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2006/02/02

やはり、耳栓型イヤフォンの名機、SHURE E5cについて書きます(万国iPod向けヘッドフォン博覧会 最終回)(第2版)

SHURE シュアー E5C

この前は敢えて言及しなかったけど、やはり書くことにしました。

上のアフィリエイト写真では小さいので、私の所有品をデジカメで撮ったものを。

(以下の画像そのものはサムネイルに過ぎず、グリックすると「大きな画像」が別ウインドウに出ます)

(「単3」電池はサイズの比較のため一緒に写しています)

e5ckakudai


室外で、乗り物の中など、他人に全く迷惑をかけない、

「耳栓型のイヤフォン」

としては、別格の高みにある逸品です。

SHURE社のホームページのこの製品紹介{英語)はこちら

このページも、イヤフォンの画像をクリックすると、拡大写真が出ますよ(^^)

ちなみにApple Storeさんはこちら!!

更に、楽天の、この製品に限らない、「SHURE製品大図鑑」こちらからどうぞ!!

輸入品で、そもそもオープンプライスですから、お店によって、売っている価格が4万台から6万近くと、無茶苦茶差があります。しかし、Apple Storeさんの価格が「適切な」相場のラインでしょうね。

それより安い場合、アフターケアはどうなのかということは、はっきりそのネットショップに記載ががなければ、メールで確認した方がいいでしょう。

...というより、ネットで検索する限り、どうもSHUREについては「正規販売店」はたくさんあっても、「日本総代理店」というのがないのではないか?

少なくとも、このお店は「正規販売店」であることをうたい文句にしています。このお店の解説はわかり易いですね。

もっとも、この商品なんて、耳栓の部品さえ商品として供給できる限り、「修理」という概念は何もないも同然の「超精密機器」です。最初から動かない場合を除けば、「アフターサービス」なるものの意味はあまりありませんが(^^;)。


Bose直販のQuiet Comfort 2
のように、「本体交換」が保証(保証書なしでの場合は有料ですが)修理である、というポリシーまで持ってくれるかどうか?????

*****

【使用上の注意】

1..このイヤフォン、耳たぶの後ろの方に、中に太い針金(?)の入ったコードをぐるりと巻きつけて、いわば耳を270度回り込ませる形で装着する、というその独特の装着法に慣れるまでが結構コツがあります。特に、普段から眼鏡をかけている人とか。私がそうだったんですが、使い慣れるまでは、耳たぶの外側に「靴ズレ」みたいなのができる可能性すらあります。

2.そして、一度、100円ショップにも売っている、プラスチックの先に粘着性のゴムをつけた、使い捨ての「耳かき」で、一度でいいから徹底的に耳掃除してから使うこと!!

耳垢が音の入り口の管から奥に進入したら、もうアウトのはずですから!!


3.数種類の、素材も形態も異なる様々な耳栓が最初から附属しています.が、遮音効果と確実な装着感という点では、シュアー トリプルフランジイヤパッド(ペア)【税込】 PA755(SHURE) [PA755SHURE]このタイプが「私には」ベストでした。これ、最初から取り付けてあるのとは別の奴です

(リンク張ったのは、消耗して交換する際の耳栓「単品」です。800円台ですから安いですね。もっと安いヘッドフォンで「イヤパッド交換だけで5000円」なんていう機種もありますから!!)

4.最初は耳の穴にどの程度どう押し込むといいか自体に戸惑うでしょうが、かなり思いっきり深く差し込むつもりぐらいでいいです。日本を含む他社の「類似品」の多くは、耳栓部分と本体が外れて抜けてしまいやすいけど、この製品はそんなことありません。片方だけ音がしない時には、耳の穴にぴったり差し込まれていないので管が押し曲げられているだけです。

「♪更に言うとすれば~」(^^;)、装着した状態で外部の騒音が左右とも同じ大きさで聞こえる(「.....でしか聞こえない」というべきでしょうが)のがベストな状態です。

1週間も使い慣れれば、こうした独特の装着法は「無意識のうちに」できるようになります(^^)

5.このイヤフォン、何とあの小さい中に「高音用振動版」と「低音用振動版」を内蔵した、「2ウェイ」イヤフォンなんですよね{そのメカニズムが半透明の函体(?)から透けて見えるあたりもメカ心をくすぐる)。だから、一ヶ月近くは使い込まないと本来の純粋な響きになりません。

最初は、たいていの「1ウェイ」イヤフォンより、音が「不透明」で「帯域が狭く」すら聴こえるかも。

6.実はこのイヤフォン、iPod向けに開発されたものではありません!!

あくまでも、ライブミュージシャンが、ステージのあの轟音の中でも、PAにミキシングされた後の音を聴きながら歌ったり演奏したりする際の必要性から生まれたものなんです!! PAの音って、実は1秒近く遅れてしかホールに響いていないんですよ。ホールエコーばかりか、電気にも「伝達速度」があるのをお忘れなく。

場合によっては、マイクから、コンソール、アンプ、ステージの上方の大スピーカーまで、数十メートルから数百メートルもの配線をしてあり、なおかつホールエコー、時には「満単位」の聴衆の叫び声でしょ?

******

このイヤフォンは使わないわけですが(^^;)、クラシックのオーケストラですら、指揮者からの距離や全体の配置の違いで、他の楽器の音が耳に届く時間差を指揮者とオーケストラの個々の奏者はわきまえ、更に、「指揮者の位置ではなく」、ホールの観衆にとってベストに聴こえる音のバランスまで配慮するという、「長年の職人芸」によってはじめて美しい響きを出せることは、オケや吹奏楽の経験者なら、皆ご存知ですよね(^^)

だから、オーケストラには「ホームグラウンド」となる演奏会場が是非必要なんです。(ayuにとってはやはり代々木の体育館かな?)

そこで音を「練りこんで」はじめて、ホールと一体になったオーケストラの伝統的な響きが生まれます。ウィーン・フィルは、ムジークフェラインザールなしには語りえないし、今のべルリン・フィルの響きは、最初は「カラヤン・サーカス」となじられ、音響面での調整を果てしなく繰り返した、ベルリンのあの多角形ホール抜きには語りえない。

そういう「ホームグラウンド」で長年本番演奏を積んでいるからこそ、海外ツアーとかでもその土地のホールの特性に、限られた時間{得てして数時間!!)で「なんとかかんとか」「少なくとも無難に」順応するものさしが、指揮者にも団員にも形成される

オーケストラも、ピアニストのソロ・コンサートでも、その日はじめて実演するホールの音響特性を意識して、曲の響かせ方かなりの程度コントロールするわけですね。響きの「多過ぎる」、しかも変な乱反射のある会場では、速すぎるテンポは決してとらない。そんなことしたら、まずオケの奏者が「音を合わせ」られなくなる!!
しかも、実際に演奏会場でのリハーサルの段階では、「客席に人がいない」ため、人体という柔らかい吸音材がないわけです!! その違いすら考慮しないとならない。

ブルックナーの「ゲネラル・パウゼ(「ジャン!!」という総奏のあとに休符を挟むやり方)」の多用や、金管楽器のファンファーレの多用、弦の渋くて繊細な響きで、一見派手ではないメロディーをしっとりと歌い上げるスタイルが、天井の高い、ドーム状のカトリックの「教会オルガン奏者」だった彼の経歴と深く結びついていることはクラシック・ファンにはおなじみですよね。

だから、残響がほとんどない、そのくせ湿っぽくてデッドで、空間に響きの癖がある会場で、ブルックナーの、特に3番以降の交響曲を演奏する羽目になったオケと指揮者は悲惨です!!

NHKの大ホールがクラシックにはかなり悲惨な会場ということはコンサート・ゴーアなら言うまでもなくご存知でしょう。そういう中での、70年代中盤のベーム/ウィーン・フィルの日本初公演の放送録音が、今から10数年前にグラモフォンから限定発売されてましたが、今の私のiPodとヘッドフォン(SHUREかグラドかベイヤー)にして、やっと、ベームとウィーンフィルが「あの」ホールでいかに「熱演」したのかがほんとうに「迫真的」に生き生きと伝わるようになりました(^^;)

ちなみに、もう20年以上前のこと、サントリーホールもない頃、東京文化会館という、当時の東京では一番「無難な」響きのホールで、ブロムシュテット/ドレスデンシュターツカペレ(当然、まだ「東ドイツ」です)の演奏で、ブルックナーの「ロマンティック」を聴いた時、私は始めて、第2楽章第2主題の、ビオラによる主題の「あの」深みに感動したのをよく覚えています。これを境に、たとえオーディオを通してとはいえ、ブルックナーの7番や8番の「真の美しさ」に目覚めたことは忘れれられない思い出です。

*****

更に、「♪更に言うとすれば~」(^^;)、

私は、私の地元、久留米の石橋文化ホールの響きと共に育ちました(知る人ぞ知る、名ホールです)。幼稚園の「お遊戯会」すら「あそこ」でしたから!!

だから、はじめて生のオーケストラ(「九響」でした)」を聴いた時の、弦のいわゆる「松やにが飛び散る響き」の、ナマととオーディオとの「根本的な」違いにショックがありました

外国の団体では、デムスとウイーン八重奏団を、このホールで高校生ぐらいに聴きましたが、確かモーツァルトの弦楽四重奏曲の後に続いて、シューマンのピアノ五重奏曲が鳴り出した瞬間、その「分厚い交響的な響き」に凄い衝撃を受けました

【音楽CD】シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44、ピアノ四重奏曲 変ホ長調 作品47この、往年の名盤とピアニストは同じで、他の奏者はもろに同じウィーンの伝統を「直接」引き継ぐ「後継者たち」ですね。

私のこの曲との「宿命的な」出会いは、こうして、第1級の演奏家と当時日本屈指の名ホールという幸せな形で幕を開けたのです。

だから、大学生になって東京に上京したら、

「東京にはろくな演奏会場がない」

ことに驚きあきれました。文化会館すら「他よりまし」程度にしか感じなくて。

******

.....などと、例のごとく「大迂回」しましたが(^^;)、

私の音の要求水準の根底には、幼い日から刷り込まれた、当時の久留米「石橋文化ホール」の響きを私の「身体が」決して忘れていないことにあることは、是非強調しておきたいのです。

その文化センターの前で営業していたというコーヒー屋さんが、今も別の土地に移転して、ささやかに営業しています。

ほんの○年前、帰省した時に、母と共に、父との待ち合わせ時間をつぶすために「全く偶然に」入ったのですが、壁中の百数十枚以上のサインがもう、無茶苦茶に凄いラインナップ!! 

ジャズ、歌謡曲、洋楽、クラッシック問わず、「戦後の世界の音楽界の縮図」でした。

ピンクレディからカウント・ベイシーまで当たり前!!

場所は、泥棒が出ると困るので(ごめんなさい、ネットやる限りは「お人よし」にはなれないのです)、おせーたげません!!

*****

さて、ですから(どーこーが!!!!)

恐らく、E5cはiPodには「オーバークオリティ」なんです。

ちょっと聴き、意外と帯域が狭くておとなしいと感じる(でも、鳴らしこんだ後の、ジャンル不問の「音のつややかさ」と、「各声部の定位のよさと音の溶け合いの両立」は「超絶品」です!!)

この音が「好みに合わない」人はいてもいいけど、鳴らしこんでも、「不快な」音しかしないと感じる人は、音源の装置の側の問題や限界を疑うべきでしょう。

この、一見渋い音の世界は、アナログカートリッジ以来「伝統の」SHUREの「絶対的な」音のポリシーでもあると同時に、

iPodの周波数特性を上回るためではないか?

と個人的には思っています。

****

あと、このイヤフォン、他と比較すると目に見えて「ハイ・インピーダンス」なんです。音量コントロールの多機種とのあまりの違いで一目瞭然。

一般に、音源とのマッチングでハイ・インピーダンス過ぎると、むしろ音が少し「こもって」聴こえるものと思います。一見「大きい」音なんだけど。

ややローインピーダンスのマッチング(例えば私の愛用するベイヤーのDT-250やグラドの方)だと、むしろ「音のエッジが立ち」ます。高域端の「繊細感」が凄くなる。昔で言えば「MCカートリッジ」の、あの繊細さと、ヘッドアンプとの相性の神経質さを、アナログ経験の長い人は思い出してみてくださいそのかわり、装置のボロやs/n比のよしあしも、簡単に聴こえてしまうことが多い。

その意味では、逆に、かつて「MM型カートリッジの頂点」とみなされていたSHUREらしい音、そのものですね。

****

でも、途中で述べたように、これはライブステージに立つプロ・ミュージシャンの要請に応えて作られたイヤフォンです。コードを耳の後ろに回すという独特の装着法は、

1.激しく動いても外れない

2.ステージ上で目の前にコードが垂れ下がる「見栄えの悪さ」がない

(浜崎あゆみはライブではソニーのイヤフォンの愛用者みたいですけど、背中に電池式の無線装置隠してることはライブのファンでDVDも持ってたらみんな知ってますよね(^^)

それどころか

「超小型で透明な本体」と「銀色に輝く」透明ビニール皮膜のコードって、

ステージでも「美しいアクセサリー」として光り輝くことになります。

*****

そして、前述の「超ハイ・インピーダンス仕様」は、音質使われる環境から見ても、

まさにライブステージで、観衆の熱狂やPAを通したバリバリのエレクトリックギターやドラムスの「超弩級の」轟音の中でも、それに決してマスキングされずに、それを超えるだけの「ものすごい大音量で再生」しても、聴き取りやすい、「音楽性に富んだ」「美しい」響きで「装着者に聴き取れる」こと

が前提にあるのでしょう、

その点での「大音量での音の歪まなさ」も半端ではありません!!

ボリューム上げすぎるのに慣れてしまい、難聴にならないようにご用心!!

スピーカーを含め、プロ用の発音機器は、ローインピーダンスのものが多いと思っていたのですが、それはあくまでも「録音スタジオ」でのことなのだと納得。

******

やれやれ、明日が「定休日」で何も外出の予定がないのを幸い、コンソールのメーターがレッドゾーンに振り切れるまで「ライヴ熱演」してしまいました(^^;)

当初予定していたより数倍以上長い文になりました。

でも、少し前までに比べると、これでも「肩の力を抜いて」、「気軽に」書けたな、という、「身体の実感」はあります(^^)

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