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2006/09/02

500番目の記事:大いなる幻影とただの日常(第2版)

 文字の世界がファントム(幻影)界です。そしてこの本はファントムであるわたくしのこころが文字を介して、ファントムであるあなたのこころに語りかけているのです。いえ「語りかける」とは音声言語の領域なのですから、語りかけるふりをしているのです。

 つまり事実としては、文字言語でのコミュニケーションであるものを、音声言語でのコミュニケーションに似せようとしているのです。

 そのためには、

1.語り言葉風の文章にする

2.同じ内容をくり返すことで、
  各章の間で内容が少しずつ重なり合うようにする。
  そうすることで、文章の区分けを乗り越えて、
  濃淡のような一連の語りのような雰囲気を作る。

3.日常体験を例にあげる、などの工夫をしています。

Genbakaranochiryouron_1_1 事実としては文字言語でありながら、
読んでいるあなたの内側で音声言語として再イメージ化されて、
事実としての語りへ内部変換され、
からだの世界まで伝わるようにと願っているのです。


...............神田橋條治 "「現場からの治療論」という物語" 第3章冒頭 p.39より

******

 2,3日前から、特に夕方から明け方にかけては,関東地方はめっきり秋めいてきましたね。

 この記事が、当ブログ、「カウンセラーこういちろうの雑記帳」通算500番目の書き込みです。

 かなり長文の、毎回完結型の,ブログとしてはある程度かっちりしたスタイルの記事が多かった私の場合、結構(相当?)多めのアップ数かと思います。

 私の場合、既成の情報を整理して紹介したり、時事ネタで書くことが少ない人間。カウンセリング系にしても音楽系にしても、何より私の「感じ方」「考え方」を、いかに私なりに表現するかの、いわば「構想ノート」みたいなものをそのまま現在進行形で公開しているようなもので、その意味では「雑記帳」というタイトルそのもの。

 記事を順番に続けて読んでいただくと、仮にテーマが別の内容に飛んだかに見える場合ですら、そこに「暗黙の思考の連鎖」があり、あたかもすべてが仕組まれた「伏線」であるかのようにすら感じられてしまうことが、手に取るように伝わる「ような気がする」ところがあるんではないかと思います。

 もっとも、内容が専門的過ぎ、越境ジャンル性が高いので、ついていくだけでたいへんで、そこまで感じ取っていただけない皆様も少なくないであろうことは想像に難くありませんが。

 その一方、恐らく、私の文章に「はまってしまう」ひとにぎりの読者層を生み出してしまったはず、とは感じています。

 恐らく、心理臨床系の大学の研究室によっては、「若い学生への刺激が強過ぎる」と、「禁書」扱いになったのではないかとマジに想像します(^^)......あの、インターネットはどこでも観れるし、それなしでは研究も成り立たない時代になっているはずなんですけどね。

*****

 マジに、一件だけ、「内容証明つき」で抗議してきて下さった、結構著名な先生がおられました。

 この先生、何をここまで力んでおられるのかな?
 いや、何に「怯えて」おられるのかな? 

 たかだか一日平均アクセス数300のささやかなブログです。

 私はちょうど11年前に個人ホームページをはじめました。あのwindows95による、インターネット大衆化の黎明期にです。当時のインターネット環境で、パソコンにど素人の私が、パソコン買って2ヶ月めに、ホームページなるものを、我もしてみむとてするなり、というわけですが(^ ^)

 それから、パソコン通信、メーリングリストなど、様々な媒体を活用してみる中で、この媒体の「怖さ」と同時に、「裏事情」も、私なりにささやかに、ですが、見えて来てしまったところがあります。

 つまり、インターネットには現状では「実際の社会的影響力」はまだまだ乏しいのに、、どうもそこに「巨大なファントム」がそびえたって見えるものらしいということ。まるでそこにものすごい力があるかのように。

 でも、これはネットに限らず、およそ「現場」の最前線に出て長期間接してみれば、多くの領域でそんなものでしょう。小泉首相だって、ブッシュ大統領だって、そして浜崎あゆみさんたって、「ただの人」なんだなあという感慨を感じるかもしれませんね。

 そうやって、ある意味で、人やものごとが、すべてささやかで平凡な日常の積み上げに過ぎないと気がついて行くこと、それが、ある意味で「癒し」であり、「成熟」なのではないか、と,私なりに感じています。

 ユングも、フロイトも,確かそんなふうなことを言ってましたよね。
 
 言ってた通りにご本人が生きていたかどうかは,わかりませんが、「気づいて」はいた筈だと思います。

 そして、自分という「ファントム」を目の前にして、弟子たちがわけもわからぬ感情的闘争や、派閥争いをはじめるのを、さみしそうな目で見ていたのではないかと思います。

 「でも、これって、私が蒔いた種なんだよね」

と思いながら。


 こころという「ファントム」は、自由を、束縛と逆境の中でしか体験できない。

 しかし、人は時々、"A=A"である世界に回帰するという、往復運動を繰り返す人生を、最後まで送り続ける。

Henyonoshocho

ユングの「変容の象徴」という、私が心理の世界に入って一番感動して読んだ本のメッセージを,私なりに、今、言葉にしたら、そうなります。

*****

タイトルは、

「大いなる幻影とただの日常」

としましたが、

「大いなる日常とただの幻影」

と入れ替えてみて、

どちらも味わうあたりが「バランス点」かなと思います。

*****

推薦BGMは、


【Aポイント付】中島みゆき / 臨月 (CD)みゆきの「夜曲」
中島みゆき - 臨月 - 夜曲
(アルバム 「臨月」所収)

浜崎あゆみ/Memorial address [CD+DVD]ayuの"forgiveness"
浜崎あゆみ - Memorial address - Forgiveness
(アルバム"Memorial address"収録)

にしたいと思います。

******

それでも,

次章においては、ドン・キホーテの、荒唐にして無稽なる、新たなる旅立ちの物語が語られる......

......かもしれない(^^)

******

大いなる幻影(DVD)LA GRANDW ILLUSION(1937)「大いなる幻影」←※私,この映画について,タイトル以外何も知らないまま、上記の記事,書きましたので念のため。 

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コメント

 今、映画「大いなる幻影」を見終わりました。500円で買えますものね(^^)

 感想は言葉にする必要がない。映画史上に残る超名作。

 私のこの記事の「本文」と重ね合わせると、あまりにも「出来過ぎ」ですが、ホント、フィーリングで付けただけのタイトルだ!! 筋は全く知らなかった!!と言っても,映画通の人には信じてもらえないでしょうね(^^)

 タイトルだけは知っていたのは、押井守さんが何かのコメントでお書きだったから、あるいは「マクロス」のスタッフのコメントかな??

....何か凄く懐かしいアニメタイトル出してしまった。大学学部生時代、無茶苦茶はまったものな。

 (そして、浜崎あゆみは私にとっての「実在する」リン・ミンメイ。)


******

 どうも私は、この種の偶然を「引き寄せる」力には恵まれているようです(^^)

 一言だけ言えば、戦闘シーンが皆無、特撮もなしで、当時の映画のフィルムの貧しい再生音だけでも、それを最大限に生かして,これだけの映画が作れるということ。

 後の「この種の」映画で、この作品の影響を受けなかった作品の作り手はいないでしょうね。全部この映画の「パクリ」な
いし「オマージュ」ともいえてしまう。


 ちなみに、第2外国語がドイツ語で、レハールのオペレッタあたりは、クラシック愛好者として当然知り尽くしているあたりは,この映画をより深く味わう上で有利だったと思います。

 (ひとり、青い瞳に、乾杯!!....なんつって)


 

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