGM込みで、広い意味でのドイツ・オーストリア・旧ボヘミア音楽が非常に贔屓されていると思う(チェコにしても、プラハとヴィーンの距離はかなり近い ^^;)。

 オケ演奏シーンの曲は「あの」ガーシュインとカルメン幻想曲、ラフマニノフの協奏曲2番を除いてはすべてドイツもの。特にピアノの演奏シーンの方は、ドビュッシー・ショパン・ストラヴィンスキー、各1を除いてはドラマの中で演奏されているのは全部ドイツものである(もちろん、「おなら体操」は別格)。これをドラマ編で一貫させたのはほんとうに「潔い」と思う。

 そもそも、ピアノ曲においてショパンの有名曲に「依存」しないのが潔い。練習曲10の4という、同じ作品10の中でも「革命」とか「黒鍵」といったあたりを使わないのが。 

 他方、シューマンで「ピアノソナタ第2番」という超渋い選曲がなされている。私なりに、一番ありがちなラインを想定すれば、「幻想曲」とかになりそうなのに、そうは来ないのが興味深い。

 ソナタ2番って、シューマンの3つのソナタの中では一番簡潔で演奏頻度は高いとは思いますが、技巧的にも、「演奏栄え」させるのは大変な難曲で、「幻想曲」や「謝肉祭」、「クライスレリアーナ」は弾いてもこの曲まではレパートリーにしていないピアニスト、多いと思います。この2番、天才肌の巨匠の演奏までいくと、ちょっと「ロックな」過激なフィーリングな曲になるんだけれども(リヒテルやアルヘリチ盤)。

リヒテル・イン・イタリー~シューマン:蝶々、ピアノ・ソナタ第2番、他

アルゲリッチ/リスト:ピアノソナタ/シューマン:ピアノソナタ第2番

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 他方、9話と最終話で出てくる、シューベルトの「イ短調」ソナタ(16番)なんていうのも、別の意味でかなり「通好み」かな?(特にピアノ学習者でないなら、クラシックファンのつもりの人でも「通」の方かと思います) 

 「即興曲集」や「さすらい人幻想曲」、そして一番入門曲としてはシューベルトのソナタでは向いていそうな「イ長調」'ソナタ(13番)だったら初心者には聴いても演奏しても馴染み易いし、最晩年の三大ソナタ(19-21番)の方が曲として安定した恰幅の良い完成度があるはずだけど、そこまでシューベルトが上り詰める直前の時期の「イ短調」ソナタ(すごく"fragile"=「脆い危うさ」と隣合わせの曲)だからこそ、のだめはものすごい格闘を要することになりはしないか?

 「シューベルトって、気難しい人なんですか?」とのだめが思わず千秋先輩に相談するのは、本当に自然だと思う。

 この曲で演奏映えさせるのは本当は非常に高度なことなのだと思う。いわゆる「ピアニスティック」な曲ではない。ショパンやリストのような見かけの押しの強さがない。ドビュッシーの緩やかな有名曲ほど容易には「ポエジー」にもならない。指が回れば取り敢えず自己満足的に盛り上がれるというのからこれほど遠い曲はない。

 繊細そのものの配慮と、シューベルトの器楽曲だけが持つ"wandern"(ドイツ語でいう、「さすらいの歩み」)の感覚を身になじませられないと! でも、私の勘ですが、地に足をつけた勉強をして行く限り、音大のピアノ科の学生さんは丁寧にレッスン受ける価値が確かに高い曲かと存じます。

でも、いくら断片とは言え、ひとつ間違うと「もっさりと」「野暮ったく」なりかねないこの曲の、すっきりとしたウェルバランスのいい演奏だと思いました。中期の「幻想」ソナタとかこの曲は、晩年の3大ソナタ以上に「聴かせる」のがたいへんともいえるかも知れず、私もほとんど納得した演奏にめぐり合っていません(私、シューベルトは基本的にはブレンデル党)。

*****

 現実のコンクールでそんな選曲をそういう順序ですることはあり得ないと思えるケースすらある。ドラマ版第10話で出てくる、マラドーナ・ピアノコンクール本選での、先述のシューマンの2番ソナタの後にストラヴィンスキーの「ペトルーシュカからの3章」なんていう超難曲連続プログラムは、若い頃のポリーニやアルヘリチですらひるんだであろう(^^;;;;)。

 後者については、古今のピアノ曲で最も高度な超絶的な技巧を要すると評する人もいる(^^;) 曲を献呈されたルービンシュタイン自身は弾くことがなく(!)、ポリーニ盤が出るまで、録音皆無ではないにせよ、時代に埋れていたともいえる曲だと思いますし。

ストラヴィンスキー:《ペトルーシュカ》からの三章、他

(上記リンクは最新の廉価版に張りましたが、レビューこちらの2001年発売盤をどうぞ。レビューの中に、「のだめ」ファン向けの他の推薦盤を掲げて下さっている方がおられますよ ^^)

 このストラヴィンスキーの曲を、バスの中だけで譜読みして、シューマンの2番に続けてコンクールに臨んで弾くというのは、2曲を知ってるクラシックファンなら、いよいよ、「絶対あり得ないです!」と、呆然とする展開なのだ。

 もっとも、(これは原作を読んでいない段階なので、「深読みし過ぎ」なのか原作ですでに仕組まれた「伏線」なのかどうか確信が持てないが)、「ペトルーシュカ」(ああ、原曲のバレエ曲自体が私が愛してやまないバレエなのだ!! 正直、同じストラヴィンスキーでも、「春の祭典」より断然引き離して「好物」である)というのは、本来のバレエとしてのストーリー自体「操り人形が楽屋裏では自らの命と心を持っている」という内容であり、まさにこの時のストーリー上の、のだめの置かれた葛藤や境遇とまで一致している。そして最後の「その曲で」のだめはとんでもない暴走をする・・・まさに操り人形の糸が切れたかのように・・・

 でも、ホントにドラマで劇中劇としてアニメ化されている「プリごろ太」が、単にドラえもんのパロディだと一見してわかり、のだめ変態ワールドの能天気さを表しているのではなく、ストーリー上直後の、千秋君の対人関係上の洞察(?)への伏線として見事に繋がる形で描いているくらいの、実はストーリーを「構築的に」進める実力が高い原作者のようですから、「ベトルーシュカ」を単に「テクニックで乗り切る難曲」故に選んだ訳ではないかとも思います。

 原作者が音楽面での協力スタッフや読者からのアイデア提供があっても、最後にストーリー固めるのは二ノ宮さんご自身だったはずですから。

 原作では、この2曲の前にコンクール本選、モーツアルトのソナタ8番イ短調まで演奏していることになっているらしいけど・・・この曲もテンションが凄く高い、ストイックな曲なので、この3曲連続となれば、重量級過ぎて、現実のプロの演奏会ではいよいよありそうにない。ましてコンクールで!!

 まさに、フィクション故に可能な「夢の」演奏プログラム!(これまた、物語上の意味付けがあるのだろうか?)

 敢えて言えば、ドラマ版での、このシューマンとストラヴィンスキーだけが、私が物足りなかった「のだめちゃんの」演奏である。これはさすがに代役の人(私の勘では女性)にとっても難題だったと思う。レッスンでも、ましてやステージではとてもとても「弾いたことない」というプロの方も少なくなかろうと思うので。

 前者はアルヘリチかリヒテル、後者は先述のかの有名なポリーニ盤というのがどうしても私の念頭に比較軸としてある(現在での名盤評価はどうなんだろう?)ので、やむを得ない。

*****

 もとより、ペトルーシュカの「あの」メロディーが、「某有名な古典的テーマソング」と似たところがあることを生かした物語展開というのは、私の想像を絶した、でもコロンブスの卵で、そのように感じているクラシックファンがちらほらいてもおかしくない、素晴らしいアイデアであった(^^)。

 スッペの序曲「詩人と農夫」の序奏のチェロ・ソロが、「♪線路は続くよ、どこまでも」にすり替わったり、ヴォーン・ウイリアムズの「イギリス民謡組曲」の冒頭が「♪カッパッパー、黄桜~」のCM連想させるのにかなり肉薄しているかと(^^)

 こういう時には連載が進むに連れて読者との間でいい相互作用が生じるから、ひょっとしたら、「のだめちゃんがもしコンクールに出たら弾いて欲しい曲」「この曲をこう料理すればギャグになるのでは?」みたいなアイデアとかが読者からどんどん来て、生かされていたりもし始めていたかもしれない。

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 先述の、ショパンの練習曲10の4番に至っては「え? その曲なら覚えてますよお」で、子供時代以来久しぶりに、数秒後にここまで弾ける無名の音大生がいたら確かに仰天するくらいの充実した完成度(この曲のだめの代演は、例外的に河野紘子さんという方の演奏)。「これ以上、何をお望みですか?」私の愛聴盤、ポリーニ盤のLP初発売時の有名なチャッチコピー)

 ドラマを先入観なく、この曲すら知らないで観ている人に「のだめは、好調なら、実はとんでもないテクニシャンとしての実力がある」ことを理屈抜きに驚愕させる力が、演奏に本当にある。

 そして、少なくともドラマでは、ここまで展開してきた後で、はじめてのだめの幼年期のフラッシュバックがドラマ上はじまるというのが「原作段階でも」仕込まれているとすれば・・・いくらいろいろアドバイザーがいたとしても、二ノ宮さんという作家は、やはり、「物語構成力」という点で非凡の域かと思う(「面白い」とか「考証が行き届いている」というだけではこの作品の凄みは語りつくせないのではないか)。

 いすれにしても、シューベルトのイ短調ソナタとショパンの練習曲という2曲は、先述のシューマンのソナタやペトルーシュカに比べると、遥かに「ピアノ演奏者にとっては」上級まで行くまでの学習過程でかなり定番でしょうから、しっかりとした代演の人が確保できて何もおかしくなく、この2曲は「ドラマの中でほんとうによくここまでの演奏収録して使ってくれましたね!!です。

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 千秋君ピアノのラフマニノフの協奏曲を含めて、オーケストラの演奏が、正攻法で硬派で本格派な、レヴェルかなり高いのにも感心。いい意味で恰幅が良いけど明晰な演奏で、正直にいって、ここまで練り上げられていなかったり、変なクセっぽさのある、現実の演奏会での演奏は現実にはいくらでもあるんじゃないかと思います。

 このドラマのためには半端な演奏はできない!! という、指揮者と演奏者(オケの「コンサートシーン」での音源は、クレジットに明記された東京都交響楽団の人たち中心で実際弾いてるんでしょうね)のプライドみたいなものを感じるのです。

 (ドラマではやってませんでしたが、ブラームスの交響曲第1番の第2楽章には、コンサートマスターによる美しくて長大なバイオリン・ソロの部分がある。ここなんて、コンミスの三木清良の見せ場として原作では描いてないか? その演奏で、コンクール2位の屈辱を晴らし、ベルリン・フィルの師匠を納得させてないかい?・・・などと、逆に未だ目にしていない原作について妄想状態にどんどん陥る私であった・・・)

 全体を通すと、ほんとうに、通常の演奏会の実演で、この水準ホント滅多にないくらいの掘り出し物は、モーツアルトの「魔笛」の「夜の女王のアリア」とオーボエ協奏曲・・・・そうそう、もうひとつ、コンクールでライバルの弾いていた、ブラームスの「パガニーニの主題による変奏曲」は五つ星!! 「のだめの」演奏ではショパンの練習曲5ツ星、シューベルトのイ短調ソナタに4つ星半差し上げましょうか。千秋のピアノはどの曲でも最低4ツ星以上は差し上げたいアベレージの高さでしょう。特にラフマニノフの2番協奏曲は、こういうタイプのどっしり型の演奏がマジに私の好みです。

 【追記】:結局、劇場版後編公開にあわせて、今年の4月にこれらの音源が、かなり断片的なものまで、曲によってはのだめの「状態別テイク」まで含めて、数枚組でCDとして販売されてしまったらしいですね。単に既成の名演のオムニバスを組んで発売する(そういうのも当然先に出ている)という商売っ気よりも微笑ましい。

のだめカンタービレ コンプリート BEST 100

 DVDで音も十分だろ?で止まらないで、最後になって「ドラマでの演奏音源」それ自体までCD化するあたりが・・・むしろ「ファンの期待にどこまでも応えます!!」みたいで。

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 BGMも恐らく95%ぐらいは既成のクラシックの曲ですが、「この曲」が「このシーン」で「こうくるか!」と、時には吹き出したくなるくらいに選曲が効果的。このへんももともとクラシック愛好者だった方がいろいろと笑えますね(^^) 

 ミルフィの「強制送還」の前触れがマーラーの交響曲第1版「巨人」の第4楽章の冒頭の轟き、「逮捕」の直後に突如ブラームスの交響曲第3番の第3楽章、そして飛行機が飛び始めると、「巨人」の第4楽章の、今度はラストのファンファーレに一気にもう一度転じるとか(^^)。

 第10話の終わりの寂しいシーンで、ゆっくりと静かに流れるピアノのメロディが、実はベートーヴェンの交響曲第7番の第1楽章第1主題をものすごくスローに弾いたものであることにふと気づいた瞬間(録画したのを再生した2回めでやっと気がついた)は、そのさりげなさが心憎い(^^)vと思いました(^^) 

 この曲が「寂しく」響くBGMにできるというアイデア自体への感服。しかもドラマのテーマソングみたいなメロディだから、絶妙な隠し味なわけで。これは服部隆之さんのアイデアかな?

 そして、あの「口笛」は・・・ここはネタバレしません!

*****

 ちなみに、この作品、千秋の子供時代がプラハという設定になっているので(原作もそうなのかな? 指揮者さんの名前、セヴァスチャーノ・ヴィエラというのは何となくイタリア系っぽい名前という気もするけど私の認識不足?・・・・(追記:wikipediaで再調査したところ、原作はViella=フランスと国境を接するスペインに地名としてあり。Vieira=フランス語、ポルトガル語での人名、Vieraだと、パンソニックのTVブランドの綴りでもあり、スペイン語圏の名前になるですね。・・・・ということは・・・・スペイン隣のフランス生まれ???・・・・どちらにしてもラテン系ですね・・・・あ、正解がちゃんと某所に書いてあるではないか。)BGMで、ドヴォルザークの音楽がえらい贔屓を受けている気がする。ドヴォルザークは交響曲全集で3番以降なら繰り返し聴くくらいで、シューマンと並んで妙に思い入れのある私です(^^)。私の好きなスラブ舞曲作品72の第2番を繰り返して使ってくれているのは目の幅涙(TT)

 ただ、その私ですら、「このメロディづくりは絶対にドヴォルザークなのに曲の見当がつかない、悔しいーーー!」 と思ったのは、私が名前すら知らなかった「チェコ組曲」からの2曲とのことだ(ドラマ1話冒頭での、千秋のプラハでの子供時代の回想シーンでのっけから出てきて、その後も結構繰り返し出てくる、あの曲です)。

 あと一曲だけ、TVシリーズドラマ編で、どの作曲家のどの曲かわからないままの、マンドリン(キターではなくて)みたいな響きが入った曲がありますけど、意外と、5%ほどしかない筈の、服部さんのオリジナルBGMのひとつだったりして・・・

 【追記】 10/10/22 : 服部さんの「のだめカンタービレ」オリジナル・サウンドトラックのCDまでレンタルして確認しました。予想通り、このマンドリン曲は、服部さんのオリジナルBGMでした。「我が母校」というタイトルです・・・・ということは、TVシリーズで出てきたクラシックの曲でBGMでも演奏でも私にとって未知な曲=「CD所有していない」曲は、上述のドヴォルザークの「チェコ組曲」のみと確定!!)

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 そして、そのビエラ役のスデニエク・マーツァルという人は、名前にはっきり記憶があります。うちのCDひっくり返したら、ドヴォルザークで、どの曲かで出てくるのではなかろうか? 少なくともドヴォルザークの交響曲第7番かピアノ協奏曲のどっちかを若い頃初めて聴いた時の指揮者だと思います。

 ここ10年、クラシック系の雑誌も読まなくなり、CDをほとんど全く買い足して来なかったので、マーツァルがチェコ・フィルの常任も務めた(まさにこのドラマ制作の頃を含む時期!)ことを知りませんでしたが、ドラマ版で千秋君が「ドヴォルザーク・ホールでビエラ先生の演奏を・・・」と語るのにはウソはないことになります。「プラハ芸術家の家・ドヴォルザーク・ホール」こそかチェコ・フィルの「ホーム・グラウンド」ですから!!(このあたりのことは、wikipedia頼らなくてもスラスラ出てきます)

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 敢えて、現実の演奏会ではあり得ない突っこみどころを上げれば、ひとつは、たとえコンクールであっても、独立した曲、一曲終われば一度立ち上がってちょっと会釈はして次の曲に入ることが通例だろうということ。もっとも、のだめのコンクールでの心理状態は異常なテンションになってますから、これは「確信犯」的演出表現かもしれない。

 あと、最初にSオケが第7をした時でしたが、あそこまで多くの聴衆が身体を揺らすこともあり得ない・・・・とか、終演後にあんなふうに雪崩を打ってドミノ倒し(正確には「倒し」じゃなくて「立ち上がり」ですが)式のスタンディングオベーション(拍手)はしないだろうあたりですけど、ドラマとして嫌味がない品位は維持している気がします。

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 いすれにしても、コミックに親しめる素養がすでにあって、クラシック音楽を日常的に聴いて来たという視聴者も下手なツッコミ入れる隙が全くに近くないどころか、クラシック・ファンの方が余計にピンと来るくすぐりギャグすらテレビドラマで全開モード、そして演奏シーンや演奏そのものが期待を裏切らない。

 もちろん、ほんとうの業界内部の人や音大生の中でどう見られるのかは、私はわかりかねますが、第1線の国内のプロにも、この作品の少なくとも「ファン」を多数生み出したらしいことや、Amazonでの原作についての音大生のレビューとかも「音大なんてこんなものです」と好意的というあたりからすると、「あくまでも漫画」、フィクションだけど、それをはみ出す、人の心の琴線にふれる「何か」を持った域に「突き抜けてる」んでしょうね。

 かなり突飛な比較かも知れないですけど、少し前、CSで「チーム・バチスタの栄光」の続編らしい「ジェネラル・ルージュの凱旋」を観たんですが、その時に感じたゾクソク感にすら通じると言うと言い過ぎでしょうか?(堺雅人という俳優さんは、何考えてるかわからない、本心がなかなか読めない人間を演じさせたら、何とも妖しい魅力がある、今後の日本の男性俳優の中で稀有な存在になるのではないかと。そうか、「篤姫」の徳川家定役だったし、先日まで放送されていた「ジョーカー 許されざる捜査官」でも感じたのですが、それについては何か別の機会に書きましょうか)。

 Amazonで、あるレビュアーの方が「子どもから大人まで、家族全員揃って安心して楽しめる」という書き方をされていましたけど、確かに話が「ドロドロしない」ので、子供に見せたくないと感じる堅苦しい親は少ないでしょうし、音楽を媒体とした「ラブコメ」ドラマとして観る人は観るし、いつの間にか真剣に「熱血青春ドラマ(!)」として見る人は見るだろうし、視聴者層への間口が広い。

 それを、「クラシック音楽もの」という、なかなか期待通りの内容にならない、克服すべき課題が多いジャンルで、むしろ「原作のコミックのイメージをどこまで損なわないか」に演技面と音楽面の両方でとことん妥協しないでチャレンジして成功した、稀有な「実写」ドラマだということは、何か凄い「のだめ」ムーブメントがあったのだなと、痛烈に実感しました。

 あの人と「のだめ」の話しをもっと早くできる私だったら良かったのに・・・という相手が、幾人か思い浮かんで、後悔してしまうくらいなんです!!!

 ある意味で、ハリウッド系の下手な3D合成SF映画より「進んだ」、コミック文化国、日本の誇るべき「実写」テレビドラマとして歴史に残る・・・かも(国によっては、千秋ののだめへのあまりにマンガチックな仕打ちは、女性への「過激な暴力シーン」みたいに見られるでしょうが^^;)

 公式サイトで、原作者の二ノ宮さん自身、「なるべく音楽に失礼のないようにすること(を大切にした)」とコメントされていますが、そこに「クラシックももともと好きな原作ファンを決して失望させない」「クラシックともコミックとも縁がなかった通常の21時台ドラマの視聴者も何の先入観なく楽しませる」という、更にワン・ステップ先の奇跡が生じたドラマ作品なんでしょうね。

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 ・・・・などと、今頃になって興奮して書いている私の様子に、「何を今さら」と思われるのは承知です(^^;)

 個々の俳優さんは現在4歳分年齢を重ねていると思いますが、これが今年制作されたドラマだと言われても何も違和感がないくらいに思います。原作ものの場合、再放送のたびごとにそれ相応の著作権料を余計に放映局が払うのかどうかまでは存じ上げませんが、劇場版が終わってしまったたこれからも、非常に息が長く再放送されたりするのではないでしょうか。

 内容的に、古さを感じさせる可能性が当面なさそうに思えてならないし、後述するように、現在、いよいよこれからこそ「旬」に差し掛かったのでないかと思える第一線の(少なくとも「のだめ」ドラマ化段階では)20代の実力派人気俳優さんがたくさん出演しているみたいですからね。

 原作者の公式サイトで、原作は、実は不定期にせよ「アンコール編(オペラ編)」までつい最近〔8月!!)まで「連載されていた」・・・・と知って、驚いた私でもあります(^^)。

 現在、Googleで検索かけようとすると「のだめ」と入れるだけで「25巻」という言葉が選択肢にすぐに並ぶ。実は現在24巻までしか出ていないので、今か今かと、最終巻を待っている読者さんがたくさんいるということでしょうね。

*****

 原作は、アマゾンのアフィリエイト・ポイントがもう数百円貯まると出費なしの大人買いで一気に手に入れられそう。

 劇場版との間をつなく「パリ・スペシャル」前後編あたりはレンタル屋に置いてくれてると助かる。

 なお、劇場版「最終楽章」前編は、もうすぐ、10/10(日)、21:00にCSの日本映画専門チャンネル(恐らく大抵の地域のケーブルテレビでは特別料金なしでアナログ受信できるチャンネルでしょう)に登場します。

【追記10/11】実際に劇場版前編を観てからの感想はこちらです。

*****

 以下は余談:

 「コントラバスが歩いている」小柄でキュートな女の子、佐久桜役の子、サエコ・・・どこかで何か名前聞いたな・・・・と思ったら、このドラマの出演後、ダルビッシュと結婚した人なんですね(^^)

 そして、この「のだめ」の主要出演者のうち少なくとも3人が、来年のNHK大河ドラマ、「江〜姫たちの戦国〜」の主要登場人物と重なるというのは・・・今の若手俳優さんについて無知に近い私も、ほんと、実力者揃えていたんだな・・・と感心致します(^^) 

(のだめ=上野樹里=江、コンミスの三木清良=水川あさみ=初、プレイボーイのチェリスト、菊地(=先日まで水木しげる)=向井理=徳川秀忠。更にいえば、峰龍太郎=瑛太=「篤姫」の小松帯刀・・・NHK大河ドラマの重要な役をこの後つかんだ人、他にもいるのかな?)

*****

 今の段階でしたら、もう、少なくともドラマ版のTVシリーズについては、「ネタバレしてます」とかいうお断りも全く不要だろうというつもりで、勝手な憶測全開で、恥も外聞もなく書きました(^^)

 たいへん僭越かも知れませんが、劇場版までずっと観たという皆さんへも、改めてTVシリーズをDVDレンタルしてでも再度ご覧になるささやかなきっかけにもなれば幸いです。

*****

 「のだめ」ネタは、原作だとか劇場版だとか、私がこれから焦ることなく実際に触れていく中で、またブログでも言及することがあるかと思います(^^) 

 でも、これ以上の「ネタバレ」や細かすぎることまでは書かずに、さらっと書くでしょう。

 今回は、ともかく、多くの皆様より遅れてきた「のだめ」ショック状態に陥った私に免じてお許しを m(_ _)m

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2010/02/14

池見陽著 : 「僕のフォーカシング=カウンセリング」のご紹介を兼ねて

 「書店で目にすることができる多くのフォーカシングの著作は、『誰々が演奏するフォーカシング』になってはいない」(p.2)

 ジャズを勧めるとしたら、最初にジャズの技法や奏法の本を勧める人がどこにいるだろう? ライブかCDを勧めるはずだ。「○○の演奏による」が存在しないジャズの名曲など存在しないというわけですね。

 趣味でジャズ・トランペットを奏することでも知られた池見先生による、「革新的な」著作です。

 全編が、鹿児島で催したワークショップへの出発から大阪への帰着までの「ドキュメンタリー」というより、「私小説」に近いタッチで書かれています。

 こういうかっこよくてクールな文の書き方は、池見先生でないとお似合いになりません(^^)

 先日私もご紹介した、ジェンドリンの「セラピープロセスの小さな一歩」のはじめの方の、

フォーカシングであれ、リフレクションであれ、他のものであれ、
二人の間に挟み込んではならないのです。

(中略)
武装しているという感じになってくる。


を引用して、「武装解除」宣言からはじまるわけですね(^^)


池見陽/僕のフォーカシング=カウンセリング

(楽天ブックス)

*****

 「久留米でフォーカシングを学ぶ会」、本日、滞りなく開催されました。

 その参加者の方から上記の本をご紹介いただきました。

 この本、その方はたまたま偶然Amazonでの発売予告を目にして予約購入なさったそうですが、2月10日に発売されたばかり。私も、何の情報も持ち合わせていませんでした。

【追記 10/11/16】:実際に自分で入手して、お読みしてからの感想はこちら

 そのご紹介からの影響からか、今回は、スコット・ラファロ在籍時のビル・エヴァンズ・トリオのような、「各奏者が対等な」、しかし完全に「脱技法化された」対話だけで数時間がじっくりと柔軟に進行しました(^^)

 次回は3/14(日)に開催です。

 フォーカシングについての学習経験が全くない方の新規参加も歓迎しております。

 参加エントリー、お持ち申し上げております。 

 詳しくは、こちらをご覧下さい。

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2009/11/19

ビル・エヴァンズの"Waltz For Debby"(第2回)

 私が偏愛するジャズ・トリオの歴史的名盤、ビル・エヴァンズ・トリオの"Waltz For Debby"を、YouTubeで全部ご紹介してしまうという企画、前回に続いて第2回です。

ワルツ・フォー・デビイ+4

ビル・エバンス・トリオ - Waltz for Debby

●Detour Ahead

 ↑これだけはYouTubeでいくら検索しても、アマチュアのギタリストさんによると思える動画しかなくて。ビル自身の作曲ではなくて、もっと以前からのスタンダード・ナンバーのようです。

●Bill Evans Trio - My Romance (tune3)

 ↑これは1979年のライブなので、ビルの急死の前の年のものです。

●Bill Evans - Some Other Time

 ↑指揮者としても著名だった、レナード・バーンスタインが、ミュージカル"On The Town"のために書いたナンバー。歌詞の日本語訳はこちら。YouTubeは、静止画のまま、アルバムオリジナル音源だと思います。 ・・・・ああ、どうしてもアルバムオリジナルがいいなあ。

●Miles Davis - Milestones

 ↑これもエヴァンズ・トリオ版の動画発見不能。やむを得ず、マイルスのオリジナルアルバムのタイトル同名曲を音源としたものから引っ張ってきました。セクステットという大規模な編成、コルトレーンも参加している豪華なセッションですが、そろぞれのソロ・プレイのかけあいが実にかっこよく、ハードで豪快なので、ビルのアルバムとは異質な空気ですね。

 なお、ビルとマイルスは親交が深く、このアルバムの次に来る、デイヴィスの歴史的名盤、"Kind of Blue"では、ほとんどの曲をビルがピアノを弾いて、このアルバムそのものがビルのクリエイティビティ抜きには考えられないくらいですが、このYoutubeの中で「地味ーに」ピアノを弾いているのは、もちろんビルではありません。

*****

 ここまでが、アルバムオリジナルの曲目ですが、現行CDのボーナス・トラックに入っている、別テイク以外のものまで追加しましょう。

●Bill Evans - "I Loves You Porgy" Solo - NYC 1969

 ↑ここではビルのソロ・プレイ。原曲はガーシュインの「ポーギーとべス」のナンバーです。

 「ポーギーとべス」といえば、何を置いても"Summertime"でしょうから、このアルバムからは離れますが、ビルによる演奏も。

●The Bill Evans Trio - Summertime (1965)

*****

 おしまいに、ビルとしてはやや軽いノリの演奏かと思いますが(それでもインタープレイが始まれば凝ってるよな、やっぱり)、いわば「アンコール」の意味を込めて「いつか王子様が」。

●Bill Evans Trio - Someday My Prince will Come

 なお、ビルの演奏記録としては、DVDでも幾つも出ているようですが、私も1本め以外は観ないままですけど、ここでは、次の3つを紹介しておきます。

ザ・ユニヴァーサル・マインド・オブ・ビル・エヴァンス [DVD] ※こちらは本格的ドキュメンタリーです。演奏というより、じっくりとしたインタビュー中心。

ワルツ・フォー・デビー/ジャズ・セット’72 [DVD]
※こちらは、amazon評では「調子が悪そうで痛々しい」とあります。

Oslo Concerts [DVD] [Import]
※これはamazon評が絶賛。

(この項おわり)

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2009/09/03

「カウンセラーこういちろうの雑記帳」の主要過去記事を一番簡単に一覧するには

 このブログって、すでに創設4年9ヶ月、過去のエントリー記事総数が、「この」記事で1,914本め、なのに一日あたりの新エントリー、平均1.10本以上を現在も維持、しかも長文が多いという、へヴィー級ブログです。

 おかげで、もはや@ニフティココログが割り振ってくれているサーバー負荷が相当なものになっているせいか、

  • 私の方からトラックバックを送ることがもはや機能しない
  • pingも自動では飛ばせない(その割には随分多くの読者の皆様が、新記事アップ直後においでいただけることを幸いだと感じています)
  • カテゴリーにすべての記事が反映しない(カテゴリーによっては300から400エントリー分表示されようとするわけで)

・・・・・という、新しくおいでいただいた読者泣かせのブログになっていると思います m(_ _;)m

****

 もちろん、バックナンバー全体を表示してくれる、『アーカイヴ』ページ(自身がココログユーザー以外の読者の皆様、お気づきでしたか??? 右フレームの「バックナンバー」という文字そのものをクリックするとたどり着けます)というものも、あるにはあるわけです。

 しかし、このページにお行きになっていただいたとしても、過去の個々のエントリー記事のタイトル一覧があるわけですらない

 このページからの「〇年〇月」を全部めくっていただくだけでも(全く休眠した数ヶ月を除いても、現在50か月分ほどあるわけですね(^^;)。その50ヶ月分、それぞれ月ごとに、毎月30から40エントリーずつはあるわけですから・・・・・

 つまり、私がこのサイトでこれまで書いてきた主要記事がどんなものか、新しい読者の皆さんにおおよその見当をつけていただくには、もうデタラメにご不便をおかけしていることと思います   il||li _| ̄|○ il||li

*****

 この問題を一気に解決し、

  • 新記事の方が上に来る形で、
  • 過去の記事に関しては私がある程度絞り込んでセレクトしたものを、
  • 数百記事ばかり、1ページをスクロールできる形で
  • ブログのような表示の重さがない形で一覧したいただける

そういうページが、実はずっと以前から存在します!!

●阿世賀浩一郎のホームページ/index

 開設1995年12月(つまりWindows95発売直後)開設、日本において、インターネットで個人サイトを作ることが本格的に普及し始めた黎明期から、何と基本的なデザインを変えないまま運営し続けているサイトです。

 かつては、ネットを代表するエヴァ・サイトのひとつ、「エヴァンゲリオン論考」で著名だった時代もありますけど、幸いにして著作化させてもいただきましたので、そのコーナーは全面削除いたしておりますが(「ちーちゃんの部屋」というアニメコーナーがかつて存在したことを覚えておられる方もあると嬉しかったりして ^^;)・・・・

そのトップページから、このブログでの新エントリー記事を書く度ごとに、固定リンクへのリンクを、たいてい速攻の連続作業でお貼りしてもいるのです。

 恐らく、皆様のRSSリーダーに反映するスピードの比ではない「即時性」で「新着情報」が掲載され続けています。

 同一エントリー記事の更新(改版)情報すら、可能な限り早くお伝えしています。

 

そこに並んでいる、当ブログ個別記事へのリンク数は、常時数百あるはずです(古いものから時々、精選のための「ダイエット」をかけますので、一定数以上には増えません)。

 しかし、敢えて今でも、基本的には「素朴なhtml言語の手打ち」に依存し、javaスクリプトすらないに等しいということで、このトップページそのもののバイト数の多さの割には、表示が圧倒的に軽い筈です(このブログのトップページを表示するよりは軽いと思いますよ)

 
当方のアクセス解析によって、「こっちのページで新着情報見つけるほうが手っ取り早い」ことにお気づきの、毎日数名以上の固定ユーザーの方がおられることは掌握しています(感謝!!)。

 しかし、そうした方の占める比率が以前よりもかなり減っているようにも思いましたので、改めてご紹介させていただきました。

 

今後とも、「カウンセラーこういちろうの雑記帳」をよろしくお願い申し上げます。

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2009/04/27

人間は内面から変わらねばならないというのはウソである

クワバタオハラ 結婚&破局報告会見
●クワバタオハラ 結婚&破局報告会見
(msn=産経)

●くわばたりえ 今、私たちのモテ期が熱い!(AmebaGG)

 クワバタさんのダイエットの結果としての腰のくびれには、男性ながらショックと羨望を覚えたこういちろうでしたが(^^)

クワバタのくびれダイエット~コアリズムでこんなにやせた!キレイになった!~

 この人のダイエットに関しても、色々陰口をいう人もあるみたいだけど、何か、私の用語でいう「知ったかぶり系」(=裏返しの「妄想系」)が多いみたいなので(^^;)

 彼女の、今回結婚するお相手との秘めた交際は最低3年以上(^^)ということですが、ダイエットが成功したのは、彼への思い、そして彼の協力(・・・・ここでは皆様、少しだけ妄想に走っても、全然失礼ではないと思うゾ)あったればこそだろう。


**** 


 どうも、私のような商売をしていると、摂食障害との兼ね合いもあって、ダイエットという現象に対して、つい批判的なことばかり書きたくなる。

 しかし、ただダイエットするのではなくて、適切な形での筋肉の鍛え方と贅肉(内臓脂肪)の取り方となり、そのひとなりのいいバランスに向かうことが、その人の健康と長寿ばかりか、仕事やプライベートにおける活動全般の燃費の向上、疲労回復度の上昇、さらにはメンタルストレスの軽減と自信の向上という良循環となる場合が多いことについいては疑う余地がないだろう。

 ここ何ヶ月かの私の場合には、抗うつ薬から気分スタビライザーへの投薬の変更に出発する、うつ状態からの劇的な回復過程(絶対に躁転もリバウンドもしないのである!! まるでカタカタと軽快な音を立てつつ全く平常心で原稿を打ち続けるタイピストのような、そういうささやかな日常性のなかでしみじみと生きている)がいったん確立してみると、まずはもっぱら脳を使う労働は、このネットでは全然現れていないところまで含めると、我ながらあきれるコンスタントなフル回転状態があたりまえになった。

 実は、それこそが、驚異的に勤勉な、久留米を代表する経理と事務職の職人として、大病を一度も患わないまま、超頭脳明晰に生きて来た、私の父のライフスタイルの血をもろに継いだ、「十分に機能する人間(ロジャーズのいう意味での)」としてのあるがままのライフスタイルだったのだということに、成人して以降、やっとこの歳にしてたどり着けた思いである。

(やりたくない仕事をフルタイムでやらざるを得なかったら、今の私でも持たないかもしれないけど)

 そうなると、自然と外出する気になることも多くなる。つつじを見物して回ったり、地元のコアなグルメを訪問してみたり、自転車を買いなおしてみたり・・・・・ということが自然と生じているのは、このブログで書いてきたとおり。

 これだけで、人によっては、「以前よりずいぶん顔や体型がすっきりしてきたね」と言われ始める。

 そうなると、更にいい気になった私は、もう少し出歩いて運動してみようかとか、マジにクワバタさんの本だけでも、安いから買ってみようかとか思い始める始末である。


 靴も新調した。

 いずれファッションの新調まで分相応にはじまるかも。

 (なぜか、カバンから筆記具まで、身の回りのアイテムは、私が驚くほどの目利きで私にフィットするものを選んでくれる人がいるが)。

 今度皆様にリアルでお会いする時のこういちろうが、一見正反対かと想定されかねない、貴族的なダンディさで知られるフォーカシングの池見陽先生ふうの「チョイ悪オヤジ」っぽく(この先生はジャズ喫茶でペットまでお吹きになる!!)いつの間にか変身しているように、10%でも感じさせれば、大成功なのだが(爆)
 

****


 「内面から変わらねばならない」という強迫観念から、人は解放されねばならないだろう。

 もちろん「行動が変化しなければ何も意味がない」というのも、同じくらいの虚構である。


 そして、「ものごとを、マニュアルや教科書に沿って、きちんと積み上げて学ばねばならない」というのも虚構である。

 自分の納得いくところから、納得いくだけ、自分のニーズに即して、つまみ食いしていく人のほうが、結局途中で挫折することなく、気がついてみると、生真面目すぎる勉強家よりも遥かに深いところまで上達しているばかりか、開発者の原典の読解においてですら、机上の学者たちより正確で緻密という境地にいいたることもある。南方熊楠がこのタイプの空前の天才であったことは一般によく知られている。

 
 同様にして、「ものごとに完全かつ周到な準備が必要」というおもいこみは打破すべきだろう。

 時には、しったかぶりやはったり、出たとこ勝負で切り抜けることも必要である。

 さもないと、実践的な問題解決能力や、ネゴシエーションの能力はいつまでも育つまい。


*****


 「化粧セラピー」という、矢野実千代さんが開発したジャンルがある。

●コスメティックセラピー

 これは狭い意味での「美人になるための」お化粧のしかただけではなくて、例えば生きる張りを失いかかったお年寄りや、やけどや傷などの跡についてのコンプレックスに苦しんでいる人のためのものでもある。

矢野 実千代/高齢者のコスメティックセラピー (介護福祉ハンドブック)

 数年前、テレビでじっくりとドキュメンタリーを見た時、この人の発想とマインドは下手なカウンセラーすら超えていることを痛感した。

●瀧澤 祐希/お化粧セラピーが高齢者にもたらす影響について [医療法人耕仁会(札幌太田病院、介護老人保健施設セージュ山の手/新ことに) 学術研究論文集 第12 号]

 そして、この人をカウンセラー関連の学会の研修会かセミナー、あるいは大学学生相談センター主宰の学生向け公開セミナーに講師としてお呼びしたら、すごく刺激的な事態になるはすと夢想した。それはいまだ実現できていない。

 上記のウェブサイトの更新が止まっているので心配だが、このネタ、公開しますので、カウンセリング系の研修で研修講師のマンネリに困っている企画書の皆様、どうかご検討ください。

 不況の世の中で、彼女の事業が発展的に展開した結果、ネット検索できなくなっているだけなら幸いだが。

 (出資者が手を引いた、とか、一番ありそうなので)


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2009/04/13

にほんじんは、せんそうのしかたをしらない? (第7版)

(のっけから、雑記帳恒例の、挑発的な一言)

 日本人は、どうも殖産興業のあり方についても、未だに高度経済成長時代の計画の歪みと戦い続けている。

 だが、九州自動車道の久留米ICに隣接する東合川地域の総合開発事業の一環としての、「ゆめタウン久留米」を中心センターとする商業コンプレックスは、旧市街地から車で数分、筑後川堤防沿いの水田地帯の広大な敷地に、九州でも最大級の一大ショッピングモールを建設するという計画であった。

K3100039_2

 それは幸いにして、久留米では大成功をおさめた。シネコンプレックスや大ゲームセンターなど、久留米の若者の娯楽の中心そのものを旧市街から大移転させることにまんまと成功、今や中学生ですら、久留米市内の市街地を徘徊しない。福岡県南半分、筑後地区最大の商業・娯楽施設群である。

 九州内の全鉄道駅で乗降客数第5位を誇る西鉄久留米駅からは、夜23時まで毎時最低3本、休日には日中毎時6本のシャトルバスによるピストン輸送体制があるので、中学生でも比較的健全に近場で娯楽やショッピングを楽しめる体制が整っているわけである。

Nishitetsukurume西鉄久留米駅西口

K3100116
↑だが、そのぶん、明治通りを中心とする、西鉄久留米駅とJR久留米駅の間の旧市街地の地盤沈下は進み、創業80年を誇った、久留米井筒屋(旧旭屋デパート)は、今年2月でついに閉店となった(地図参照)。


大きな地図で見る

 2年後に迫ったJR久留米駅への九州新幹線の開通に関しても、JR駅のごく周辺部での、博多駅までわずか12分という、福岡市の衛星都市化を見越しての高層マンションの建設ラッシュが進むばかりであり、商業圏としての明治通りルート(旧東西ルート)は見捨てられたかのようである。

S35meijistreet
↑昭和35年の明治通り、西鉄久留米駅側から西=旧国鉄久留米駅方面に向けての眺望。一番奥に見える中層のビルが当時の久留米井筒屋デパート。

大砲ラーメン本店に設置のチラシより転載)

 このままでは、明治通りルート(旧東西ルート)に抜本的な対策が取られないまま、旧市街地北郊外の、櫛原バイパス-久留米東バイパスを通って、

「JR久留米駅-久留米大学医学部-百年公園-ゆめタウン-久留米IC」

という「新」東西ルートを通しての、マイカー利用中心の商業圏(このルートを貫通する公共バス路線もできそうにない)がこのまま確立しそうなことに危機感を抱く市民はたいへん多いはずである。

K3100089_2
↑久留米東バイパス・百年公園前陸橋より、東側、ゆめタウン久留米・久留米IC方面を臨む。遠くに見える山は高良(こうら)山。


 日本はほんとうに、群馬県みたいに、アメリカ的な車社会=郊外型ショッピングモール中心社会になっていいのか?

 神奈川県大船時代には考えられなかったのは、私のカウンセリングルームにおいでになるクライエントさんのほとんどがクルマでしかおいでにならないということだ。福岡市からでも、鹿児島県からですら!! 

Kfcmap1a

 それはさておき。

 西鉄久留米駅、岩田屋側の新しい東口から国道3号線沿いに南に広がる諏訪野町にかけての一帯は、以前から税務署、ハローワーク、旧久留米市公会堂など、筑後地区のさまざまな官公庁が軒を連ね、古くからの学校の跡地も連ねる(?)一角であったが、そこに忽然と建設された、巨大総合公共施設が、「えーるピア久留米」である。

K3100037_2

 この施設は、ひろびろした立派なエントランスを持ち、

* 生涯学習センター
* 男女平等推進センター
* 人権啓発センター
* 消費生活センター

が置かれている。

 付言すれば、「男女平等推進センター」とは、DVやモラハラやストーカーなどの諸問題についての筑後・久留米地区の公的な相談窓口の中心であり、「消費者センター」とは、ネット詐欺や通販・キャッチセールス等の解約問題・それに伴う借金問題と関連する、同地区の公的な相談窓口の中心である。

****

 繰り返します。

 必要なのは、実は戦争の技術でも訓練でも、老獪な外交でもありません!!

地域における「殖産興業」と「失業者対策」、
更には、「田地開発」と「潅漑・治水」、
年貢や租税の厳密な管理、
 「観光事業」(この記事も久留米の宣伝!!)、
そして「○○○○」に貢献した者のみ、
真のよき領主となるのである!!

 「天地人」で脚光を浴びた直江兼続真の功績は、実はそのあたりにこそあるのである。

 それが兼続の主君(米沢上杉家)の遠縁ともいえる、吉良上野介の、領地三河国幡豆郡での評価と類似していることを知る人も少なくないかと思う。

 もっとも、米沢上杉家にとって吉良は、上杉鷹山による藩政改革までは米沢藩の藩財政を窮乏させる要因のひとつであり、むしろこの三河の領地でのみの評判は、一種の「判官びいき」では?という見解がwikipediaには紹介されているが。

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