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2008/09/22

構造主義と実存主義の弁証法的止揚?(第2版)

 構造主義は、現在においても社会構成主義などという形で、形を変えつつ影響力がまだまだ残っていると思うけど、いろんな次元のことに複眼的な観察と思考と判断能力を持つことと、そうした分析過程を経て、1個人がどのような「選択」をしていくかということは、ある意味では共存可能でありつつ、同時に別次元の問題だと思うのである。

(などと「止揚」してみる)

 単なる価値相対主義のニヒリズムに留まる構造主義「者」に留まるのもつまらないと思う。ある意味でこの人の論調そのものが、単に金魚鉢を神の視点から眺めようとしているだけの、今日ありがちな論壇のあり方に留まり、「現実の制約の中で『自分は』どう行動するのか」という問題を回避している気がする。


*****


以上、

九尾のキツネ

もとい、

王子のきつねさんサイトの、

●サルトル先生はそのような擁護に迷惑なのでは…

への私のレスより転載。
 

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コメント

初版で、王子のきつねさんサイトの該当記事へのリンクが機能していなかったので修正し、第2版としました。

 ちょっとした裏話。

 私は、実はサルトル研究で著名な故・矢内原伊作先生が、サルトルの親友でもあった彫刻家、ジャコメッティの彫刻の題材にされた時のことを書いた体験記に触発されて、当時先生が在籍した法政大学「哲学科」に進んだのです。もっとも、矢内原先生は、ちょうど入れ違いに定年退官され、名誉教授になったばかりだったので、矢内原先生の正式の講義を受ける機会を逸しました。一回だけ、講演を拝聴する機会があったのみです。

 時代はニューアカデミズム全盛の頃。第2教養部所属の柄谷行人先生の講義にはもぐれる環境にありましたけど、哲学面での私の関心は、よりによって記号論理学とウィトゲンシュタインの前期論理実証主義→後期辞自然言語論に向かいます。

 それでも、実存主義の流れについて学べる機会はそこそこありました。でも、自分で読んだサルトルの本は「嘔吐」ぐらいで、むしろカミュの方は「ペスト」「城」「異邦人」など、しっくりきた記憶があります。

 実は、ジェンドリンも、現象学、実存主義やポスト構造主義の系譜を引き継いでおり、言語と事象の関係については、前期→後期ウィトゲンシュタイン的な捉え方を押さえておくと理解しやすいところがあります。

 後に大学院から心理療法学に転じましたが、恐らく、カウンセラーとしては、現代哲学的な論法に対する理解の準備がかなり十分にできていたことが、私がジェンドリンの「人格変化の一理論」に書かれた体験過程理論という、心理療法学における革命的なパラダイム変換を含む理論を、大学院浪人時代に半年もかけずに独学でかなりやすやすと理解し、院生になってからも、訳者の村瀬孝雄先生(当時立教大学。私の指導教授)だけがこの件での唯一の話が通じる相手という状況を生み出したのだと思います。

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