2009年7月11日 (土)

Skype(インターネット音声動画通信)によるフォーカシング有料個別指導コース

 インターネット(Skype)を使った、フォーカシング技法の個別指導(夢フォーカシング、インタラクティヴ・フォーカシングを含む)のお知らせです。

 この個別指導の最大の特徴は、ネットを使って、通話料・通信料無料で、全国の方と何時でもセッションを持てるということです。

 フォーカシングのセッションをする際に、電話や電子メール、映像やチャットを用いる試みは、特に欧米では、かなり以前から試みられ、地理的に散在しているフォーカシング・ピープルを結ぶ架け橋として重要な機能を果たしているようです。

 近年、インターネットのブロードバンド化が進み、無料のソフトを使って、世界中の特定の相手と、1対1で、テレビ電話のように使える音声動画通信と呼ばれるコミュニケーション手段が、幅広く行われるようになりました。

 この音声動画通信を活用し、有料契約によるフォーカシング・ライブ・セッションの機会を提供いたします。


【個別指導内容 】

* 全くのフォーカシング初心者の方が、ともかく「フォーカシングとはどのようなものか」、フォーカサーとして体験してみあるためのセッションとしてもお引き受けします。その後のフォーカシングの学習のお手伝いも致します。

* フォーカシングをすでにどこかで学ばれた方に、更に体験を深めるための個別セッションの機会を提供いたします。

* すでにフォーカシングに習熟された方からの「ガイディングは要らないから、もっぱらリスナーをして欲しい」というご要望にもお応えします。

* 原則として実際の1対1のセッションを重視致しますが、フォーカシングについての質問やアドバイスを求める場としてもご活用下さい。

* リスニング(傾聴)やガイディング(教示のしかた)の練習をしたいという方には、私がフォーカサーとなる形で、その場を提供いたします(Focuser As Teacher)

* 夢フォーカシング、インタラクティブ・フォーカシング、壷イメージ療法のセッションにもお答えします。


【始めるために必要なこと】

 パソコンの常時接続環境をお持ちの方でしたら、別途通信料一切無料で「画像つきの」コミュニケーションが可能です。

 (別途通信料金が発生するのは一般電話回線や携帯電話回線との間で会話する場合のみです)。

 お互いにID(ハンドル名)をやり取りし、通信を受諾した相手としかやり取りしない設定ができますし、当然ながら画像や音声伝達過程は暗号化され、セキュリティは十分に守られた通信手段です。

 具体的には、"Skype"というフリーソフトを使います。Windows Mac両方対応しています。

■Skype 公式サイト(mac/windows 両方式対応)
http://www.skype.com/intl/ja/welcomeback/


 この通信手段を活用するには、ウェブカムと通称される小型映像カメラと、ヘッドセット(マイクつきヘッドフォン)にあたる装備が必要ですが、最近のラップトップパソコンには、これらのすべて、少なくとも内蔵マイクと内蔵スピーカーが最初から装填されているものも少なくないはずです。

 仮にこれらの装備を別途購入するとしても、セットで実売2,000円前後という、たいへん安い価格で、実用上十分な性能のものが購入できます。購入した後の初期設定においても、多くの機種の場合、USB端子に差し込むだけで最低限の設定が自動的になされます。


 Skypeの音声動画通信の性能は、ここ1,2年の間にも急激に向上しています。画質や音質の向上も著しく、以前に試しに使ったことがあって も、しばらく実用から離れておられた方にとっては、ソフトを最新のバージョンにアップデートしてみると、ここまで画質がなめらかで、音声も美しくなったの か!! と驚かれる方が少なくないかと思います。

 これをフォーカシングのセッションに使わないままというのは、あまりにももったいないではありませんか?


【音声動画通信利用のメリット】

 私のたどり着いた当面の結論は、メール・カウンセリングや通常の電話カウンセリングに比べても、音声動画通信を用いたフォーカシング・ セッションの方が、直接来談しての場合に遥かに近い形で行なうことができ、相互信頼的な安定した関係性の樹立にも困難が少なく、ユーザーの方の満足度も高いのではないかということでした

 その結果に基づき、今回、音声動画通信による有料の「フォーカシング個別指導」プログラムを、正式に皆様に提供することにいたしました(正確に言えば、「再開」です。以前よりも本格的に広報します)。

 ネットでこのようなセッションを行うことに不安をお持ちの方がいらっしゃいましたら、後続の節で、メリット・デメリットを検討致しましたので、熟読の上、ご利用ください。


【時間・料金】

■指定口座への振込みでお願いします。

■事前にセッション時間を取り決めて行ないます(予約制。 毎週月曜日をの除く10:30-21:00[終了時]のいずれかの時間帯)

■ご面倒をおかけいたしますが、セッション開始時間になったら、「これからはじめます」という電話でのご一報を、ネットを通さずにお願いいたします。

■音声動画通信の開通までのサポート、通信状態の改善のための助言は無料でいたします。どんなことでもご質問ください。

■60分 1回 4,000円 (日本フォーカシング協会会員である方は3,600円)

■ 入金からセッション施行有効期限

  口座振込日から1ヵ月後の同一日まで

※予定日前日までにご連絡頂ければ日程変更に応じさせていただきます。

※最初、通話テストを行いますが、その時間は料金対象外とさせていただきます。当日、万一のネット通信状態の不測の悪化が生じて、再接続を試みてもセッション続行不能と判断できた場合、私側の事情でスカイプでの通信が当日不可能になった場合には、ご指定口座への料金ご返還(あるいは次回セッション料金への振り替え)に応じさせていただきます。


【お申し込み 】
■ 実名、ご住所、お電話とメールでの連絡先、セッション希望日時、(すでに設定済みでしたら)skypeネームをよろしくお願いいたします。

日本フォーカシング協会メンバー割引を希望される方は、お申し込みの際に、会員証ないしニュースレターを送付してきた封筒の宛名書きの部分を、FAXあるいはスキャナ取り込みの添付ファイルメールの形でご送信下さい。

【お申し込み・連絡先・担当講師】

電話&Fax:0942-48-8797
Email:kurumefocusing@live.jp
Twtter@kasega1960へのダイレクトメール(DM)

担当者:阿世賀 浩一郎(あせが こういちろう) 

The Focusing Institute認定コーディネーター、フォーカシング・トレーナー、フォーカシング指向心理療法セラピスト

******

 では、以下に、この、「テレビ電話形式によるフォーカシングのセッション」の長所と短所について、実際にそれを体験したユーザーからのご意見を参考にして、まとめておきます。

* 短所

同じ空間、同じ場の空気を共有して、お互いの非言語的なメッセージすら細やかに共有しながらセッションを進めるという点では、やはり目の前に人がいるライブよりは生々しさが薄いともいえる(逆に、事前に想像していたよりも遥かに生々しいので満足したとの声もたくさんあります)。


* 長所

1. フォーカシングの実体験がより身近で手軽なものとなり、反復して練習する機会も増える。

2. 自分の住む地域にはフォーカシングを体験的に学べる場そのものがかなり遠出しなければ存在せず、しかも年間に限られた回数しか開かれない。そうした制約がなくなる。

3. これまでフォーカシングを学んできたトレーナーや仲間たちとは別の人ともセッションの体験を持ちたいと思っていた。そうした機会を気軽に提供してもらえる。

・・・・・ここまでは「ネットは地理的な制約を越える」「フォーカシング・パートナーへのアクセス性を高める」という方向で共通点があるでしょう。

4. より自分の生活や日常に近いシチュエーションで、生活や日常の実感と身近な状態でセッションを重ねることができるため、フォーカシング体験が日常との連続性があるものとして定着し、自分個人のためにほんとうに「身についていく」「役立っていく」実感が着実に味わえる。

5. 最初はネットでの画像つきのやり取りに戸惑ったが、少し慣れてくると、目の前にリスナー/ガイドがいるという生々しさが減じることで、むしろ恥ずかしさや緊張を感じずに、自分の内側の実感とじっくりと向き合い対話できるというメリットの方を強く感じるようになった。リアル世界での対面セッションよりもストレスが低い気すらする。 「普段着の自分のままでフォーカシング体験をしている」と感じられる。

6. メールや電話を通してのフォーカシング・セッションの経験はあったが、やはり画像を通してのライブのコミュニケーションも進めているというだけで大きく印象は異なる。上半身だけであっても、相手の表情やたたずまいが見えているというだけで、安心もするし、相手の気配を察しながらの細やかなやりとりができる気がする。

7. セッションそのものや、フォーカシングについての質問などについてのやりとりに集中できる場を作りやすく、それ以外の余計な無駄話もなく、フォーカシングを学ぶ場での「社交」などを気にしなくていい、構造化の度が高い、割り切ったシンプルな関係性の場だと感じる。

*****


【附録:必要な周辺機器や設定に関して】

↑例えばこの製品で、スカイプの使用に全く不満はないはすです。

 もっとも最近のラップトップ型パソコンの場合、パソコン本体にマイクとスピーカーが最初からついていることがほとんどかと思いますし、ウェブカメラも内蔵機種が少なくないでしょう(スピーカーだけではなく、内蔵マイクも実は見えないところに装備されていることに気がついていない皆様も結構あるかと思いますcoldsweats01)。そうした場合には、とりあえず初期投資ゼロ円で済むということになります。ヘッドセットを頭につけなくても、手ぶら(ハンズフリー)で音声動画通信を楽しめるわけですね。

 しかし、私の考えでは、そうした「ハンズフリー」環境をすでにお持ちの方の場合でも、ヘッドセットの購入はお勧めいたします。それは、音質のよさを求めるという意味ばかりではありません、パソコン本体の内蔵マイクは、パソコンそのものや、部屋中の騒音を拾う性質を持っています。ネットを通して伝送する際に、そうした雑音までデジタル情報に変換することになります。それが映像通信の質に、思いもよらないくらいの負荷を与え、画像の滑らかさを損なうばかりか、回線の中断というアクシデントも増やすことはあまり知られていません。

 もっとも、ご使用のパソコンが最近購入の、十分にメモリー搭載したハイ・スペックのものでしたら、あまり影響はないかもしれませんが、ADSL通信の比較的低速回線で契約されている皆さんや、XP時代からの機種を今もお使いで、メモリーが1GB以下の場合には、通信性能にかかなりの影響があります。

 ヘッドセットは、片耳に引っ掛けるのタイプの中では、左右の耳どちらにも対応、柔軟に形を変形でき、耳へのなじみがいい方でしょう。耳に「きちんと差し込む」ことにとらわれず、「引っ掛けておく」ぐらいの感覚でいいかと思います。もっとも、耳たぶや耳道に炎症を起こしやすい人の場合、両耳タイプの方がいい場合もあるかと思いますが。

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2008年9月12日 (金)

素朴な夢分析でもカウンセリングに生かせる

 夢フォーカシングのコースは、私が湘南での開業時代、ご利用される方が少なかったのが残念なコースのひとつでした。

 自分の得意分野について吹聴して宣伝するのは控えめにしたい私ですが、こと「夢フォーカシング」とは、ちまたにあふれる「夢占い」サイトや、「夢分析」を開業のメニューに加えたカウンセリングルームの多くとは「隔絶」する域の技法であると、胸を張って言えることは、臨床専門家にも、ましてや、一般の皆様には認識されていないように思います。

 私以外でただおひとり、夢フォーカシング技法への積極的な関心を維持し、日本フォーカシング協会の「フォーカサーの集い」などで小ワークショップを繰り返されているのは、福岡大学田村隆一先生(私と同じ、日本に13人しかいないThe Focusing Instituteのコーディネーター)です。

 フォーカシング関係者の間でも「「夢フォーカシング」は、いまや「流行からはずれて」いまして(^^;)、夢フォーカシングに特化したワークショップやセミナーは、関東地区では、いまや全くに近く行なわれていないのが現状です。

*****

 「夢フォーカシング」については、フォーカシングの創始者である、ジェンドリン自身による著作の邦訳が、すでに10年以上前に、

●ジェンドリン/夢とフォーカシング

と題して刊行されています:

 ここでは、「夢フォーカシング」そのものを体系的な技法としてお伝えするのではなく、流派に関係なく、現場カウンセラーにお使いいただける実践的なアドバイスとして書いてみましょう。

 もとより、そこにはジェンドリンの夢フォーカシング技法のエッセンスを十分に盛り込んでいます(^^)

******

 そもそも、カウンセラーなら、流派を問わず、面接の中でクライエントさんが報告する夢を、面接内で役立てることは実はそんなに難しいことではないではないはず。

 クライエントさんが夢を語った場合に、それを単に受容的に聴き、面接記録にとどめ、事例検討会やスーパーバイザーに、「この夢にはどんな意味があるのか」と問いかけるだけしかしないカウンセラーの方は、現実には少なくないようである。

 たいていのカウンセラーは、見た夢の意味についてクライエントさんに面接の最中に問いかけられたら「引いて」しまい、その場ではj柔軟かつ積極的には取り扱えないという現実があるように思う。

 これからカウンセリングを受けようという皆様。
 意外かもしれないけども、この点では期待はずれに終わることが少なくないと覚悟したほうがいいと思います(^^;)

*****

 はっきりと断言したいが、フロイトやユングの夢分析についての体系をきちんと学ばなくても、現場カウンセラーとしてそこそこの域にある人は、クライエントさんの夢を面接場面で生産的に活用できる。

 面接場面での夢の扱いにおいて、解釈のための知識ほとんどまったく必要ないと断言したい。

*****

 夢の意味を知るとは、夢に意味について、まるで辞書を引くようにして答えを出すこととはほとんど関係ない

 たとえば、

A:「狭い洞窟(や長い穴)をもがきながら必死にどこかに行こうとしている」

という夢を見たからといって、

「子宮から膣を通って外に出ようとしている。親離れしたい気持ち、生まれなおし、死と再生」

などという知識を単に「知っている」ということだけでは、ほとんど何の意味もないと思う。

 カウンセラーは、クライエントさんが、その夢の中で、具体的にどんな気持ちで、どんな風に実感しながらその体験をしていたかに、身体ごとクライエントさんの身になって追体験して味わってみるつもりになるといい。

A1:「井戸みたいなところを登ろうとしていて、地上から光がかすかに差しているんだけど、上から誰かが土を少しずつ入れて来るのか、口のなかに土が入ってきて、ジャリジャリして、それを吐き出すだけで、一向に登れないんです」

.......とクライエントさんが夢体験を語る場合と、

A2:「私の身体は横向きみたいなんだけど、壁は何かゴムみたいで、ぬるぬるしていて、いくら前に進もうとしてもなかなか進まない。でも、私はそのぬるぬるを感じながら、少しは前に進めるかなともがいているだけでも、何か希望のようなものは感じていて、その状態が、不安というより、何か心地いいんですよ」

.......と語る場合とでは、実感の上でかなり別次元の、その時そのクライエントさんなりの実感体験を夢の中でしていた可能性があるのではなかろうか。

 いきなりその人の夢体験を、一般化、抽象化し過ぎないことである。

******

 カウンセラーが、クライエントさんの夢を実感を持って具体的に追体験できるためには、クライエントさんがまさにその夢の中でどんな体験をしていたのかについて更に語ってもらう必要があることが少なくないたろう。

●「その夢を観て自分ではどう思った?」
●「夢の中ではどんな気持ちでいたの?」

 この水準の問いかけですら、クライエントさんに試みていないことが少なくないようにも思う。

 これだけですら、夢についての更に詳細な本人の描写や、夢の中での(あるいは、夢についての)本人の気持ちが語られ、(現実のクライエントさんの状況を含めた)クライエントさんの心情の理解が深まることは多い。

******

 また、を本人がどう受け止めるかそのものに、その人がすでにカウンセリングの中で語ってきた現実状況の受け止め方と共通の認知様式が見出せることも少なくないものである。

 更に、クライエントさんの夢の中での体験の実感を、カウンセラーが自分の身体に呼び起こすつもりで受け止めていたら、それだけでいろんな連想がカウンセラーの中にも生じるはず。

 そこから、クライエントさんに何らかの応答をする糸口が開けるはずです。

******

*そういう時の、カウンセラー側からの誘発的な質問のヒント:

●1.夢の中のどの部分が一番印象的だった?

 長い夢でも短い夢でも、クライエントさんにこのように聞いてみると、カウンセラー側の想像とは別の、あらすじからは省略そうな一見地味な部分をクライエントさんは語り出する場合があります。

A1:の場合だと、

例えば、

ア:「地上からさし続ける一筋の光が何より印象的でした」

イ:「その光が時々さえぎられてチラチラするのが不思議と面白かったです」

ウ:「実は光そのものではなくて、紺碧の空の色に惹かれていたことに気がついた」
(井の中のかわず大海を知らず、されど空の青さを知る.....などとカウンセラーが連想したりして)

エ:「実は口の中に入ってくる土のじゃりじゃりする感じはうっとおしかったけど、上から土を投げ入れる人らしきもの......実は姿は見えないんです......への恐怖とか憎しみとか、このまま埋まってしまうじゃないかという不安は感じていなかったんですよ」

..........などと、カウンセラーの予想外のことを言い出す可能性があります。

 こうした場合、カウンセラーが自分なりの解釈のこだわりとしての「これが重要だ」という理解に固執するべきではないと思います。

 そではもはやクライエントさん自身の夢体験を大事にしながら相手をしているのではなくなります。

 カウンセラーは、クライエントさんの反応に基づき、改めて感じなおして味わってみる必要が出てくるかもしれません、その結果、それまで自分なりに身になって感じてみていた感覚それ自体が大幅に変化するかもしれません。

 そして、仮に今述べた、エ:のパターンだったとすると、

Co:「ジャリジャリ感が印象的だった?」
Cl:「ええ、それをウザイと感じたんですけどね」

......ここまでシェアできれば、クライエントさんからうかがわなければとてもカウンセラー側には想像もできなかった、クライエントさんの夢体験の具体的な心象風景まで共有できたことになります。

****

 ここで、

●ヒント2:夢の中での実感と同じような感じを現実場面でも味わったことがあるかどうか?

夢の中で感じてたような、そういうウザさって、最近でもいいし、以前にでもいいけど、実際に感じたことありそう? ちょっと探してみるのも面白いかも」

 これに対して、クライエントさんは、例えば、

そういうウザさ........そうですねえ。ある気がする。すぐにおもいうかばないけど」

カウンセラー:「しばらく探してみたら?」

「こういうウザさか。.......(沈黙20秒)......何か言おうとすると、いろんな横槍が入るように感じるんです。横槍って言っても、その人たちは私を言い負かそうとか、押しとどめるとか、批判しているしているわけではなくて、私と関係ない話を自然に投げ出しているだけ。......そう、そういう人たちは、ごみをゴミだめの穴にポイと捨てるような世間話のつもりで話しているだけで、その下に私がいるとかも気がついていない。......そういう世間話を聞くだけで、ウザイんですよね。最初言いたかったことをそのまま口をついて出なくなって。そういう人たちを別に憎いとは思わないんだけど、それくらいで言いよどむ自分が情けなくて。なぜそういう世間話だけでウザイのかとなると自分でもわからなくて」

などと話し始めるかもしれません!

 夢の中での体験が、その人の現実生活の暗喩になっていることをクライエントさんが鮮やかに語りだすわけですね。

 こうなると、カウンセラーが多少更にアシストさえすれば、もはやカウンセラーのありきたりの解釈では到達不能で、ひょっとしたらそれまでのカウンセリング全体で話題にすらなっていなかった、

 週刊誌的な俗っぽい話を耳にするだけで調子が狂う自分って潔癖すぎるの? 

 私の仕事への姿勢は純粋すぎるのだろうか? もっと「『泥』臭さ」も必要?

 仕事にも恋にも、「清『濁』あわせ呑む」したたかさがいいのだろうか?

 .......などというさまざまなテーマについて、カウンセリングが進み出すきっかけになるかもしれないのです。

*****

 同じシチュエーションで可能そうな、カウンセラーからの別の問いかけ:

●ヒント3:クライエントさんの実感に即して、夢のストーリーを三題話くらいに要約して提案してみることもできます:

「何かを必死にやっていた。
 一歩足を踏み外すとおしまいだ(奈落の底に落ちてしまう)と感じている。
 何かが自分に降りかかってくるのがウザイ」

 すると、クライエントさんのほうは、

「いや、夢の中では、そんなに一歩誤ればおしまいになるような恐怖はないんです。結構「踏ん張れている」なと。多少はいろいろ降りかかってはくるけど、口の中のシャラシャラがウザイ、ぺっぺっ、くらいでしのげている自分がいるんですねえ」

 こういう展開でも、何も問題がない。

 カウンセラーにとって、思いのほかしたたかなクライエントさんの一面にはじめて気がつくきっかけになるかもしれません。これだけでも生産的でしょう。

*****

 ●最後にもうひとつ、これはクライエントさんの対話では直接言わないとしても、役立つヒント:

 クライエントさんの語るいくつかの夢を、シリーズとして捕らえてみることはいろいろな連想を生みます。

 特に、内容が一見別の夢のようでも、実は共通のパターンが隠れていることがあります。

 「自分が再受験をして、思いもよらないくらいにいい大学に入れた夢を見ました。学生や教授も歓迎してくれます。でも、私は、いつ、自分の能力がその大学にふさわしいものではないか、化けの皮がはがれることを少し恐れているようです」

 「私は戦闘ゲームの世界の住人になっています。自分の身体にビームが打ちこまれる痛みを何回も感じているのですが、なぜか死なないでゲームに参加し続けているみたいです。幽霊になったのかな? それだけでも凄い急迫した恐ろしい体験なのに、そのゲームがバージョン・アップしたらしく、敵の攻撃が更に恐ろしい兵器に変わって行くのです」

この二つの夢の共通パターンとして、あなたは何を連想しますか?

 例えば、

「この人は、自分が、実力を超えているかもしれない地位や役割を果たしたいと思っている(あるいは、すでにそうした立場に就いている)と感じている。そして、更に高い要求水準を求められたら行きづまるのではないかという不安と、でもそうした新たなステップにチャレンジしたいという思いとの間の葛藤の最中にいるのかな?」

などと、カウンセラーが連想するまでなら、流派に関係なく、そこそこ経験をつんだカウンセラーなら、おできになる可能性があるでしょう。

 私は、これをクライエントさんに直接「解釈」として伝えなくても、カウンセラーが自分の中でreverie(もの思い。精神分析対象関係学派のビオンの概念)していれば十分という立場ですが、個々のカウンセラーの皆様のご判断にお任せいたします。

****

 私が、クライエントさんが見た夢を題材にしてカウンセリングを深めるのには「知識」は要らないと申し上げた意図が、少しは伝わればと感じています。

 必要なのは、もっと別の種類のカウンセラーの柔軟さと感性の豊かさなんですね。

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2008年9月 6日 (土)

夢フォーカシングについて

 フォーカシングを活用した夢分析。

 それは、この世に多く出回っている「夢解釈」のように、「海に浮かぶ」=「おかあさんの子宮の中に戻りたい」みたいな、夢の内容から、まるで「辞書を引くように」答えを見つけるものではありません。

 あなたと一緒に、夢の中でどんな「感じ」でいたかを丁寧に振り返る中で、あなたもびっくり、カウンセラーの私もびっくり!! みたいな、予想もしない答えを一緒に見つけていくものです。

 フォーカシングの経験がなくても大丈夫です。
 占い気分でやってみたら、あなたをスリルとサスペンスと爆笑にみちた、アドベンチャーゲームにご案内します。

一限さん大歓迎です!

 このカウンセリングルームで、1時間 4,500円でお引き受けしています。


*****

 詳しくは、当面、

●夢フォーカシングについて(私の個人サイトの記事)

をご参照ください。


●参考文献:

ジェンドリン 「夢とフォーカシング―からだによる夢解釈」

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