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2007/04/11

msnのうつ特集について

 msnビューティスタイルにまとめられているうつ関連のさまざまな特集はなかなかよくまとまっていると思います。

 この特集と連携している"psiko"5月号

もあと1時間ほどでAmazonから手元に届く予定だが、まずは、築地サイトウクリニックの齋藤英二(さいとう えいじ)先生と、エビス心療内科の堀史朗(ほり しろう)先生による、「賢い患者学のすすめ」という記事について述べよう。

 欝というのは、「やる気が出ない」とか、「朝起きられない」という現象を、本人のだらしなさだとか、単なる無気力というふうに自分でも思い込みやすいし、周囲からも見られやすい。

 以前はそんなことがなかった人がそのようになってきた場合は、まだしも気づかれるきっかけは見つけやすいほうだろう。しかし、場合によっては、そういううつ状態が軽度のままで慢性化している場合もある。

 私は、3年ほど前、大学での通常の勤務に明らかに差しさわりが出てきて、以前なかった、緊張性頭痛(被帽感)と呼ばれる症状が出てきてから、自分の判断で心療内科への通院を始めたのだけれども、過去数年の状態について話す中で、私がお医者さんから言い渡されたのは、私がすでに(その段階で)何年も前から、すでに軽度のうつ状態にあったといえるらしいことだった。

 実際、こうして回復してみて気がつくのは、私がこれだけ午前中にあっさり目を覚まし、一度本格的に一日の活動を始めると、半日間は集中力が持続して、特別にストレスがかかる状態でない限りは、ものごとへのいきいきとした関心が衰えず、床についたらいともあっさり寝入ってしまうなどということが、極論すれば、私が成人して以降体験していなかった領域というのに近いということである。

 個人開業というライフスタイルが私にあっていたとしても、少なくとも2年前の私と、数ヶ月前からの私は、この点で雲泥の差があるわけです。

 これくらいに、カウンセラーであっても、こと自分のこととなると、軽度のうつには気づけなかったということですね(^^;) 

 だから、齋藤先生が、

 他の病気と同じく、早期発見、早期治療がなによりも大事なのです。

 また、幸いにもうつ病でなかった場合でも、専門家のアドバイスを受けることが、気分を切り替えるきっかけにはなります。自分ひとりで悩んで、いたずらに落ち込む日々を過ごさないためにも、プチうつな自分を感じたら、早めに専門医療機関へ相談してみましょう。

とお書きなのは、まったくもっともなことと思います。

 生じかかりの軽度であれば三ヶ月、休職しなくても医療への通院治療だけでとりあえずおさまるというのも、私のお会いするクライエントさんたちの経過を見ていてもいえることと思います。それくらいで済まない人は、すでにそれ以前に長い経過を潜在的に抱えているか、欝を引き起こす、ストレスフルで無理が必要な環境因子がまったく変化しないまま、同じライフスタイルを継続している状態にある場合が少なくないと思います。

 そうした人でも(私のように)、長くて1,2年で回復できることが多い(ちなみに私は通院のみでした)。そうならない場合の多くは、同じような環境で同じようなライフスタイルと人とのかかわりの様式を続けるために、絶えず再発の機会にさらされているということなのだと思います。

 カウンセラーだから欝になったら恥ずかしいということはありません。実際には軽うつ状態で仕事をしているカウンセラーは一般に思われているよりよほど多い、ただし、それは一般社会人の人がそうであるのと同じくらいに多いというのが、実体験がある私から周囲を見ていて感じる現実です。実はそれくらいありふれた状態なんですね。


****


 私のスタンスとしては、うつのクライエントさんとの関わりで大事にしているのは、

1.クライエントさんとお医者さんが、円滑にいい関係であり続けられるための、主としてクライエントさんの側への援助。

 ここでいう「いい関係」というのは、クライエントさんが医者に言いたいこともいえない状態で維持される関係ではなくて、お医者さんに「通じやすい」形で、クライエントさんの状況を「うまく」伝えるための、関わり方のアドバイスと思ってください。

2.クライエントさんのライフスタイルや、仕事や対人関係を含む状況との関わり方について一緒に模索していくこと。

 これが、同じようにまた欝の入り口に立ち、同じように欝に陥る悪循環にならないためには必要ということになります。


***** 


 次に、堀先生による「うつの人とつきあうための7か条」ですが、これもなかなかポイントを押さえて下さってます。

 2.「がんばれ」ではなくて「よくがんばってきたね」

 これまでその人が積み上げてきた努力への「ねぎらい」なしには欝の人の耳には何も入らないと思ってください。それこそがその人の生きる支えだったのだから。

 「無理するな」という言い方ですら、ひとつまちがうと「お前はもう役立たずだ」というふうに本人は受け止めているだけの場合があります。

 周囲はどこまでも「光栄ある業績」を持つ人間の「ドック入り」みたいに遇するべきです。このあたりは会社での対応とかでも配慮してもらいたい事柄です。

5.できないつらさを理解してサポート

ということもこのことと関連しますね。

 そして、うつ状態にある人間は、周囲から自分が受け入れられているという感覚が低下します。なので、言葉で何を言われても空しく感じる可能性はあります。

 ですから、3.初診に同行者がいること、4.ボディランゲージ などで書かれているとおり、気遣う身近な人がいるだけで違うかと思います。「何も言ってあげられない」と「そっとしておく」という名の孤独に本人を追い込む前に、そういうさりげない事柄への、おっせかいになり過ぎないささやかなリラックスした配慮だけで、十分なのですね。

 親切の押し売りや、「せっかく.....したあげたのに」的な言動は厳禁ですが。援助者も力まないこと、使命感に燃えすぎないで、共に以前よりゆったりした時を味わうくらいのスタンスがいいのです。さもないと援助者が鬱っぽくなります(だからカウンセラーも、このへんをわきまえていないと、自分が鬱を背負い込む)。

*****

 あと、うつになると、周囲から、「こうしたら」「あれをやったら」「それはよくないと思う」などとといわれるのが、すごく負担になります。干渉に対してすごく過敏な状態ともいえます。

 その人なりの新たなライフスタイルを少しずつ再建していく様をあたたかく見守ってほしいという思いが強い。

 だから、本人が話をしてきたら、それを丁寧に受け止めてあげるだけで、本人はすごく感謝したりしているものです(これは、私の経験から痛感していることなので)。


***** 


......などと書いていたら、予定通り"psiko"届いたので、これから読みます(^^) 

 なお、既に常連読者の方はお読みかと思いますが、私の、うつの問題についての代表記事は、こちらこちらにあります。

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