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2009/06/07

いじめ対策マニュアル九か条

●この「いじめ対策」はすごい!(森口朗公式ブログ)

で紹介された、長野県の教員が実際にやっているという9か条のマニュアルが、ネット界で反響を呼んでいるという。 

●リンク: 迫力のいじめ対策に反響 - ココログニュース

上記サイトで紹介されたマニュアル読ませていただきましたが、「迫力の」という必要はないくらい、合理的そのもののノウハウだと思う。

 この中の3.-5.では加害者間の発言の相互矛盾をひたすらつくことが重視されています。このことを中途半端な形でしかやらないと、いじめの加害者同士の間で巧みな奴がいじめ集団の中の弱者に責任を押し付けたままなどという事態になり、これはそれをやった側にもやられた側にも教師不信(軽蔑)をさらに深め、別な形での集団内のいじめを誘発するという悪循環になるだけだろう。

 いじめの本質は、外部から実態が掌握できなくなる中で繰り広げられる、その「閉じた構造」にある。被害者そのものが、実は加害者集団しか「普段付き合う相手がいない」という閉塞状況へと、周囲から「切り離されていく」ことが多い。

 この点に関しては、ハーマンの「心的外傷と回復」(中井久夫訳)に詳しい。

心的外傷と回復


・・・・・・だから、一度調査を始めたら、とことん「正確に」関係者を洗い出すしかない。

(なお、ハーマンの治療活動については、催眠により想起された、幼少時の性的暴力の隠蔽記憶が、実は誘導的に作り出されたものだったケースがかなりあることが裁判で認められてしまうというスキャンダラスな出来事がアメリカでは生じて、たいへんな毀誉褒貶がある。もとより現実の臨床ケースの失敗は失敗として厳密に批判されるべきである。しかし、この本でなされているさままざな分析の価値全体を否定するものではないと考える。典型的なのは、この、虐待者(集団)が被害者に対して行なう、外部からの集団的「隔離」(孤立化)過程について分析した第4章の内容だろう)


 私自身、子供の頃には基本的にはいじめられっ子だったが、たった一度、いじめる側に回り、しかもその際に自分に有利な「ウソの証言」をした。その点について教師は見破り、冷静に教え諭した。家に帰るとそのことは教師から親に伝えられていた。でもその時の記憶は決して嫌な記憶ではない。むしろ、学校教師たるものの真の威厳についての最良の記憶になっている。

「すっきりさせてしまわないために、すぐには謝罪させない」のも正しいでしょうね。この点は、何かというと「すぐに謝罪記者会見」を求める(やりたがる)今の大人社会の中に潜む「小ずるさ」の問題とも関わる。

 世渡り上手は何かというとすぐに謝って「帳消しにして」生き延びてきたので、人にもそのことを求めてしまうのかも。

 その意味で、「謹慎させた後ではじめて公式謝罪」という順序をくーちゃんや草なぎ君に取らせているのは的確だということになるのだと。そういう意味ではプロダクションはよくわかってますね。


●当サイトの関連エントリー:

*適度に不安定で健全な不信関係


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