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2009/10/25

冨高氏の「なぜうつ病の人が増えたのか」、到着!!(第2版)

 今日夕方になって、この前の春日武彦氏の書評への感想記事で、書評の対象となっている本のうちの一冊として紹介した、冨髙辰一郎氏の「なぜうつ病の人が増えたのか」が、やっと楽天ブックスから届いた。思ったよりも時間がかかったが、「第3刷」となっているので、読売での春日氏の書評の影響もあり、増刷まで時間がかかったのだろう。

今回は楽天ブックスに義理立てして、楽天の方へのリンクだけにします(^^)

 (本を出版したことがある 方はご存知かもしれませんが、出版業界には、実は「第1刷」と「第2刷」までは、同時に印刷するという風習がある。少なくともある程度売れる見込みがある本だったらこのような態勢を敷いておくことが少なくないものなのだ。

 だから、「第3刷」を出せたかどうかというあたりからが、その本がほんとうに「売れた」目安なのである)

Nazeutsu

downwardleft何しろ、この「帯」がついているのだから、完全に読売の書評の後の再販ですね(スキャナ取り込み)。

*****

 ちなみに、私はこの前の「春日氏の書評」への記事を書いた段階で、その時掲載されていた、確か3件だけだったAmazonの書評以外の一切の情報を、この本について入手しないまま第7版最終稿まで書いた。

 マジに、私が立ち寄った久留米の書店にはその段階でこの本は置かれていなかったし、「立ち読み」もしていなければ、目次の内容の細目も知らないまま。

 自分の実力を試すスリルを楽しむ意味も込めて(ああ、やっぱり私はフィロバット!!)、書評の対象の本を全然読まないまま「書評そのもの」をとこまで厳密に批判できるかという賭けに出たわけですね(^^;)

 つまり、端から、春日氏の書評の書きぶりに違和感を強く感じたことと、書評の対象になっている、未だ読んでもいない本の著者への礼儀切り離すということは徹底的に遵守していたつもりです。

 私は、例えば、自分が観てもいないテレビ番組について揶揄するような輩はそれだけでちょっと距離を取りたくなるタイプですので。

 (・・・・・誰のことを揶揄しているのかは、私の同業者の若きネットユーザーの少なからぬ部分ならidentifyできるかと ^^)

*****

 今、冨髙氏の本の細かな目次を読ませていただいたばかりです。

 その結果、この前の記事で私が「判断の指標」として事前に提起させていただいていた条項の幾つもについて具体的に詳しくお書きになっていることは確かだと思いました。

 ただ、目次を読む限り、「双極性II型」(双極スペクトラム障害)とうつ病の鑑別と処方の違い、という、私がむやみとこだわる一点に関しては、ちょっと不安があります。

(その不安が「杞憂に終わった」時は、上の一文を残したまま、ここでそのことを明言します)

【第2版(09/10/26)追記】

 p.203に4行のみ言及があります。SSRIに限らず、抗うつ薬全般における「躁転」の副作用が双極性II型を増やした可能性(そこで言及していない用語を使えば、「物質誘発性気分障害」である可能性)についてである。

 これについては異論はないが、「物質誘発性気分障害」の診断基準からすれば、躁転を誘発する薬の服用をやめて4日後には気分変調症状が沈静しないとならないはずである。

 可能性としては、ほんとうは双極性障害II型の診断がふさわしい人に、未だに抗うつ薬中心とする治療が継続され、気分スタビライザ主薬の方向に切り替えられていないことだろう。

 しかし、現実には、抗うつ剤の安易の処方が双極性II型の素質を「開花」させたケースが非常に多いと仮定しても、このことが「トリガー(引き金)」となる形で、気分変調や軽躁とリバウンドとしての鬱の往復の慢性的長期化は、当事者にとっては投薬変更後もとてつもなく後を引くほど深刻な問題である、この点について、冨高氏の著作では結局言及が成されないままに終わった。

 結局、この著作は「うつ」についての著作の域を超えてはいない。

(追記終わり)

******

 いずれにしても、冨高氏のお書きの内容そのものは、春日氏の書評とはかなりイメージが違っていそうだ・・・・ということを、とりあえず最初のご報告として。

【第2版(09/10/26)追記】

 
ほんの3時間で完読できました(^^) そのくらい、私のこの前の記事ぐらいの事前認識があれば実に読みやすい、多くの点で説得力がある本ということです。この前の記事は、いい意味で、冨高氏の著作についての「読まないままの」書評であることにほぼ成功した!と断言できます。

 そして、著者の冨髙氏が、センセーショナリズムからはほど遠い、慎み深くて慎重な論の運びをするお医者様ということも保障できます。

 もとより、それでも、いくつか物足りなかった点もあります。

 しかし、それでも、春日氏の読売の「書評」だけでこの本の内容を掌握したつもりにだけは絶対にならないことをお勧めします。

 本日(10/26)の晩には、ついにこの冨高氏の本を実際に完読した上での、徹底的に中立的な、私の書評を掲載できるかと思います。

(第2版での追記終わり)

*****

 ちなみに、思いもよらない成り行きで、レーン氏の本の邦訳のほうも、近日中に「ご提供」下さる方が現れそうです(^^)

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