読売の春日武彦氏の書評記事への感想、とりあえず完成版になるにあたって。
さて、やっと、読売で春日武彦氏の書いた書評へについての記事の完成版に第7版でこぎつけたと思う。
書評の対象とされた著作を読まないまま書ける「書評批判」としてはほぼ「臨界点」の水準にまで仕上げられたと自負しています。きっと、すでに実際に本をお読みになった方にとっても参考になった点が少なくないのではないでしょうか?
すでに最終第7版の末尾でも補足しましたけど、書評の対象となったなったレーン氏の著作の原著"Shyness"のAmason英語版サイトまで読みに行って気づいた、「驚愕すべき」事柄。
それは、レーン氏の原著が、あくまでも、単なる内気な人が、特に「社会不安障害」というレッテルを貼られる過程を告発しようとした著作であるということである。(しかも原著者は大学の「英文学」の教師であるにすぎない。イエール大から研究賛助金をもらって、イエール大学出版局から本を出せた大学教授という肩書きにだまされないように)
なるほど、ある種の「社会不安障害」や「強迫性障害」について、SSRIが適応されることは事実ではあるのだが、春日氏が、この本がうつ病を主なるターゲットに据えたものではなくて、「社会不安障害」がメイン・ターゲットであることについて、ただの一言も言及しなかったということは、もはや、医者としての良心のかけらもないばかりか、ある種の情報操作に加担している、少なくとも無責任に「煽って」いるといわれても仕方がないように思われる。
結局、私が、この読売の書評欄に添えられた原書のタイトル"Shyness"に気づいた時点で懸念した勘はあたっていたようにも思う。
Amason英語版の読者レビューを読むと、星をほどんどつけなかった人の批評は辛辣極まりないものがある。
「この本は教養課程キャンパスの象牙の塔の中で広まっているように思える、奇妙で、反科学的なパラノイアの典型です」(Gina Pera氏)
*****
ちなみに、原著なら、Googleブックスで「まるまる読む」ことができます!!
※レーン氏の本を日本語訳で実際に読んだ上での書評はこちらです。
« 10月4日付け読売新聞日曜版「本よみうり堂」に掲載された、精神科医、春日武彦氏による「『病気の押し売り』を検証」と題する書評記事への感想 (第7版) | トップページ | 秋の近況報告 »
「Amazon」カテゴリの記事
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- デジタル機器・オーディオのための電源極性管理とノイズフィルター(2012.01.09)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
「おすすめサイト」カテゴリの記事
- 初夢(2012.01.01)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 佐賀県教育センター教育相談集中講座講師として務めを果させていただいた一日をふり返って(2009.11.11)
「アメリカ合衆国」カテゴリの記事
- アン・ワイザー・コーネル 著 :「すべてあるがままに -フォーカシング・ライフを生きる-」("Radical Acceptance of Everything") 書評(2011.06.29)
- 坂井 素思・ 岩永 雅也 著 「格差社会と新自由主義」 (放送大学教材)(2011.06.06)
- 「PTSDにおける脳科学研究の臨床への考察」抜粋(togetter)(2011.06.18)
- にほんじんは、せんそうのしかたをしらない? (第7版)(2009.04.13)
- 池見 陽 著「僕のフォーカシング=カウンセリング」評(2010.11.16)
「カウンセラーへのメッセージ」カテゴリの記事
- 初夢(2012.01.01)
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
「カウンセリング」カテゴリの記事
- 「ふくおかフォーカシング・セミナー」開催中止のお知らせ(2012.01.23)
- 初夢(2012.01.01)
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
「ニュース」カテゴリの記事
- 田嶌誠一 著 「現実に介入しつつ心に関わる」(2009.12.16)
- 「魔法少女まどか☆マギカ」を「演劇的」視点からとらえてみる。(2011.10.09)
- 故郷を求めて -NHKスペシャル:「虐待カウンセリング 柳美里 500日の記録」-(2011.05.25)
- 日の丸君が代は「儀礼」に過ぎないので「強制」していい?(togetter)(2011.05.24)
- 人を見て、「これだけはしないでおこう」と思ったことは何?(2010.11.12)
「倫理」カテゴリの記事
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 単なる「ロールプレイ」より効果的なカウンセラー訓練(第4版)(2006.06.21)
- 成熟の過程で人は何を失う危機に立たされるのか -「魔法少女まどか☆マギカ」についての臨床心理学的小考察- (第4版)(2011.10.18)
- 田嶌誠一 著:「児童福祉施設における暴力問題の理解と対応」(2011.11.15)
- 児童福祉施設内での暴力に対する「安全委員会」方式についてのとりあえずのまとめ(togetter)(2011.11.19)
「健康」カテゴリの記事
- 初夢(2012.01.01)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 佐賀県教育センター教育相談集中講座講師として務めを果させていただいた一日をふり返って(2009.11.11)
- 書評:ジャネット・クライン著「インタラクティヴ・フォーカシング・セラピー -カウンセラーの力量アップのために-」(2009.11.17)
- 私の今年の年賀状の文面です(2012年版)(2011.12.30)
「医学」カテゴリの記事
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- ユーミンのデニーズ伝説(2005.12.23)
- 田嶌誠一 著 「現実に介入しつつ心に関わる」(2009.12.16)
- 「PTSDにおける脳科学研究の臨床への考察」抜粋(togetter)(2011.06.18)
「医療」カテゴリの記事
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 単なる「ロールプレイ」より効果的なカウンセラー訓練(第4版)(2006.06.21)
- ユーミンのデニーズ伝説(2005.12.23)
- 壺イメージ療法 -「容れもの」「置き場所」を想像してもらう技法- (1)(2007.06.01)
「大学」カテゴリの記事
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 単なる「ロールプレイ」より効果的なカウンセラー訓練(第4版)(2006.06.21)
- 壺イメージ療法とフォーカシング(第3版)(2009.06.11)
- 田嶌誠一 著 「現実に介入しつつ心に関わる」(2009.12.16)
- なぜ日本は自殺大国なのか(togetter)(2011.06.07)
「学問・資格」カテゴリの記事
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 体験過程尺度入門 -カウンセリングが「深まっている」とは、どういうことか?-(すでに第3版)(2006.12.30)
「心と体」カテゴリの記事
- 「ふくおかフォーカシング・セミナー」開催中止のお知らせ(2012.01.23)
- 初夢(2012.01.01)
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
「心理学」カテゴリの記事
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
「心理療法/精神療法」カテゴリの記事
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
「心理臨床」カテゴリの記事
- 初夢(2012.01.01)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
「思い込み」カテゴリの記事
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 夢フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 書評:ジャネット・クライン著「インタラクティヴ・フォーカシング・セラピー -カウンセラーの力量アップのために-」(2009.11.17)
- 単なる「ロールプレイ」より効果的なカウンセラー訓練(第4版)(2006.06.21)
- 田嶌誠一 著 「現実に介入しつつ心に関わる」(2009.12.16)
「文学」カテゴリの記事
- 透徹した「アニメ映像文学」 -新海誠作品-(2011.12.14)
- 浜崎あゆみの詞における「僕」と「君」、「わたし」と「あなた」 -サリヴァン的次元で解説してみよう- (第2版)(2010.02.08)
- 安易に共感されると人は自分自身でいられなくなる 〜中島みゆき「エレーン」「異国」「空と君のあいだに」に寄せて〜(2005.04.13)
- NHK 追跡A to Z 「問われる日本人の"言語力"」(2010.02.05)
- 不世出の名歌手、マリオ・デル・モナコ(2009.12.27)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 初夢(2012.01.01)
- デジタル機器・オーディオのための電源極性管理とノイズフィルター(2012.01.09)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 佐賀県教育センター教育相談集中講座講師として務めを果させていただいた一日をふり返って(2009.11.11)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
「社会現象」カテゴリの記事
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 書評:ジャネット・クライン著「インタラクティヴ・フォーカシング・セラピー -カウンセラーの力量アップのために-」(2009.11.17)
- 私の今年の年賀状の文面です(2012年版)(2011.12.30)
- 成熟の過程で人は何を失う危機に立たされるのか -「魔法少女まどか☆マギカ」についての臨床心理学的小考察- (第4版)(2011.10.18)
- 「ゴースト」と「ファントム」 -押井守と神田橋條治の共通項-(2009.06.19)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 田嶌誠一 著 「現実に介入しつつ心に関わる」(2009.12.16)
- TPP問題も「まどか☆マギカ」を通して論じることが可能・・・なような(2011.11.16)
- 「ゆとり教育」の思わぬ背景と、それに対応した「親世代」の限界(2011.06.15)
- 格差社会とカウンセリング(2011.06.20)
- 池上正樹 著 : ドキュメント ひきこもり -「長期化」と「高年齢化」の実態-(2011.06.23)
「臨床心理」カテゴリの記事
- 「ふくおかフォーカシング・セミナー」開催中止のお知らせ(2012.01.23)
- 初夢(2012.01.01)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
「誤解」カテゴリの記事
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 書評:ジャネット・クライン著「インタラクティヴ・フォーカシング・セラピー -カウンセラーの力量アップのために-」(2009.11.17)
- 単なる「ロールプレイ」より効果的なカウンセラー訓練(第4版)(2006.06.21)
「身体性」カテゴリの記事
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
「鬱」カテゴリの記事
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- アン・ワイザー・コーネル 著 :「すべてあるがままに -フォーカシング・ライフを生きる-」("Radical Acceptance of Everything") 書評(2011.06.29)
- 格差社会の中での自分探しとフォーカシング(togetter)(2011.06.24)
- 「古典的なうつ病と双極2型の鑑別は難しい」(togetter)(2011.06.09)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/70854/46421456
この記事へのトラックバック一覧です: 読売の春日武彦氏の書評記事への感想、とりあえず完成版になるにあたって。:
« 10月4日付け読売新聞日曜版「本よみうり堂」に掲載された、精神科医、春日武彦氏による「『病気の押し売り』を検証」と題する書評記事への感想 (第7版) | トップページ | 秋の近況報告 »





コメント