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2008/01/05

iPod 5G vs. Touch -天下一武闘会-(後編)

 iPodの機種の間の音質差が実は大きいことに気づかされたのは、iPod shuffuleを購入した時点で、その時点での外出用の標準機、ULTRASONE Proline 750の音があまりにも5Gと違っていた衝撃という形で私に訪れた。

 5Gで、ワイドレンジだが、ちょっと高域に独特の人工的なところがあり、低域がちょっとだぶつき、アコースティック系、特に弦の響きが平板化ヴォーカルなどがややネアカになると感じていた響きが、shuffleにした途端に、非常に整ったバランスの素直な音に聞こえたことである。なのに、音の表情を実に繊細に出しつつダイナミック!!

 以前にも紹介したが、見かけはこんな極端なスタイルになるのだが(^^;)

Ipodshuffleplusultrasone


****


 敢えてshuffleとの出会いの時のことを書いたが、このことは、別の形で、Touchを聴いた時にも訪れた。

 つまり、どちらが絶対的に上というのではなく、持ち味の違いが、この3タイプには歴然とあるのである。

 今回は、できるだけ主観に偏りすぎないために、前の記事で列挙したようなオーディオチェック信号も、ほぼ同じレバートリの曲で同じくらいの時間(約1時間)聴いた上で、3タイプを聴き比べるということに挑戦した。

 もちろん万能なやり方ではありませんが、例えば、全帯域のホワイトノイズを再生するだけで実は音楽を聴いたときの音質にもあたりがつくというオーディオマニアの皆様は結構おられるかと思います。

 周波数特性だけではなくて、音の混じり合いや減衰するときの音の消え入り方すら、ホワイトノイズだけで聴感上でけでかなり予想できてしまう方。

 この段階で一言。iPodにも、スイッチを入れた後しばらくの「寝起きの悪さ」は歴然とあります。30分音楽をならした後の音は、明らかに鮮度が上がっています。


*****


 さて、比較試聴結果として、まずは非常に具体的に評定尺度化したものを示したい。

 高域方向に限定されるが、各周波数の純音の、どれが「大きく聞こえるか」、あるいは「目立って聞こえるか」というのを5段階で示す。これは私が2回ずつ評定した結果を平均した数値である。

ブラインドにまではしていない(^^;)さらに、私個人の耳の特性も反映しているはずだ。

 ヘッドフォンは、特性的な素直さが際だったA.T.EVA01Aを用いた。


周波数 5G Touch
----------------
01KHz 3.0   3.0 
03KHz 4.5   4.5
05KHz 4.0   4.5
07Khz 5.0   5.0
10Khz 4.0   4.5
12KHz 4.0   4.0
13KHz 3.0   4.0 
14KHz 1.5   1.5 
15KHz 1.0   0.5
16KHz 0.5   0.0
17KHz 0.0   0.0
  |    |     |
20Khz 0.0   0.0


 7KHzが一番うるさく聞こえるというのは、一般の人の標準値である。別の機会に、私の酩酊していない時の(^^;)可聴上限は17KHzというデータを得ている。

 限られたサンプル数だが、ここから見て取れるのは、5Gの方は、5KHzにへこみがあるが、Touchにはそれがない。

 そして、3KHzから13KHzにかけての、高域のいわば「高原部分」は、Touchの方がなだらかで安定している。

 ところが、高域上限が伸びているのは、5Gの方なのである!!


*****


 恐らく、この情報だけで、私にこの2機種がどのように「聴こえて」いるのかが、そこそこ予想できるプロやマニアの皆様はおられるかもしてない(^^)

 「Touchの方が音は素直でピュアー。しかし、何か音に味わいが乏しいとも感じている」

.......その通りである。

 ヘッドフォンや曲によって音が違って聴こえる度合いは5Gの方が神経質なのだ。

 ちなみに、ステレオ的な音場のひろがりもTouchの方が整っていて、見通しがいいように感じている。

 Sweep(低い方から高い方に少しずつ周波数がなだらかに上昇する)を聴いても、5Gの方がうねりがある。意外と低い帯域でうねりを感じ、それが、テクニカのこの機種ですら、3,4箇所のうねりと感じる。

 高域限界の方に音が消え入るかに聴こえる時も、音色の変化を含めて、5Gの方が複雑、Touchは実に自然な同じ音色の減衰である。しかし、高域端がそうやって複雑な形ながらも後まで聞こえるのは明らかに5Gなのだ。


******


 低域方向については、このような、周波数ごとの精密な比較のためのチェックソースがないので、ホワイトノイズの聴感だけの比較をさせてもらうことになる。

 5Gの方は、腰に力が入った、ゴリゴリした感触。

 Touchは、繊細で柔らかい灰色の響き。


******


 こうなると、全体としての聴感が、自分の好みのヘッドフォンとどうなることと対応するか。


 最初Touchの音を聴いたとき、

「透明で整っているが、何か前に出てくる迫力や熱さはないな」

と感じた 。

 実はTouchも、shuffleほどのマッチングではないかもしれないが、最初に述べたULTRASONEのProline 750を自然に、端正に鳴らしてくれる。しかし、このヘッドフォンがもともとややネアカだとはすでに述べた通り。そういう面がうまく中和されるとも言えるだろう。

 しかし、shaffleとの組み合わせでのような、「熱さ」や、このヘッドフォンらしからぬ音の表情の細やかな深みまでは出ない。

 shureのカナル型イヤフォンとの相性は、ここで比較しているiPod3機種の中では、少なくとも5Gよりは上かもしれない。しかし、低域に食い足りないという人もあるだろう。

 全般的にみて、ヘッドフォンを選ばないで、長所を聴かせるともいえる。

 敢えて言えば、3タイプの中で、一番、いい意味での「日本的な」音作りとも言える。恐らく、日本製のヘッドフォンでも、機種をあまり選ばずに実力を発揮する。もとより、日本のものとはひと味もふた味も違い、結局はiPodシリーズの共通の音作りには違いないとも言えるが。

 私流のエージングは貸与してくれた人に許可をいただいていたので、当初よりはこうした不満は薄らぐところまで追い込めはした。

 その人の元にもどり(実は一度正月に返却している)、再びiTunesから、一気にその人本来のファイルが一気に転送される予定である。


*****


 画面は大きいし、これまでと全く異なる機器の操作も慣れてしまえば軽快である。

 いずれ、欲しい。

Apple Store(Japan)

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