浜崎あゆみとこういちろうと中井久夫先生の共通項(第5版)
浜崎あゆみが、![]()
2000年のはじめてのコンサートツアーの最終日の舞台挨拶で、
「浜崎あゆみはほんとうに存在するのか?」
(....を、このコンサートツアーで確認したかった)
と口走ったのは、古くからのファンの間ではおなじみの事実です。
上記のDVDにもしっかり記録されてますね。
つまり、目の前に,万単位の、自分を応援してくれるファンが「実際にいる」のを目の前にしないと、
雑誌やテレビに出ている「浜崎あゆみ」って「私」?
という気持ちにならなかったそうなのです。
*****
これ、ayuの全く素朴な実感だったろうと、私は素直に共感します。
今でも私は、「現代のエスプリ」の2つの号で、顔写真までついて掲載されている、
「日本の代表的なフォーカシング実践家」
(確か池見陽先生がそのようにご自身の論文で紹介して下さったのだけれども)
とされる「阿世賀浩一郎」って、ほんとに私? って、信じられないと思うことがありますから(^^;;;;;;)
ちなみに、もうすぐ、元巨人・ヤクルトの、かのセーブ王、角盈男さんと、阿世賀浩一郎なる人物が握手しているツーショットが「国際グラフ」という雑誌に掲載されるらしいけど、
ホンマかいな? これは合成写真ではないか?
確かに角さんの「ものすごいそっくりさん」で、どうみてもご本人としか思えない人とお会いして話をさせていただいた記憶はある。しかしそれはひょっとしたら、誰かにいつの間にか催眠術をかけられて「捏造された」記憶ではないのか?
と、目の前にある生写真をみながら懐疑にふけるこういちろうなのである。
(ここではお載せできませんが,学会で実際にお会いした方には誌面と生写真をお見せいたします)
何か、自分の人生がどんどん
「フォレスト・ガンプ」じみてきて、怖いっていう心境、皆さんおわかりでしょうか?
(え? 自分でそれを「更に加速」しているだろが、って?
......だって、そうしないと、怖いんだもの)
*****
.........ちなみに、もう一人、「お仲間」がいます(^^;)
1977年、秋,私は、名古屋市の助成を得て、三週間、学会出張を兼ねて、山中康弘氏らとともに、ドイツ、スイス、オランダ、ベルギー、フランス、イギリス、スコットランドをめぐり、多少の調べ物をし、何人かの学者と討論した。私にとって、現実の西洋ははじめてであった。私は、「西欧は実在していたのだ」と口走って、それは一部のサークルで伝えられている
(中井久夫 「西欧精神医学背景史」 1999年の追記 pp.232)
実は,中井先生が、「西欧精神医学背景史」の初稿を、現実にヨーロッパ、いや、アメリカにすら、「一度も」渡ったことがないうちに、今の私より若い43歳までに書いていた.....といったら、皆さん、どう思われますか?
中井先生は、書物を通してしか欧米を知らないうちにあの論文を基本的に書き上げていたのです。かの有名な、ギリシャ語すら含む数カ国語の、しかも卓越した語学の才能は、何と、中学生の頃からの独学の所産です。このことは上記の本の「1999年の追記」にはっきり書かれています。
でも、さすがに実際にヨーロッパに行かないままなのはどんなものかなあ、という思いで、「実在する」ヨーロッパに行って、ファン・デン・ベルフをはじめとする各国の著名な精神科医の「ほんもの」とはじめてディスカッションした。ところがそれらの多くは期待に反して意見のすれ違いで終わり、アイデンティティの危機に陥ったそうです。
中井先生はそれでも自説を曲げなかった!! 中井先生のフェルトセンスがNOという限りはNOだったんですね。
精神分析とかの新たな潮流が「輸入・紹介」される際に、こんなまでも「自分の本心に忠実」にしか納得せず、ただ権威としてあおいだまま「わかったふり」して「紹介」しているのではない。しかもその際に「日本的に『鈍らせ、薄味にする』ことすら拒絶する,圧倒的な学問的良心性を貫くことが,果たしてなされているでしょうか?
土井健郎先生の「甘え」理論には、それがあると思いますが。だから、日本からバリント経由で「輸出」された,数少ない精神分析理論になり得たのです。
この辺、実際に浜崎あゆみのコンサートに通うようになり、他者からの影響や、ayu自身の、「ひょっとしたらその場の思いつきかもしれない」記録に残る発言(この問題については、
"Humming 7/4"
"In The Corner"
を是非お聴き下さい)すら時には無視して、ひたすらayuの曲やプロモビデオと「対話」する中で自分なりのayu観を確立してくる中で、やっと「浜崎あゆみはこの世に実在する」という、ある生々しい実感を獲得できた(これすら「私にとっての」ayuに過ぎないのは承知の上です)過程と何か似ている気がします。
そして、中井先生の、ヨーロッパの巨匠精神療法家に実際に会って揺るがされても保ち続けた、自己の信念と良心を貫く姿勢に、私は、一介の院生になる段階ですでに確信してしまった、「日本のフォーカシングはまだ『驚くほど』的確に理解されていない」という信念、そして、その後、「他流派の人と全く対等に渡りあえる現場臨床との統合は、ジェンドリン自身が「フォーカシング指向心理療法」で書いたより「更に高度な次元で」実現可能である、という信念のままに、その結果、フォーカシングがシームレスに幅広い日常カウンセリングの「隠し味」になり、
「一見、カウンセラーとしての「専門性」すら希薄に見え、普通の相談相手をしているだけかにすらみえる、『ただの』街のカウンセラー」
になれつつある、という私の信念に通じるものがあると思うのです。
*****
浜崎あゆみも、恐らく本音のところでは、自分がレコード大賞を3回連続受賞したなんて、「冗談みたいな事態」と感じているのではないかしら? だから、「これだけでは、何かが違う!!」という自分の中の漠然とした予感に導かれるまま、決してうぬぼれることなく、「更に先をめざす」姿勢を保つという、ほとんど人間業ではないことを続けているのだと思います。
******
私が言いたいのは、浜崎あゆみさんも角盈男さんも中井久夫さんも阿世賀浩一郎さんも、ただの生身の人間なんです。だから「ただの生身の人間」扱いされなくなることの苦悩、でも実際に、「普通の人」の世界には戻れない苦悩と、ある意味で孤独に戦って生きているだろうということです。
何回でも言いますが、私は、「フォーカシング」という本のただの一読者だったはずなのです。立派なフォーカシングの指導者に出会い、私自身を癒していただけたならば、私は別の人生を歩めたかもしれない。
その意味で、日本のフォーカシングの諸先達の先生方の、私への「無力さ」を「お恨み申し上げております」。
*****
推薦BGMは、浜崎あゆみの
"(miss)understood"です、やっぱり。
これこそ、「『信』なき理解」への、強烈そのもののプロテスト・ソングです。
この曲を、カウンセラーの皆様、「カウンセラーにあてたメッセージ」として聴いてみることに挑戦してみるのもいいかも。
******
........もうこれで、「タイトルだけで全文」という,この不思議な記事の「封印を解いた」ことになります。
それこそ、
「難しい話は、いらない」
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第2版では、浜崎あゆみの"(miss)understood"(アルバムではなくて,アルバム収録の同名曲)へのリンクを張りました。これは重要な追加です。
カウンセラーの皆様、これを実際に聴いて、たじろぐ人は、中井久夫先生のいう、「心の産ぶ毛」をまだ失っていません。
すぐにayuの「病理分析」しかはじめられない人は、カウンセラーという職業をお続けになることをご再考願います。
そういう方は、とてもayuの生き方の足元にも及ばないことに、基本的に気づけていないから。
投稿: こういちろう | 2006/08/25 00:59
「第3版」で、文末に,更に「ダメ押し」増補です。
.....実は、私が、どれだけ「あたりまえの」スタンスでayuの歌を受け止めているつもりか、もう、伝わったでしょう?
投稿: こういちろう | 2006/08/25 19:06
更に大増補しての「第5版」です。
やっとここまで書いて来て、私の気持ちに正直な本音が、自分でもわかって来た気がします。
投稿: こういちろう | 2006/08/31 06:32