フォーカシング指向心理療法

2012/01/04

フォーカシング指向認知行動療法の可能性

フォーカシング指向心理療法は、技法としてのワン・セットのフォーカシング技法を現場面接に持ち込むことではありません。そうしたやり方を杓子定規にとることは、いろいろな意味で効果を上げにくいと私は感じています。

フォーカシング技法を学ぶ場と、現場でのカウンセリング場面は別に設定するのが望ましいかと思います(このあたり、「子どものためのフォーカシング」では見事にその壁を乗り越えていますが)。

むしろ、他の技法と柔軟に融合させた「エンジンオイル」としての活用が、現場では有意義だということは、ジェンドリン自身、「フォーカシング指向心理療法」で述べています。

この2冊のうちの下巻では、ラザルスのアプローチを引き合いに出して、認知療法との統合について示唆した章があるのですが、私なりに、「フォーカシング指向認知行動療法」を体系的に定式化する試みをすでにし始めています。

(ABAや解決指向アプローチとの融合についても含まれています)

以下、以前に書いた私なりのとりあえずのフォーマットを紹介したいところですが、すでに以前にまとめた記事があり、たいへんな長文ですので、リンクだけ掲載します。

●フォーカシング指向心理療法の認知行動療法的活用についてのとりあえずの覚え書き

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「こころの天気」のご紹介

島根県松江市でフォーカシング・トレーナーをなさっている土江正司さんは、活発にグループワークやワークショップを開催されており、独自のユニークな技法をいくつも実践しておられる注目すべき存在です。

もっとも著名なのは、「こころの天気」と呼ばれる描画法的アプローチです。

この技法は、非常にシンプルであり、小学校低学年を含む学校教育現場でも十分活用できます。

詳しくは、土江さん自身のサイトでわかりやすく解説されているので、以下のサイトを御覧ください。

●こころの天気描画法(by 心身教育研究所)

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2012/01/02

夢フォーカシング 技法の実際

今度は、ジェンドリン自身が開発した、「夢フォーカシング」の技法の詳しいマニュアル。

この技法の特徴については、本部サイトのこの記事。あるいは当ブログのこの記事この記事、やこの記事、そして昨日のこの記事ですでに概説していますが、それを具体的マニュアルとして概説することにします。

本書を手に取り読み始めると、16の「質問」が羅列的に並んでいる印象になり、具体的にどういう段取りで進めるのかのフォーマットがややわかりにくいので、それを私なりに整理しなおして書いてみましょう。

夢フォーカシングは、一度身につけてしまえば、通常のフォーカシングより容易にひとりでも実施できますので、以下の部分では、敢えて「一人称」で書いてみたいと思います。

なお、私は以下の内容は日本人間性心理学会の「人間性心理学研究」で原著論文として書いています。(夢フォーカシング技法の面接場面への適用に際しての幾つかの実用的示唆」 人間性心理学研究 第11巻 第2号)

******

1.夢の内容について選び、(聴き手がいれば)語る。夢は断片的なものでも構わない。(朝起きてすぐに書き留められるように枕辺にノートを準備しておくが吉)。一般には、古い夢ではなく、最新の夢を選ぶ方が効果的である。

※聴き手がいれば、聴き手その内容を丁寧に伝え返し、誤りがあれば語り手に修正してもらう。内容的に不明瞭な部分、よく覚えていない部分は、「曖昧な部分は曖昧なままに」聴取すべきである。

2.夢について、自分なりに思い浮かぶ感想や理解、実感を探り、言葉にしてみる(【質問1】、【質問2】。

・・・・リスナーがいる場合、夢を観たご本人なりの感想や理解等をまずは語り尽くしていただくことを十分にすすめて、次に進むことがたいへん重要です。

3.夢の中で、一番興味を引く部分はどの部分かを確認する。

4.ここから先、大別すると3つの方略がある。
 すなわち、「場所の方略」「登場人物の方略」「物語の方略」である。
 これらは夢を観た人が興味をひくのであれば、自由に選択していい。

(聴き手の側は、自分のフェルトセンスに照合しながら、夢をみた人のプロセスの流れにふさわそうな「質問」を提案していくほうが円滑に進むことが少なくないであろう)

●場所の方略【質問4】

* 夢の中に出てくる場所と似た場所に行ったことがあるか?

* 形状や様子は似ていなくても、夢の中で「そういうふうな居心地になった」場面というのを、生活の中で味わったことがあるとすれば、どんな場面か?(心象風景)

●登場人物の方略

* 夢の中で関心を持てる登場人物を選ぶ。
 (それまで出会ったこともない見知らぬ人、ちょい役ぐらいの人、場合によっては無生物[建物、調度、花、植物など]を選んでみるのも一興である)【質問6】

* そのような人物の特性が、もし「自分の中に」少しはあるとすれば、どんな部分? ひょっとしたら、自分の中にそうした側面があと少しあってもいいというサインかもしれない【質問7】

・・・・このへんは、ユング的に言えば「アニマ」「影」などの元型を投影された相手というふうにもとらえらるかもしれない。「自我」というものは「自己」の全体性の一部でしかない。

* 試しに、その人に「なってみると」どのような感じだろう?【質問8】

・・・・これは、ゲシュタルト療法とは異なり、心の中だけの演技のつもりでいい。子どものための学芸会で、大げさに身振りを交えつつ演技するつもりで。

(「端役」ばかりか「花」「山」「岩」の役など、幼稚園児の学芸会ならあると思える)

●その他のオプションとして私がおすすめの質問

*もし、その夢に「続き」があるとすればどのような方向に向かうだろう?【質問9】

*事実に反するものは?【質問12】 

・・・夢の中と日常では違うこと、部屋の構造、登場人物の性格や役割などでもいい。
・・・たとえば、階段を降りていたはずなのに、出た先は山頂だった・・・みたいな矛盾なども。

*****

他にも幾つかの【質問】をジェンドリンは準備していますが、私なりに思うに、それらをあまり安直に使うと、ありがちな「頭での」「象徴解釈」になりがちと思えるので、ここでは解説を省略します。

*****

ジェンドリンが、夢との関わりで重視しているのは、

「人は、自分の夢についての理解において、普段の日常生活において自分を理解するのと同じような形で理解しようとする傾向(バイアス)がある。そのために夢は新鮮な気づきとして活用できないパターンにはまる」

ということです。

夢フォーカシングは、とことん「楽しむ」ものです。

私がセッションを持った経験からすると、仮に怖い夢や苦しい夢であっても、爆笑ないし苦笑する思いもよらない展開になり、ご本人も楽しい体験になることがほとんどです。

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インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際

ジャネット・クラインの開発した、インタラクティヴ・フォーカシングが、通常のフォーカシングとどう異なるかについてのまとめはこちらの記事で書きましたが、今回は、インテラクティブ・フォーカシングの技法が、具体的にどのようなものかを詳しく書いてみましょう。

以下に述べるのは原則として二人組仕様ですが、これは3人以上でも可能であることについては詳しくは後述します。

*****

1.ふたりともまずは、リラックスできるすわり心地を見つけて、注意を体の内側に下ろしていき、今の自分が気になっていることは何かなあ?・・・と問いかけ、身体気分の不全感からの応答を待つ。

2.それらの中から、今、セッションの場の中で取り上げたいことをひとつ選ぶ。そして、そのことについて、せいぜい2,3分間で話せるくらいに、自分の中で取りまとめる。

3.どちらが先に話し手(ストーリーテラー。インタラクティブ・フォーカシングでは「フォーカサー」という言葉を用いない)になるのかを決める。他方は聴き手(リスナー)である。

4.ストーリーテラーは、リスナーに向かって、自分の置かれた状況や気になること、それについての思いを、先述のように2,3分程度で話していく。
 その際に、リスナーは、折をはさんでストーリーテラーの話を、自分の身体に注意を向けなら傾聴し、ストーリーテラーに伝え返しをしていく。
 ストーリーテラーは、リスナーの伝え返しがピンと来なかったり間違っていれば、遠慮なく修正し、リスナーはそれに応じて伝え返しをやり直す。

・・・・ここまでの所要時間は、リスナーからの伝え返しとスターリーテラーからの修正に応じるところまで含めると、10分前後で終わっているはずである。

5.このあと「二重の共感の時(Double Empathic Moment)」と呼ばれる部分に進む:

a.ストーリーテラーは、自分が今話したことについて、身体の曖昧な実感(フェルトセンス)に照合しながら、じっくり味わい直す。

b.リスナーは、「ストーリーテラーが」どのようなフェルトセンスを感じているのかについて、あたかも自分がストーリーテラーになったかのような気持ちで、ストーリーテラーの「身になって」、フェルトセンスを醸成していく(阿世賀はこれを感情移入的フェルトセンスと呼んでいる)。
 この際、リスナーは、できれは「ひとつの単語、ないし2,3の語句、ひとつのイメージ」をストーリーテラーに投げ返せばいいところまで吟味する(これは非常に重要なポイントである)

6.この後、まずは、リスナーの側から、吟味しておいた言葉やイメージを、ストーリーテラーに告げる。

7.ストーリーテラーは、リスナーが提示した語句やイメージを、自分のフェルトセンスと照合する時間を取る。

8.そして、ストーリーテラーは、リスナーの提示した言葉やイメージが、どこがどのように自分のフェルトセンスとしっくり来たか、新たな気づきに結びついたか、どこはしっくり来なかったかを投げ返す。

リスナーは、それを傾聴し、伝え返しを挟んでいく。

9.次は、リスナー側が、スターリーテラーのここまでのプロセスを聴いていいて「自分個人として」どんな印象はを持ったかについてストーリーテラーに投げ返し、それまでのストーリーテラーが今度はリスナーに回り、伝え返しをしがら傾聴する。

※この段階で、そでまでのストーリーテラーとリスナーの「役割交換」が成立するわけで、ここから今度は「(野球のイニングふうに言えば)攻守交代」して、4.ー8のプロセスを進めていくことが可能である。

 そして更に、時間が許せば、更に「2回」のイニングに進むといった形で、交互に進めて行くことも可能である。

※9.までのプロセスを「片道(single wing)だけ」進める形で、10.以降の終結のための段取りに進むことも可能。

※また、9.の後で、それまでのリスナーが、「全く新たな自分の話題」について、それまでストーリーテラーだった側に、今度はリスナーとして傾聴してもらいながらプロセスを再開することも可である。1-2.の段階で想起していたネタのままでもいいし、その時点とは別のテーマになっても構わない。

10.4-9.までを「役割交代」しながら進めて、双方の合意が得られれば、二人とも再びそれそれ自分の内面に注意を向け、

a.セッションはじめと、自分自身についての感じ方がそう変わったか。

b.セッションのはじめと、相手についての感じ方がどう変わったか。

を味わう沈黙のひと時を取る。

11.10.で感じた内容についてお互いに交換する。

12.今、ここで、相互作用的なかかわりができたことについてお互いに感謝する。

***+**

・・・・以上で、2人組のインタラティブ・フォーカシングのフォーマットはおおよそ解説したことになる。

******

なお、インタラクティブ:フォーカシングは2人ではななく、3人以上でも可能である。
a.b.c.3人の場合を想定すれば、

a.ストーリテラー b.リスナー c.オブザーバー
b.ストーリテラー c.リスナー a.オブザーバー
c.ストーリテラー a.リスナー b.オブザーバー

の順序で回していくことができる(それまでリスナーだった人に次にストーリーテラーになってもらうことが原則である点に注意)。

こうした3人以上のやり方を「ラウンドロビン・フォーマット」と呼ぶ。

******

こうしたやり方の効能については、やはりもう一度、こちらの記事に立ち返っていただければ幸いである。

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2011/12/31

フォーカシング関連書籍、全員集合!!

大晦日でもありますので(?)、Amazonで購入できる、日本のフォーカシング関係の「全」書籍をご紹介いいしたします。

これらのうち、私(阿世賀浩一郎)が編者になっているのが1冊、共著になっているのが三冊です。

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2011/12/26

フォーカシングをやる中でイメージがひとり歩きし始めることに困惑しているみなさんへ(転載)

この記事でも、旧「フォーカシングQ&A」からの転載です。

******

 フォーカシングをしようと内面に注意を向けると、気になる事柄や身体の感じとの関連すら不明確な形で、あるイメージが「忽然と」生じてきて、それをただ「感じよう」としていると、イメージが別のものに変化して行き、突然消えてしまったりする・・・・・こうしたことに困惑するフォーカシング学習者の 方は、決して珍しくないようです。リスナー(ガイド役)をしている側の人も、目の前のフォーカサーがこうした展開をはじめると、結構対処に困ることが少な くないかと思います。

 これが、身体の感覚についての「イメージ的」な表現であれば、少なからぬ場合、対応にさほど困惑しない筈です。単に身体感覚を「どのように」表現するかということであるに過ぎませんので。身体感覚と密着したイメージは、実際に身体の感じが変化していく小さなステップが生じないままに「一人歩き」する ことはあまり生じませんので。

少なくとも、

「なぜか、嵐か何かで大きな枝が折れてしまった樹木が浮かんできました」

などといったものなら、何か「意味シン」ですよね(^^)。フォーカサー自身も、ガイドの側も、これなら、自分の抱えた問題や、存在のあり方と関係 しているものとして、フェルトセンスの次元で体験する「きっかけ」にはなりそうだという意欲(?)をかき立てられそうです(^^)

ところが、例えば、「目を閉じると、私の前で球体が輝いているのが見えてきました。見ていると、きれいですね」などとフォーカサーが報告したら?

今回は、ちょっとこの問題について、私の考えと、実践的対処法について述べてみましょう。

***** 

イメージは、内側に触れようとする中から、自然と生じてきたものである限り(つまり、意図的に何かを思い描こうとしたり、展開させようとしたのではない限り)、身体のプロセスの中から生じてきたものであることは違いないとは思います。

イメージが生じてきた(別のイメージに転換した)時に、例えば、

「この(新たな)イメージは、自分の置かれた状況や生活や存在のあり方、課題、気がかりや悩みと、どこかで何か響きあっているのかな?」

などと内側に(身体に)問いかけてみるのはいかがでしょうか?

身体の方が、この問いかけに対して「うなづいて」くれれば(たいてい、身体の中の「どこか」特定の部分の感じが、ポッと明かりがともるように鮮明に なり、「そこ」が応答してくれる形になるかと思います)、そのからだの「その」部分の感じとイメージの両方を共に大事に歓迎しながら、しばらく「共にい て」あげてみるのでいいのだろうと思います。

そういう際に、どんな気がかりや、生活状況と関連しているのかが具体的にピピッと実感できることもあります(頭で「推理」しようとしなくても。こうなるとそれはそれ自体小さなシフト(実感的な変化を伴う洞察)体験だといえます)。

例えば、先ほどの2つめの例の、「光る球体」について、自分の内側にこの問いかけをしてしばらくすると、胸の辺りに、何か「キュン!」とする感じが生じて来たします。そうなれば、

「ほんとうはこの光る球体は私の胸の中にあるんですよ」

だとか、

「暗闇の宇宙に浮かぶ光る天体・・・・確かに美しいんですけど、何か凄く孤独で寂しげな気がします。・・・・・「孤独で寂しい」・・・・・「こんなふうな」寂しさを私は感じながら生きているのかな? 私って、結構ナルシストなのかな?・・・いや、それだけでもない気がするな・・・」

などという方向に展開したとすれば、もう、そのセミナーに参加している誰も、「この人はフォーカシングをしているのだろうか?」などと疑うことはないはずですよね?

(もっとも、私は、フォーカシングを学ぶ場が、「これはフェルトセンスを体験しているということなのだろうか」だとか、「これでフォーカシングをし ていることになるのか」などということについて、ああだこうだと頭で論議する場になるようでは、そもそも好ましくないと思っています。大事なのは、「きちんとフォーカシングできること」ではありません!! フォーカシングを学ぶ場で、あなたが「満足する」ことです

*****

 その一方、「自分のなかの具体的にどういう課題と関連しているのかはっきり実感できないけれども、それでも、「どこかで何か」自分のあり方と関連して、このイメージが生じていそうだという実感があるのであれば、それが具体的に「どういう」自分のあり方となのかを性急に捜し求めなくてもいいのですね(そうした気づきは、必要な時に「向こうから」やってきます)

*****

 そもそも、内側に注意を向ける中で自然発生的に生じてきた(つまり、無理やりに思い描こうとか、展開しようとしたのではない)イメージというのは、私は、体験過程の「暗黙の機能」の働きとして生じてきたことを信頼していいとは思います。

「暗黙の機能」とは、フェルトセンスとして注意を向けることすらしない(できない)次元で進行しているプロセスのことです(ジェンドリン論文集 「セラピープロセスの小さな一歩―フォーカシングからの人間理解」(村瀬・池見他訳)所収の「人格変化の一理論」、p.181の「d)知覚と行動の暗々裏の機能」参照)。

 

イメージは、この「暗黙の機能」の中から、直接に、いわば「バイパス・ルートを通って」意識に浮かび上がる場合も少なくないのですね。

つまり、イメージが、フェルトセンスを「飛ばして(スキップして)」生じてくることも、それはそれで自然な営みとして受け止めておくのがいいいように思います。

それは、昔ながらの心理学用語で言えば、少しだけ「解離(dissociate)した」プロセスです。しかし、解離したプロセスですら、自分に「統合」されていないけれども、やはり「自分の-中から」から生じてきたことには変わりがないわけです。

ですから、技法としてのフォーカシングをする際に、仮に、生じてきた「その」イメージが、自分の気がかりや生活上の課題や存在のあり方とどこかで何か響きあって生じていることを、身体の感じが「裏付けて承認する」返事をその時には返してくれなくても、それでも敢えて、

「今は全然ピンと来ないけど、自分のあり方と『どこかで何か』関係する形で生じてきてくれたのかもしれないね。ありがとう

などと、そのイメージそのものに、一声かけてあげておく意味はあるのではないかとは思います。

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フォーカシングはどこで学べますか?(転載)

 2009年10月31日現在、日本には、The Focusing Institute認定のトレーナー、およびトレーナー訓練生(TNT)が156名います。

 そうした人たちの中で、個人開業されている方は、私を含めてごく一部、個別指導を予約に日時さえあえば受け付けているカウンセリング機関も必ずしも多くないのが現状です。

 一方、カウンセリング現場や教育現場でフォーカシングを柔軟に活用されているトレーナーは、かなりの数におよび、多くのトレーナーの方はそうした場で、いわば「フォーカシング指向心理療法」的に柔軟に活用されているものと思われます。

 また、「子供のためのフォーカシング」という領域がありまして、日本にはこのジャンルで情熱を注ぐ人たちがたくさんいます。教育や保育の現場で活用されています。

 一方、ボランティアに近い形で、フォーカシングのセッションを引き受けてくださる人、地域でのフォーカシングや体験過程理論の勉強会(これはかなり大規模のものあれば、少人数でささやかに地道になさっている方々もおられます)はかなりの数に及びます。

 認定トレーナーないし訓練生の人たち同士に限定した実習、大学院研究室での実習、トレーナーではないけれども、お互いに学びあう場として集まりを持たれているケースなど、多様なスタイルでなされています。

 大きな機関になると、ほとんど毎月のようにワークショップが開催されている場合もあります。

 そうした中には、新規参加者歓迎のところもあれば、むしろクローズドなメンバーで研鑽を積むことを重視している場合もあります。

 私の掌握している範囲では、北は北海道から南は鹿児島までの広がりがあります。推定では、少なく見積もっても50-60団体(あるいは個別セッショントレーナー)が機能していると思います。

 (NLPなど、他流派の研修課程においても、フォーカシングを重視しておられるケースがあるようですが、ここまで述べてきたのはThe Focusing Instituteないし日本フォーカシング協会系の団体・個人に限定しての情報です)。

*****

 今ご紹介した、「日本フォーカシング協会」は、The Focusing Instituteと連携しつつも、日本独自の組織であり、資格認定(私の資格研修プログラムはこちら)は直接関与していません。フォーカシングを「愛好する」皆様(もちろん、これから学ぼうという皆様を含めて)であれば、大学の研究者からカウンセラー、教育関係者ばかりではなく、一般の皆様にまで開かれたネットワークです。

 年会費3,000円をお払いになると、協会「メンバー」として登録され、年4回ニュースレターが送付されるばかりではなく、認定トレーナーが主催する研修会やワークショップの多くにおいて割引料金が適用されます。

 また、年に一度開催される、泊まりがけの「フォーカサーの集い」(日本各地を巡回しています)に参加できます(別途参加料はいただきますし、原則的に滞在地の宿はご自身で確保していただく必要があります)。

 フォーカシングの関心を持つ、日本全国の人たち(時には海外から著名トレーナーが参加されたこともあります)と、交流を深められるばかりか、 フォーカシングのパートナーシップ(個別セッション)を体験するための小部屋も設けられ、それと並行して、「出店方式」と呼ばれる、その場で自由に選択で きる分科会に参加し、日本のフォーカシングの主なるトレーナーによるミニ・ワークショップをオールスターキャスト(?)で幾つも体験できます。

 ニュースレターには、各地でのワークショップ情報や、勉強会のレポートも満載されています。

 ただし、日本フォーカシング協会事務局は、トレーナー紹介についての直接の個別のお問い合わせにはお応えできないという原則を貫かせていただいております。この点はご了承下さい。

*****

 以下、私が調べた範囲で掌握している、ネット上のフォーカシング関連サイトを一覧にしてご紹介します。

 なお、以下にご紹介しているサイトは、そこのオーナーに打診すればフォーカシングについての質問に答えて下さるとか、学びの機会を具体的に提供してくださることを必ずしも意味しません。

 各サイトの趣旨・ポリシーを尊重し、くれぐれも個々のサイトのご迷惑にならないようにご配慮願います。

※個々のサイトにリンクの許可をいただいている場合とそうでない場合があります。サイトの管理者の皆様、ここでのご紹介を抹消依頼の必要をお感じでしたら、快くお引き受けいたしますので、どうかご遠慮なくご一報ください。

以下、私のインターネット上の情報源:

*****

・・・以上、これまで継続していたブログ、「フォーカシングQ&A」をこの機会にたたませていただき、「ふくおかフォーカシング・セミナー」公式サイトへと再構築いたしましたので、これを機会にそちらの記事の中で重要記事であったこの記事を、修正の上で転載させて頂きました。

もし、新たにフォーカシング関連のサイトをお始めになった方、あるいは発見された方からのご連絡を歓迎いいたします。

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2011/12/20

「こども達とフォーカシング」書評

共著者のひとり、マルタ・スタルベルツは、長年、発達障害の子が沢山いる学校で、児童心理士として活躍しておられた方である。

しかし、本書は、子どもや親や学校の関わりのみならず、大人自身が、様々な個人的現実世界や、組織・施設の中で、フォーカシングをいかに役だてられるかにも様々な示唆を与えてくれる。

フォーカシング関連の書物の中でも、訳はたいへん秀逸な部類に入ると思う。原著そのものに、難解さがない、流れるような自然さがあるであろうことも容易に想像がつく。

多少フォーカシングに馴染んだ人であれば、全くスムーズに読めるであろう。

著者は、こども達と関わる上で、普段思わず使ってしまうような物言いをほんのちょっと控えてみて、親や教師の側が、まずは自分の内側の感じに注意を向け、心のスペースを取り戻すことの重要性を説く。そして、子どもの傍らにいる中から生じてくるボディ・センスに感情移入的に注意を向け、丁寧に気持ちを察しながら言葉を返していく(これを「ミラーリング」と呼ぶ)、それだけでも、子どもとの関係性が、たとえそれが赤ちゃんとの関係ですら変わることを示唆する。

そして、子ども自身が自らのボディ・センスに注意を向け、程よい間合いを見い出すことで、自らにやさしい関係を作り、それが行動(かなりの問題行動すら含む)の好転を無理なく促すことに結び付けられるかを、様々なケースについて、思春期に至るまで、年代別に注意すべきポイントを少しずつ変えながら解説してくれる。

子どもがボディ・センスから自分の細やかで複雑な感情や状況を表現するために、言葉だけではなく、絵画や文字などを媒介することを子どもに提案すると、相互作用が深まる様も、こども達の描いた豊富なイラストを挿入ながら理解できる仕様になっている。

また、技法が決して押し付けにならないように、いかに細やかに関係性を築いていくかが前提になっているかについても、非常に示唆に富んでいるだろう。子供達といかに寄り添うか。それは、子ども自身が自分のボディ・センスに親和的になるかと感応しあっているかのようである。

学校教育の現場では、SSTやアサーショントレーニング、認知行動療法的アプローチ、いじめ対策のためのワークがなされている場合も多いであろうが、ここで述べられたフォーカシングの活用は、それらの技法と矛盾したり取って代わるものではない。むしろそうした技法と統合され、しなやかなエンジンオイルを供給するものといえるだろう。

本書の事例を読んでいると、言語の発達や学習障害、自閉、多動、感情の統制などという点で、実は全く平均的児童との隔てがない関わり方の次元があることが生き生きと伝わってくる。本当に「現場型」でフォーカシングの教師としても有能な人たちが書いた本だと思う。       

「ここの部分は◯◯技法に似ている」などと安易に類型化して読まないで欲しい。本書の行間に身を委ねて味わって欲しいと思う。そこにはpersonとしての大人と子ども、「人と人」との豊穣なコミュニケーションの世界が広がっているのに気づくだろう。

===========

以上、未だ途中までの読みかけですが、とりあえずアップ。読み進めるうちに必要を感じれば増補改定します。

2011/12/18

Skype(インターネット音声動画通信)を通してのフォーカシングへの誘い

・・・・以下、インターネットにまだあまり詳しくない、初心者向けの内容です。

*****

 皆さんは、Skype(スカイプ)をご存知でしょうか?

 インターネット上で、ライブで音声動画通信を行うソフト、要するにTV電話のようなもので、しかも使用料金は無料です。
 ヘッドセットと呼ばれるマイク付きヘッドフォンさえ購入すれば、簡単な設定で、日本全国、いや、世界中のフォーカシング・ピープルとの間で、パートナーシップを持ったり、トレーニングを受けたりすることができる可能性がひらけます。

 電話、ないし電子メールによるフォーカシングは、かなり前から欧米では行われていましたが、日本でもすでにSkype経由でフォーカシングを共有・提供しておられる方もすでに少なくないかと思います。

 ここで改めて、まだご存知でない方のために、Skypeの活用が秘めた大きな可能性について、私なりにご紹介したいと思います。

  1. 好きな時に、フォーカシングのパートナーシップを共有できる。どこかに足を運ぶ必要もない(交通費も要らない)。身近な地域にフォーカシングのグループ等がない場合でもセッションを共有できる。
  2. ワークショップやグループの場は、日常から切り離された、フォーカシングを共有する仲間がいる「特別な場所」からこそ安心してフォーカシングできる長所もあるでしょうが、Skypeによるセッションだと、家の自室にいる「日常的な自分」をそのまま持ちこんでセッションを持つことができる。
  3. 家の外に出ると、もともと非常に傷つきやすい方の中には、フォーカシングの集いの場に出ても、それだけで「素の自分」で全然いられなくなり、セッションの中で、いつまでたっても自分の中の肝心な「何か」に触れらない、あるいは、仮に集いの場でいい体験をしても、その効用が日常に全然反映しないままというディレンマを抱えている方も少なくないかと思います。
     そういう皆様にとっては、Skype経由のほうが、別の意味で「安全な」「安心できる」場を提供することになる場合もあるのではないか? 殊にインターネットに普段からなじんでいる方の場合はそうでしょう。
  4. インターネットのブロードバンド化が進む中で、一定のスペックのあるパソコンであれば、スカイプの動画は、驚くほど滑らかに動き、本当に「面前に」相手がいるかのようなpresence体験になることも少なくない。
     その一方、「面と向かってセッションを持っていたとしたら、恐らく、《自意識》が働いてしまい、うまく行かなかったろう」という感想も耳にしたことがあります。つまり、むしろ「体験的距離」が取りやすいことが少なからずあるというということでしょう。

私は、こうした意味で、Skypeを通して、フォーカシングのパートナーシップを共有される皆さんが、全国で更に増えることを祈っています。
========

Skypeで私が有料でお引き受けしている内容(全くの初心者の方歓迎)。

●私を担当者とする場合の、有料個別指導のやり方、料金体系等、詳しくはこちらを御覧ください。

●skype公式サイト

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2011/06/29

アン・ワイザー・コーネル 著 :「すべてあるがままに -フォーカシング・ライフを生きる-」("Radical Acceptance of Everything") 書評

アメリカのフォーカシングの名教師、アン・ワイザー、コーネル女史による本書の原題は"Radical Acceptance of Everything"である。この"Radical"という言葉の含蓄と、邦題の「すべてあるがままに」という語感には著しいギャップがある。原題をう まく噛み砕いてキャッチーなものにするためのアイデアは他に容易になかったかもしれないが、本を開いてみた方が、内容に面食らうであろうことは相違に想像がつく。

"Radical Acceptance of Everything"とは何か。自分の中に生じてくる様々な思念や情動などをひとつひとつ対象化し、その存在をひとつずつ認めてあげて (acknowleging)、それらすべてのかたわらにに佇(たたず)んでいてあげることで、自分内部にスペースを見出すという、意図的な過程を経て見出された状態のことを指す。それが実現できれば、その人の変化は、自ずから着実に進行し始める。

アンはこれを本書の多くの部分で「プレゼンス状態」と呼ぶが、今度はこの"Presence"という言葉そのものが日本語として馴染みにくい。私は"Presence"を「臨在性」と訳すことを提案したい。(内的に対象化し得るすべての)「傍(かたわ)らに、たたずんでいてあげられること」を指すからである。そこには関係性が含意されている。

訳が分かりづらいというレビューをされている方があるが、私が精読した限り、上記のポイントを除けば、本書は原著を非常に精妙に翻訳したものである。実は、そのように精妙に訳さない限り、言語学者としての経歴を持つアン女史による本書の真意は伝えようがない。ほんとうに「繊細な」内的作業の仕方について書かれている本なのだから。

つまり、本書は読者を選ぶのである。フォーカシング技法について多少なりとも「体験的に」身につけている人であることが条件。

一定の目安を述べれば、少なくとも、アン・ワイザー女史の「フォーカシング入門マニュアル」を十分に読みこなせ、その技法を自分の為に、あるいは聴き手として実践できる人であれば、アンさんの他の著作を読まないまま本書に進まれても、熟読すればその真価ががわかるであろう。

そういう意味では、フォーカシングに対するある一定の熟練度がある人が「がっぷり4つに組んで」熟読するのための本である。

本書に収録された論考やエッセーそのものが、一部の書き下ろしを除き、実は国際フォーカシング機構(The Focusing Institute)の機関誌に寄せられたものである。ゆえに、「フォーカシング・ピープル」のための新たな刺激剤(しかも衝撃力がある起爆剤!)として 位置づけられる運命を背負っていると思う。

だが、本書で示唆されたレヴェル(実は、身につけてしまえばそんなに複雑とは感じないものになるのだが)を実践できる一団が日本に現れるならば、日本の心理臨床界におけるフォーカシングについての認識を、根本的に変革させるだけのパワーを秘めていると確信する。

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本書については、当ブログでもこれまで多少言及したことがありました(こちら参照)。しかし今回、Amazonレビューとして新たに書き起こしたものを転載しました。

本書は、「入門マニュアル」「ガイド・マニュアル」に続く、「ニュー・マニュアル」の更に次の、アンの技法書として位置づけられます。

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 アンさんの著作、あるいはワークショップへの参加から、私は大きな影響を受けてきました。本書は自分がそうした中で私が身につけてきたものを明確に再確認するのに役立ったと同時し、いくつか新しいアイデアももらえたと感じています。

 私のフォーカシング個別指導でも、本書で書かれた内容に準じたことをお伝え出来ていると感じて、ほっとしたところがあります。

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