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2007/03/12

自分を見つめ、味わい直すために携帯写真を撮る.......「投影法」ならぬ、「風景取り入れ法」?

 私は少なくとも若い世代の人のようには携帯文化に親しんでいない。IMEの性能の良さで知られているシャープの製品を使っているが、この前も書いたように、あの文字盤だけで日本語と半角ローマ字が入り組んだ文を書くのはもの凄く苦手だ。だから、サブ携帯として、ZERO3の愛用者だったりもするのだが。

 写真にしても、プリクラがすでにある時代に青春期を送ることをなかったこともあってか(実はプリクラ流行の直前に、「身分証明書自動撮影機」でカップルが写真を撮るささやかな流行りがあったということをご存じの方がどのくらいいるだろうか?)、あの、携帯を使ってツーショットやセルフショットを撮って「送りあう」文化というものは結局自分が自然には入り込みにくい世界だと、今のところは感じている。

 でも、カメラ付き携帯の普及と、その高性能化が、特に旅行などではない、さりげない日常の中で「ひょいと取り出して、思わす写真を撮る」文化を促進したことだけは間違いないだろう。各新聞の読者報道写真コンテストの入選作に携帯写真によるものが一定の割合で含まれているのが当たり前の時代となるのも当然だろう。

 デジカメ文化の到来は、「フィルムがもったいない」という感覚を希薄にした。失敗はすぐに消去できるからである。更に、カメラ付き携帯のSDカードなどのメモリー容量の圧倒的増大は、まる1日、数十枚以上、高画質の写真をとること程度では、全くもってへこたれない水準のものとなった。数日間の旅行で、かなり高画質でめいっぱい写真を撮り続けても、1GB-2GBのSDカードがいっぱいなどにはまずはならないわけで、私など、それこそ、SDカードに撮りためた写真を整理するのが億劫なまま放置してしまいかねないくらいである。むしろ、観光旅行などでは、充電が残っているかどうかの方に気をかけないとならないことは、皆様お感じのことと思う。

*****

 そうやってバリバリ写真を撮るようになると、自分が被写体として何を選ぶ傾向があるのかということを再確認するだけで、自分という「人間」そのものが自分なりに何となく見えてくることがある気がする。

 自然風景写真がむやみに多い人もあるだろう。建物のデザインが気になると思わず撮る人もいるだろう。通りがかりのお店の看板そのものや、店先に出してあるさりげない装飾が気になる人もあるかと思う。

 別にそれをねらって探し回っていなくても、猫(私のサイトでもやってますが、msnの関連記事はこちら)や鳥が視野にたたずんでいたら思わず撮る人もあるだろう。

 先日、クライエントさんと話していてたまたま気がついたのは(この内容、ご本人のご承諾を受けて書いています)、私には、店で出された料理の写真を撮るということがないということだった。あれだけ自分のフォトアルバムだと鉄道車両はあるのに。

 そこから振り返ってみて、私の中に、食に関しては、執着に乏しいところがあることに、改めて気がついた。毎日同じとまで行かなくても、3日間でメニューをローテーションできれば、お決まりの場所で、お決まりのメニューが3食(実はたいてい「2食」だが)続いても、滅多にそれでフラストレーションにはならない。せいぜいおかずと主食のローテを少しずらせば、十分変化と感じられる。

 お酒にしても、例えば、ビールとなると、「普通のビール」「黒ビール(好き)」「バドワイザー」「オリオンビール」......これ以上細かく識別する必要を感じない(^^;)......ドライ系、生系、などという区別すら味覚だけでしているかどうかすらも怪しい。

 なのに、音楽を聴くとなると、iPodとヘッドフォンにあそこまで執着を燃やすのである。それこそ付属ヘッドフォン以外にお金を使うことなど思いもよらない人たちがたくさんいるのは承知である。

 こうして、

「私は、料理の写真をそもそも『撮ったことがない』

でも

「この世の中には、自分のする食事の写真を撮る人たちが山のようにいる」

ということに気がついた時、私は自分の性格を、自分で、改めて再点検できた気がしたのである。

*****

 少し観点を変えると、旅行に出て、風景の写真を「そこに自分や同行者の背景としてでない形で」撮ることがほとんどない人たちがいる。風景の写真ばかりで、自分の(自分との)写真をあまり進んで撮ってくれないということだけでもめはじめるカップルとか、実は結構あるのではなかろうか。

 一方は、いつもとなりにいてくれる「その人」をそんなに頻繁に撮らなくても、相手への思いは当然あると思っていて、要所要所で一緒に写真を撮れば、それで十分、むしろ、「二人で行った場所」そのものの風景写真だけでも、二人がその時どんな思いでそこにいたのかを思い出せる記念となると思っていたりする。その写真を見ている「二人」は、写真の中ではなく、その写真を見る「となりに」いることにこそ価値があるわけである。

 ところが、他方は、極論すれば、「自分を撮ってくれない」=「自分を愛してくれていない」、「ツーショットを撮らない」=「ホントは二人でいるのが楽しくない」にすら突っ走る。そして、「風景写真なんて、絵はがきやガイドブックやパンフにあるではないか」とまで言い始めたりする人すらあるかもしれない。

 でも、もうひとりにとっては、テレビや雑誌でよく知られたその風景を「自分のカメラ」で撮っていないと、そこに「現実に」ふたりが行った記念にならないではないか、と感じるわけである!!

*****

 ここでは、どちらがどんなタイプの「性格の」人間で、どちらが「好ましい」か、などという議論はするつもりはない。

 たとえそこに映っているのが本人ではなく、風景であっても、食べ物や動物や同行者であっても、自分が撮った写真を媒介にするだけで、自分なりに「自分」というものが、一層「味わい深く」見えてくる可能性がある。

 ......そういう、あたりまえのことを、写真を普段あまり撮らなかった人が、敢えて携帯という媒体で、少しだけ積極的にやってみるだけでも、自然といろんな気づきのきっかけになるのではないか????

 ......そう、カウンセラーに見せる必要もないのである。

 これを生活の中での小さな「行動ステップ」として、クライエントさんに提案したらどうなるか?

******

 私はこれを、心理テストにおける「投影法(projective method)」 および、中井久夫先生の「風景構成法」をモジって、「風景取り入れ(introjective)法」などと仰々しく名付けようかと思った。

 しかし、.......まてよ、こんなシンプルなことなら、とっくに実践されて来ている方々の団体すら存在しておかしくない筈.....と思ってネットで調べたのです。

すると、

●日本フォトセラピー協会

●日本写真療法家協会

という2つの組織が活動されていることを、不勉強ながら、はじめて知りましたので、ご紹介させていただきます。

*****

 なお、デジカメや携帯は、あくまでも「ツールの選択肢」に過ぎない。

 それを、どんな瞬間に、どんな形で、クライエントさんに提案したり、カウンセラーの自己点検・自己修養のために活用するか、その臨機応変なセンスと、その前提としての、クライエントさんとの関係性構築のセンスの中で、はじめて意味を持つことは言うまでもないだろう。

 すべての「技法」はそのようなものに過ぎない。

 私の考えでは、例えば、「技法としてのフォーカシング」も、携帯と同じような「ツール」であるに過ぎないとすら思う。

 .......そのことを伝えたくて、この記事を,、こんな形で書いています。

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コメント

かといって、これはやはり問題ですね(msn=毎日)。思わず「遊び心」でやっちゃったんでしょうけど、「公私混同」。けじめ。

このケースは当てはまらないかもしれないけど、機長さんと客室乗務員が「個人的に交際」するのは何もかまいませんが(^^;)、それは飛行機を降りてからでないと困ったりします。

 いくら自動操縦とはいえ、「飛んでた」んでしょ? 航空機運航の法令上どうかは別として、大勢の人の命を預かる「機長席」の尊厳は大事にしましょう。

 私ですら、面接室の「面接用椅子」では居眠りしないようにこころがけております。「折りたたみ式居眠り椅子」を使ってるのである。(ここまで明示する方が安心なさる方もあるかと思います)

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