「あと3年」と宣告されたら、あなたは何をするのをやめますか? (第2版)
物騒なタイトルをお許しください![]()
これは、日本人間性心理学会第28回大会の最終日、8/30に私が参加した、九州大学留学生センターの高松里先生と、九州産業大学の平井達也先生によるワークショップ、「”私”の働き方研究」の中で、お題として出されたワークのひとつなのです。
高松先生は、数年前に、一度末期がん、余命数ヶ月という診断を受け、検査入院をします。
検査の結果、それは結局杞憂に終わるのですが、それをきっかけに、人生観がまるで変わってしまい、それまでいろいろと引き受けてきた仕事を思い切って整理し、自分がほんとうにやりたいこととは何か? 日本人の働き方には、アジアを含む諸外国と比べても何かおかしなところはないか?・・・という問題意識が深まったとのこと。
確かに、「今」という時を、常に未来のための投資・準備として位置づける日本人の生き方は、こうして、単に不況であるばかりではなく、雇用構造そのものが大転換しつつある昨今の社会情勢の下で、大きく揺るがされていると思います。
*****
そうした中で高松先生たちが発想したのが、「捨てるワーク」と名づけたもの。
「あなたが余命あと3年と宣告されたとします。あなたは今、何をするのをやめてしまいますか? 何を捨てますか?」
これを、紙に10項目、実際に具体的に箇条書きにしていくのです。
****
ただ、ここで肝心なのは、「残りの3年で何をするか?」ではないということかと思います。
何をするかのリストアップに過ぎなければ、映画の原題"Backet List"こと「最高の人生の見つけ方」になってしまいます。
「何をやめるか」「何を捨てるか」と自問することは、単なる我執に過ぎないものをチョイスするというより、自分の今やっていることの中で実はそんなにこだわりはないはずのことに深い次元で気がついていくことになるのだと思います。
ですから、実際にこのリストを書き連ねようとすると、「〇〇するのをやめる」という表現を言葉の上で取ろうとするのと裏腹に、「ほんとうは△△を自由にのびのびとやりたかったんだ!」という、生活の中で実行可能な、ささやかな気づきが浮かび上がるという、逆説性があるのですね。
*****
私もいくつかリストアップしましたが、昨年、関東から九州に引き上げる段階で、実際、マジにいろいろ諦めたり、処分しまくった人間なので、思い浮かべるのが大変でした。
いくつかひねり出した挙句、少し合間を置いて、最後に書き加えたのが、
「年齢を気にするのをやめる」
ということでした(^^)
*****
実は、高松先生たちのこのワークのアイデアの発想の源のひとつには、映画「死ぬまでにしたい10のこと」があるそうです。
【以下、第2版で追加】
学会ワークショップの後で、知り合いから多少は流れを訊いた上で、本日やっとDVDレンタルして観ましたが、なるほど、原題の"My life without me"がいかにふさわしいものかに気がつきました。
「愛と哀しみのボレロ」の原題("Les Uns et les Autres")は、英語に直訳すると「"THE WE"and"THE OTHERS"」というような感じでしょうが、その本来のタイトルと内容が切っても切れない関係にあるのとも似ていた気がします。
こういうタイトルのつけ方は、何らかの意味で文学性も高い、ヨーロッパ映画(合作を含む)に少なくない気もします。
【第2版での追加部分、終わり】
*****
これを書いている最中に、情報収集のためのネットサーフィン中に気がついたのですが、もうすぐ「2012」という「あと3年後」映画も公開されるそうですね(^^)
なお、この映画と引き付けることを「狙って」この記事を書いたわけではないことを、ここに宣誓させていただきます(きっぱり)
要は「最高の人生の見つけ方」と「死ぬまでにしたい10のこと」について再確認することを目的でググっただけでございます。
*****
●更なる追記:
この記事との関連で、黒澤明監督の映画「生きる」の感想も、こちらにアップしました。
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先生、いつもお世話になっております。
私は、最近偶然にも、自分の余命というものについて「はっ」とした瞬間がありました。
普段では、今の状態では老後はどうなるのだろう、というとてもぼやけていて、
でも、薄暗いどんよりした雲のような形の不安がありましたが、ふと沸いてきたのです。
誰が、私に後40年も生きれると言ったのだ?と。
残り僅かと思ったら、そんな不安よりも、もっとタイトな希望が私の心のなかに芽生えました。
なんだか、こうして文章にするととても奇妙ですね・・・。
別に早死にを望んでいるわけではないのですが・・・。
でも、先は長い、と思うより、100年後には私は存在しないと思う方が、息が上がらない感じがするんです。
悔いを残したくない・・・・
心の中で何度もそう言っている私がいます。
思い浮かぶがままに綴らせていただきました。
かしこ
投稿: 輝々 | 2009/09/25 13:33
いつもコメントありがとうございます(^^)
> でも、先は長い、と思うより、100年後には私は存在しないと思う方が、息が上がらない感じがするんです。
そうですよね。中島みゆきの名曲、「永久欠番」に、
「百年前も 百年後も 私がいないと思えばさびしい」
・・・という歌詞の部分がありますけど、あの歌って、存在のはかなさを歌っているかに見えて、実は、圧倒的なまでの、限られた人生への肯定のメッセージに他ならないことを思い出しました。
それがまさに、小惑星のような「地上の星」に過ぎなくとも・・・・
投稿: こういちろう | 2009/09/25 14:45