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書籍・雑誌

2017年4月18日 (火)

「傾聴・心理臨床学アップデートとフォーカシング―感じる・話す・聴くの基本」

この本を先に読んでおくべきだった。

この内容の水準は極めて高い。

自分がこれまで書いてきたことが恥ずかしくなった。

ここで行われているP.122-p.127のClearing  a Spaceは「奇跡の8分間」とでもいうべき強力なもので、それがクライエントのその後の日常に決定的な影響を残している。

私自身はclearing a Spaceの際にここまで気がかりの「置き場所」を誘導することはないが、ここでは確かに強力な効果を発揮している。決して押し付けではない、大変クリエイティブなプロセスである。この著作の中では「セラピスト介在型CAS」と呼ばれていて、「ビギナーの場合には有効である」と説明されている。

実はジェンドリン自身は、著書「フォーカシング」の中では、個々の気がかりについて「置き場所」探しを具体的にしていくことまで求めてはいない。「少し離れたところから眺めてみる」ぐらいのことである。

私は、日本では具体的な置き場所探しをすることに拘泥し過ぎではないかと考えてきた。

それよりは、ひとつ身体のモヤモヤや気がかりな事柄を見いたしたら、「それが『いる』のはわかったよー」と一声かけてあげるようにフォーカサ―を誘導して、「それを別にすると、あとは申し分のない感じかな」と身体に聴いてみる、ということを繰り返す段取りを重視していた。

「どこに置くか」より、積み出した「後の」空間に何が出てくるのかをひとつひとつ認めて行き、(積み出した後も残る、何についてとは言えない漠然としたモヤモヤも"Background Feeling"として積み出してもらい、最後に広大な空間が残るのを味わってもらうことを優先していた。

私の場合には、壺イメージ療法を原法通りに活用する場合に、置き場所の提案を示唆的に誘導することがあるだけであった。

とにかく、この本はいろいろな意味でインパクトが強い本である。

技法家としてのアイデンティティをもろに揺るがされた。

学会口頭発表も取りやめようかと思う。

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2017年4月 8日 (土)

ジェンドリンの「クライエントのクライエント」日本語訳、読めるようになりました。

私がThe International Focusing Institute日本語版サイトに、すでに邦訳があることを指摘し、掲載を要請していた、久羽康、吉良安之、両吉良先生がお訳しの、"The Client's Client"がアップロードされていました!!

●Eugene T. Gendlin (1984) The Client’s Client: The Edge of Awareness.クライアントのクライアント:意識の辺縁

少し抜粋すると:

フェルトセンスは、私たちの内なるクライアントである。通常の意識的な自己がセラピストであるが、このセラピストはしばしばひどく指示的で、内なるクライアントをいつも邪魔している場合がある。このようなセラピストは敵意をもって攻撃を加えることがしょっちゅうであり、そうでなくとも古い情報ばかりに頼って、自分はクライアントよりも賢いと主張し、ずっとしゃべっていて、邪魔をし、合ってもいない推論や解釈のために時間を使い、そして「クライアント」が話せないでいることにはほとんど気づかない。この「指示的なセラピスト」は、クライアントがそこにいることにほとんど気づいていない。このような「セラピスト」は古いジョークで言うようにクライアントなしで物事を始め、どこまでもクライアントなしで進んでいく。

調査が明らかにしたのは、自分のフェルトセンスに対してクライアントセンタードの態度で接するクライアントはうまくやれるということである。

もちろんこれは、人の中にもうひとり人がいるということではない。それはある種の自己応答的なプロセスである。ただ、これを「自分自身に対して」クライアントセンタードである、と言うのは不正確だろう。むしろ必要なのは、その人の内側における、通常の自己とフェルトセンスの区別である。クライアントセンタードの応答が向けられる部分はまさに後者である。

・・・・こんな調子の、わかりやすいたとえを使っています。

それこそ、ひとりでフォーカシングする際のヒントになるのではないでしょうか。

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2017年3月31日 (金)

カウンセラー同士の人間関係

流派を問わず、カウンセラーには、クライエントさんに対してまずはじっくりと話を聴き、受容的であることが求められる。認知行動療法ですら、伊藤絵美先生の実践を見る限り、そうである。行動療法の山上敏子先生ですら、クライエントさんへの共感力は基本のベースになっている。

精神分析ですら、しょっぱなから「解釈」を振り回すことはしない。「自由連想」というのはある意味でクライエントさんへの受容の態度と相通じるものがある。

もっとも、古典的精神分析の場合には、思い浮かんだことを何でも話すように強制される枠組みであったともいえる。語るのを拒むことは「抵抗」とみなされた。・・・もっとも、面接の初期には自由に思ったことを語るのが普通であろうが。

精神分析では、こうした「中立的な」対応(古典的にはクライエントさんはカウチに横たわり、分析家はその背後に立つ)は、徐々に幼少期からのクライエントの対人関係様式へと「退行」させ、「転移」という状態が生まれるとされる。最初は分析家への称賛と理想化、愛着が生じ、次にふとしたきっかけからそれは憎悪と反発、好ましくない行動化へと逆転する。これを「陰性転移」と呼ぶ。

こうした理想化から憎悪への急展開は、精神分析以外の面接でも、特に境界型人格障害の場合に顕著に現れるとされる。

こうした際に、治療者の側にも焦りやいらだちや無力感が生じるもので、それを「治療者の逆転移」と呼び、もっぱら治療者自身の過去の内的葛藤の未処理に基づく場合と、クライエント側に要因がある場合があるとされるが、人格的に成熟しきった完璧な治療者などいないわけなので、こうした区分は形式的なモデルであろう。

現在の精神分析の流れは、この「治療者の逆転移」を積極活用する立場にたつ分析家が少なくない。

これをフォーカシング的にアレンジするとどうなるかは、伊藤研一・阿世賀浩一郎編著の、現代のエスプリ 410 「治療者にとってのフォーカシング」で詳しく述べた。

このブログでも、「受容と自己一致の相克」シリーズと銘打って連載しているので参考にしていただきたい。

*****

さて、私が今回問題にしたいのは、カウンセラー集団の中での「受容性」が弊害をもたらす場合である。

クライエントさんに対してはやさしいカウンセラーでも、大学院内でカウンセラーの卵たちにとっては、腫れ物に触るような存在で、罵詈雑言を浴びせ、感情的にしかふるまえないセンセー方も少なくない(^^;)。それがほんとうの厳しさなのか、ほとんど訓練生への「心理操作」に過ぎないのかは、密室での出来事であることが少なくないのではっきりしないことがある。

この問題については、リチャード・ローボルト編著、太田裕一訳「スーパーヴィジョンのパワーゲーム」が格好の著作だろう。

なお、この著作には、好ましいスーパーヴァイザーに救われた事例も載っている。

こうした師弟関係のみならず、カウンセラー同士の人間関係というのも、「えせ受容」と自己愛を傷つけられまいとする心理操作の場になりはてていることが少なくない。

表面的に「受容」していて、いざとなると「村八分」にするという、日本社会の縮図が、カウンセラー業界でも量産されている。

最初から「率直に」意見してくれていれば受け入れられたのに、いきなりの「村八分」というのはとんでもない傷つきになる。それでカウンセラーになるのを諦めてしまった層というのは確かに存在すると思う。

実のところ、カウンセラー業界でしか通用しない、自分の矮小な自己愛が傷つけられることへの恐怖から防衛しているのが問題だと思われるが、いかがだろうか?

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2017年3月29日 (水)

マンガ大賞2017 「響 -小説家になる方法-」を読む

●【速報】決定!マンガ大賞2017は『響~小説家になる方法~」

早速Amazon Kindleで既刊5巻読んでみました。

私にとっては、この種の芸術天才ものといえば、「ピアノの森」や「のだめカンタービレ」、「昴」が思い浮かびますが、それらとも劣らない傑作だと思います。

廃部同然だった文芸部に、高校一年生として入部する、鮎喰響。

その性格は破天荒で、入部した同期や先輩をとことん振り回す。

天才有名小説家の娘に生まれた「ライバル(と一応しておこう)」や、編集者との人間関係、他の文学賞狙いの小説家、文学賞をとって以来才能が枯渇した作家、といった人たち生活も丁寧に描写されています。

これ以上くわしく書くと、ネタバレになってしまうので、あとは「ご一読ください」としか言えません。

恐らく、好悪は真っ二つに分かれるででょう。でもそのことそのものがこの作品の個性を示すものと思えます。

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2017年3月14日 (火)

カウンセラーに何ができるか

現在引きこもりの人は50代以上になっているケースも多い。それを老いた親が支えている。

就労支援よりも先に、親自身がこの問題に関して話し合えるコミュニティを持つこと。

次に引きこもりの人が外出する機会を増やすこと。しかも「生産活動」より先にネット以外を通した「消費活動」が先行するのが自然。月給制のお小遣いがあるといい。(これは中井久夫先生の「世に棲む患者」のパクリ)。

ネット通販に依存するなら、まずは実際にパソコンショップや秋葉原に出向きなさい、アニソン歌手やAKBグループのライヴでもいいでしょう、ということになります。

私が引きこもりの人の親から相談を受けたら、「まずはあなた自身がここに繰り返し来談されてはいかがでしょうか?」と誘う。

これは親が悪いというのではなく、親自身が「引きこもりの子を持つ」という問題について社会から「引きこもって」いるからだ。斎藤環先生の「社会的ひきこもり」のモロパクリです。

私はSlype,を媒体とした面接を得意にしている。現実に会うことと何も変わらないと自信を持って言える。実際うつ病で引きこもりに等しい生活をしている人ともそうやって関わっている。最初は趣味についての雑談でもいい。

大学学生相談時代も、そうやって不登校や留年の学生たちと、「趣味仲間」としてつながり、卒業後も断続的に関わり合いを持ち、立派な社会人になったケースを複数持っています。

私が対面面接しているインターネットカフェは、その種のものとしては洗練された清潔な空気の店だが(ファミリールームを使う)、今のところ親御さんだけだが、インターネットカフェならなじめるという層はいると考えている。無料ドリンクやコミック付きで何が悪いでしょうか?

恐らく私は「児童施設内の虐待問題への安全委員会方式」「壺イメージ療法」で著名な九大の田嶌誠一先生の感化を相当受けている。クライエントさんのために役立つことであれば何でもありです。

実はそういうこともあるから、私は自分のブログで趣味のことも平気で書き続けるのだ。ふさわしい人であるかどうかは配慮しますが、敢えてここの"カウンセラーchitoseの雑記帳" のことを紹介しすらします。

自分よりも別なカウンセラーや病院、諸機関を紹介することはやぶさかではないが、それでも「投げっぱなし」ということはしない、というか、ならないわけです。自然とコーディネーター役になってしまう。クライエントさんがそれを望む。人とつながるのはいろんなルートがあるのがいい結果を招きます。

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2017年2月23日 (木)

ある心理カウンセラーのブログ人気記事のご紹介 その2(Togetter)

・・・・ということで、Togetter機能回復。

こちらからどうぞ。

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当ブログ、過去最高アクセス数

Togetterで「ある心理カウンセラーのブログ人気記事のご紹介 その2」を作ってSEO対策しようかと思っていた。

ところがTogetterにログインしようとしたら,

「 エラーが発生しました。このページに対するリクエスト・トークンがありません。アプリケーションがTwitterアカウントを使用するかどうかを確認するために必要な特殊キーです」

だと。

まとめは後でにするかと思っていたが、それをしないうちに私をフォローして下さる皆様を誘導してしまったようで、当ブログ始まって以来最高のアクセス数を記録していた。

(↓クリックすると大画面で私のブログの管理画面の表示が大きく表示されます)

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(過去の一位は河合隼雄先生が亡くなった時の手短な哀悼の意の表明の時で、800アクセス。)

今回のアクセス数のうち100ぐらいはTwitterに飛ばすための私自身のアクセスであることを値引きしてとらえないとならないが、ユニークアクセス394というのは普段のサイトでは全く見られない数値である。

・・・・・今はAKBグループにうつつを抜かして長い文を書けなくなっている(しかし精神的健康度のいいバランスは私の人生で最良と感じている)。

手前みそだが、やはり10年若い頃の記事は勢いが違う。自分で読んでて「感動」してしまう。

頭が良すぎて窮迫感がハンパじゃない。

丁寧に自分でも読み返し、今の自分にこの水準を再定着させるつもりである。

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2017年2月18日 (土)

書籍化計画、動き出す。

ココログには以前「ココログ出版」というシステムがありましたが、すでにサービスは終了しています。

この度、AmazonのKindleでの電子出版までサポートしてくれる会社と契約を結びました。

鬱をはじめとするクライエントさん向けの幅広い層にターゲットを向けたものにするのか、カウンセラー向けにするのか、そのどちらも取り込むのかという点ではまだ迷いもあります。

いずれにしても、出版まで1年かかることはないと思います。

乞う、ご期待!!

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2017年2月14日 (火)

私が今度のワークショップで使うパワーポイントファイル公開。

使いまわしなんですが。

アンさんに直々にご著書のイラストの読み込み、許可、いただいています。

こちらからどうぞ。

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2017年2月10日 (金)

ある心理カウンセラーのブログ人気記事のご紹介 その1(togetter)

このブログ、「カウンセラーchitoseの雑記帳」へのアクセス増加対策なんですが(^^;)

こちらからどうぞ。

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フォーカシングの本1

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トロントだより

  • 050601_0957
     The Focusing Instituteの第17回国際大会(2005/5/25-31)の開かれた、カナダ、トロントの北の郊外(といっても100キロはなれてます)、Simcoe湖畔のBarrieという街に隣接するKempenfelt Conference Centreと、帰りに立ち寄ったトロント市内の様子を撮影したものです。

淡路島縦断の旅

  • 050708_2036
     「フォーカシング国際会議」が、2009年5月12日(火)から5月16日(土)にかけて、5日間、日本で開催されます。
     このフォトアルバムは、その開催候補地の淡路島を、公式に「お忍び視察」した時の旅行記(だったの)です(^^)。
     フォーカシングの関係者の紹介で、会場予定地の淡路島Westinという外資系の超豪華ホテルに格安で泊まる機会が与えられました。しかし根が鉄ちゃんの私は、徳島側から北淡に向かうという、事情をご存知の方なら自家用車なしには絶対やらない過酷なルートをわざわざ選択したのであります。
     大地震でできた野島断層(天然記念物になっています)の震災記念公園(係りの人に敢えてお尋ねしたら、ここは写真撮影自由です)にも謹んで訪問させていただきました。
     震災記念公園からタクシーでわずか10分のところにある「淡路夢舞台」に、県立国際会議場と一体になった施設として、とても日本とは思えない、超ゴージャスな淡路島Westinはあります。

水戸漫遊記

  • 050723_1544
     友人と会うために水戸市を訪問しましたが、例によって鉄ちゃんの私は「スーパーひたち」と「フレッシュひたち」に乗れることそのものを楽しみにしてしまいました(^^;)。
     仕事中の友人と落ち合うまでに時間があったので、水戸市民の憩いの場所、周囲3キロの千破湖(せんばこ)を半周し、黄門様の銅像を仰ぎ見て見て偕楽園、常盤神社に向かい、最後の徳川将軍となる慶喜に至る水戸徳川家の歴史、そして水戸天狗党の反乱に至る歴史を展示した博物館も拝見しました。
     最後は、水戸駅前の「助さん、格さん付」の黄門様です。
     実は御印籠も買ってしまいました。

北海道への旅2005

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     日本フォーカシング協会の年に一度の「集い」のために小樽に向かい、戻ってくる過程で、他の参加者が想像だに及ばないルートで旅した時の写真のみです。かなり私の鉄ちゃん根性むき出しです。  表紙写真は、私が気に入った、弘前での夕暮れの岩木山にしました。

神有月の出雲路2006

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     11月の勤労感謝の日の連休に、日本フォーカシング協会の「フォーカサーの集い」のために島根県の松江に旅した時の旅行記です。https://focusing.jp/  
    ご存じの方は多いでしょうが、出雲の国には日本全国の神様が11月に全員集合することになってまして、「神無月」と呼ばれるわけですが、島根でだけは、「神有月」ということになります。(後日記:「神無月」は10月でしたよね(^^;A ........旧暦なら11/23前後は10月でせう....ということでお許しを.....)  
    ちょうど紅葉の時期と見事に重なり、車窓も徒歩もひたすら紅葉の山づくしでした。このページの写真は、島根の足立美術館の紅葉の最盛期です。

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