スイスの宗教的エッセイスト、「幸福論」のヒルティとフォーカシング
昨日も書きましたが、最近自分でもやっとはっきり気がついてきたのは、
「ひとつの対象にずっとのめりこむ」とエネルギーが容易に枯渇する、
という、当たり前のことです。
「仕事の対象を分散させ、一度にでなく、少しずつ、代わる代わるにやるのがいい」
とは、スイスの宗教家、カール・ヒルティが
「幸福論」第一巻の
「仕事の上手な仕方」という、「幸福論」の中でも、ドイツ語の教科書として使われるくらいに有名な文章の中でも語っていることでした。
ヒルティという人は、第一次世界大戦の直前に亡くなった、スイスを代表する法律家で、ハーグの国際司法裁判所の初代判事までやった「実務家」なんですが、キリスト教への信仰が深く、今日では宗教的著述家として名前を知られています。
「眠られぬ夜のために」という、誰だったか、JーPOPのアルバムのタイトルにすらなった著作も有名。
そして、ヒルティも、基本的にはプロテスタンティズ厶の立場に立ちつつも、「神」との関係がひどくパーソナルです。
ヒルティがいう「神の声を聴く」というのは、私のいう「守護霊フェルトセンス」とのかかわりそのものに私には思われます。
スピリチュアルなナチュラル・フォーカサーに近い人ではないかとも。
「幸福論」、第2巻以降は宗教色が強いですけど、第1巻は、19世紀末のドイツ語圏の第一級の碩学が書いたエッセイとして、お勧めです。私は「三大幸福論」といわれるアラン、ラッセルと比較しても、文句なく一番好きなんです。
私は中学生の時に、岩波文庫を3冊まとめて自分で製本しなおして、繰り返し読んでいました。
ジェンドリン、そしてフォーカシングと出会うまで、私の「心の師」だった人です。
私が一見「守備範囲」がすごく広く見えるのは、ひとつには、根っからの歴史好きというのもありますが、実はヒルティがこの本の中でに繰り返し紹介してくれる、古代から近世までのヨーロッパ文化のエッセンスに、中学生という、むやみに早くから接したせいが大きいと思っています。
« 私は基本的に「今の」中島みゆきの方が好きです | トップページ | ヒルティとフォーカシングについて、続編 »
「おすすめ商品」カテゴリの記事
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- デジタル機器・オーディオのための電源極性管理とノイズフィルター(2012.01.09)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
「キリスト教」カテゴリの記事
- バウムテストにおける「診断」とフォーカシング(1)(2008.03.10)
- 「臨在」="presence"(第4版)(2010.02.06)
- 通算2000番目の記事 : バリント著「治療論からみた退行(Basic Fault)」(2009.11.27)
- 浜崎あゆみの詞における「僕」と「君」、「わたし」と「あなた」 -サリヴァン的次元で解説してみよう- (第2版)(2010.02.08)
- フォーカシングとスピリチュアリティ -12年前のワークショップでの体験-(2009.12.27)
「スイス」カテゴリの記事
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 不滅の名指揮者、トスカニーニ(2010.01.15)
- 「カウンセラーこういちろうの雑記帳」の主要過去記事を一番簡単に一覧するには(2009.09.03)
- 秋の近況報告(2009.10.09)
- やさしさに包まれたなら -「魔女の宅急便」とバリントのフィロバティズム-(2009.10.21)
「スピリチュアリティ」カテゴリの記事
- 初夢(2012.01.01)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- フォーカシングをやる中でイメージがひとり歩きし始めることに困惑しているみなさんへ(転載)(2011.12.26)
- ユーミンのデニーズ伝説(2005.12.23)
- 「ゴースト」と「ファントム」 -押井守と神田橋條治の共通項-(2009.06.19)
「トランスパーソナル」カテゴリの記事
- ユーミンのデニーズ伝説(2005.12.23)
- 「ゴースト」と「ファントム」 -押井守と神田橋條治の共通項-(2009.06.19)
- 「思わずツッコミを入れてしまうのは?」(2010.11.24)
- 少年は本当に神話になりつつあるのか? -ヱヴァンゲリヲン 新劇場版 破-(2010.10.21)
- 私のスーパーバイズ ~実践編~(2005.09.19)
「ヒルティ」カテゴリの記事
- 「思わずツッコミを入れてしまうのは?」(2010.11.24)
- 「カウンセラーこういちろうの雑記帳」の主要過去記事を一番簡単に一覧するには(2009.09.03)
- 秋の近況報告(2009.10.09)
- ヒルティとフォーカシングについて、続編(2005.09.16)
- 「湘南フォーカシング・カウンセリングルーム」の「カウンセラーこういちろうの雑記帳」をよろしく(2005.08.01)
「ビジネス」カテゴリの記事
- 格差社会の中での自分探しとフォーカシング(togetter)(2011.06.24)
- にほんじんは、せんそうのしかたをしらない? (第7版)(2009.04.13)
- 私のスーパーバイズ ~実践編~(2005.09.19)
- 「ケーススーパーバイズ」とは何だろう ~入門編~(2005.09.19)
- 胸がすく思いの名著!! ・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第1回) [第2版](2009.09.14)
「フォーカシング」カテゴリの記事
- 「ふくおかフォーカシング・セミナー」開催中止のお知らせ(2012.01.23)
- 初夢(2012.01.01)
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
「フォーカシング指向心理療法」カテゴリの記事
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 佐賀県教育センター教育相談集中講座講師として務めを果させていただいた一日をふり返って(2009.11.11)
「世界史」カテゴリの記事
- 「ゆとり教育」の思わぬ背景と、それに対応した「親世代」の限界(2011.06.15)
- 坂井 素思・ 岩永 雅也 著 「格差社会と新自由主義」 (放送大学教材)(2011.06.06)
- 虐待と精神医学 1 (Togetter)(2011.05.31)
- 「ぎゃほーーん!!」 -のだめカンタービレ in ヨーロッパ 前編-(2010.10.15)
- フィガロ=ボーマルシェ???(2007.02.15)
「人生」カテゴリの記事
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 成熟の過程で人は何を失う危機に立たされるのか -「魔法少女まどか☆マギカ」についての臨床心理学的小考察- (第4版)(2011.10.18)
- 透徹した「アニメ映像文学」 -新海誠作品-(2011.12.14)
「人生観」カテゴリの記事
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 成熟の過程で人は何を失う危機に立たされるのか -「魔法少女まどか☆マギカ」についての臨床心理学的小考察- (第4版)(2011.10.18)
- 「ゴースト」と「ファントム」 -押井守と神田橋條治の共通項-(2009.06.19)
- 「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」の音楽集(2009.11.24)
「倫理」カテゴリの記事
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 単なる「ロールプレイ」より効果的なカウンセラー訓練(第4版)(2006.06.21)
- 成熟の過程で人は何を失う危機に立たされるのか -「魔法少女まどか☆マギカ」についての臨床心理学的小考察- (第4版)(2011.10.18)
- 田嶌誠一 著:「児童福祉施設における暴力問題の理解と対応」(2011.11.15)
- 児童福祉施設内での暴力に対する「安全委員会」方式についてのとりあえずのまとめ(togetter)(2011.11.19)
「学問・資格」カテゴリの記事
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
- 体験過程尺度入門 -カウンセリングが「深まっている」とは、どういうことか?-(すでに第3版)(2006.12.30)
「宗教」カテゴリの記事
- 初夢(2012.01.01)
- ユーミンのデニーズ伝説(2005.12.23)
- "Durch Leiden Freude!! -のだめカンタービレ in ヨーロッパ 後編-(2010.10.16)
- オーディオにおける接点復活剤について(第3版)(2006.07.25)
- 「臨在」="presence"(第4版)(2010.02.06)
「心と体」カテゴリの記事
- 「ふくおかフォーカシング・セミナー」開催中止のお知らせ(2012.01.23)
- 初夢(2012.01.01)
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
「心理学」カテゴリの記事
- 「藤嶽法」のご紹介(2012.01.05)
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 成熟の過程で人は何を失う危機に立たされるのか -「魔法少女まどか☆マギカ」についての臨床心理学的小考察- (第4版)(2011.10.18)
- 透徹した「アニメ映像文学」 -新海誠作品-(2011.12.14)
- ユーミンのデニーズ伝説(2005.12.23)
- 劇場版「とある飛空士への追憶」を全く白紙の状態から観ての感想 (第2版 原作読了後の感想つき) (2011.12.12)
- 「ゴースト」と「ファントム」 -押井守と神田橋條治の共通項-(2009.06.19)
「文学」カテゴリの記事
- 透徹した「アニメ映像文学」 -新海誠作品-(2011.12.14)
- 浜崎あゆみの詞における「僕」と「君」、「わたし」と「あなた」 -サリヴァン的次元で解説してみよう- (第2版)(2010.02.08)
- 安易に共感されると人は自分自身でいられなくなる 〜中島みゆき「エレーン」「異国」「空と君のあいだに」に寄せて〜(2005.04.13)
- NHK 追跡A to Z 「問われる日本人の"言語力"」(2010.02.05)
- 不世出の名歌手、マリオ・デル・モナコ(2009.12.27)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 初夢(2012.01.01)
- デジタル機器・オーディオのための電源極性管理とノイズフィルター(2012.01.09)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 佐賀県教育センター教育相談集中講座講師として務めを果させていただいた一日をふり返って(2009.11.11)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- インタラクティブ・フォーカシング 技法の実際(2012.01.02)
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 周囲の人は双極性障害2型の人の「気遣い」にどれだけ助けられているかに気がつかない・・・・内海健 著「うつ病新時代 -双極性II型障害という病-」 書評 (第2回)(2009.09.17)
「歴史」カテゴリの記事
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 「ゆとり教育」の思わぬ背景と、それに対応した「親世代」の限界(2011.06.15)
- 「格差社会と新自由主義」結語(2011.06.18)
- 格差社会の中での自分探しとフォーカシング(togetter)(2011.06.24)
- 坂井 素思・ 岩永 雅也 著 「格差社会と新自由主義」 (放送大学教材)(2011.06.06)
「生と死」カテゴリの記事
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 成熟の過程で人は何を失う危機に立たされるのか -「魔法少女まどか☆マギカ」についての臨床心理学的小考察- (第4版)(2011.10.18)
- ユーミンのデニーズ伝説(2005.12.23)
- 田嶌誠一 著 「現実に介入しつつ心に関わる」(2009.12.16)
- 「格差社会と新自由主義」結語(2011.06.18)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 田嶌誠一 著 「現実に介入しつつ心に関わる」(2009.12.16)
- TPP問題も「まどか☆マギカ」を通して論じることが可能・・・なような(2011.11.16)
- 「ゆとり教育」の思わぬ背景と、それに対応した「親世代」の限界(2011.06.15)
- 格差社会とカウンセリング(2011.06.20)
- 池上正樹 著 : ドキュメント ひきこもり -「長期化」と「高年齢化」の実態-(2011.06.23)
「臨床心理士」カテゴリの記事
- 「こころの天気」のご紹介(2012.01.04)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- 佐賀県教育センター教育相談集中講座講師として務めを果させていただいた一日をふり返って(2009.11.11)
- フォーカシングのグループ活動において、身体の感じを通して傾聴し、言葉にしていく関係性の場を、さりげなく生み出すということ(2)(2009.07.16)
- フォーカシングのグループ活動において、身体の感じを通して傾聴し、言葉にしていく関係性の場を、さりげなく生み出すということ(1) 【第2版】(2009.07.15)
「自分史」カテゴリの記事
- 初夢(2012.01.01)
- フォーカシングへの誤解を解く(?) その2(2006.11.14)
- ドナ・ウィリアムズ著「自閉症だったわたしへ」を読み始めて。(2010.06.20)
- 抗うつ薬で眠くなるのは「副作用」? -そもそも「副作用」という概念をどうとらえるか-(2009.06.29)
- 劇場版「とある飛空士への追憶」を全く白紙の状態から観ての感想 (第2版 原作読了後の感想つき) (2011.12.12)
「趣味」カテゴリの記事
- デジタル機器・オーディオのための電源極性管理とノイズフィルター(2012.01.09)
- 透徹した「アニメ映像文学」 -新海誠作品-(2011.12.14)
- ユーミンのデニーズ伝説(2005.12.23)
- 劇場版「とある飛空士への追憶」を全く白紙の状態から観ての感想 (第2版 原作読了後の感想つき) (2011.12.12)
- 「ゴースト」と「ファントム」 -押井守と神田橋條治の共通項-(2009.06.19)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/70854/5968865
この記事へのトラックバック一覧です: スイスの宗教的エッセイスト、「幸福論」のヒルティとフォーカシング:




最近のコメント