夢はきっとかなう? -浜崎あゆみ”Pride”に寄せて-(第3版)
私が大学院に入った頃、フォーカシングは(今でもそうですが、今よりずっと)カウンセラーの間でも知られていませんでした。
(今は、「フォーカシング」と「体験過程」について最低限数行ぐらいは書けないと、臨床心理士資格試験の1次試験向け受験勉強としては、明らかに不十分です。つまり、若い「臨床心理士」がフォーカシングについて「何も知らない」というのはモグリです.....と断言します)」
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左サイドの"My Fovorite Books"でも紹介している、ジェンドリンの著作、「フォーカシング」の項でも書きましたが、私にとっては、フォーカシングとの出会いは、それこそ、電撃が走る「運命の出会い」でした。
法政大学市ヶ谷校舎の大学の生協(今はきっとすでに2回ぐらいは店舗改築してて、当時の見る影もないのでは?)で立ち読みしていただけなんですから。
それまでも、おととしだったか、亡くなられた、小此木啓吾先生の著作を入門書とする形で、精神分析の本はかなり読んでいたし、
「自由からの逃走」で著名だった、エーリヒ・フロムの本は当時出ていた訳書を全部読んでいました。
(フロムの本で私の一番のお勧めは、"Man for Himself"(当時の翻訳タイトル「人間的自由の本質」です。すでに絶版、図書館で探してください)。
今とは違い、ユングには何かピンとこなかった。
なのに、このジェンドリンという人は、私が読んできた「すべての」心理学者が見落としていた事柄について見事に捕らえている!!!
「言葉にならない曖昧な『感じ』そのもの(=フェルトセンス)が一番大事なんだ!!」
これは、私にとっては、それこそ「ニュートン力学」から「アインシュタインの相対性理論」への跳躍に匹敵する「パラダイム」の変換、心理療法の世界における「大革命」としか思えなかったのです。そのことに気づくのに、ページをめくりだして5分もかからなかったんですね。
しかし、その時の私は、臨床心理の他大学の大学院を受験して落第したばかりの、一大学院浪人生(法政や早稲田や都立大学の正規の聴講生はしていました)に過ぎなかったのです。
そして、何とすでに「先ごろ」受験したばかりの立教におられる村瀬孝雄先生が、前述の訳書にも共訳者として名を連ねる、日本のフォーカシングの第一人者と知らないまま、「一回目」の大学院受験を立教ですでにしていたことに気づいて呆然としたのです!!
****
それからの3年間は、先日書いたような、実験心理や行動主義心理学などを含む、心理学全般についての私の学力が独学で上昇して、村瀬先生「以外の」立教研究室の先生方が、
「阿世賀の合格、やむなし」
と「根負け」するまでの我慢比べ(爆)になったわけです。
*****
そこまでが凄かったですよ。2年目の村瀬先生を含む教授会面々を前にした面接で、私は、
「どうして私を合格させないんだ!!」
と叫んだくらいです。
*****
これ、「思い込み」がそれだけ強かったとか、「自信過剰のナルシスト」だからではないのです。
私なりにその段階で日本人の研究者が書いたフォーカシングの論文に目を通してみたら、
「そもそもジェンドリンの著作を『きちんと』読んでいたらこのような『誤解』をするわけがない」
という水準のものばかりであることに気がつき始めていたからでした。
それは私にとっては悪い「冗談」としか思えない状況でした。
たかが一大学院浪人の私が、当時の日本のフォーカシング研究者「全体」よりもジェンドリンを正確に理解している「らしい」
こんなことが許されていいのか!!!
(これは、ある種の「恨み」と「悲しみ」「呪詛」すら秘めた感情です。だって、ことフォーカシングに関しては、ほんとうに「甘える」ことができる「先達」が誰もいないということですから)
私は、その時点で、自分が思いもよらない「十字架」を背負わされたことに気づき始めていたのです。
まさに、
"duty"ですね(^^)
****
この段階で、私は目標を「ステップアップ」し始めていました。
「ここまでは、日本中の研究者に『馬鹿馬鹿馬鹿!!」
と叫びたくなるくらいに「予想外にあっさり」クリアーできた。
もう、日本のフォーカシングの『研究者』として大成するだけでは『つまらない』。
ただのフォーカシングの「トレーナー」にとどまるのも「嫌だ」。
『現場臨床のカウンセラー』としても、第一線で活躍できることを目指そう!!
そこまでたどり着けなかったら、フォーカシングそのものが「無意味」である。
しかし、フォーカシングの可能性は必ず「現場カウンセラー」として役立つものを秘めている。
たとえジェンドリン自身がそこまでたどり着けなくても、私は「そこ」まで目指す!!
精神分析が、フロイト以降、メラニー・クラインやバリントやウィニコット、ビオンなどによって更に発展して行ったように。
フォーカシングを「輸入学問」にさせてたまるか!!
もちろん、日本や世界のフォーカシング研究者や実践家のさまざまな挑戦の中で、「私にとって」ほんとうに刺激的で、可能性を秘めたアプローチはどしどし「参考にする」し、そういう人たちとはお互い刺激し、切磋琢磨しあう「ライバル」関係にすすんでなろう。
でも、何より最後には、「自分の」試行錯誤、そう、私自身が「フォーカシング」を重ねる中で、フォーカシングそのものが刻々と「更新」されていくはずだ!!
「南海の」野村捕手ではないけど、
「生涯1フォーカサー」
であり続けよう.....と。
****
夢を見続けるには、
安易に妥協せず、
(少なくとも心の中では「不満な自分」を認めてあげて(aknowledging))
「絶望」し続けられる「能力」が必要なのです。
(この部分、絶望「しない」能力、と書いていないことがミソです)
時には、妥協した「フリ」だけして、ゲリラ戦的に「チャンスをうかがう」方が効果が゙ありますが(^^;)、
「ミイラ取りがミイラにならない」ようにするのもたいへんです。
そのためのコツは、「自分の盲目的な信奉者になる」弟子を決して作ろうとしないことだと思います。
(私は「さる筋」からの情報で、ジェンドリン自身がそういう考えであることを知っています。単に自分の「寵愛を受ける愛弟子」になろうという人を遠ざけ、他の人には「あの人にはオリジナリティがないから」と本音を漏らす人だということを。私はそれでけで、「自分の限界を踏み台にして、自分の死屍(しかばね)を『食って』、踏み越えてでも、更に先に進め」と本音のところでは思っている人というだけで、ジェンドリンを尊敬します)
私は、見込みがある人ほど、ある意味で「突き放し」ます。
その人自身が、「その人自身」の十字架を背負うことを願って。
****
BGMは、![]()
浜崎あゆみの”Pride"でした。
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お久しぶりにコメントさせて頂きまーす。やっと仕事の方も一段落。ようやく今、お正月してます。(^^)
阿世賀さんの運命的なフォーカシングとの出会い・・・感動的ですね。私の場合は、ここまですごくはなかったですが(^^; やっぱり電撃走りましたです。これって、タイミングみたいなのを感じるの私だけでしょうか?タイミングが合わないとフォーカシングに出会っても、通り過ぎていってしまうのかなあ・・・なんて。でも、万人に有用なのも確かですよね。
私の目標は、もちろん、自分自身の体験過程を推し進めることですが、もう一つは、『フォーカシング』という言葉を使わないで、多くの人を、その世界にいざないたいなあと、ひそかな野望を抱いております。(^^)
神様から与えられた、私の全ての資質を総動員して、チャレンジして参りますので、間違ってたら、しかってくださいね。よくやりますので。(爆)
投稿: 竹節峰子 | 2006/01/11 08:16
度々トラックバックさせて頂いております。pecadoです。先回コメントさせて頂いた時は、沢山お言葉お返し頂いてありがとうございました。
そういえば、何時それを見たのか忘れてしまいましたが、臨床心理士の国家試験って、どうなったのでしょうか。
投稿: pecado | 2006/01/11 11:50
臨床心理士国家資格(文部省管轄)については、厚労省管轄の「医療心理士」と抱き合わせで、昨年の通常国会に議案が提出される可能性がかなりあったのですが、例の「解散総選挙」で、出直しとなりました(^^;)
一言で言って、小泉内閣が続くにしても、河合隼雄先生が「文化庁長官」でなくなったら、また2,3年は遠のく危険があります。
いずれにしても、医師会を背景とした厚労省と文部省の「縦割り行政」の中で、両方の顔を立てつつ、「英断を振るえる」という点では、小泉「独裁」内閣が続いてもらう方が有利とはいえます。
でも、ドイツやブラジル、オーストラリアとかと共に国連の常任理事国入りにしくじるうちは、ホンマ大丈夫かいな? という思いはあります。
(最近「情報音痴」を少しだけ抜け出しつつある私だったりする^^;)
投稿: こういちろう | 2006/01/11 18:34
竹節様
後回しにしてごめんなさい(^^;)
そう、タイミングといえば、フォーカシングに限らず、人との出会いや別れが、すべてそうともいえますよね。
日本のフォーカシングの現状は、フォーカシングに深入りしないまま、臨床のキャリアを積み上げた層には、物足りないと思います。
確かに、フォーカシング「インサイダー」のカウンセラーの方の中にも、少なくとも何名かの方は、フォーカシングの看板を特に掲げられなくても、素晴らしい臨床の力をお持ちで、私も敬意を表しています。
増井武士先生や田嶌誠一先生のように(ここでこういう書き方しても、笑って許してくださる間柄ですから実名出しちゃうもんね)、フォーカシングを極めつくさないうちに、勝手に「卒業」してしまい、それでも日本の臨床家として最も独創的な業績を残して来られた先生方もいます(^^;)。
フォーカシング深入りしようがしまいが、もともと自分で自分の十字架を背負っておられる先生方だったから、それでいいんですね。
でも、以前も書いたけど、
> まだまだこれからなんじゃない
> 道が続く限り
> 扉なんか開いていけばいい
(浜崎あゆみ”INSPIRE”)
ですから!!
全国のフォーカシング関係者が、この私の挑発にのって、
「これで、どうだ~!!」
とばかりに、「大リーグボール○号」を、その人なりに投げ返してきて下さることを、心待ちにしております。
どしどし私に、「生産的な」『嫉妬』を向けてくだることを!!
でないと、私、剛速球を投げられなくて、
「退屈」で死にそうです!!
****
でも、もはや私にとっては、「他流派」の先生方とのゲリラ的他流試合の方が面白いかも。
今年の心理臨床学会で、私は必ず波紋を起こします!!
第3、第4志望まで、「ギョエー!!」と思われる先生を座長にお願いしますから!!
「決してフォーカシングおよびクライエント中心療法関係の先生に座長をお願いしないでください」
と添え書きして!!
(これ、数年前に精神分析の「あの」藤山直樹先生を座長にお願いして個人発表した時に使って、まんまと成功した戦略でしたが。大教室で満員の「分析系」のフロアのカウンセラーの皆様を前にして(フォーカシング関係者はのんびり会場に来るからもう中に入れない光景がドアのところでちらちら見えたのが痛快)、有無を言わさぬ説得力で発表して成功することなんて、スリリングで充実仕切ったひと時でした
ただ、「同じ日」の夜に、自主企画では「あの」松木邦裕先生に足元をすくわれたのは「恥辱」であった!!
琴欧州は朝青龍に及ばず!! でも、松木先生は今度は狙ってませんからね(^^)
投稿: こういちろう | 2006/01/11 19:54