カウンセラーだって、人生に悩み、傷つき続けている
そもそも心理の専門家を目指す時点で、自分自身の心の問題を意識していなかった人って、少数派と思うんです。
カウンセラーって「専門職」、かっこいい!!
とか、
「人の役に立つ仕事をしたいけど、私は全然精神的に健康そのものなの。その心の健康を皆様にも分けてあげたいのよ、おーっほっほっほ!!」
だとか、
「カウンセラーになったら昼飯にビフテキが食べられるに違いない」
という思いからこの職を目指す人は少ない。
少なくとも、そういうことを期待すると、現実は全く異なるということぐらいは、いまや幅広く認識されていると思います。
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つまり、カウンセラー志望者の多くは、他ならぬ自分自身が救われたいとか癒されたいという思いを、少なくとも心の片隅に感じながらこの業界を目指しての研修を始めている。
でも、現実はというと、大学院にはじまる、カウンセリングの研修の世界に入ることそのものが、俗世間と似たり寄ったりであり、なおかつ、俗世間の原理では理解不能な「人間関係」の世界に参入することそのもの。
だから、その研修の世界に「適応」でき、何とか「サバイバル」できて、少なくとも博士前期課程を修了して、現場でのささやかな職や、臨床心理士の少なくとも受験資格を獲得した頃には、そういうカウンセラーの卵たちは、すでに、「カウンセラーの世界」という「社会への参入」だけで「満身創痍」であり、トラウマと歪みと新たなる悩みを抱え込みまくり状態で立ち尽くしているんだと思う。
この業界に入ったことで、自分はほんとうに自分自身についてですら,以前よりも「よく理解できるようになり」、「人とうまく関われるようになった」か?????
......No.
でも、もうここまで来たら、つぶしもきかないし、ともかくカウンセラーとして「食っていく」しかないではないか.....と、ぼろぼろな心と疲れた足を引きずりながら、前に進み始める.....
そんな人も多いと思うんです。
ユング派の巨匠、クッゲンビュール=クレイヴが「心理療法の光と影」で述べている言い方に従うと、私たちは皆、「傷ついた癒し手」としての、引き裂かれた元型のもとを歩んでいるのです。
その宿命と対峙し、格闘していく中から、治療者の力は高まります。
しかし、その過程で、傷ついていくばかりのカウンセラーを見るのも忍びないものです。
そうしたカウンセラーの皆様のお役に立てればとも思っています。
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