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映画・テレビ

2017年3月28日 (火)

フォーカシングを用いた夢分析

久留米フォーカシングカウンセリングルームでは、フォーカシングを応用した夢分析を行っております。

夢分析というと、フロイトの「塔はペニスの象徴」みたいな、辞書を引くような分析を思い浮かべる人があるかと思いますが、実はずっと奥が深いものです。

私たちは、夢を見るとき、いろいろな生活体験や生理的状況から影響を受けています。

前日に観たテレビ番組の影響などが関わっていると感じる人もあるでしょう。

その一方、繰り返し襲われる悪夢というものもあります。

「自分がまた学生に戻っていて、試験の前日を迎えているのに、全然勉強ができていない」など典型でしょうか。

人は悪夢を見ると、その夢を、昼間の日常で物事を理解するときと同じような形で理解しようとする傾向があります。

しかし、夢はそれらを超えた奥深いものを秘めています。

ユングは、夢の中で登場する人間は全部自分の分身だと述べています。

同性の登場人物の場合「影」と呼び、異性の登場人物の場合は「アニマ(内なる女性性)」「アニムス(内なる男性性)」と呼びます。

同じ「アニマ」でもいろいろな等級があるとユングは述べています。娼婦や少女、マリア様や仏様までさまざまです。(高級な程いいというわけではありません)

それらは決して自分の中のダークサイドではなくて、むしろその人がそれまでに生きられていない潜在的な可能性であることが多いと述べています。

例えば、がめついばかりの金貸しに借金の催促を受ける夢を見れば、あなたがもっと「経済的にがめつく」、したたかに投資をしながら生きていいことを示唆するかもしれません。

また、夢の中に出てくる動物や、夢にしか出てこない光景とかも、自分自身の分身だったり、日常の心象風景の象徴だったりします。

私の経験でいえば、純粋な悪夢というものは存在しません。たいてい、自分が成長できる可能性を示唆してくれています。あなたの人生は、今や成長する可能性への岐路に立っているのかもしれません。

一度夢に関心をもつと、夢のお告げそのものが頻繁に体験でき、覚えていられるようになります。

一緒に夢の世界を堪能してみませんか?

*****

本ブログにおける夢関連記事:

●夢フォーカシングのコツ

●夢とフォーカシング ―からだによる夢解釈ー(Amazonレビュー版)

●ディック・ミネ、「瀬戸の花嫁」を叱るの巻

●「めぞん一刻」と「逃げるは恥だが役に立つ」</p>

●浜崎あゆみと一夜を共にする夢

●押井守とドンチャンする夢

●「日本会議」から弾劾裁判を受ける夢

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2017年3月19日 (日)

押井守とドンチャンする夢

今朝観た夢。

フォーカシング国際会議になぜか押井守監督が参加、大会会場はみるみる「うる星やつら ビューティフル・ドリーマー」的な「文化祭」的喧騒と混沌の世界へと変容していく。

「わが内なる押井守」は確かに存在する。

「浜崎あゆみと一夜を共にする夢」に続いて、こいつは春から縁起がいいや!

押井守関連記事:

●「ゴースト」と「ファントム」 -押井守と神田橋條治の共通項-

●待つ女 -スカイ・クロラ-

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2017年3月 6日 (月)

「浜崎あゆみのアルバム、総レビュー」、ライヴ動画大幅増補。

●浜崎あゆみのアルバム、総レビュー(第7版)

もうここまでくると、アルバム論というより、Youtubeの動画貼りまくり状態ですが(*^-^)

おそらく1記事でここまでayuのライヴ動画張りまくりなのは日本でもこのページぐらいでしょう。

ayuの醍醐味はライヴにあり。

最近の曲でも、ライヴとして虚心に視聴すれば、楽しめるものばかりではないでしょうか。

もはやayuをゴシップネタでしか追いかけていない人たち歓迎。

若い人たちで、ayuがデビューした時生まれていなかった人大歓迎です(^^v)

ここでは、比較的最近の、NHKドラマ、「美女と男子」OP、”Step by Step"を張っておきましょう。ここまで親しみやすいayuが今もいるのですよ(2015年)。

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2017年3月 5日 (日)

新海誠作品見る順序

●新海誠作品を見るときは順番を気をつけないと心が壊れるかも?「すごくわかる」「君の名は。から見ちゃダメ(togetter)

賛成です。

私の新海誠論はこちら

●透徹した映像文学 -新海誠作品- (第5版)

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2017年2月27日 (月)

「ガッテン!」糖尿病の回、再放送自粛について

この件については「王子のきつねonLine」さんサイトの、

●糖尿病に睡眠薬が効く?

●結局なわばり争い?w

●「ガッテン!」でNHKが謝罪?

●「ガッテン!」再放送中止とは驚きだ

●抗議文がまったく同じ

●スッキリしない幕引き

・・・以上のエントリー参照。

糖尿病の人が熟睡すると体内のアセチルコリンが増え、インスリン分泌を促すのは事実。ベルソムラというのは2014年11月発売の新薬。「オレキシン受容体拮抗薬」という新しい仕掛けの薬。

学会ばかりか厚生労働省の指導があったとのこと。

こわー (*≧m≦*)

今のところ適用範囲外であると?

双極性Ⅱ型障害にジフレキサ(リスパダールと並び称される今日の代表的な統合失調症薬)が適用されることの公認もずいぶん時間がかかりましたが、実質的には早くからなされていましたけどねえ。

2017年2月23日 (木)

ある心理カウンセラーのブログ人気記事のご紹介 その2(Togetter)

・・・・ということで、Togetter機能回復。

こちらからどうぞ。

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当ブログ、過去最高アクセス数

Togetterで「ある心理カウンセラーのブログ人気記事のご紹介 その2」を作ってSEO対策しようかと思っていた。

ところがTogetterにログインしようとしたら,

「 エラーが発生しました。このページに対するリクエスト・トークンがありません。アプリケーションがTwitterアカウントを使用するかどうかを確認するために必要な特殊キーです」

だと。

まとめは後でにするかと思っていたが、それをしないうちに私をフォローして下さる皆様を誘導してしまったようで、当ブログ始まって以来最高のアクセス数を記録していた。

(↓クリックすると大画面で私のブログの管理画面の表示が大きく表示されます)

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(過去の一位は河合隼雄先生が亡くなった時の手短な哀悼の意の表明の時で、800アクセス。)

今回のアクセス数のうち100ぐらいはTwitterに飛ばすための私自身のアクセスであることを値引きしてとらえないとならないが、ユニークアクセス394というのは普段のサイトでは全く見られない数値である。

・・・・・今はAKBグループにうつつを抜かして長い文を書けなくなっている(しかし精神的健康度のいいバランスは私の人生で最良と感じている)。

手前みそだが、やはり10年若い頃の記事は勢いが違う。自分で読んでて「感動」してしまう。

頭が良すぎて窮迫感がハンパじゃない。

丁寧に自分でも読み返し、今の自分にこの水準を再定着させるつもりである。

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2017年2月20日 (月)

徳山大五郎を誰が殺したか?

徳山大五郎を誰が殺したか?【テレビ東京オンデマンド】

出演:欅坂46+ひらがなけやき:長濱ねる

・・・映像に美学があり、学芸会の域を超えていると思います。

↓テーマソング。


この曲のタイアップ曲がまたすごい。

●【死体と昼ごは~ん】渡辺梨加 まとめ番外編~徳誰「自撮りコーナー集」~【欅坂46】

↓3枚めシングルもいい曲なので追加。

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2017年2月12日 (日)

NHKスペシャル 「うつ病治療 常識が変わる」への感想(6)

 さて、いよいよこの連載、前回に引き続き、このエントリーで最終回です。

 前回で紹介した、「非定型うつ病」の現在の診断基準と、その具体的治療法については、実に様々なサイトですでに詳しく言及されておりますので、そうしたサイトをご覧になる読者のご判断にお任せいたします。

*****

【ここから第2版で追加】

 でも、「非定型うつ病の人は、認知行動療法によってアサーティブさ(自己主張能力)を身につけることが必要

という意見を読むと、

「日本人は、うつ病に限らないこととして、むしろ心理療法全般を受けることによって自己主張能力を身につけたおかげで、周囲との摩擦に耐え、孤高の道を歩む苦しみを感じているんじゃないか」

とも思うし、その一方、

「今の若い世代は、生きる糧を得るために働くという経験に乏しく、自己主張的になっているので(!)、昔の人のように、典型的(=DSM-IVで、過去の遺物から突如復活(^^;)した、「メランコリー型」)うつ病になれなくなっている」

という全く正反対の記事を読むと、

「ああ、オヤジの『今の若い者は』のバリエーションに過ぎなくなってる。要するに、古典的うつ病の人のほうが従順で、扱いやすかったという医者本位の愚痴なんじゃない?」

と感じてため息をつくのは、私だけではないと思います。

 繰り返します。DSM-IVでの診断基準に適う意味での「非定型うつ病」と同じ病態の人は、昔も今もたくさんいただけです....と。

 【ここまで第2版で追加】

*****

 さて、いよいよ、番組後半で取り上げられた「認知行動療法」に関してですが。

 認知行動療法についても、この番組に関する、しないにかかわらず、様々なサイトを見ていくと、バランスのいい記事もたくさん見受けられます(お医者さんによるもの、実際認知行動療法を受けた人の体験談etc.)ので、多くはそちらにゆずるとします。

【ここから第5版】

 私としての推薦は、

●【認知行動療法とは】 (インチキWriterの棲みか by isshy☆さん)

 うつの人のではないのですが、「プロのライターさん」がマジになって書いたら、専門家の入門の文でもなかなか読めないような、これだけ小気味いい紹介の文章になるというあたりに注目!です(^^)

【ここから第4版】

 ただし、英語ですが、次の記事の存在は是非お知らせしておきます:

●Petition Against Over-Regulation of Psychotherapy(心理療法への過剰規制に反対する嘆願書) (Moving Toyshop)

この記事は、裕さんのサイトの、

* イギリスにおけるセラピーに対する国家の規制

というエントリーで紹介されていたものです。 

 これについての私の意見はこちらの記事で紹介。

【ここまで第4/5版】

 そして、次の点だけ、開業臨床心理士としての私のスタンスを明言させていただきます。

 私は、基本的に、ある特定の心理療法が他の心理療法と比較して優れているかどうかという論の建て方に懐疑的です。

 いいカウンセラーにめぐり合えば、それが精神分析でも行動療法でも箱庭療法でもフォーカシング指向心理療法でも(!)、さらに特定の心理療法流派を標榜しないカウンセラー(例えば村瀬嘉代子先生や増井武士先生.....来年度から九州産業大学です....)でも、うつ病に関するカウンセリングに関して、的確な見立てと、個々のクライエントさんにふさわしいカウンセリングの進め方、医療の必要性まで、クライエントさんの考えも尊重して、一緒に納得のいく解決を模索していく力があります。

 このNHK特集でたっぷりと矢面に立たされたお医者様たちへの公平のために申し上げれば、カウンセラーや臨床心理士の場合にも、専門能力として不十分な場合が「同じくらいにたくさん」見られる点では同じかもしれません。私もまた、多くのクライエントさんに、「未熟なカウンセラー」として記憶に残っていることも少なくないであろうことは十分認識しています。

 しかし、それでも敢えて断言します。

 標榜する心理療法の流派やアプローチの違いと、「現場」カウンセラーとしての力量とは無関係だと。

 むしろ、カウンセラーは、経験を積めば積むほど、

「他の流派のカウンセラーでも、現場臨床的に力量がある人は、根本的なところでは自分と共通のことを自明の前提としてやっている」

ことに気づき、そうした技法についても実際に謙虚に学んでみる姿勢を保てるカウンセラーこそ、実は、その人の標榜する心理療法に限定しても、奥の深い現場臨床での実力を持っているものです。

●参考記事 : 「「オモテ」技法と「ウラ」技法 または収穫逓減の法則 (久留米フォーカシング・カウンセリングルーム)

 誠に僭越ながら、私が目指しているのも、まさにそのような、他の心理療法や技法に偏見のないカウンセラーに他なりません。

 私がそういうカウンセラーにどのくらいなっていて、現場臨床でも有能かを評価するのは、おいでいただくひとりひとりのクライエントさんに他ならないと思います。

 それどころか、クライエントさんに限らず、どんな人間同士でも、他人が自分のことを「誤解する権利(!)」が保障されていなければ、それは「支配」を原理とするファシズムであり、むしろお互いに更に理解を深めるきっかけを失ってしまうものだと確信しています。

(もちろん、「理解を深める」なんてしてほしくない、というクライエントさんの訴えがあれば、それも大事にしたいと思っています。自発的に訴えて下さらなくても、「私はこのクライエントさんにすでに踏み込み過ぎ、それを苦痛とのみ感じさせてはいまいか?」という自問自答はいつもして、チェックしているつもりではいます)

 クライエントさんからのどんな苦情や不信の念もぶつけてもらえることを、「クライエントさんが心の中でいつまでも抱え込んでいるだけにならずに済んで良かった」と、少なくとも心の中の「一方の自分」は受け止め、仮に、「他方で」、クライエントさんの誤解を解きたい気持ちがどうしてもカウンセラーの中にある場合にも、そのことでクライエントさんとの溝を深めるだけにはならないだけのことができること。

 更に、それが単にクライエントさんの「言いなりになる」ことではなく、クライエントさんにほんとうに役立つ援助へと前進するきっかけになるということが、絵に描いた理想ではなく、試行錯誤を重ねつつも、クライエントさんと共に実現に近づけるカウンセラーでありたいと思いながら、ひとりひとりのクライエントさんと毎回お会いしているつもりです。

 そして、「どうしてすぐに治してくれないの?」というお話に対しても、一方的な説明にとどまることがないように努めているつもりです。

 これを読んだ私のクライエントさんたちへ:

 今度お会いした時に、これを機会にこれまで言えなかった本音をいってくださっても歓迎します(^^) 
 今度ではなくて、もう少し先のいいタイミングで言ってみよう、でも自分の中で決して忘れないではおこう、というのも歓迎です(^^)

*****

 更に、私のカウンセリングルームの宣伝めいたことも、もう少しさていただくことをお許しください(^^)

 私は、まだまだ不十分かと思いますが、精神分析、行動療法、認知行動療法(まもなくこれに「最新の」臨床動作法が加わる予定です)など、様々な心理療法流派の、現場で一流という評価がある先生方の研修会に参加するように努めてきました。

 私の『普段の』カウンセリングをお受けになったクライエントの皆様の中には、私のカウンセリングを、例えば「認知行動療法」っぽいなと感じた方も少なくないようです。

 別の方は「まるでユング派みたいだ」とお感じかと思います。

 更に別の方は「ゲシュタルト療法みたいだ」とお感じの方もあるようです。

 なんだ、普通のロジャース派(来談者中心療法)と何も変わらないではないか、とお感じの方もあるでしょう。

 通常の面接の際には、「どこがフォーカシングなのか見当もつかない」とすら言われます。

 なのに、フォーカシングを技法として教える教師としては、

 「これほど理論や技法に厳格で、実践的な指導を具体的にしてくれるトレーナーにはこれまで会ったことがない。どんなぶしつけな質問をしても答えてくれる」

というご意見と、

 「こんな和気あいあいの自由なフォーカシングを学ぶ場を体験したことがない」

というご意見が両方あるのです。

 更に、

 「私の個性が強過ぎる」

というご批判と、

 「ネットの記事から想像していたよりは、よほど控えめな方ですね」

という感想も両方いただきます(^^)

(おわり)

NHKスペシャル 「うつ病治療 常識が変わる」への感想(5)

 さて、前回に続く連載を、一気に第5回である。

 (そう簡単なことでは、番組後半の認知行動療法の話題に到達しないのが、この連載の最大の持ち味である^^;)

 今回のNHKスペシャル、「最近はうつ病の診断もいろいろな種類に分化してきた」とまで解説しながら、ついに新型うつ病としてこの数年喧伝されてきた「非定型うつ病」については、この診断名そのものは一度だけ画面表示されナレーションに流れただけで、わずか2秒で済まされ、スタジオの参加者も言及しなかった(この部分、第2版で改訂)。

 まさにこの点もこの番組のひとつの快挙であると私は考えている。

 (ひとつの逆説として述べているのであり、決して皮肉ではない

 双極性II型単極型うつ病診断と投薬の違いについて番組でここまで詳しく紹介したことの方が、はるかに優先事項だったともいえる。

 「双極性II型」については、日本においても、後述の「非定型うつ病」よりは、はるかに投薬のしかた(標準処方)が確立していることも大きいだろう。

 つまり、誤診の影響がはなはだしいことが医師の共通理解にすでになっているべき緊急性の高さがある。

 しかし、私はそれよりも以下の点を指摘したい。

*****

 

 実は、「非定型うつ病」についての診断基準は、DSMーIIIの段階から、1994年にDSM-IVに改訂される段階で大改訂され、非常に具体的に定義されるようになりました。

 非定型うつ病について解説されたサイトの少なからぬ部分では、

「1994年に診断基準が確立された

 と書かれています。

 私はこれはたいへん誤解を招きやすいところがあります。

 なぜなら、DSM-III(アメリカ精神医学会診断基準 第3版)の段階(1994年以前)でも、「非定型うつ病」という診断名は存在したからです。

 手元の「DSM-III日本語版」の方から引用します:

****

       ●非定型うつ病 Atypicai Depression

 これは抑うつ症状を持つ患者で、「大感情障害」または「その他の特異的感情障害」、あるいは「適応障害」と診断することができないものに対する残遺カテゴリーである。例としては以下のものがあげられる:

(以下略)

****

 DSMという診断基準は、うつ病に限らず、すべてのジャンルで、いろいろと具体的に定義できる診断名と診断基準を掲げていった後で、最後に「これらの診断基準に十分あてはまらない場合」のための「残遺カテゴリー」を設置する、という構造を持っている。

 つまり、DSM-IIIまでに関しては、「非定型うつ病」とは、まさに"atypical"=「典型的ではない」うつ状態という意味でしかなかったのである。

 ところが、1994年のDSMの改訂において突如、「非定型うつ病」は、それ自体厳密で具体的な診断基準をもつ、独立した積極的な診断カテゴリーへと、急変してしまったのです。

 

 これは、「以前は曖昧だった診断基準が具体的に定義された」なんていうものではないというべきです。、

 DSM-IIIの段階とDSM-IVになってからでは、同じ「非定型うつ病」という病名でも、かなりの程度、別のタイプのうつ状態を指す名称になった、という方が適切といいたくなるくらいなのですね。

 (実はこのようなことになったのにも、わけがあります。DSM-IVで細かく定義された意味での病態については、すでにかなり以前から、専門家の間では「非定型うつ病」の名のもとに議論されていたという「歴史的経緯」があるのです)

 そもそもこのことを、いくら一般の人向けの「わかりやすい」解説だとはいえ、まるで、時代の変化によって「新種の」うつ病が新たに「発見」され、蔓延するようになったみたいに解説する(これではインフルエンザウィルスの新種発見みたいである)のは、それこそ医師以外の非専門家をナメています(^^;)。 そこまでいわなくても、新たな誤解の火種をまく危険がある、とは申し上げていいでしょう。

 実は、DSM-IVにおける「非定型うつ病」にあたる病態は、「昔から存在していた」というのが適切であろう。

 そして、はっきり言いたい。

 少なくとも、具体的な診断基準を細やかに決めるなら、もはや「非定型」なんていう名称ではなく、新しい具体的な診断名ぐらいはつけるべきである!!

 「境界性人格障害」という名称が、本来「精神病と神経症の中間状態」を指すものだったのに、過剰に濫用されるようになった歴史をまた繰り返したいのか!!

*****

 更に思うこと。

 今回のNHKスペシャルは、「そうか、最近は、うつ病もいろいろ診断や治療法が多様化しているんだな」という印象を視聴者に残すだけに留まるだけでよしとしていない企画だと思います。

 控えめに言っても、番組企画当初の意図を、取材を進める中で越えて行ってしまい、その結果、ありがちなこの種の番組のパターンを超えたところまで行ってしまった番組と理解するほうがいいと思います。

 実際、予想もしない内容に「いつの間にか進化した」ゆえの構成上の歪みと、番組スタッフと、スタジオ出演のうつ病学会会長、野村医師の見解が少し違い、両者のせめぎあい(あるいは番組スタッフの間のせめぎあい)まで、注意深くこの番組を観ていると、透けて見えるあたりこそ、この番組を観る際の面白さであり、そして残念なまでの不完全さなのです。

 【第4版で追加】このような、番組が思わずさらした不整合の具体例は、この記事で書きました!!

*****

 私がこの記事で、DSM-IV以降の「非定型うつ病」の診断基準や治療法を具体的に引用することをなかなか始めないのも、実は意図的なんです。この番組の真にすばらしい面を皆様と再度確認したいからです。

 つまり、

1.うつ病の診断と治療においては、医者の側に的確な診断能力が現状では意外なまでに不足している。

2.その原因としては、初回の投薬時からあまりにたくさんの薬を同時処方したり、患者さんが不調を訴えると、どんどに薬を増加させるために、もはや患者さんの症状のどこまでがうつ症状自体の表れで、どの薬が副作用を起こしているのかすら、名医ですらすぐには判断不能な状況が蔓延している。

   downwardleft

 そうした状況で、「非定型うつ病」を今さら紹介しても、その非定型うつ病の診断そのものが的確になされている可能性もまた低いのだから、 何を今さら!! .

.......ということになる。

 これこそ、この番組の重要な隠れメッセージなのである!!

(第6回へ続く) 

*****

 以下は、番外のコラムです。(第3版で表現を大改訂しました)

Nhksp5a ↑ あの.....開業臨床心理士(あ、しまった。「私設心理臨床の」臨床心理士といわないと....)だったらある意味でこういう発言もあたっていますけど、これから開業しようという精神神経科や心療内科のお医者さんには考えていただきたくない発想です(^^;)

 なるほど、院外処方箋で投薬は済ませられるというのは理解できます。でも、いろんな身体の病気の結果として欝状態になることは決して珍しくないので、CTやMRI、超音波診断の装置、血圧計、尿検査設備・心電図、脳波、血液検査の設備、睡眠時無呼吸症候群(SAS)との鑑別診断のための小型睡眠時呼吸脈拍血圧測定器という設備投資は、そのお医者さんに経済的余力があれば可能です。

(患者の皆様、そういう検査のための追加料金を払うぶんには、誤診で薬代がむやみに増える場合に比べれば、結局のところ経済的かもしれない)

 もっとも、良心的な開業クリニックに、こうした設備がないところも現実には少なくありません。そのための設備やスタッフを雇うだけでも経営が成り立たない開業クリニックも少なくないと思います。

 開業クリニックに関しては、

「古い貸しビルの限られたフロアで開業し、広告とかはあまり出していないのに、なぜが口コミで患者さんが多い病院の中にこそ、名医がいる」

という逆説がちまたでよく言われるくらいなんです。

 そして、そうした設備のない開業クリニックでも、問診の段階でこうした「身体病の可能性」を前もって確認してくれていて、少しでも疑問があれば(何回も診察するうちに疑問が出てくれば)、積極的に別の総合病院に精密検査を依頼して検査をする手続きを取ってくれます。

 実はそのクリニックのお医者さん自身は何も儲からず、むしろ手続きの手間を増やしているだけなので、その点に関してはむしろ良心的なお医者さんだといえます。

(第6回につづく)

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フォーカシングの本1

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トロントだより

  • 050601_0957
     The Focusing Instituteの第17回国際大会(2005/5/25-31)の開かれた、カナダ、トロントの北の郊外(といっても100キロはなれてます)、Simcoe湖畔のBarrieという街に隣接するKempenfelt Conference Centreと、帰りに立ち寄ったトロント市内の様子を撮影したものです。

淡路島縦断の旅

  • 050708_2036
     「フォーカシング国際会議」が、2009年5月12日(火)から5月16日(土)にかけて、5日間、日本で開催されます。
     このフォトアルバムは、その開催候補地の淡路島を、公式に「お忍び視察」した時の旅行記(だったの)です(^^)。
     フォーカシングの関係者の紹介で、会場予定地の淡路島Westinという外資系の超豪華ホテルに格安で泊まる機会が与えられました。しかし根が鉄ちゃんの私は、徳島側から北淡に向かうという、事情をご存知の方なら自家用車なしには絶対やらない過酷なルートをわざわざ選択したのであります。
     大地震でできた野島断層(天然記念物になっています)の震災記念公園(係りの人に敢えてお尋ねしたら、ここは写真撮影自由です)にも謹んで訪問させていただきました。
     震災記念公園からタクシーでわずか10分のところにある「淡路夢舞台」に、県立国際会議場と一体になった施設として、とても日本とは思えない、超ゴージャスな淡路島Westinはあります。

水戸漫遊記

  • 050723_1544
     友人と会うために水戸市を訪問しましたが、例によって鉄ちゃんの私は「スーパーひたち」と「フレッシュひたち」に乗れることそのものを楽しみにしてしまいました(^^;)。
     仕事中の友人と落ち合うまでに時間があったので、水戸市民の憩いの場所、周囲3キロの千破湖(せんばこ)を半周し、黄門様の銅像を仰ぎ見て見て偕楽園、常盤神社に向かい、最後の徳川将軍となる慶喜に至る水戸徳川家の歴史、そして水戸天狗党の反乱に至る歴史を展示した博物館も拝見しました。
     最後は、水戸駅前の「助さん、格さん付」の黄門様です。
     実は御印籠も買ってしまいました。

北海道への旅2005

  • 051012_1214
     日本フォーカシング協会の年に一度の「集い」のために小樽に向かい、戻ってくる過程で、他の参加者が想像だに及ばないルートで旅した時の写真のみです。かなり私の鉄ちゃん根性むき出しです。  表紙写真は、私が気に入った、弘前での夕暮れの岩木山にしました。

神有月の出雲路2006

  • 20061122150014_1
     11月の勤労感謝の日の連休に、日本フォーカシング協会の「フォーカサーの集い」のために島根県の松江に旅した時の旅行記です。https://focusing.jp/  
    ご存じの方は多いでしょうが、出雲の国には日本全国の神様が11月に全員集合することになってまして、「神無月」と呼ばれるわけですが、島根でだけは、「神有月」ということになります。(後日記:「神無月」は10月でしたよね(^^;A ........旧暦なら11/23前後は10月でせう....ということでお許しを.....)  
    ちょうど紅葉の時期と見事に重なり、車窓も徒歩もひたすら紅葉の山づくしでした。このページの写真は、島根の足立美術館の紅葉の最盛期です。

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