薬物治療の能動的な主体であれ!!
これ、以前から書こうと思っていて遠慮していた言い方なんですけど。
もちろん薬物を処方する「責任」はお医者さんにあります。
個人輸入や、不正なルートでの入手、溜め込んだ薬を自分の判断で飲むなどは慎む方が望ましいのは言うまでもないことです。
薬物について、きちんとインフォームド・コンセントする責任もお医者さんにあるわけで、薬の服用をどうして行くかということは、お医者さんとの話し合いの中で決定し、お医者さんにうそやごまかしをすべきではありません。
(さもないと、処方した薬を定められた用量できちんと飲んでいるという前提でしか、お医者さんはあなたの状況をとらえようとしませんので、例えば「途中から飲まなくなった」という場合でも、これが何日前に、何をきっかけとしてなのかを伝えてください)。
しかし、その一方で、あなたが、薬物という「アイテム」を使って、自分のために治療を進める「一方の主体」であるという意識をお持ちになるといいかと思います。
あなたは、眼鏡というアイテムを「使って」、新聞の字を読めるようにする「主体」です。
あなたは、携帯電話を使って、外にいても、連絡が取れるようにする「主体」です。
携帯電話の調子が悪いからといって、自分で分解修理したら、メーカーは修理保障をしてくれませんが、あなたが、どのように携帯の具合が悪いのかをうまく伝え切れないと、修理の人も見当がつかない場合は、結構あるかと思います。
薬を飲むことによって生じる、自分の心身の微妙な変化を、自分なりに言葉やイメージで、少しユーモアを込めて表現してみることになじんでみるのもいいかもしれません。
敢えて言います。お医者さんのまねをして、例えば「不定愁訴」という言い方をしてみて、何かおもしろいでしょうか?
どのような飲み方をどういうタイミングですると、生活していく上で効果が上がりやすいか、どういう場合に副作用が出やすくなり、副作用の影響を少なくしたり、無理なくしのぐのにふさわしいコツは何か?
これは非常な個人差があります。
お医者さんと、こうしたことを屈託なく話しながら「作戦会議」を毎回重ねるつもりで。
・・・・・すると、いつの間にか、薬の効き目そのものが、以前よりもあなたの「味方」「いい相棒」になってくれているという実感が生じてくる皆様は、決して稀ではないはずです。
実は、これはいわゆる薬への「依存」とは似て非なる状態です。
« 場の安全を守るために、新規にコメントする人に厳しい要求水準を求めすぎるのは | トップページ | 暑い季節を前に、パソコンの熱暴走対策をどう考えるか(第4版) »
「カウンセラーへのメッセージ」カテゴリの記事
- 初夢(2012.01.01)
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
「カウンセリング」カテゴリの記事
- 「ふくおかフォーカシング・セミナー」開催中止のお知らせ(2012.01.23)
- 初夢(2012.01.01)
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
「キャリア形成」カテゴリの記事
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 体験過程尺度入門 -カウンセリングが「深まっている」とは、どういうことか?-(すでに第3版)(2006.12.30)
- 佐賀県教育センター教育相談集中講座講師として務めを果させていただいた一日をふり返って(2009.11.11)
- フォーカシングのグループ活動において、身体の感じを通して傾聴し、言葉にしていく関係性の場を、さりげなく生み出すということ(2)(2009.07.16)
- 書評:ジャネット・クライン著「インタラクティヴ・フォーカシング・セラピー -カウンセラーの力量アップのために-」(2009.11.17)
「フォーカシング指向心理療法」カテゴリの記事
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 佐賀県教育センター教育相談集中講座講師として務めを果させていただいた一日をふり返って(2009.11.11)
「倫理」カテゴリの記事
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 単なる「ロールプレイ」より効果的なカウンセラー訓練(第4版)(2006.06.21)
- 成熟の過程で人は何を失う危機に立たされるのか -「魔法少女まどか☆マギカ」についての臨床心理学的小考察- (第4版)(2011.10.18)
- 田嶌誠一 著:「児童福祉施設における暴力問題の理解と対応」(2011.11.15)
- 児童福祉施設内での暴力に対する「安全委員会」方式についてのとりあえずのまとめ(togetter)(2011.11.19)
「健康」カテゴリの記事
- 初夢(2012.01.01)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 佐賀県教育センター教育相談集中講座講師として務めを果させていただいた一日をふり返って(2009.11.11)
- 書評:ジャネット・クライン著「インタラクティヴ・フォーカシング・セラピー -カウンセラーの力量アップのために-」(2009.11.17)
- 私の今年の年賀状の文面です(2012年版)(2011.12.30)
「医療」カテゴリの記事
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 単なる「ロールプレイ」より効果的なカウンセラー訓練(第4版)(2006.06.21)
- ユーミンのデニーズ伝説(2005.12.23)
- 壺イメージ療法 -「容れもの」「置き場所」を想像してもらう技法- (1)(2007.06.01)
「学問・資格」カテゴリの記事
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 体験過程尺度入門 -カウンセリングが「深まっている」とは、どういうことか?-(すでに第3版)(2006.12.30)
「心と体」カテゴリの記事
- 「ふくおかフォーカシング・セミナー」開催中止のお知らせ(2012.01.23)
- 初夢(2012.01.01)
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
「心理学」カテゴリの記事
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
「心理療法/精神療法」カテゴリの記事
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
「心理臨床」カテゴリの記事
- 初夢(2012.01.01)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
「携帯・デジカメ」カテゴリの記事
- にほんじんは、せんそうのしかたをしらない? (第7版)(2009.04.13)
- カラーペーパー探して天神を巡る(2009.10.14)
- オーディオにおける接点復活剤について(第3版)(2006.07.25)
- 「カウンセリング」と「身の上相談」の違い(2007.03.13)
- NHK 追跡A to Z 「問われる日本人の"言語力"」(2010.02.05)
「社会現象」カテゴリの記事
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 書評:ジャネット・クライン著「インタラクティヴ・フォーカシング・セラピー -カウンセラーの力量アップのために-」(2009.11.17)
- 私の今年の年賀状の文面です(2012年版)(2011.12.30)
- 成熟の過程で人は何を失う危機に立たされるのか -「魔法少女まどか☆マギカ」についての臨床心理学的小考察- (第4版)(2011.10.18)
- 「ゴースト」と「ファントム」 -押井守と神田橋條治の共通項-(2009.06.19)
「臨床心理」カテゴリの記事
- 「ふくおかフォーカシング・セミナー」開催中止のお知らせ(2012.01.23)
- 初夢(2012.01.01)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
「誤解」カテゴリの記事
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 書評:ジャネット・クライン著「インタラクティヴ・フォーカシング・セラピー -カウンセラーの力量アップのために-」(2009.11.17)
- 単なる「ロールプレイ」より効果的なカウンセラー訓練(第4版)(2006.06.21)
「身体性」カテゴリの記事
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
「間主観性」カテゴリの記事
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
「関係性」カテゴリの記事
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
「鬱」カテゴリの記事
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- アン・ワイザー・コーネル 著 :「すべてあるがままに -フォーカシング・ライフを生きる-」("Radical Acceptance of Everything") 書評(2011.06.29)
- 格差社会の中での自分探しとフォーカシング(togetter)(2011.06.24)
- 「古典的なうつ病と双極2型の鑑別は難しい」(togetter)(2011.06.09)
コメント
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/70854/45146754
この記事へのトラックバック一覧です: 薬物治療の能動的な主体であれ!!:
« 場の安全を守るために、新規にコメントする人に厳しい要求水準を求めすぎるのは | トップページ | 暑い季節を前に、パソコンの熱暴走対策をどう考えるか(第4版) »





こういちろう さん
この薬物療法を受け身ではなく主体として受けていくというのは非常に良い話ですね。
私の場合も服薬コンプライアンスのことを触れることが非常にありますので,こういちろうさんのこのブログでの薬に対する(薬と主治医)姿勢を参考にさせていただきます。
投稿: 呂◆gQikaJHtf2 | 2009/05/28 14:39
>呂◆gQikaJHtf2さん
この前国際てんかん学会での久留米ラーメン学という出し物(?)についての記事にいただいたコメントでも直感しましたが、やはりお医者さんなんですね。私の方こそ、ひたすら手探りの段階で、コンプライアンスという言葉を知っていても板につかない域なんですが(私にとってはアナログオーディオのカートリッジにおける、針の盤面への「追従の柔軟性」を指す概念としてまず思い浮かんでしまう・・・)、これからもコメントよろしくお願い申し上げます(^^)
投稿: こういちろう | 2009/05/28 22:11
こういちろうさま
スイマセン,勘違いさせてしまったようです。
私は浩一郎先生よりうーんと若輩の臨床心理士です。
ただ,勤務先が内科・脳外科と神経内科&心療内科という妙な?領域(心療内科以外)で高次脳機能検査&神経心理学検査をしており,主な関心領域が医学と心理学の境界領域にあるので「てんかん」「認知症」「治験」などというのが私の臨床活動のキーワードの一面なので,国際てんかん学会の参加日記についついコメントをしてしまったのです。
こちらこそよろしくお願いいたします。
投稿: 呂◆gQikaJHtf2 | 2009/05/28 22:44